SEASON2

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シヌ俳優編の「Shooting Star」「Almost Paradise」とその後の話の「I will promise you」と番外編を載せています。
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A Start of Something New (6)

昼間、あまりの暑さに頭も回らないので、
早朝早起きしたついでにちょっと頑張ってみたら、
けっこうさくさく書けました。
早起きは三文の得、とはいったものです。

いろいろ書いてたらどんどん伸びちゃって…
分けようと思ったのですが、きれなかったので、
ちょっと長いですが最後まで載せます。

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A Start of Something New


ミニが店を出て、見まわすと、隣の店の閉まったシャッターの前にシヌがギターを背負って立っていた。

「テレパシー届きました?」

笑顔で話しかけるシヌ。今日1日…いや、もっと前からどうやって話しかけようかと悩み続けたことが嘘のように、

ふたりで向かい合っている。

「だって…何度も見てたのに…全然見てくれなかった…」

ちょっと拗ねるように言ってみる。

「さっき、歌った後話しかけようとしたのに」

…そういえばそんなそぶりも…。なんだか恥ずかしくてあの場から逃げることしか考えてなかった。

「でもよかった…。ちゃんとふたりで話せる。ちょっと歩きませんか?」

「はい」

ふたりは灯りの消え始めたビル街を歩き始める。時間もかなり遅く、車の通りもまばらになってきている。

「疲れてないですか?」

「えっ?…ああ、大丈夫。でも家に帰ったらばったり、かな。

撮影中はなんだか眠くても気が張っててゆっくり眠れないの。

寝付いてもはっと起きて『あ、あれやっといたっけ』とか思いだしたりして」

「寝てる時もドラマ漬けなんだ…」

「気が小さいだけかも…」

「その隙間に、おれが入る余地…ないですか?」

「え?」

シヌは足を止めて、ミニと向かい合う。

「ずっと…いつ言おうかって考えてました。忙しかったってこともあるけど…

撮影中なのに気まずくなるのも嫌だなって思って…」

ミニは顔をあげてシヌを見つめる。

「おれと…これからも会ってください。助監督と俳優ではなく、恋人同士として…。

知ってる通り、おれと付き合えば窮屈なこともあるだろうし、ヌナのこと傷つけてしまうかも知れない。

…だけど、ちゃんとおれが守りますから…」

どう答えようかミニはすこし考える。店を出た時から、こうなることは分かっていた気がする。

シヌが心からの言葉をくれた…。飾ることもなく、思うまま率直に…。

「ありがとう…。わたしも…ずっと思ってた。ずっと言いたかった。これからも会えますかって…。

だけど…あなたはA.N.JELLで…これからを期待されている俳優さんで…。

そう思ったら、自分の気持ちにブレーキかけてた。シヌさんがそういってくれて…ほんとにうれしい」

見上げるようにシヌの顔を見ると…八重歯を見せてニコっとわらう。

「じゃあ、さんづけで呼ぶのやめてください」

ミニも返す。

「じゃあ、敬語で話すのやめて」

シヌはくくくっと笑って、ポケットから小さな箱を出した。

「これ、ずっと渡したくて…」

「なに?くれるの?」

「うん」

ミニはあっと思う。

「もしかして…このためにずっと同じジャケット着てたの?」

「…バレてた?」

「理由は知らなかったけど、ずっと同じジャケットだなって」

「なんか、カッコ悪いな…」

「そんなこと…。開けていい?」

「はい」

箱の中には…ブルーダイヤをあしらった星と月の形の小さなピアス。

「つけてみていい?」

「もちろん」

ミニはシヌに箱を渡して、今つけているピアスをはずし、シヌからプレゼントされたピアスをつける。

