すべてが猫になる

期限があると読書ペースが上がる(はっけん)。

海外<ナ〜ノ>作家

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パトリック・ネス著。シヴォーン・ダウド原案。ジム・ケイ絵。池田真紀子訳。

真夜中過ぎ、墓地にそびえるイチイの大木の怪物がコナーのもとに現われて言う。「おまえに三つの物語を話して聞かせる。わたしが語り終えたら、おまえが四つめを話すのだ」母の病気の悪化、学校での孤立、そんなコナーに怪物は何をもたらすのか。心締めつけられる物語。(ゴヤ賞本年度最多9部門受賞) (裏表紙引用)



母親が不治の病に冒され、学校ではいじめに遭っているコナー。12時7分、コナーの部屋にいつも現れるイチイの木の姿をした怪物は、コナーに一晩ずつ3つの物語を聞かせると言う。4つめの物語はコナー自身が語れ――。怪物、祖母、母の病気、離婚し家庭を作った父、全てに反発するコナーだが――。

孤独な少年が、母の死を真正面から受けとめ、いじめにも負けず強く生きていくための物語。ハリー・ポッターの挿絵を担当しているというジム・ケイの不気味かつ繊細な絵が挿入されるたびにゾクゾクっと背中が震える。コナーのまだ幼い人生は誰よりも過酷で、だけどそれが圧倒的な現実だということを容赦なく突きつける。そしてなお、母と子の愛情の深さが見ていられなくなればなるほど、目をそらせない厳しさが読者を襲う。怪物の語る理不尽な物語がコナーの日常とリンクしていき、澱んでいく。怪物の存在は教師的だが、コナーなら出来るという信頼あってこその課題だったように思う。児童書だと思って油断していると、不幸の落とし穴にはまってしまいそう。

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アランナ・ナイト著。法村里絵訳。創元推理文庫。

煙ただよう古都、ヴィクトリア朝エジンバラ。パトリック・ハイムズは修道院で働く妻と、そこの学校の教師だった女性を殺した罪で絞首刑に処された。しかし、彼は妻の殺害は認めたが、第二の殺人は頑として否認したまま死んだのだった。彼の最後の訴えを聞いたファロ警部補は、新米医師である義理の息子のヴィンスと再捜査を始める。歴史ミステリの大家が贈る、軽快な犯人捜し。(裏表紙引用)



初読みアランナ・ナイトのファロ警部補シリーズ第一弾。1988年の作品だそう。40作ほど出しているというのでなかなかの人気作家らしい。内容は、歴史ミステリ、ヴィクトリア朝情緒漂う、みたいなものを期待したらちょっと「アレレ?」と思うかもしれない。児童書??と一瞬思ってしまうくらい読みやすい。シェークスピアに通じている人はもっと楽しめるかも。

読みやすいのは文章スカスカということよりは、まあキャラクターやドラマの魅力もあるのだろう。生まれに事情のあるファロの息子・ヴィンスは医者だがなかなか繊細な性格。継父であるファロとは色々思うところあるだろうがなんだかんだ仲良しで愛情を感じる。しかしなんといってもこの物語を盛り上げているのはファロの恋物語だという(笑)。。。ここをどう思うかで、好き嫌いは違って来るのではないかな。

ちなみにミステリ的にはそれほど語るところなし。既に処刑されてしまっている男が、二番目の殺人は自分じゃないと言い残したというお話。犯人は意外だったが、個人的にはショックだったなー。このファロの経験が今後どう機能するのだろう?と思いながら、機会があれば続けて読んでみようかと。

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