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かつてこれほど衝撃を受けたレースはあっただろうか?
と、思うほど凄まじいレースだった。自分が出てもいないのにこんなにも感動したこともない。
自分のレースレポートを後回しにしてサポートレポートを書かせていただきます。
レッドビル100トレイルランレース。標高3000メートル地点からスタートし、オフロード160キロを走破するとんでもないイベント。最高地点は4000メートル近い。
制限時間は30時間。時間内にフィニッシュすると特別ベルトバックルと女性はネックレスと花が贈呈される。25時間以内にフィニッシュすると特大ベルトバックルがもらえる。
今回はガンを2回も克服したウルトラランナー純子さんのサポートをさせてもらった。
目標は制限時間内フィニッシュ。
エントリーは800人ほどいたそうだがスタートラインに立てた人が600人ほど。ほとんどはトレーニング中の故障や準備が追いつかなかった人がDNS。スタートラインに立っているだけでも辛いトレーニングをこなしてきたことの証だ。
しかし、完走率はたったの46%。。。。過酷すぎる。。。。
前日のミーティングでのレースディレクターのケン・クローバーの恒例スピーチで言った名言の数々を思い出す。
You are better than you you think you are!
You can do more than you think you can!
あなたは自分が思っている以上にチカラを持っている!
自分の限界を決めるな!という感じです。
そして、会場の参加者とこの言葉を一緒に大声で復唱!↓
I commit! I won't quit!
私は最後までやり遂げる!絶対にやめない!
ものすごい興奮でミーティングは終わり、レーサーの士気は最高潮に!
午前2時に起床。朝ご飯と装備やサポートの最終チェックを済ます。
会場へ向かうとまだ暗い中、ランナーとサポートの人だかりですでににぎわっていた。
これから始まる長い戦いの緊張感と興奮がピリピリと伝わってくる。レースのスタートを客観的にみるのは何か不思議な感じがした。
午前4時。30秒カウントダウンが始まりライフルの音で一斉スタート!純子さんは笑顔で手を振って元気にスタートしていった。
日本人のサポートクルー(チームJUNKO) と最初のエイドステーションへ。しかし、ものすごい渋滞で駐車スペースがない!仕方なく離れたところに車を置き、荷物を走って運んだ。
ギリギリ間に合い、サポートも成功。純子さんはまだまだ元気だ。予定より10分ほど早く通過。
次のエイドステーションでも、軽く補給し直しただけで元気に通過。
ツインレークエイドステーション約40マイル(64.4キロ)。アップダウンの激しいコースですでにフルマラソン以上の距離を走っているのが信じられない。通過するほとんどのランナー達はまだまだフォームもペースを崩さず走っている。すごすぎる。
ここからは目の前にそびえるどデカい山、ホープパス(希望峠)をここから一気に超える。かなりきつい登山道で森林限界を超えて、頂上は4000メートル近くまで上がる。それゆえ「ホープレス」(希望がない)パスなどと皮肉で呼ばれている。
ここのセクションは険しい登りなのでポールを持っていく。まだまだ余裕が見られる。辛く過酷なトレーニングが今まさに成果を出している!
次のエイドステーションはホープパスを超えて向こう側に少し下がったところ。コースの折り返し地点。半分の50マイル(80キロ)。
50マイル以降はペーサーが並走することが許される。ホープパスを登り返し、一気に下るきついセクションの第一ペーサーはYUKIKOさん!
サポートカーが押し寄せてかなりの渋滞になっていた。これは改善しないとレーサーが気持ちよく走れない状態。来年はジープロード横にシングルトラックを併設する予定らしい。
チームで円陣組んで掛け声!GO TEAM JUNKO!
しかし、また目の前の山を越えて反対側に降りていくなんて信じられない!しかも、まだ半分!
辺りが薄暗くなってきている中、二人が峠から無事に生還!朝4時から始まって夕方の今、まだ走っている!
地面にはGO JUNKO GOの文字が!
沼地を通ったりしたのでここで靴をチェンジ。足首のNEWハレテープも交換。小さいおにぎりとピザを補給。
お次のペーサーはチーム純子屈指のランナー、ニッシー!
辺りは真っ暗に。。。そして、一気に気温が下がり始める。標高が3000メートルあるところなので夜の寒さは半端ではない!
漆黒の闇の中にランナーたちのライトがちらちら遠くからでも見える。
夜になるとランナーたちに疲労が一気に襲い掛かる。くじけそうになる気持ちと格闘しているのが表情でわかる。
純子さんもペースが若干遅くなりはじめ、左足の痛みを訴え始める。痛みどめの薬を塗ったり、コンプレッションソックスを履かせた。まだあと30マイル以上ある。すごく心配だが、本人の気持ちはまだ全然折れずにやる気満々!
3番目のペーサーはKENJIさん!得意のトークで純子さんを和ませてくれてグッジョブでした!
