海外<サ〜ソ>作家

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シオドア・スタージョン著。ハヤカワ文庫。

ある米軍駐屯地で、精神科医でもある少佐が一通の手紙の差出人である兵士を訊問した。文面が
あまりに異常だと思われたからだ。兵士のジョージは、少佐から手紙の内容を問いただされると
態度を急変させ、コップを握り潰して彼に飛びかかろうとした。ところが、傷ついた自分の手から
流れる血を見るや、いきなりそれを吸い始めたのだ。ジョージの異常な行動を生んだ秘密とは?
(裏表紙引用)


なんかヘンですねえ、これ。。
バンパイヤものだと思っていたので(いや、その通りなんですが)そのつもりで読み始めたんですが
普通の「実は彼は吸血鬼で、夜な夜な女性をがぶり」という展開ではありません。
いや、その通りなんですけど^^;、これは終始軍医と陸軍大佐との往復書簡、ジョージへの
心理テスト、手記で占められた小説なんです。物語性に欠けるなあ、と思いきや
でもなんだか、謎の隠し方が不気味で惹き付けられるんです。

独特のスタージョンの魅力がてんこもり、という感じではあるのですが、
凄過ぎて「自分が読むにはまだ早かったか?」と感じた気持ちの方が強くて
SFにも色々あるみたいだから気をつけよう的に読み終わり。
ちょっとレベルが高い。怖いです。

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ジェローム・K・ジェローム著。中公文庫。

1980年代のロンドン。ジョージ・ハリス・J(ぼく=作者?)の三人は、お互いの健康状態の
悪化を気にして休息と気分転換の河遊びを計画した。犬のモンモランシー(フォックステリア)も
お供に連れて(勘定に入れませんーー;)、2週間のテムズ河下りが始まる。そこで繰り広げられる
愉快な道中の数々の出来事。


あっはっは、こんな小説だったのですか、ひゃっひゃっひゃっひゃ。
有名なユーモア小説の古典との事ですが、実際なーんも知らずに読み出したものだから。
実際なんてこたない、三人の被害妄想の強い(ぷぷ)青年達と犬一匹(勘定に。。)が
ただただボートで遊びに行っている間に起きたあれやこれやというだけのお話。
誰が読んでもおかしいタイプの笑いではないと思うけれど、(ダジャレとか下ネタとか
そういう今風の笑い?ではないので)厭世的な理屈屋の戯言、みたいないわゆる『文学の笑い』だと
感じました。ユーモア小説の教科書と言っても良いかも。
Jが医学書をひっぱり出して世の中全ての病気に罹っていると勘違いするくだりとか、
友人に間違えられてふざけて溺れさせられた後の「友人で良かったな、親類なら殺されていたぞ」と
いう会話なんか最高ですよ。
(え、わからない?この笑い^^;)

ちょっと気取った笑いとまったりとした時間をお求めの方にぜひ。脱力できます。
星新一とか夏目漱石とかが好きだった人ははまるんじゃないかなあ。。

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シオドア・スタージョン著。河出書房新社  奇想コレクション。

スタージョン傑作短編集第二弾という事で、「週刊文春ミステリーベスト10」第3位、
2006年度「このミステリーがすごい!」第4位、「ミステリチャンネル『闘うベストテン2005』
第2位、さらに本書収録の『ニュースの時間です』で第36回青雲賞受賞。帯そのまま写して
すいませんが、こういった輝かしい経歴とファンの愛に包まれた作品集ということで。
はい、わたしスタージョンこれがお初です。
今から皆様、数行だけ耳栓のご用意を。。。(いや、グラサンか)

ぐわああ!!スタージョン!!!スタージョン!!!!スタージョ〜〜〜〜〜ン!!!!!!!
ファンタスティック!!エキセントリック!!!びゅ〜〜〜てぃふぉ〜〜〜〜!!