「どう?」

すこし首を振るように耳をシヌに向けてみせる。そのしぐさが可愛らしい。

「思った通り」

「いつ買ったの?」

「だいぶ前。テギョンとミナムが撮影を見に来た日。帰りに買った」

「あ。ナンバー渡した日」

「そう。どうやってヌナにアプローチしようかと思ってたら、ラブレターが来たから」

「やだ、ラブレターなんて恥ずかしい」

「どうして?連絡して欲しいって思ったんでしょ?」

「…賭けたのよ。助監督にちょっかいだす勇気があるかどうか…」

「ええ?」

「だって、A.N.JELLっていえば、うしろに100人くらい女の子つれて、

とっかえひっかえしてそうなイメージだから…」

「えっ?…それはひどいな…」

「い、いや、シヌがそうっていうわけじゃなくて、アイドルのイメージっていうか…」

「おれはそうでもないけど、アイドルって呼ばれてる連中は、けっこう小さい時からレッスンに追われてて、

遊ぶ暇なかったってヤツの方が多いよ。たまにタガはずれて暴走するやつも確かにいるけど」

「ごめん…」

「いいよ…。こうやって気持ちがちゃんと通じたんだから。少しずつ知ってもらえば、おれのこと」

「うん。シヌのこと、A.N.JELLじゃないシヌのこと、もっと知りたい」

シヌはミニを抱き寄せる。ミニの耳がシヌの胸について鼓動が聞こえる。

「ありがとう…電話、してくれて。ありがとう、また会いたいって言ってくれて」

「おれのほうこそ…。おれの上に落ちて来てくれて、ありがとう」

「えっ!?」

ミニは身体を離して、首をぐっとそらし顔をあげてシヌを見る。

「寝ていたおれの上に落ちてきたでしょ」

「あっ…。ごめん…」

「ドラマになりそうな出会いだね」

「…確かに」

見つめあって、微笑みあって…。ようやく手にしたときめきを交わし合う。

「これからどこかいく?」

「えっ?ちょっともう遅いし…わたし明日も会社だし…」

「そう…。じゃ、次の楽しみにとっておこう。…いつ会える?」

「シヌの都合に合わせる。だって、いつ空いてるかわからないし」

「明日は練習だけ。夜には空く」

「じゃ、わたしが終わったら連絡する」

「うん」

「…すごく、うれしい」

「何?」

「だって、さっきまでもう会えなくなるかもって思ってたのに、明日も会えるって。

…うれしすぎて眠れないかも」

「うん…っていいたいところだけど、今日はきっとすごく眠ってしまいそうな気もする」

「そうね…撮影の間、あまり眠れなかったし…特に今回は」

「それって、もしかしておれのせい?」

ミニはくくっと笑う。

「おれも、同じ」

シヌがかがむようにしてミニの頬に口づける。

ミニはちょっと首をすくめるようにしてそれを受け、にっこりとほほ笑む。

「じゃあ、明日」

タクシーに乗るミニを見送って、シヌはしばらくそこにたたずむ。

少し冷たくなってきた夜風を吸い込むように深呼吸をする。

ふとミニョのことを思い出した。ミニに最初に気付いた時、ミニョに似ていると思ったけど…。

もうシヌの心のなかにその思いはない。

ミニョはミニョで…「大好きだった女の子」だし、ミニはもう「大切な恋人」になりつつある。だけど…

ミニのこと「ミニョに似てる」って思ったから見つけられたのかな…。

そう思うとミニョとの出会いもこのために用意されていたのかも、と思う。

自分の思いをまとめるようにもう一度息を吐いて帰路につく。

「そういえば…このジャケット、クリーニングに出さなきゃな…」

 This story start now...

イメージ 1

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こんな感じで…。
やっぱりこのふたりが大好きで…
書きはじめたらノッてきてしまいました…

さて、次どうしようかな?
ネタはいろいろあれど、なかなかモノになりません。



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A Start of Something New (5)

