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今野敏著。新潮文庫。

大森署管内で女性が姿を消した。その後、交際相手とみられる男が殺害される。容疑者はストーカーで猟銃所持の可能性が高く、対象女性を連れて逃走しているという。指揮を執る署長・竜崎伸也は的確な指示を出し、謎を解明してゆく。だが、ノンキャリアの弓削方面本部長が何かと横槍を入れてくる。やがて竜崎のある命令が警視庁内で問われる事態に。捜査と組織を描き切る、警察小説の最高峰。(裏表紙引用)


大人気隠蔽捜査シリーズ文庫最新刊。第8弾かな。新年1発目の読書は、確実に外さないものを。好きな作家=外さない、ではないからねえ。その点、この竜崎シリーズは鉄板だから。

今回はストーカー殺人から誘拐事件にまで進展し、SITや銃器対策レンジャーまでが出動する大事態に。戸高の慧眼で事件は解決したものの、竜崎に決定権を奪われた方面本部長を敵に回してしまった。まあ正直、事件のことはどうでもよい(笑)。結構先が読めるし、現実的に○が事件を動かした、ってことあるかな?って思わなくもないし。動機も短絡的で、同情の余地がいくらあるように描かれていてもとてもそうは思えないし。

さておき面白いのはやはり竜崎の正論と、人をどんどん味方にしていく人間力。戸高だって野間崎だって、最初は竜崎を煙たがっていたはず。それが今ではすっかり信奉者。事件の行く先々で尊敬を集めていくし。弓削方面本部長が完全に空回りしていて、爽快だったなあ。こいつも次あたりから信奉者になったりして。


まあ、にしても、竜崎が娘の彼氏にした仕打ちはやりすぎな気も。。彼女の父親(偉い警察官)がストーカー対策チーム引き連れて自分のとこに来られたら、ショックすぎて私ならお付き合い考え直すけどね。。

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角田光代著。文春文庫。

結婚する女、しない女。子供を持つ女、持たない女。それだけのことで、どうして女どうし、わかりあえなくなるんだろう。ベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めた専業主婦の小夜子。二人の出会いと友情は、些細なことから亀裂を生じていくが……。多様化した現代を生きる女性の姿を描く感動の傑作長篇。第132回直木賞受賞作。(裏表紙引用)




直木賞受賞作・・・?

「八日目の蝉」「森に眠る魚」「紙の月」「空中庭園」などなど、角田さんのヒット作はどれも素晴らしかったが、本書はあまり響かなかったかな。。。あらすじから想像した、思っていた内容とは違ったというのが大きいかもしれない。

3歳の娘を抱え5年ぶりに仕事を始めた小夜子は、ハウスクリーニング業を請負う会社社長・葵が同じ大学卒生だったことに縁を感じ、無事採用される。2人は気が合い仕事は順調だが、子育てに注力出来なくなったため小夜子の夫や義母はいい顔をしない。一方葵には普通と違う秘密の過去があり――。

小夜子(現在)と葵(過去)が交代で語り手となる構成。うーん、いつもなら女同士のイザコザや若き日の暴走などのどこかに同調して楽しめるのだが。今回の登場人物は誰も自分とリンクしなかった。家出した女子高生同士でラブホを渡り歩いていたからって同性愛だ!ってなるかな?とか、実際にこんな面と向かってイヤミばっかり言ってくる姑っているんだろうか?とか、引っかかる点が邪魔をして素直に読めなかったなあ〜。学生時代のイジメの心理も、今の子は知らないけど、私の母校ではなかったんだよね。。職場でいない人の悪口になる、なんかはあるあるだなと思ったけど。本書のテーマである「何のために私たちは年をとるのか」の答えが「誰かと出会うため」というのも、もう新しく誰とも知り合いたくない私にはピンと来なかった。これ言っちゃ終わりだけど。

立場が違う人や自分も状況が変わればどこか変化するかも。それまでこれは封印。

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倉知淳著。文藝春秋。

密閉空間に忽然と出現した他殺死体について―「文豪の蔵」。二つの地点で同時に事件を起こす分身した殺人者について―「ドッペルゲンガーの銃」。痕跡を一切残さずに空中飛翔した犯人について―「翼の生えた殺意」。この謎を解くのはキャリア警察官僚の兄か、女子高生ミステリ作家の妹か、それとも…? (裏表紙引用)



倉知さんの最新刊。新シリーズというか、また新キャラというか。今作の探偵役は、女子高生ミステリー作家(の、卵)の灯里。ワトスン的役回りが警察庁から出向中の警部補で灯里の兄である大介。灯里は一度新人賞に佳作入選しているがまだ本は1冊も出ていない。刑事である兄に引っ付いて、なんとかネタをもらおうとする。兄はタンポポみたいに穏やかでボーッとしていて、妹にはいつもバカにされている。が、容姿端麗で勉強はめっちゃできる。キャラ的には好きでも嫌いでもない。倉知さんだな、としか。