……げほっ。ごほっっ。あ、失礼をば。歳なのに叫ぶと咽せますね、けほけほ。
beckさんに先に第1弾読んだ方がいいよ〜〜、と
アドバイスを頂いたにも関わらず我慢出来ないまま読んじゃいましたが、ふはは、私これで
十二分の衝撃を受けました!ノープロブレム!!
なんだこの摩訶不思議な世界は??不明瞭で、おかしくて、粒はバラバラなのに最後に並べると
やっぱり同じ地に並んでる、一貫してんだかなんなんだか。奇想の猟奇乱舞。勝手に到達して
どこか高ーい視点へ行ってしまう、無重力と地に咲く花、ああもう自分が何言ってんだか
わかりゃしない。

お気に入りは『取り替え子』。もう最初の2、3ページでノックアウトだわ。悲哀と底辺の
愛情、発想からしてとんでもない。凄いもん読んだ。
でも好みは『マエストロを殺せ』。この結末は意外、なんてもんじゃない。
これはもう「突飛」だろう。突き抜けてる。自分には見えないものが見えてるんじゃないだろうか。
ある意味自分にはショッキングな作品だった。
でも一番好きなのは『ルウェリンの犯罪』。この作家は底辺を描くのがお得意なのだろうか?
単なるミステリなら「やりきれません」「読後感悪いです」なんていくらでも書いてもみせるが
こんなもん共感出来る出来ないレベルではないだろう。紙の上の出来事だが、今この地のどこかで
彼女のほにゃららが発見されてるんじゃないだろうかなんて、自分もどうかしてる。
フィクションはこれだから面白い。

挙げなかった作品でも気に入ったものはあったのだが(『ニュースの時間です』のラストとかね)
挙げた作品が強烈すぎた。後は読んで下さい。

こういう本を読むと「もうしばらく何も読まね」と悟りきった気分にもなるんですが
(読んでるけど)、SFで面白い本ご存知でしたら(海外ね)ふるってご応募くださいまし^^v

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ヘンリー・ジェイムズ著。創元推理文庫。

ゆきあやが恩田陸!?と思った方ごめんなさい。
そして、最近なぜか「ジェイムズ」さんづいています^^;よっぽど多い名前なんでしょうか。
日本人で言うところの山田さんクラスでしょうか。

「心霊小説傑作選」という肩書きのついた短編集。
表題作「ねじの回転」が中編、続いて4作の短編が収録されている。
あまり詳しくないので、そのまま記載されている内容を端折って書きますと、
約100年程前に書かれた作品群だそうで、「ゴースト・ストーリー」の古典として
称賛され、さらにその「難解さ」が取り沙汰されてきた「名作」とのことです。
さらに、かのスティーブン・キングが「この100年間に出た怪奇小説で傑作と言えるのは、
『たたり』と、この『ねじの回転』だけという気がするぜ!」と自身の作品で語っていらしたとか。

しかし、私は以前『たたり』を読んでなんともなかったのと、
(それなら『エクソシスト』とか『ローズマリーの赤ちゃん』の方がまだ怖かったような。。)

「たしかキングってくだんの『隣の家の少女』を絶賛してたよな……^^;;;;」

という前科があるので、あまり参考にもせず(ひどい)手を付けてみた次第。


「難解」とはつゆ知らず、気負って読み始めたものの、新訳ということでびっくりするくらい
読みやすかったのでほっと胸をなで下ろしました。

表題作『ねじの回転』がやはり一番読み応えあり。決して怖くはないけれど、
家庭教師の一人称=主観のみで物語が進むので、美しい子供達に取り憑いた幽霊が怖い、と
言うよりは、この家庭教師の女性の心理が怖い。性的に抑圧されている女性の妄想、という
解釈があるらしく、なるほどそう思って読むと実際に幽霊を見たのは彼女だけだし
幽霊が出没するきっかけも、性を連想させるようにこじつけられないこともない。
そう考えると、ねじの回転数が1回かどうかは疑わしい。
このオチは、今でこそよく見るけれどもしかしなくても本書がその先駆けなんでしょうか。

つづく、『古衣装の物語』も三角関係ということで、嫉妬でドロドロした姉妹の
関係を深くいやらしく描いていてけっこう好き。
ただ、オチが。。この作家さんもしかして全部唐突……?
『幽霊作家』もなかなかの佳作。ここに出て来る幽霊が面白くてヘンに生活感があって、
楽しいです。でも、後の展開で「楽しい」なんて言ってられなくなりましたけど。
幽霊の心理を想像すると、ぞぞぞぞ。

ここまで↑3作だったら、評価はねこ4.4匹だったです。
後に続く2作、悪くはないんですけども(傑作集ってくらいだから)。
オチでがつーーんと世界を確立して読者の呼吸を止めるのは共通。
ちょっと薄味。

でも、面白かったし大変気に入りました。
でもでも、やっぱりせめてあと10年は前に読みたかったね。

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