すべてが猫になる

梅雨で地面きのこだらけ。。

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フェルディナント・フォン・シーラッハ著。酒寄進一訳。創元推理文庫。

ふるさと祭りで突発した、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社にかぶれる男子寄宿学校生らによる、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こした悲劇。猟奇殺人をもくろむ男を襲う突然の不運。麻薬密売容疑で逮捕された老人が隠した真犯人。弁護士の「私」は、さまざまな罪のかたちを静かに語り出す。本屋大賞「翻訳小説部門」第1位の『犯罪』を凌駕する第二短篇集。(裏表紙引用)



シーラッハ短篇集第2弾。今回も読みやすく、面白い短いお話がたっぷり詰まっている。弁護士である作者が、実経験かのように描かれたその文体と内容で話題となった前作。第2弾である本書は、前作よりさらに人間の暗黒部分を浮き彫りにしている印象になった。言うなれば憎むべき犯罪が裁かれなかったり、殺されるべきでなかった者が悲劇に見舞われ救いがなかったりと、読後感が悪いものが目立つ。そして、日本では考えられないような判決にホッとしたりはたまた歯ぎしりしたり。淡々とした、記録のようなこの文体にそれだけの力があることが不思議だ。

個人的に好きなのは(どれも面白かったが)寄宿学校でのいじめが悲惨な結末を迎える「イルミナティ」、死体写真の運び屋が謎のまま運命の日を迎える「アタッシェケース」、暴行犯と間違えられた男の間抜けさが際立つ「司法当局」、暴力夫から逃れたい妻が選んだ犯罪の罪の行方にハラハラする「清算」

第1弾ほどの衝撃はなかったという意見が目立っていたが、私はこちらのほうがなお自分に合っていた気がする。第3弾が楽しみ。

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