すべてが猫になる

期限があると読書ペースが上がる(はっけん)。

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奥田英朗著。集英社文庫。

結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。ある日、勤務先に憧れの人が来院し…(「虫歯とピアニスト」)。ずっと競い合っていた同期のライバル。53歳で彼との昇進レースに敗れ、人生を見つめ直し…(「正雄の秋」)。16歳の誕生日を機に、アンナは実の父親に会いに行くが…(「アンナの十二月」)。など、全6編を収録。読後に心が晴れわたる家族小説。 (裏表紙引用)



奥田さんの我が家シリーズ、6編収録の短編集〜。

「虫歯とピアニスト」
ファンのピアニストが来院しても、浮かれたところを見せずプライバシーを尊重する敦美に好感を持ったなー。不妊の問題について淡白だと言うけれど、とてもそうは見えなかった。いい夫を持ったし、いい「患者」さんだったね。ゲーム感覚でほっこり。

「正雄の秋」
嫌いなライバルに出世競争で負ける悔しさは私には分からないけれど、特にコレという強いエピソードなしに割り切れたところが良かった。人間、会社では一つの側面しか見えないもの。奥さん大変だな。

「アンナの十二月」
実父が有名な演出家だからって育ての父を下に見るって若さゆえの幼さだなあと。スーパーの店長の何が悪いの。このいい親友がいなかったらアンナはとんでもない間違いを犯していたかもね。ああいう気持ちで留学出来たからってアンナにとっていいことになるとは思えないもの。お金をアテにするのは浅ましいよ。

「手紙に乗せて」
長年連れ添った妻が突然亡くなるってどれほどの喪失感だろう。引退したら妻とここに住んでここに行って、っていう夢が吹っ飛ぶんだもんね。それにしても、実母が亡くなったばかりの人を合コンやスキーに誘うとか「仕事にそんなものは関係ない」と言い放つとか、人間性疑うレベルなんだけど…。自分の時は皆優しかったけどなあ。猫が死んでもビックリするほど気を使ってくれるのに。
石田部長いい人すぎ。どんなこと書いてあったのかなあ。

「妊婦と隣人」
これはヒドイ。何がって、語り手の女性が。隣人は確かに謎だが、引越しの荷物を詳しく知ってたり、壁にコップをつけて物音を聞いたり、果ては郵便ボックスを覗いたり。。。頭大丈夫か、っていう主人公だった。真相には驚いたけど。

「妻と選挙」
N木賞作家シリーズ(笑)。これを読むと主人公が奥田さんにしか見えなくなるという。。マラソンに参加するなど、精力的な奥さん。今度はまさかの出馬。夫婦愛&家族の絆って感じでこれまたほっこり。選挙に担ぎ出される女性っていいイメージないけど、この夫婦ならしっかりしてるから大丈夫かな。


以上〜。
ほっこり続きで最初物足りないかな?と思ったけれど、自分好みのものも結構あったので満足。自分はやはり、最初は間違った道を行こうとする主人公が色んな経験を経て過ちに気づく、っていうパターンが好み。

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閉じる コメント(2)

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手紙の話がとても良かったですね。こんな上司がいる職場に勤めてみたい・・・(今いる職場の院長は最悪な人柄なんで)。
歯医者の話は身近な話題なんで興味深かったです。親知らず抜いた後に出かけるってかなり無謀だと思いましたが^^;奥田さんのこのシリーズいいですよね。また出ないかな。

2018/8/17(金) 午後 9:38 べる 返信する

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>べるさん 手紙の話とアンナの話が特に優れていたように思います〜。べるさんとこの上司さん、以前からやばいエピソードありますものね^^;親知らずを抜いた後はやはりそんなに…自分は経験がないので(多分、記憶の限りでは)想像するだけで痛いです。。このシリーズいいですよね、ずっと続いて欲しいです。

2018/8/19(日) 午前 10:18 ゆきあや 返信する

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