暑いね…ってもう書きたくないけど、
暑い。

早起きさせられるので、
できることは早く済ませて、
午後はできるだけエネルギーを消費しないように…

みなさん、熱中症には気をつけましょうね。

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A Start of Something New


見てる、よね…見てた、よね…わたしのこと。見てるわたしにしか分からないほどの薄い微笑みで…。

メールでTシャツのことを聞かれてから、シヌの撮影の日には一層色鮮やかなTシャツを着るようになった。

どこにいても彼の視界に入れるように…。だけど…。

「A.N.JELLなのよ、彼は…」

街に出れば、CDショップはもちろん、コンビニ、コスメショップ、ファストフードショップ、

果てはおもちゃ屋に至るまでA.N.JELLはどこにでもいる。

いくら業界人とはいえ、半人前の助監督の自分じゃ、あまりにも釣り合わない気がした。

ドラマもあと2回の放送で終わる。お陰でこの1週間、仮眠室暮らしだ。

「このままだと…撮影が終われば会えなくなる。メールだって…来なくなるかもしれない…。

だけど、さすがに『これからも会いたい』って、A.N.JELLに言えるほどわたしも厚かましくはないし…。

あ〜、どうすればいいの?」

仮眠室の狭いベッドでうなっていると、携帯がプルプルと震えてメールの受信を告げる。

さっき「お疲れさま」と別れたばかりのシヌからだ。

『おつかれさまでした。少しの時間でもちゃんと寝てくださいね。おやすみなさい』

はあ…。どうとも取れるでしょ、このメールじゃ。

あと、何回会えるんだろう…。残りの撮影日数を数えてみたりする。

最後のテは…打ち上げで酔っ払った勢い、とか…。

それだと冗談かと思われそうだし、ちょっと飲んだだけで眠くなっちゃうタチだし…。

だけど…このままじゃ、やっぱり嫌だ…。



打ち上げはいつもの焼肉屋。イ監督と結婚したソ作家のお母さんがやっている店。

ドラマ局御用達で、いろいろと融通をきかせてくれるから、しょっちゅう使っている。

お母さんにしても有名な俳優さんが来て、サインを置いて行ってくれたりするから、うれしそうだ。

いつも男くさくて、うるさい打ち上げだけど、今回はちょっと違う気がする。

シヌがギターを持ってきて歌ったり、伴奏をしたり…。だけど、シヌが中心にいると…。

話しかけられないじゃない!

ミニはなんどもシヌに視線を送るけれど、一向にそれは絡まらない。

…やっぱり…これで終わっちゃうのかも。

ため息をついてたら、背中をバシッと叩かれる。

「キム・ミニ、歌えよ」

イ監督だ。

「えっ?…む、無理ですよ」

ちょっと抵抗してみる。

「カン・シヌ、何か弾いてやれ」

えっ…。監督のほうを振りかえると…ちょっとイタズラな笑顔。あっ…。監督は…気づいてる、のかも…。

背中をポンとシヌのほうに押されて、ギターを抱えたシヌの隣まで押しだされる。

「何歌いますか?」

「え?…あ、あの、最近の歌とか知らなくて…」

「大丈夫ですよ、知ってる歌なら」

「え、えっと、カーペンターズの『Top of the world』とか…」

「ばっちりです」

そういうなり、聞き覚えのあるコードを弾き始め、歌い出しを目線で教えてくれる。

「Such feelin’s comin’ over me There is wonder in most everything I see…」

…あなたの愛がわたしを、世界の頂上に舞い上がらせた…

何の意識もなくこの歌を選んだけれど…歌っている途中でミニは思った。

「気持ち…伝わるかな…?」

2コーラス目のサビでは、シヌがコーラスを合わせてくれて、ドキドキして声が上ずりそうだったけど…

ほとんど誰も聞いてなかったのが、せめてもの救いだった。

歌い終わって、シヌがなにか言おうとしたのに気づいたけれど、ミニはそそくさと自分の席にもどる。

ちらっとシヌをみると主演俳優と話していて、彼が歌おうとしているらしかった。



ぽつぽつと席を立つ人が増えて、テーブルの数も少なくなってきて…

もう打ち上げというよりただの飲み会になりつつある。

若手のスタッフやキャストたちはこぞって二次会のカラオケに出かけたが、

カラオケはあまり好きではないミニはそのまま座ったままでいた。

『シヌさんは…カラオケに行ったんだよね…。話、できなかったな…』

そろそろ帰ろうか、と思ってぐるっと見まわした時、シヌがまだいるのに気づいた。

しかも自分の方を見ている。2,3秒視線が絡み合って…シヌがふと立ちあがって…。

周りにいた人たちに挨拶をして店を出た。

『行こう、今しかない』

ミニは立ちあがって、周りに挨拶をして店を出た。
 
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やっと、ここまで来たよ〜。
えっと、次、告白のシーンなんですが、
最初書いた時と、ちょっと変えてみようかな、なんて思ってます。
同じこと2回書くのも面白くないし。



