全体表示

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全435ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

イメージ 1

舞城王太郎著。講談社。

ずっと好きで好きで仕方がない初恋の女の子。僕の告白はいつだって笑ってかわされる。でも、今好きなものを次なんて探せない!(「私はあなたの瞳の林檎」)。いいものは分かる、けど作れない。凡人な美大生の私が、天才くんに恋しちゃった!憧れの人と付き合う楽しさと苦しさを描く(「ほにゃららサラダ」)。僕が生きていることに、価値はあるのだろうか。僕は楽しいけど、他の人にとっては?答えを教えてくれたのは、勇敢な二人の女の子だった(「僕が乗るべき遠くの列車」)。2ヵ月連続作品集刊行、1冊目・恋篇。思春期のあのころ誰もが直面した壁に、恋のパワーで挑む甘酸っぱすぎる作品集。(裏表紙引用)




舞城さんの新刊はなんと恋愛小説集。次回は「家族篇」ってことで二ヶ月連続刊行らしい。恋愛ものか〜どうかな〜〜と少し気が引けて読み始めたがしっかり舞城世界だった。1話目の中学生は毒親に悩む女の子に夢中の少年が「相手と付き合いたがらない」という究極の純愛を貫くし、2話目の美大生は天才肌の青年に片想いしながら才能のない自分と芸術の本質の狭間で揺れ動くし、3話目は物事に対して価値を見いだせない少年が2人の女子に翻弄され人生の真実にたどり着くし。

特に書き下ろしの最終話は私が一生かかっても悟りきれないところまで到達しちゃってる。舞城さんの文章、なんでもない名前を呼びかけるだけのくだりでも漫画みたいにコマが浮かぶんだよね。よ〜く考えたら林檎ちゃんは男を振り回す小悪魔だし、美大生カップルはただのセフレだし、物の価値が分からない男の子もそれって他に同じ考えの人がいたらたちまち意味がなくなる程度の、はしかみたいなもんだし。
それだけに、読んでる誰もが過去を思い出して顔が赤くなるような、血が通ってる作品になったんだろうなあ。

次の家族篇もきっと感動させてくれるだろうと確信。発売日まだかな。

この記事に

開く コメント(1)

開く トラックバック(1) [NEW]

イメージ 1

倉知淳著。文藝春秋。

密閉空間に忽然と出現した他殺死体について―「文豪の蔵」。二つの地点で同時に事件を起こす分身した殺人者について―「ドッペルゲンガーの銃」。痕跡を一切残さずに空中飛翔した犯人について―「翼の生えた殺意」。この謎を解くのはキャリア警察官僚の兄か、女子高生ミステリ作家の妹か、それとも…? (裏表紙引用)



倉知さんの最新刊。新シリーズというか、また新キャラというか。今作の探偵役は、女子高生ミステリー作家(の、卵)の灯里。ワトスン的役回りが警察庁から出向中の警部補で灯里の兄である大介。灯里は一度新人賞に佳作入選しているがまだ本は1冊も出ていない。刑事である兄に引っ付いて、なんとかネタをもらおうとする。兄はタンポポみたいに穏やかでボーッとしていて、妹にはいつもバカにされている。が、容姿端麗で勉強はめっちゃできる。キャラ的には好きでも嫌いでもない。倉知さんだな、としか。

灯里は兄の弱点をついて事件現場に乗り込んだり、インターンシップと偽って容疑者と接触したりと決して褒められたキャラではないのだが、なぜ周りが大介に気を遣うのかなどの状況固めがしっかりしているのであまり引っかかりはないかな。しかも文豪の蔵で助教授が死んでいたり、車で2時間離れた場所で同じ銃から弾が発射されていたり、息子3人を持つ資産家が茶室で首を吊って死んでいたりとザ・本格ミステリな内容。どれも論理的だしトリックもこれと言ってツッコミどころはないな。もんのすご〜くキャラの立ってた「真の探偵役」が全部持って行ってしまうように見えるけれど、実際すべてをかっさらってるのは「サディスティック・佐田山」だと思う(笑)。灯里が他力本願で作品を創作しようとするところを、オチでバランス取ってるのかな?と。本格ミステリとしてのレベルはかなり高いのに、世間評価があまり高くないのはその「ワクワク感」の不足から来ているのかなと。私の手応えとしては、本ミス、このミスには必ず入ると思うけど、これ。

この記事に

開く コメント(1)[NEW]

開く トラックバック(1) [NEW]

イメージ 1

宮木あや子著。角川文庫。

ファッション誌の編集者を夢見る校閲部の河野悦子。アフロヘアーのイケメンモデル&作家の幸人とのお泊まりデートで出かけた軽井沢で、ある作家の家に招かれて…。そして社会人3年目、ついに憧れの雑誌編集部に異動に!?お互いの状況が変わるなか、幸人との恋の行方は―。やりたい仕事と向いてる仕事の違いに悩む悦子の決断は?巻末に、著者と俳優・石原さとみの対談と、ドラマのプロデューサーによる解説を収録。(裏表紙引用)


いよいよ最終巻?悦子がついに立派な校閲ガールとして羽ばたきました。ということで、ネタバレ全開でお届けします。











是永とついに恋人同士になった悦子!く〜。頭の中では完全にアフロ化した菅田くんがイメージできてしまうんだけど、ドラマではアフロじゃないんだってね。ツマンネ。しかし「えっちゃん」「ゆっくん」て。。でも凄い家に住んでる悦子のことを「惚れ直した」って褒めたり、パーティで毒吐き全開の悦子を見ても平気だったりと、是永けっこういいやつ。でも、もうモデルっていうイメージしかない。そういえば作家なんだっけ、って感じ。

憧れの雑誌の姉妹誌なのかな?結婚情報誌に異動となった悦子だけど、やっぱ人気ファッション誌の仕事ってえぐいね。。素敵な仕事なんだろうし憧れるのも分かるけど、私はああいう人権さえなくしそうなハードな仕事、全く憧れないなあ。身体も心も壊しそうだし、プライベートが無くなりそう。悦子がその仕事に向いてなかったっていうのが私は逆にホっとした。校閲の仕事立派にできてるし、何より「校閲ガール」だもんね。是永と別れてしまったのはガッカリしたけど、まさか貝塚とはねえ。。。まあ、見えている人生の景色は貝塚のほうが近いのかも。てか、貝塚ってツンデレなの?

