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森博嗣著。講談社タイガ。


カイロ発ホノルル行き。エア・アフリカンの旅客機が、乗員乗客200名を乗せたまま消息を絶った。乗客には、日本唯一のウォーカロン・メーカ、イシカワの社長ほか関係者が多数含まれていた。時を同じくして、九州のアソにあるイシカワの開発施設が、武力集団に占拠された。膠着した事態を打開するため、情報局はウグイ、ハギリらを派遣する。知性が追懐する忘却と回帰の物語。 (裏表紙引用)


Wシリーズ第9弾。あとひとつ。

今回のハギリの出張先は日本なのね。九州のウォーカロン・メーカでテロが起きたので情報局員みんな来てくださいってことで。はっきり言ってこのテロ事件はストーリーに関係ないとは言わないがいややっぱりあんま関係ない。渾身の読書メモが全く何の役にも立たなかった。賑やかし的なもんじゃないかな。いや知らんけど。

人間の定義が一貫したテーマだが、ポスト・インストールだのなんだの、もうだんだん人間とウォーカロンの違いが必要なくなってきてる。。。キガタは泣くし。。

百年シリーズを再読しておかないとサッパリ分からないと言われているこのシリーズだが、私としては本書で「すべF」こそ基礎知識として絶対忘れてちゃいけないの最たるものかと。この長大なシリーズ、森さんは最初の最初から全てのストーリーは完成しているらしいのだが、本当にそうなのかもしれない。ここに来てすべてがとは言わないが、次巻でかなりの謎が解かれるのではないかと期待。

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森博嗣著。講談社文庫。

森博嗣は理屈っぽいというが本当か。真剣に遊び、超人的に書く人気作家が綴る、日々の小さな出来事。ふとした観察、考察を味わううちに、世界が違って見えてくる。家にやって来た仔犬のこと、若き日の思い出から、「知識」と「教養」の違い、「モーメント」という概念についてまで。好評エッセィ・シリーズ第7弾! (裏表紙引用)



大好きな森さんのエッセィシリーズ新刊でたー。もう第7弾か。前作あたりそろそろマンネリ化してきたかな〜?と思ったが痛快な森節に終わりはなかった。特に今回は自分が常々言ってきたネット社会や現代人への疑問にリンクする文章がたくさんあって気持ちが良かった。ああ自分は間違ってない。別に森さんの考えが全ての正解だと言うつもりはないが、少なくとも選ぶ作家は間違ってなかった。こういうのも森さんの考える私の承認欲求が満たされたというやつかな。

今回ほほぉと思ってニヤリしたのは「不徳の致すところです」は「不徳の私がしたことです」が正解じゃないのかという6や、スポーツの「頑張ることが大事」に対し「結局勝利を欲しがる人ばかり」と疑問を呈する79など。勝利に歓喜する姿と矛盾するって面白い。

常に論理的で理屈屋の森さんだが、自然を心から愛する軽妙さも好き。そして趣味が合わず気も合わず話も合わないと断じる奥様のノロケ話も結構楽しい。日々持ち歩きたいぐらい、これは私にとってのハウツー本。

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森博嗣著。講談社タイガ。

イマン。「人間を殺した最初の人工知能」と呼ばれる軍事用AI。電子空間でデボラらの対立勢力と通信の形跡があったイマンの解析に協力するため、ハギリはエジプトに赴く。だが遺跡の地下深くに設置されたイマンには、外部との通信手段はなかった。一方、蘇生に成功したナクチュの冷凍遺体が行方不明に。意識が戻らない「彼」を誘拐する理由とは。知性が抽出する輪環の物語。(裏表紙引用)


Wシリーズ第8弾。

ついにここまで来たか!ってことで、本作でいよいよ森シリーズの全体像がうっすらと見え始めつつあり。と言っても、100年シリーズを読んでいないと何のことやらサッパリな人物ばかり。読んではいるが覚えていない自分のようなパターンが1番始末が悪い気がする。。未読ならよしそれならチャッチャと読むか、って思えるもんねえ。まあある程度はネットの情報で補完しつつ。てかそんなことでウロチョロしているスキに、ハギリの正体が犀川先生じゃないかと書いてる人が結構いてビビる。マガタ・シキ博士についてはもう冷凍保存なりなんなりできっとどこかで生き残ってるんだなと割り切ってるけど。身体はもうないかもね。

技術革新により交通事故が限界にまで減少したっていうのも理想的だけど、人が死なないこの世の中でも戦争は起こるわけで。人間は必ず支配者と被支配者に分かれたがるんだろうか。発展が動機ではないなら、生命の恐怖のための進化なのか。だとしたら意味はどこに、ってぐるぐる思考。

ところで、ウグイよりキガタのほうがしおらしいそうな。もうウグイと付き合っちゃえば。。

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舞城王太郎著。講談社。

2ヵ月連続作品集刊行、2冊目家族篇。舞城王太郎が描く「家族」の愛、不思議、不条理。
姉の棚子は完全無欠。その正しさは伝染するようで、周りもみんないい人ばかり。でもそれって怖くない? 幸福の陰に潜む狂気を描く。「トロフィーワイフ」 妻からの突然の告白に僕は右往左往。幼い娘、無神経な義母、存在感の薄い義父。小さな家族の形が揺らぎだす。「ドナドナ不要論」 「やりたい」仕事ははっきりしてる。だけど何故かうまく「できない」。だって選ぶのって苦しいじゃないか?「されど私の可愛い檸檬」
問答無用で「大切」な家族との、厄介で愛おしいつながりを、引き受け生きる僕らの小説集。(裏表紙引用)