灯里は兄の弱点をついて事件現場に乗り込んだり、インターンシップと偽って容疑者と接触したりと決して褒められたキャラではないのだが、なぜ周りが大介に気を遣うのかなどの状況固めがしっかりしているのであまり引っかかりはないかな。しかも文豪の蔵で助教授が死んでいたり、車で2時間離れた場所で同じ銃から弾が発射されていたり、息子3人を持つ資産家が茶室で首を吊って死んでいたりとザ・本格ミステリな内容。どれも論理的だしトリックもこれと言ってツッコミどころはないな。もんのすご〜くキャラの立ってた「真の探偵役」が全部持って行ってしまうように見えるけれど、実際すべてをかっさらってるのは「サディスティック・佐田山」だと思う(笑)。灯里が他力本願で作品を創作しようとするところを、オチでバランス取ってるのかな?と。本格ミステリとしてのレベルはかなり高いのに、世間評価があまり高くないのはその「ワクワク感」の不足から来ているのかなと。私の手応えとしては、本ミス、このミスには必ず入ると思うけど、これ。

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角田光代著。ハルキ文庫。

ただ好きで、ただ会いたいだけだった―――わかば銀行の支店から一億円が横領された。容疑者は、梅澤梨花四十一歳。二十五歳で結婚し専業主婦になったが、子どもには恵まれず、銀行でパート勤めを始めた。真面目な働きぶりで契約社員になった梨花。そんなある日、顧客の孫である大学生の光太に出会うのだった・・・・・・。あまりにもスリリングで、狂おしいまでに切実な、傑作長篇小説。各紙誌でも大絶賛された、第二十五回柴田錬三郎賞受賞作、待望の文庫化。(裏表紙引用)



角田さんにハマりぎみ。宮沢りえちゃん主演で映画化もされたのでタイトルぐらいは知っているという人も多そう。ドラマにもなってたか。映画のラストがどうしても気に入らなかったので確認の意味も込めて読んでみたらやっぱり。。。監督のあとがきも要領を得ないし。。


内容は、銀行のパートタイマーをしている真面目で優秀な41歳の女性(梨花)が横領に手を染めてしまうというもの。若い男に熱を上げたから、夫が自分と向き合ってくれないから、子どもが出来ないから、理由を並べてしまうとどれも「ありがち」で言い訳にならないようなことだが、角田さんは梨花が「つましい暮らしの幸せ」にどれほど憧れていたか、どれだけ夫に尽くしたか、そして梨花が徐々に夫のちょっとした言葉や行動に違和感を抱き始め、自分というものを見失っていく過程を丁寧にリアルに描く。妻が自分より稼ぎが下だということをアピールしたがる夫。梨花に奢ってもらうと後日必ずそれより格上の店に連れて行き「ごちそうさま、は?」と感謝を促す夫。読者から見ても、こんな虫も食わないプライドを持った、配偶者とさえまともに向き合えない夫はイヤだ。

そして映画にはなかったのが、今回の事件と無関係の梨花の同級生や元カレたちの生活。彼らが梨花との思い出を回想しながら営まれる暮らし。それが普通の人々の彼らの生活もまた非常に危ういバランスで成り立っているだけなことが分かる。節制しすぎて家庭が崩壊した主婦、稼ぎの少ないことを毎日愚痴る妻と暮らす男など。彼らの日常を描くことによって、梨花の犯した犯罪は決して他人事ではないのだということが見えてくる。

梨花が買い物や若い男に熱中してしまう心理はまるで特定の誰かの話を聞いているように説得力があった。幸せになりたかった、自分自身になりたかっただけの哀れな1人の女性。光がないなら、誰かに寄りかかるだけで良かった。

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角田光代著。双葉文庫。

東京の文教地区の町で出会った5人の母親。育児を通して心をかよわせるが、いつしかその関係性は変容していた。―あの人たちと離れればいい。なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。心の声は幾重にもせめぎ合い、それぞれが追いつめられてゆく。凄みある筆致で描きだした、現代に生きる母親たちの深い孤独と痛み。渾身の長編母子小説。 (裏表紙引用)



なんだかアメトーク本が続く^^;。角田さん3冊目。

最近なぜかママ友小説によく当たるようになった気がするが、その中でもこの作品が1番女性心理を丁寧にリアルに描いていると思った。というのは、この小説に出てくるママたち5人とも、元々はどこにでもいる普通のお嬢さん。それが結婚し、子どもを生み、ママ友が出来て、それぞれ人生の階段を登るごとに変わっていく。今まで知らなかった自分自身の醜い部分が明らかになる。やはりいきなりヘンな奴になったりする人なんてなかなか居ないってことで、なんのグループだって、嫁姑だって、最初から「よし、いがみ合うぞ!」なんて誰も思っちゃいないんだよね。それぞれに段階があるんだ。そこをきちんと描いてくれているのが良かったなあ。誰でもこうなる可能性があるってこと。

とは言え、子どもを預かって放置したりケガをさせたりする繭子、ママ友に依存して夜中に電話をかけまくる容子、不倫がやめられないかおりなどなど、やっていることのおかしさもさることながら、そこまで他人の子どもと張り合って何がしたいんだろうと思わなくもなかった。子どものためと言いながら全部自分のためにしか見えなかったし。結局自分というものがないからこうなるんだなと。だけど、そんな自分をちょっとずつ自覚していって、悩んで悩んで。思えば、女はいつも「ここから抜け出したい」の呪縛から離れられない生き物なのかもしれない。今いる場所が息苦しくて、やっと憧れの場所へ逃げ出せたと思ったらまたそこでも同じような息苦しさに翻弄される。それがずっと繰り返される。そりゃたくましくならなきゃやってられないよね。

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