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イギリスの家庭の電話番号は、家に付属しているので、入居したときに電話番号はもう決まっている。
だから、前の住人あてやその前の住人などにあてて電話がかかってくることもしばしば。
この頃、我が家の留守電に不思議なメッセージが残っている。
泣いている若い女性からで、今朝は「○○(名前)さん、彼女はいつ来るの?ねえ、教えて。こんなに取り乱して泣いて電話してしまって、ごめんなさい。では、また・・・」
その前も、おばあさんのような女性が留守電で泣いていた。
「あんた、早くクレジットカードを何とかしなさいよ、まだ支払ってないんでしょ、もしかして海外に逃げようっていうんじゃないよねえ?ハロー?ハロー?・・・」
留守電ならまだいいが、私が出たときに不思議な人たちから電話があると最悪だ。
「あ、○○(名前)ねえ、明日どうする?」といきなり言われた。私は当然「何のことですか?あなた電話番号間違えていると思いますよ」と答える。相手も引き下がらない。「何よ、その言い方。まだ明日の予定を決めてないから電話したのに!」と怒る。
私も「あのねえ、あなた、電話番号間違えているよ、うちは日本人の家庭だよ!そんな○○なんて名前の人はいないよ!」そこでやっと気がついて相手は「ごめんなさい」と電話を切った。
一番怖かったのは、深夜に電話が鳴ったとき。
30代くらいの黒人女性と思われる声で「ねえ、日本語でOne Two Threeって言ってみて」といきなり言われた。
私は最初、友人がからかっているのかと思い「いち、に、さん、だよ」と言ったら、相手は真剣な声で
「10まで日本語で数えてごらんよ」と薄ら笑いを浮かべているような声で言う。
これは友人や知人ではないと思った私は「どうして?あなたは誰なの?」と聞いたが、一向に答えない。
「私よ、私。わかるでしょ。ねえ、もう一回、日本語で10まで数字を数えて・・・」
「イヤです」
「いいじゃない、あなた日本人でしょ」
もしこれが本当に私の知らない人だったら、なぜ日本人の家の電話番号を知っているのだろう。しかも深夜だ。夫もまだ帰宅していない。背筋が凍る思いだ。
おそるおそる「数えると何かあるの?」と聞いてみた。
「さあね、知りたければ日本語で10まで数えてよ」と笑う。
あまりにも気味が悪くなったので、電話を切る。ところがまた何度もしつこくかかってくる。私はBT(ブリティッシュテレコム)の迷惑電話防止サービスに電話して、この人から2度とうちに電話がかからないように設定した。
その時に考えた。10まで数えるとどうなるのか・・・まさか。うちの夫が捕まえられてて、10まで私が数えて、銃で撃たれちゃうんじゃないか。そういえばあの人、少し遅くなるとは言ったけど、まだ帰宅してないし!と青くなって夫の携帯に電話する。留守電になっていて、出ない。
やっぱり・・・!
・・・と思ったその時、夫が帰宅した。「いやあ、道が混んでたよ〜」と渋滞に疲れた様子。
どんな夫でも(失礼!)無事に帰宅するとホッとするものである。
しかしあの電話は何だったのか。いまだに謎である。
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