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フェルディナント・フォン・シーラッハ著。酒寄進一訳。創元推理文庫。

新米弁護士のライネンは、ある殺人犯の国選弁護人になった。だが、その男に殺されたのはライネンの親友の祖父だったと判明する。知らずに引き受けたとはいえ、自分の祖父同然に思っていた人を殺した男を弁護しなければならない――。苦悩するライネンと、被害者遺族の依頼で裁判に臨む辣腕弁護士マッティンガーが法廷で繰り広げる緊迫の攻防戦。そこで明かされた事件の驚くべき背景とは。刑事事件弁護士の著者が描く圧巻の法廷劇!(裏表紙引用)



シーラッハ初の長編。簡潔な文体と短編のイメージしかないシーラッハだが、さて長編となるとどうか(と言っても200ページもないのだが)。動機がわからないイタリア人によるドイツ人殺害事件を新米弁護士が弁護する内容で、やはり文体は無駄なく読みやすい。恩人を殺した相手を弁護しなければいけない苦悩や被害者の孫娘との恋愛関係も描かれていて短編にない肉付けもあり。

簡潔ゆえに、人間が見えてこない。だからこそ浮き彫りになる人間の恐ろしさ不可解さ、その背景。この事件はある歴史的悲劇を頭に踏まえ、当時のドイツの法律の落とし穴を知ることが大事だ。なんと言ってもこの作品をきっかけにドイツの連邦法務省が動いたというのだからこっちのほうがよっぽどフィクションぽい。

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