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国内<た〜と>作家

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高里椎奈著。講談社文庫。

祖父から譲り受けた本の内容が書き変わってしまう。こんな呪われた本を遺した祖父は、私を恨んでいたのでしょうか? 孫娘からの依頼を受けた探偵鬼鶫(きのつぐみ)。しかし彼の実力を知る助手の佐々は、秘かに深山木(ふかやまぎ)薬店に調査を頼む。秋は、探偵、探偵助手と3人で依頼主の住む新潟へ。果たして、真相を解くのは誰だ? (裏表紙引用)



薬屋探偵怪奇譚シリーズ第5弾。

今回はなんと、あの雰囲気探偵・鬼鶫シリーズとのコラボ。過去にそっち読んでて良かった。本気で誰やねんの世界になってたとこだった。助手の佐々も登場。秋との推理対決も始まって盛り上がる。本の内容が変わってしまうという謎もなかなか面白いし。

怪奇譚になってから本格ミステリ度は上がっているわけだけど、今作の謎解きはなかなか手口は込んでるし人間関係の妙味も絡んでいて読ませる出来。キャラ読み担当の自分としては、秋が完全に主体となっていてザギとリベザルの存在がいつもより薄めだったかな〜と。いつからこうなった。イラストも前の方がイメージに合っていたかな〜と。毎回表紙を見て「これ誰だろう」と一考する癖がついてしまった。

鬼鶫かなりいいキャラだと思うんだけど、そっちは全然進んでないのね。

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津原泰水著。ハルキ文庫。

編集者の柳楽尚登は突然会社を解雇され、吉祥寺の家族経営の立ち飲み屋で料理人として働くことに…。しかも店の主が引退、長男の「ぐるぐる」に拘るカメラマン・雨野秋彦によって、エスカルゴメインのフレンチの店に改装するという。日本三大うどん、かんたん絶品チーズキツネ、ナポリタンなピザグラタン…。奇才・津原泰水が本気で挑んだ、エンターテインメント料理小説! (裏表紙引用)



一部で大ヒットした「エスカルゴ兄弟」の改題本。文庫化楽しみにしてたのに、とっくに出ていたという。。改題したせいで先月まで気付かなかったひどいわひどいわ(八つ当たり)(情弱)(新刊パトロールに津原さん入れてなかった)。ていうか、「エスカルゴ兄弟」の方が内容にも津原さんにも合ってると思うんだけどなあ。


グチはさておき、待った甲斐あってとてもとても面白かった。料理小説って罪深いね、お腹すいてると読むのが辛い。。エスカルゴに興味のない私ですらめちゃくちゃ食べたくなる本場のエスカルゴ料理の数々…これは飯テロだよ飯テロ。食べたことはないけど、アフリカ・マイマイなんかはエスカルゴとは違うのね。貝は好きだからどうせなら本物食べてみたい。エスカルゴじゃないけど、「チーズキツネ」という料理。めっちゃくちゃ美味しそうでヨダレが止まらない。。簡単そうなので絶対作ってみよう。

あと、伊勢うどんと讃岐うどんのロミオとジュリエット対決(?)ね。私は普通に讃岐うどんが好きだけど、この本を読んでると伊勢うどんもひょっとして悪くない?と思うようになった。どっちも好きなほうがいいよねえ。

料理だけじゃなく、キャラクターの掛け合いも最高だった。津原さんってこんなにギャグセンスがあるんだ。ぐるぐるカメラマン秋彦と編集者くずれ(ごめん)の尚登の漫才のようなテンポの良さが楽しいし、雑巾料理がおそろしい剛さんや日本人離れした秋彦の妹・梓の存在感たるや。尚登の彼女?桜さんとの文通も微笑ましい。てか文通って。最後ちょっと残念だったなあ。続編あるのかな。あるならいいかな。

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高里椎奈著。講談社文庫。

薬屋店長に復帰した秋に早速舞い込んだのは、「おれの友達が、事件を起こしているかもしれない」という中学生からの調査依頼だった。「Aに関わると不幸に遭う」。そう噂される男子生徒の周りでは不可解な事故が続発していた。秋は、店員の座木を教師として潜入させるも、調査は難航。真犯人は、人か、妖か? (裏表紙引用)



薬屋探偵怪奇譚第4弾〜。タイトルは「とおにここなく」と読む。読めない&めんどいからいつもコピペ。「本当は知らない」回は楽だったな〜とか(笑)。

で、今回は座木ファンの読者様お待たせしました、座木が白衣を着て(数学なのになぜ)中学教師となるの巻。語彙がアレだから数学が1番向いているかもね。それを考慮して秋が便宜を図ったのかと思ったけどこの真相だと違うのかな?人間を惚れさせるためにいるような種族の座木が中学教師なんて…萌えの予感しかしない。

それと並行して、秋&リベザルはホームセンターで強盗に人質に取られるという。まあ秋がいれば大丈夫っていうか強盗が大丈夫かって感じなのだが。

事件は二重解決になっているから結構話が長い。妖を絡めながらキッチリ推理してる。事件の性質がいつも秋と座木の関係性とダブって見えるのもいいね。今回秋の種族の秘密がひとつ明らかになったわけだけど、だとすると秋の抱えている過去って相当キツイのでは。知りた〜い。知りたくな〜い。