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A Start of Somthing New (4)

暑いですね…。
ウリがあまりにも早起きをするので、
午後になると体が持たず…

結局、午後だらだらと寝てるので、
なんか時間がもったいない気がします…

そういえば、金曜日のドラマ企画のリンクを貼るのを忘れてました。
まだの方はこちらからどうぞ。
「君がいた短い永遠」第8話ダイジェスト


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A Start of Someting New



シヌのジャケットのポケットには、すこし前から小さな箱が入っている。

取りだすタイミングが図れず、もう何日もそこにある。

テギョンとミナム〜実はミナムに化けたミニョ、が見学にきたロケの後、

駐車場に向かう道すがら、ふと目にしたアクセサリーショップで買った小さなピアス。

高価なものではないけれど、デザインが凝っていてシヌも気に入ったし、

それをつけるミニを想像するのも楽しかった。

だけど…いつ、どうやって渡そうか…。ミニがアドレスをくれたみたいにさりげなく渡せればいいのに…。

あの日の夜遅く。

シヌはミニに電話をした。まだ仕事中だったミニとは世間話のようなことしか話せなかったが、

お互い向き合っていることを確かめられたような気がしたけれど…。どうやって踏み出せばいいんだろう…。

ちょっと前のことを振り返ってみれば…ロケバスで隣にすわったこととか、

セットの陰でそっと抱き寄せたこととか…とっさの行動に身体は動くのに、その次が出ない。

『成長してないな…』

思い起こせば、ミニョのときもそうだった。そんなことばかりの繰り返しだった。

靴を買ったり、田舎まで迎えに行ったり、明洞で後ろをついて歩いたり、そして試写会の時も。

このままじゃまた『いい兄貴』で終わってしまう…。

あ、彼女の方が年上だから今回は『かわいい弟』になっちゃうのか?

ポケットから箱を出して…ピアスを見てみる。

年上だなんて信じられないよ…生き生きと走り回る姿も、たまに見せる泣き顔や怒った顔も…可愛くてならない。

だけど…。

守ってやりたい、っていうのとはちょっと違う気がする。一緒に手を携えて歩いて行きたい。

彼女はそんな気分にさせてくれる。

そう思いながらもピアスの箱は今日もポケットの中。

そしていつでも渡せるようにと、ここのところ、ずっと同じジャケットを着ている。

「シヌ、それ気にいってんの?」

ついにミンギに見つかる。

「なに?」

「ずっとそのジャケット、着てんじゃん」

「あ、まあ。協賛のやつだから、しばらく着て歩かなきゃなんなくて」

苦しい言い訳。

シヌの目線の先にはミニがいて…。今日は蛍光グリーンのTシャツ。ほんとによく目立つ。

あれから短いメールのやりとりはしている。

今日の撮影はどうだったとか、お昼ごはんがおいしかったとか…。そのときにシヌは聞いてみた。

「いつもビビッドな色のTシャツですけど、そういうの好みですか?」

答えは…

「すごく好きってわけじゃないけど、チビだから現場で目立つ色着てないと、どこにいるかわからなくなるから」

と返ってきて思わず笑ってしまった。

それからはショップでビビッドな色のTシャツを見るたびにミニを思い出す。

ピアスを…渡すことができたら、次は色あざやかなTシャツをプレゼントしよう、と思う。

ミニを見ていたら…ミニが視線に気づくようにシヌの方を向いて、一瞬視線が絡まる。

あっ、と思って一度そらし…もう一度見ると…今度は微笑んでいるミニ…。

そしてしばらく見つめあう。自分たちにしかわからない距離で…。

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A Start of Something New (3)