次のエイドステーション。左足の痛みがひどくなってきているようだ。一回靴を脱がせて薬を足の裏まで塗りたくった。
顔が歪むくらいの辛そうな表情。見ているこっちがやられそうになるが本人はそれでも早く走り始めようとする意志を見せる。
ここからのセクションはMTBのコースでも一番の難関の登りセクション、パワーライン。30%級のセクションを含む長い険しい登りだ。
ここは頼りになるニッシーがペーサーに抜擢。痛み、疲労、眠気と戦う純子さんをうまくサポートしてくれた。
ニッシーやユキコさんはペーサーを務めるために必死にトレーニングを積んできてくれている。一人じゃない。チームで走っている。
次のエイドステーション。
なんと純子さんの働くスポーツクラブの同僚が夜中の極寒の中パンツ一丁で応援に駆け付けてくれた!音楽をガンガンにかけてダンスして純子さんを応援!バカだけど素晴らしすぎる!
ユキコさんが約6マイルペーサー。
最後の最後のエイドステーションからは僕が7マイルペーサー。
ここまで来た体力がすごいのはもちろんだが、それよりも感動したのが精神力。
最後の一歩まで追い込む。その気迫が伝わってくる。
ペーサーするときは歩くところは歩いて行こうと思ったが彼女のモチベーションをみて気が変わった。
フィニッシュまで走らせるようにサポートをする!
ほとんどの人が最後のセクションは歩いていた。そこを一人、純子さんは走る。
決して速くない。でも、確かに走っている。
追い抜くたびに皆、驚くが賞賛と励ましの声をかけてくれる。
ここで走っている純子さんがどれだけすごいか皆わかっているのだ。
しかし、歩いているがここまでたどり着いているみんなも同じくらいすごい。すごすぎる!
最後の1マイルはチーム純子全員で走ることが許された。
フィニッシュのゲートが見えたときにはスタートから約28時間30分も経っていた。
皆で横一列になり、手をつないで走る。
自然と涙が溢れてくる。
沿道の観客、フィニッシュしたランナーたち、ボランティアの人たち、みんなが拍手で純子さんを迎えてくれた。
28時間36分。
堂々のフィニッシュ。
こんなにも感動を与えてくれたレース、すべての人、そして純子さんに本当に感謝したい。
念願のベルトバックル、ネックレス、完走シャツをゲット!
参加者のほとんどが一般の仕事をしている人たち。僕のようにトレーニングに専念できる環境にはいない。100マイルを走るため。自分の限界を見るため。理由はそれぞれだが、きっとあまりない時間を捻出し、トレーニングに励み、犠牲を払い、その成果を出すために戦った。
このレースをサポートしたことで人生観変わりました。人のチカラ、日々の大切さ、仲間の大切さ、いろいろなことの観方が新しいものになりました。
完走した人、完走できなかった人、スタートラインに立てなかった人、サポートした人達、かかわったすべての人、本当にお疲れ様でした!!!!!そして、ありがとうございました!!!!!
引き続き一緒に頑張りましょう! |
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コメントありがとうございます!レッドビルいつか来てください☆
2011/8/25(木) 午後 2:21 [ ユウキ ]
お疲れさまでした。160キロすごいですね!!
2011/8/25(木) 午後 2:23 [ Zengo ]
素晴らしいレースリポートに感動して涙してしまいました!日本のチマチマした日常からは、まったく見えてこないシーンですが、スタートから走っている純子さんの姿、表情まで全部見えました純子さんはそういう人なんです!素晴らしい人です!チームの方達もすごかったですね!お疲れさまでした!皆さん感動をありがとうございました!
2011/8/25(木) 午後 10:10 [ akky ]
感動の一言ですね。
こういうのがもっとメディアに出ればいいのにと思います。
2011/8/26(金) 午前 0:12
ありがとうございます。確かにこの感動を皆に伝えたいです!
2011/8/26(金) 午前 0:42 [ ユウキ ]
本当にその瞬間瞬間の詳細が伝わってくる素晴らしいレポートをありがとうございました。感動して、涙が溢れています。
その場にいて、またずっと前からこのレースの準備に携わってきた
仲間のみなさん、そして純子さんが通ってきた道は想像を絶するものなんだと。。。その深さまで感じたいと思いました。
本当に素敵な、お仲間、そしてチャレンジ精神と、それをやりきる精神力。。。ただただ感動でした。
お疲れさまでした。。。余韻を楽しみながら、ゆっくり休んでください。
2011/8/26(金) 午後 3:23 [ Yumi ]
Yumiさん 嬉しいコメントありがとうございます!僕たちも純子さんを微力ですが支えることができて誇りに思います。また、みんなで次のチャレンジにむかって頑張ります!
2011/8/27(土) 午前 2:37 [ ユウキ ]
Boulder CO 在住でJunkoさんにお世話になっているTomokoと申します。感動の瞬間をシェアして下さり本当にありがとうございます。レポートを拝見して涙が止まりません。Junkoさん、そしてチームのみなさん、本当におめでとうございます!
2013/8/22(木) 午前 0:19 [ Tomoko.G ]