悦子の、「自分以外の女に興味がない。他人と比べない。他人を羨ましがらない。」性格、好きだったなー。なかなかいないと思う、そういう人。シリーズ終わったのかなー。残念だなー。

この記事に

開く コメント(2)

開く トラックバック(1)

イメージ 1

レイ・ペリー著。木下淳子訳。創元推理文庫。

大学講師の職を得て、高校生の娘を連れ故郷へ戻ってきたジョージアは、親友のシド(世にも不思議な、歩いて喋る骸骨だ!)と再会した。人間だったときの記憶のない彼が、見覚えのある人物と遭遇したのをきっかけに、二人はシドの“前世”を調べはじめる。だが、その過程でできたての死体を発見、殺人事件も背負いこむことに。たっぷり笑えてちょっぴり泣ける、ミステリ新シリーズ。(裏表紙引用)



初挑戦の作家さん。ホネもの好きなので、たいした前知識なく読んでみたらなかなかの当たり。作風はほのぼのとしたコメディー+真面目なミステリー。表紙イラストでイメージする内容通りじゃないかな。

ヒロインは大学非常勤講師のシングルマザー・ジョージア。終身在職権がないために何度も引越しをしなければならず、高校生の娘・マディスンには申し訳ないと思っている。ジョージアの家では屋根裏部屋にどこから来たのかわからないガイコツの'シド'が暮らしていて、マディスンだけがシドの存在を知らない。姉のデボラはシドの存在を認めず、スルーし続けている。ある日ジョージアたちがコスプレしたシドと共にアニメ・コンベンションに参加したが、シドが生きている時に知っている女性を見たと言い出し――。


と、なかなか詰まった内容なのだが、気になるのはやはりシドの出自と、調査中に出くわした女性の他殺死体の謎。シドの過去と絡んでくるのだけど、こちらとしては最初からシドの可愛さと面白さに夢中になっているわけだから何かが判明したりシドが悩んだりするたびにビックリしたり切なくなったり。シドとジョージア家族との心のつながりを読むほうがメインと言ってもいいかもしれない。幼い頃自分を助けてくれたシドが悪い人のわけがないと言い切るジョージアが泣かせる。シドはちょっと気難しいところもあるけど、ノリが良くて優しいところがいいんだよね。気が緩むと骨のつながりも緩むのが笑えるし。まあ、キメ台詞の「ビテイコツ!」はあんま翻訳ものだと面白さが伝わらないけど。ミステリ的にはちょっと動機が具体的じゃないのでイマイチ不明瞭だけど、なかなかじゃないかな。

もう第2弾が出ているようなのでもちろん読むつもり。原書では3作まで出てるらしいので全部出て欲しいなー。

この記事に

開く コメント(2)

イメージ 1

本多孝好著。角川文庫。

『dele.LIFE』は依頼人が死んだときに動き出す。託された秘密のデータを削除するのが、この会社の仕事だ。所長の圭司の指示を受け依頼人の死亡確認をする祐太郎は、この世と繋がる一筋の縁を切るような仕事に、いまだ割り切れないものを感じていた。ある日祐太郎の妹・鈴が通っていた大学病院の元教授から依頼が舞い込む。新薬の治験中に死んだ鈴。その真相に2人は近づくが…記憶と記録をめぐるミステリ、待望の第2弾。 (裏表紙引用)



先日読んだ「dele」の続編。なぜか2はいきなり文庫で出た。ありがたいはありがたいが…。統一してくれないと、1が分冊されたのかと思ってわざわざ収録作確認しちゃったからね。


で、今回は3作収録。2つの短編と1つの中編かな。

「アンチェインド・メロディ」
路上で倒れ急死した作曲家。彼が削除を依頼したデータは、人気ロックバンドの曲ばかりだった。そのバンドのボーカルは男の兄で――。普通に考えたらゴーストでしたって真相なんだろうと思ったけど、そんな単純ではなかったか。兄弟愛に泣ける。

「ファントム・ガールズ」
突然死したOLと隣人の女子中学生との関わりは?2人が贅沢に暮らしていたのは金づるが?
海外旅行やブランドのバッグ、高価なジュエリーにオシャレなレストラン。こういうものが幸せの頂点だと思ってしまうほど空っぽになってしまうのは悲劇だね。しかし、OLがまだまだ人生これからの中学生を同士だと思えるものなのかな。

「チェイシング・シャドウズ」
美容クリニックの理事長が病死。以前は医大教授だった男が関わった事件とは。

前2作でチラホラと伏線はあったけれど、いきなり祐太郎の過去と圭司の過去が深く関わってくるので驚いた。かなりシリアスな路線だし、唐突に二人の関係が決裂してしまうのも寂しい。これからどうなるんだろう。続きが出なくてもおかしくない終わり方だけど、これでは悲しすぎる。。舞さんも全然出なかったし、前任者の夏目も登場してないし。ぜひ続きを。

この記事に

開く コメント(4)

開く トラックバック(2)

全435ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]


.


みんなの更新記事