あ〜暑い。

でも今は涼しくなってきましたけど。

昨日は酔っぱらってしまってUPできませんでした。

ドラマもお休みしちゃったし。

さあ、また今日からがんばろ。

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A Start of Something New


今日はロケ。ひととおりの準備がすんで、キャストの到着を待つしばしの時間。

いつものように彼は一番に現場入りする。

始めのころは、マネージャーやらコーディネーターがついて来ていたが、最近はひとりで撮影にくる。

どうやらスケジュールの管理やコーディネイトについてはある程度本人にまかされているらしい。

共演者のコーディネーターと話しているのは彼自身だ。たまに話が込み入ると携帯で電話をしている。

たぶんコーディネーターに確認を取っているんだろう。そういう姿も魅力的だな…と思う。

あれ以来…ミニはすっかりシヌの虜になってしまった。ひとつひとつが気になって仕方がない。

あまりに気になって、今までは絶対に行かなかった、大嫌いなノ監督のB班の撮影を覗きにいったくらいだ。

2,3日前にはノートを買いに入った文具店でA.N.JELLのキャラクターのステッカーを見つけ…

つい買ってしまった。そしてノートの裏表紙にこっそり貼った。

『ちょっとのめりこみすぎかな…』

「お、キム監督が静かだ。めずらしい、具合でも悪いっすか?」

ぼんやりとシヌを見ていたら、声をかけられた。照明担当のミンギだ。

「えっ!…あ、びっくりした…」

「どしたんすか?…あ、わかった。恋の悩み、でしょ」

「な、な、なんでそんな…」

ミニのリアクションに、ミンギが吹き出す。

「カマかけただけなのに。みごとにひっかかりましたね。…で、誰です?あいかわらずイ監督?…

まだ諦めてません?」

「諦めるもなにも…だって結婚しちゃったじゃない…」

「ほ〜。じゃ、新しい男ができたのか…」

「なによ、その言い方」

「キム監督ってさ…全部顔に出るんだって。人のことみるのも結構鋭いと思うけど、自分もバレバレですよ。

…ってことは観察してればわかるな。…だって、ここにいる誰かでしょ」

「なんでわかるの…」

「なんとなく」

ミニはため息をつく。

「たぶん…向こうもわたしのこと意識してるのよ。ただ…どうやってアプローチすればいいのか…」

ミンギは思い切って聞いてみる。

「もしかして…『ロケバスの王子様』?」

ぎく!…それにしてもそのネーミングセンスどうよ。

ミニは答えない。そうこうしているうちにミンギが呼ばれた。

「だまってますよ。おれ、彼と同い年で仲良くなって、ナンバーの交換とかしましたよ。

だからって手助けもしないけど」

これだけのことなのに、心臓の音が聞こえそうなくらいドキドキする。バレちゃいそう…。

バレちゃったら…きっと繋がらなくなる…。

「キム・ミニ!」

監督に呼ばれる。

「はい!」

「スケジュール、これでOKだ。どっかでコピーして配ってくれ」

「はい」

監督から用紙を受け取り、近所のコンビニに走る。今日は街中のカフェが撮影現場だから、なにかと便利だ。

コンビニでコピーをしながら、またシヌのことを考える。

「今日もひとりで来てたから…これ、直接渡せるのよね…」



現場に戻ると、異常に見物人が増えている。

その人垣をなんとか潜り抜けて資料を配りながら、イ監督のもとにいくと…

「ファン・テギョンとコ・ミナムが来た。…カメオ出演してもらえるかな?」

と、顎で示す。その先には…シヌと話しているふたり…。

「呼んで来ましょうか」

「ああ」

3人の元に歩いて行く数十歩が恐ろしく遠く感じた…。今しかない…。

「ファン・テギョンさん、コ・ミナムさん。監督がお話したいそうなのでお願いします」

ふたりは、ちょっと不思議そうに顔を見合わせて、監督のもとへいく。それを見送っているシヌ。

ミニはちょっと深呼吸してシヌに声をかけた。…そう、スケジュール表を渡すだけ。

「あの…シヌさん。これ、お願いします」

シヌは

「あ、ありがとうございます」

と、無意識に受け取った。そのスケジュール表には…付箋が1枚貼ってある。



コンビニのコピー機の前で、ミニはポケットに入っている付箋をだして携帯の番号とメールアドレスを書いた。

ほかには何も書かなかった。宝になるかゴミになるか…賭けてみた。

シヌに恋人がいるかどうかなんて考えなかった。結果はどうあれ、なんとか話をして…。

○でも×でも何か連絡はしてきそうな気がした。根拠のないただの勘…。

ん?ちょっと待って?ミンギが「同い年」だって言ってた…。ってことは…年下、なの?