二ヶ月連続刊行作品の二冊目は三作収録の短編集。テーマは「家族」。


「トロフィーワイフ」
姉の離婚の危機を、気が進まないながらも救済する妹のお話。姉の持つ完璧さは、見られたい自分、理想とする自分を演じたものなのかどうか。演じ続けているならそれはもう自然体なのか。それはそれとして、旦那から逃げ出し寄生した先が5年没交渉だった友人(既婚、子持ち、両親と同居)宅ってどうよ。その非常識さを必死で説く妹。正論の応酬がとにかく凄い。


「ドナドナ不要論」
幸せだった夫が、妻の癌治療で共に闘うお話。奥さんが娘を虐待し始めたのって、副作用みたいなものなんだろうか?それぐらい異様だった。わざわざ悲しい歌を聴く必要がないという夫の持論が、最後感動的に繋がったので良かった。しかし娘ちゃん大丈夫かね?この年齢なら成長してもこの恐怖は記憶に残ると思うんだけど。

「されど私の可愛い檸檬」
モテるが女性に本気になれない青年が急にデザイナーを目指すお話。この作品だけ「家族」のお話ではないような?いるいる、こういうなりたいものがあるって言いたいだけの口だけの人間。と思いながらも、職場で厳しくされたり彼女に追い詰められたりする姿を見て可哀想になってくる。決断は難しい。みんな自分の為を思って言ってくれているって考え方、なんて綺麗な世界なんだろう。


以上。

舞城作品の特徴は、登場人物たちが立て板に水と畳み掛け合う「口論」の凄さだと思う。私は言葉で相手をとことん追い込む、っていうの出来ないから余計に気持ちいいのかな。どの作品でもちょっと行き過ぎた人間関係や異常な人間を描いているけれど、そこから発する言葉たちは実は私たちの本音だったりするのかなって。ここにいるのが自分の半身だから、最後に愛が勝つことにこんなに感動するんだ。

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宮部みゆき著。文春文庫。

今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカーだった。解雇された彼女の連絡窓口となった杉村三郎は、経歴詐称とクレーマーぶりに振り回される。折しも街では無差別と思しき連続毒殺事件が注目を集めていた。人の心の陥穽を圧倒的な筆致で描く吉川英治文学賞受賞作。 (裏表紙引用)



杉村三郎シリーズ第2弾。

まずはじめに。シリーズは順番に読むべし、を痛感した一冊だった。「ああ、この人次で死ぬ」とか「あっ橋本登場!お〜ま〜え〜〜はしもと〜〜〜」とか新居の書斎に喜ぶ杉村あああああとか、先に知っておきたくなかった情報がてんこ盛りでもったいない感がすごい。考え方によっては、別の楽しみ方が出来たとも言えるのかもしれないが。

それはさておき、人間の心に巣くう毒や、シックハウス症候群や、青酸カリを使った無差別連続殺人事件などなど、色々な毒をテーマにしたこの作品は素晴らしい。特に、噂に聞いていた毒女「原田いずみ」の腹黒っぷりは強烈だった。腹黒というより、完全に頭のおかしい人間。履歴書は大嘘だわ仕事はできないわ注意されたら上司を侮辱しテープカッターを投げつけるわ嘘をつくわ。。特に、彼女の兄の結婚式で仕出かした騒動には呆れるを通り越してこちらの精神がやられる。ニュースなんかを見てても、端から話が通じないというか、毒を持って生まれてきたとしか思えない人間って確かにいるんだよね。それが自分の身に関わってきたらと思うとゾっとする。やたらと他人を批判する人は、毎日がつまらなくてつまらなくてしょうがないんだろうな。こういう人間の持つ毒の矢が放たれたら対抗手段がないし、後から後から生まれてきて淘汰されることはないんだろうなと思う。

毒殺事件のほうは予想通りの人間が犯人だったけれど、この人の場合は原田いずみとは違うというか、こちらは社会の犠牲者的な面もあるのかなあと思う。貧乏とか不幸って、一度はまると抜け出せない仕組みになってるんだろうか。もちろんやったことは許せないし短絡的だと思うが。


事件のことはそれとして、問題は杉村の家庭。「ペテロ〜」の時に感じた「あの人物」への違和感が、この作品を読むと少し払拭されたような気がする。いや、支持するわけじゃないけども。これって杉村も良くなかったんだなあって。家庭より事件のことで頭がいっぱいなのを責めるのは、「ヤキモチ」ではないよ杉村ぁぁ。。。作中で、杉村が妻や子、家庭の幸せを頭の中で確認するたびに空々しく聞こえてしまうのは気のせいじゃなかったんだなあ。合ってないと思うよ、「おむこさん」。

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