国内<ま〜も>作家

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舞城王太郎著。講談社。

ずっと好きで好きで仕方がない初恋の女の子。僕の告白はいつだって笑ってかわされる。でも、今好きなものを次なんて探せない!(「私はあなたの瞳の林檎」)。いいものは分かる、けど作れない。凡人な美大生の私が、天才くんに恋しちゃった!憧れの人と付き合う楽しさと苦しさを描く(「ほにゃららサラダ」)。僕が生きていることに、価値はあるのだろうか。僕は楽しいけど、他の人にとっては?答えを教えてくれたのは、勇敢な二人の女の子だった(「僕が乗るべき遠くの列車」)。2ヵ月連続作品集刊行、1冊目・恋篇。思春期のあのころ誰もが直面した壁に、恋のパワーで挑む甘酸っぱすぎる作品集。(裏表紙引用)




舞城さんの新刊はなんと恋愛小説集。次回は「家族篇」ってことで二ヶ月連続刊行らしい。恋愛ものか〜どうかな〜〜と少し気が引けて読み始めたがしっかり舞城世界だった。1話目の中学生は毒親に悩む女の子に夢中の少年が「相手と付き合いたがらない」という究極の純愛を貫くし、2話目の美大生は天才肌の青年に片想いしながら才能のない自分と芸術の本質の狭間で揺れ動くし、3話目は物事に対して価値を見いだせない少年が2人の女子に翻弄され人生の真実にたどり着くし。

特に書き下ろしの最終話は私が一生かかっても悟りきれないところまで到達しちゃってる。舞城さんの文章、なんでもない名前を呼びかけるだけのくだりでも漫画みたいにコマが浮かぶんだよね。よ〜く考えたら林檎ちゃんは男を振り回す小悪魔だし、美大生カップルはただのセフレだし、物の価値が分からない男の子もそれって他に同じ考えの人がいたらたちまち意味がなくなる程度の、はしかみたいなもんだし。
それだけに、読んでる誰もが過去を思い出して顔が赤くなるような、血が通ってる作品になったんだろうなあ。

次の家族篇もきっと感動させてくれるだろうと確信。発売日まだかな。

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宮木あや子著。角川文庫。

ファッション誌の編集者を夢見る校閲部の河野悦子。アフロヘアーのイケメンモデル&作家の幸人とのお泊まりデートで出かけた軽井沢で、ある作家の家に招かれて…。そして社会人3年目、ついに憧れの雑誌編集部に異動に!?お互いの状況が変わるなか、幸人との恋の行方は―。やりたい仕事と向いてる仕事の違いに悩む悦子の決断は?巻末に、著者と俳優・石原さとみの対談と、ドラマのプロデューサーによる解説を収録。(裏表紙引用)


いよいよ最終巻?悦子がついに立派な校閲ガールとして羽ばたきました。ということで、ネタバレ全開でお届けします。











是永とついに恋人同士になった悦子!く〜。頭の中では完全にアフロ化した菅田くんがイメージできてしまうんだけど、ドラマではアフロじゃないんだってね。ツマンネ。しかし「えっちゃん」「ゆっくん」て。。でも凄い家に住んでる悦子のことを「惚れ直した」って褒めたり、パーティで毒吐き全開の悦子を見ても平気だったりと、是永けっこういいやつ。でも、もうモデルっていうイメージしかない。そういえば作家なんだっけ、って感じ。

憧れの雑誌の姉妹誌なのかな?結婚情報誌に異動となった悦子だけど、やっぱ人気ファッション誌の仕事ってえぐいね。。素敵な仕事なんだろうし憧れるのも分かるけど、私はああいう人権さえなくしそうなハードな仕事、全く憧れないなあ。身体も心も壊しそうだし、プライベートが無くなりそう。悦子がその仕事に向いてなかったっていうのが私は逆にホっとした。校閲の仕事立派にできてるし、何より「校閲ガール」だもんね。是永と別れてしまったのはガッカリしたけど、まさか貝塚とはねえ。。。まあ、見えている人生の景色は貝塚のほうが近いのかも。てか、貝塚ってツンデレなの?

悦子の、「自分以外の女に興味がない。他人と比べない。他人を羨ましがらない。」性格、好きだったなー。なかなかいないと思う、そういう人。シリーズ終わったのかなー。残念だなー。

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森博嗣著。講談社タイガ。

オーロラ。北極基地に設置され、基地の閉鎖後、忘れさられたスーパ・コンピュータ。彼女は海底五千メートルで稼働し続けた。データを集積し、思考を重ね、そしていまジレンマに陥っていた。放置しておけば暴走の可能性もあるとして、オーロラの停止を依頼されるハギリだが、オーロラとは接触することも出来ない。孤独な人工知能が描く夢とは。知性が涵養する萌芽の物語。 (裏表紙引用)



Wシリーズ第6弾。

今回のハギリとウグイはなんと北極へ。オーロラというスーパ・コンピュータが学ぶ目的を見失ってしまったということで、原因と対処を見つけるために。そしてぬるっとマガタ博士登場(笑)。これ本人なのかウォーカロンなのか不明なのが憎いね。本人のわけないんだけど人間が何百年も生きられるなんかを見つけたのかもしれんしなあ。真賀田四季ならなんでもやる。今回は潜水艦の中が舞台でとにかくこのシリーズなんでもあり。ウグイとケンカし始めた時には何事が起こったのかと思った。ハギリを心配して怒ったり泣いたりするウグイにホロリ。いくらオーロラのキャラが立っているからって、ウグイ超えはしなかった。