ミニ自身ちょっと意外だった。だってこれまで付き合った人、片思い含めてずっと年上ばかりだったから…。

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次元の違う話で恐縮ですが、
ジョージ・ルーカスが「ジェダイの逆襲」を撮ったあとに、
「episode1〜3」のシリーズを撮った理由が少しわかる気がします。
変なたとえでごめんなさい。



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A Start of Something New(2)

ひさしぶりのシヌミニ編。
昨日の1話がブログ村で4位になりました。
上位にランクインするのも久しぶりで…

ひそかに人気なふたり…

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A Start of Something New


撮影が始まる。

出番を待つ間、見ているのは…彼女だ。

いつもショッキングピンクとかオレンジ色なんかの明るくて目立つ色のTシャツを着て、ジーンズを履いて…。

首からボールペンと携帯を下げて、ひもをつけたノートをたすき掛けにしている。

「遠足に行く小学生みたいだ…」

さっき泣いていたとは思えない活発さでスタジオを駆け回る。

監督も他のスタッフもみんなミニを妹みたいに扱っていて、A班の撮影は和気あいあいとしている気がする。

それは…おれの欲目なのかな?

彼女が寝ていた自分の上に落ちて来てから…撮影に来るのが楽しくなった。

もちろんいつもA班とはかぎらないけど、

シヌの出ているシーンはA班が撮影することが多い感じがするのもうれしかった。

夜遅くなっても、このまま徹夜かなと思っても、元気に走る彼女を見ているのは楽しかった。

だけど…。見ているだけだったら、前と同じだ。見ている間にまた誰かにさらわれてしまう。

でも…どうすれば…?

ロケバスのときは騒ぎが大きくなりすぎた。あのせいでかえって話しにくくなってしまった。だから…

さっきセットの陰で泣く彼女を見つけた時は、洞窟できらめくちいさな宝石を見つけた気分だった。

何も話せなかったけど…おれの気持ちが向いていることが…少しでも伝わったろうか…。



こないだの休みの日にミニョに会った時のことを思い出す。

ミニョと話しながら、ミニのことを思い出して、自分でもすこし驚いた。

ミニョへの思いはもう過去のものになっていて…

すぐそばにいて、ニコニコしているミニョを見るのがうれしかった。

たとえその笑顔が自分に向けられたものでないとしても…。

それでも、ミニョと話しながら他の人のことを思うなんて…。おれもやっと抜け出せたのかな?

でもなんでだろう…。おれの上に落ちてきたから?それはたまたまの出来事で…。

たしかにちょっと興味は持ったけど…。あの…バスで眠る姿を見たとき、かもしれない…。

…なんでこんなこと分析してるんだ。人の気持ちなんて測れるものじゃない…。

そうやってなんとか理由をつけて失敗した時の言い訳にするんだな、おれは。

せめて話をしたいけど…話してみないことにはフリーかどうかもわからない。

このまま自分ばっかり盛り上がって、「ごめんなさい」じゃ、またうれしくない思い出だけが残る。

ただ、待ち時間のあるシヌとは違って、現場にいる時のミニはずっと仕事をしていて、

食事のときですら打合せだったりする。

あの…バスで隣に座った時に、携帯の番号とか聞いちゃえばよかった。

ちょっと軽いアイドルぶって「番号教えて」って…。できないな…やっぱり。



「カン・シヌさ〜ん!お願いしま〜す!」

彼女がおれを呼ぶ声。おれは…どうやって君を呼べばいい?

「助監督」じゃ、寂しすぎる。

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今日はシヌサイドで書いてみましたが…
もともとの話がシヌメインなので、さらっと…。



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