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戸川安宣著。空犬太郎編。国書刊行会。

東京創元社で長く編集者として活躍し、伝説の叢書「日本探偵小説全集」を企画する一方で、数多くの新人作家を発掘し戦後の日本ミステリ界を牽引した名編集者、戸川安宣。幼い頃の読書体験、編集者として関わってきた人々、さらにはミステリ専門書店「TRICK+TRAP」の運営まで、「読み手」「編み手」「売り手」として活躍したその編集者人生を語りつくす。 (紹介文引用)



私のお仲間さんで戸川さんを知らないという人はよもや居なかろうが東京創元社で長年活躍された名編集者である。私のような、子どもの頃からハヤカワと創元に育てられた者からすれば神のような存在。この方がいなければ世に出なかったかもしれない作家さんはきっと数知れない。


ご自身の半生を振り返る回顧録の形となっており、単行本にして約400ページ強、どっぷり読みふけった割に意外と日数はかかった。丁寧で真面目な筆者の人柄そのままの性格を現した本。子どものころ「少年探偵団」やルパン、ホームズにハマった経緯やカーやクイーンなどの大人向けミステリに移行していく読書好き戸川少年がまぶしい。まるで自分の子どもの頃のよう。あの時代は、八百屋や魚屋みたいに本屋が各家庭に御用聞きしていたというのだから羨ましい。学校の先生がホームズを読んでくれたり、江戸川乱歩が近所に住んでいたりと全くなんという時代だ。私にとっての乱歩なんて卑弥呼ぐらい遠いぞ。


その他にも小泉喜美子さんが作家をやめた経緯や今邑彩さんの死に様、森村誠一さんとの確執、岩崎さんがしでかしたミステリーコンペでの組織票騒動(笑)などなど、面白い裏側から「うわ〜、それ知りたくなかったなあ」レベルのものまで、包み隠さず描かれていてビックリ。


ちょっと意外だったのが、戸川さんらは西村京太郎氏や赤川次郎氏、東野圭吾氏などの系統に対する偏見?壁?みたいなものはないのね。あと、森さんや京極さんの本をなぜ扱わないのかも描かれていたのでスッキリした。まあそれはハヤカワも同じだが。あとあと、創元推理文庫の背表紙の色で謎だった「青」と「茶」の分類方法も分かって良かった(笑)。そしてこの本を読むと全集を無性に揃えたくなる。。。


特徴として良かったのが、本がバカ売れする時代から売れない時代まで全てを経験なさっている戸川さんがそのことについて一体どうお感じになっているのかが伝わったこと。創元やハヤカワなんて特にそうだろうと思うがミステリやSF、そして本の形態そのものが好きでないと絶対に出来ないお仕事だもの。本が売れないんです買ってくださいという趣旨のことは一切描かれていないのも、「まずいい仕事をすること、良い作品を生み出すこと」を使命としてらっしゃるからだろうなと。読者としても背筋の伸びる、出す意義のある作品だった。

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辻村深月著。文春文庫。

長く辛い不妊治療の末、特別養子縁組という手段を選んだ栗原清和・佐都子夫婦は民間団体の仲介で男子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平仮な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった―。 (裏表紙引用)



辻村さんの文庫新刊は、不妊治療と特別養子縁組制度を扱った作品。長くキツイ不妊治療を経て養子をもらった40代の佐都子にも、中学生で子どもを産み泣く泣く我が子を手放すことになったひかりにも、どちらにも身につまされるものがあった。

最初は佐都子の「タワマンママ奮闘記」から始まるので、先日読んだ「ハピネス」のような内容なのかと思っていたら全然違った。ママ友との諍いを経て不妊治療の辛い過去に遡るまでは想像の範疇だったが、ある日朝斗の産みの母から脅迫電話が掛かってきたのだ。しかし訪ねてきた実の母を名乗る女は佐都子の知っている朝斗の母親とは別人のようだ――。どうやらこの作品は、「子どもを返せ」から始まる実の母とは育ての母とは、というテーマに切り込んだ内容ではないようだ。

対するひかりの章は、最初はやはり判で押したような、「中学生で妊娠してしまった女の子」で想像しうる人物像まんまだと思った。しかし、ひかりもちょっと人より背伸びがしたいだけの、親に学校に不満を抱えるどこにでもいる普通の女の子だったのだ。自己責任という言葉があるが、この年齢で賢く立ち回れと言われてもムリだろう。周りはひかりのためにサポートをしようとしてくれていたのだ(叔父に言った母はどうかと思うが)。


結果的に完全にひかりの方に感情移入しまくってしまい、時間を忘れ一気に読了。脅迫なんてとんでもない行為だと思うが、そうなってしまうまでに至る事情があまりにも哀れで、不覚にも涙ぐんでしまった。根は悪い子じゃないのにね。ラストで佐都子とひかりが出会い心を通わせるシーンではさらにボロ泣き。。広島のお母ちゃん…。ううう。

佐都子の人物像が立派すぎる気もするし、ひかりはなんだかんだ言って私個人の見立てでは更生するかどうか疑わしいのだが(自分の感想に水を差すようだが、理屈と感情は別なので)、対照的な2人の女性の人生をリアルに描いた秀作だと思う。

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