それにしてもシリーズ中途でこの展開。。あと4作もあるのにウグイ無しでどうやるんだろう。

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宮部みゆき著。集英社文庫。

麻子は同じ職場で働いていた男と婚約をした。しかし挙式二週間前に突如破談になった。麻子は会社を辞め、ウエイトレスとして再び勤めはじめた。その店に「あの女」がやって来た…。この表題作「地下街の雨」はじめ「決して見えない」「ムクロバラ」「さよなら、キリハラさん」など七つの短篇。どの作品も都会の片隅で夢を信じて生きる人たちを描く、愛と幻想のストーリー。 (裏表紙引用)



宮部さんのむか〜しの短篇集。ン〜、表題作以外は正直イマイチだったかなあ。。

「地下街の雨」
1年半前、恋人に婚約破棄された麻子。その後地下街にある喫茶店のウエイトレスを始めるが、常連の女性の身の上話を聞いて親近感を持ち始める――。なるほど、見事な反転。常連客の変わり身にドン引きしていたから良かった。地下街の雨を裏切られた気分に例えるのがうまいな。外に出て初めて雨に気づくってところが。

「誰にも見えない」
新婚の悦郎が深夜にタクシーを待っていたら感じのいい男に話しかけられて――。怪談ですな。赤い糸ならぬ黒い糸があるなら幸せな人のところには来ないで欲しいな。

「不文律」
一家四人心中事件。関係者の証言だけで進む話。なぜだろう、こういうのって子どもの無邪気な証言が1番怖い気がするのは。それにしても、父親は給料配達人とか家族に人質に取られてるとか、考えが古くて笑う。

「混線」
いたずら電話を繰り返す男には制裁を。そういえば、昔はこういう犯罪あったよね。いちいち出なきゃいいじゃない、って思うけどな(^_^;。〜〜に吸い込まれるって陳腐だけど、絵ヅラを想像したらかなりグロいはず。

「勝ち逃げ」
亡くなった元教師の真面目で怖かった伯母に、若い頃ロマンスがあった――。そりゃそうでしょ、って思う。身内に見せてる姿だけがその人の全てのわけない。これは誰がその相手か分からないから面白い。

「ムクロバラ」
凄い名前だな。。正当防衛で人殺しとなった男が精神的に病んでしまった。部長刑事(デカ長)の身に降りかかった感情とは――。誰にでも「魔」の瞬間は訪れるという話かな。

「さよなら、キリハラさん」
一家全員の耳が聞こえなくなる話。ちょっとSFっぽいんだけどちゃんとネタバラシがある。あんまこういうジャンル好きじゃないんだけど、家族にとって存在感のない祖母って絆や何かを気づかせるための象徴なんだなと思った。


以上。まあ宮部さんだからどれもまとまってて水準の面白さはもちろんあるのだけど、私としてはもっと人の情とかにしんみりしたかったかなと。古いからこそそれがあると思ったのだけど、単に古いだけだった。。

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村田沙耶香著。文藝春秋。

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う衝撃作。第155回芥川賞受賞。 (紹介文引用)


芥川賞を獲った話題作を読了。読書芸人でも多くの芸人さんが面白かった本にあげていたので。


30後半、独身、コンビニアルバイト。子どもの頃から世間の「普通」に溶け込めない恵子は、変わった言動が原因で家族を悩ませ、友だちは1人もいない。就職活動が身に合わず、18歳の時に始めたコンビニアルバイトで生計を立てている日々。

すまん、30代女性、独身、アルバイトの何が悪いのか私にはわからん。。。だからこの作品に出てくる、「30独身でなぜアルバイト?」「婚活しないの?」と悪気なく恵子に絡んでくる人間や、コンビニの新人・白羽がやたらとコンビニ店員や店長を「底辺、底辺」と蔑むのが不快だった。反社会的な行動を取らず、税金年金健康保険を払い、借金を作らず、毎日愚痴も言わずやりがいを持って真面目に働く。立派だと思うんだけど。。確かに、恵子は白羽をアパートで「飼い」始めるなど、不可解な部分も多い。まあそれと友だちになれるかどうかは別だから。今時は30代40代でシングルで趣味や生きがいを持って輝いてる女性なんていくらでもいるけれど、恵子の場合はそれとは違うかもしれない。


いくら「生き方の多様化」を叫ぼうと、まだまだ世の中の風潮は適齢期が来たら結婚するのが普通で、結婚したら子どもを持つのが当たり前で、恋愛経験はある程度あって当たり前。規格外の人間がいれば「どこかに問題があるからじゃないか」と批判するのが今の世の中。そういう社会に警鐘を鳴らす作品と考えれば一読の価値はあると思う。しかしこの作品に出てくる人々の場合は自意識過剰なところにも問題が落ちているんじゃないかと感じた。実際、職場の人とか疎遠になった同級生とかにそこまで皆興味ないと思う。。聞いてくるってことはその人に興味があるし、心配してたりするんだよ。もしそうでないのに干渉してくるなら、付き合う必要のない関係じゃないのかなあ。恵子の場合、自ら口を滑らせたり、同窓会に行ったりしてるからな。

結局は自分に芯があるかどうかだから。恵子の決断には賛否あるだろうけど、私はこれでいいと思う。ここで「うん、でもいい人が見つかるのが一番だよね」と思ってしまうなら、「あちら側の人」なんだろうな。

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