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ジェルミ編を書いていた間お休みしてました コヒプリのミニョプウンセ編。 とりあえず終わります。 とはいえ… これ、例のドラマに…つながります。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 My Wings 時代劇の戦闘シーン。無数の兵士が川の中で交戦中だ。 その中のひとりが走り出て、武将に切りつける。 「うおーっ!」 だが、返り討ちに遭い、無残にも倒れる… 「…あれでおわり?」 「うん…だってもう死んじゃっただろ」 「1秒、映った?」 「さあ…」 「でもアップだったね」 「うん…」 ウンセ親子の家のリビング。 ウンセとミニョプは録画しておいた時代劇を見ていた。群衆のシーンは兵士はみな同じ衣装だし、 遠くからしか映らないからミニョプがどこにいるか、まったくわからなかったのだが、 アップのシーンがある、というのを少し期待してふたりで見ていたのだ。 「ドラマデビューおめでと」 「え?」 「俳優としての第1歩じゃん」 「そうか?」 「みんなここから始まるんだよ」 そこへウンセの母がフルーツを持ってきた。 「みてなかったから、もう一回見せて」 ウンセはビデオを戻して、ミニョプのシーンを再生しなおす。 「あら〜、いい男に映ってるじゃない」 「あ、ありがとうございます」 「お店は辞めたの?」 「い、いえ。まだ言ってないです」 「そう…。ウンセもバイト辞めたことずっとしゃべってなくて…。 明け方まで帰ってこなかったりして、なにやってるのかと思ったよ」 「ごめん…。だって、まだどうなるかわからなかったし…」 「ウンチャンには話したんだよね」 「う、うん…仕事変わった、とだけ。 電話はお金がかかるし、メールだとなんか上手く伝わらなそうだったから…」 「そうだね…。来月には戻ってくるから…。ミニョプ、あんた店辞めたら住むとこ、どうすんの?」 「あ、事務所の先輩のところに行こうかと…」 「あら、そうなの?」 「なに、かあさん、なんかアテあんの?」 「いやさ、ウンチャンは帰って来たらもう社長のところに行くでしょ。それにわたしもさ…」 「あ、ク社長と?」 「う、うん…」 「よかったじゃない!」 「だからさ…ウンセひとりになるし…ミニョプが来てくれたらって…」 「え…?えっ!かあさん!それどういう意味!?」 「だって、あんたたち、そうなんでしょ?」 その言葉を聞いてミニョプが座りなおす。 「お、おかあさん!」 「ちょ、ちょっと!」 「おれ、まだハンパもんで、それにこんな仕事を始めてしまって、 いつになったらちゃんと一緒になれるかわからないです。でも…ウンセのことは一生大事にします。 お願いします!」 と頭を下げる。 「あんた、どういうつもりよ!」 「どういうって、言った通りだよ…。でもおかあさんが言うように、ここに住むことはしない…。 そもそもチャン代表が許してくれないだろ。でも理由を言わずに断れば、おまえに誤解されるかと思って…」 「ばか…。順番が違うじゃん…」 ウンセはすこし涙目だったがうれしそうにミニョプの肩に頭をつけた…。ウンセの母が小さくため息をついて 「はいはい。あとは勝手にやってちょうだい。わたしはお風呂に入って寝るから」 とそそくさと立って行った。 リビングに残されたふたりだったが、ミニョプが 「おれ、帰るわ」 と立ちあがって、ウンセも黙って立った。 玄関を出たところで立ち話になった。 「ウンセ、さっきおかあさんに言ったことは本気だから…。 おまえだってこれからどうなっていくかわかんないし、 今すぐどうって考えてないけど…おれの気持ちはずっとおまえだけだから…」 ウンセは照れ臭いせいで憎まれ口をきく。 「うそばっかり。これから俳優やるようになればきれいな女優さんとも共演するだろうしね。 どうせまた目移りして浮気すんでしょ」 そんなウンセをミニョプは笑顔であしらう。ウンセはあれ?と思った。こいつこんなに大人っぽかったっけ。 「きれいな女優さんはここにいるだろ?」 「え?」 「もし、おまえが…心変わりしても…おれはどこまでも追いかける。 おまえは…最初からずっとおれのエンジェルだから…」 「…もう逃げられないじゃん…」 それからおよそ1年後。 ウンチャンは帰国してコーヒープリンセスの店長となり、そしてハンギョルと結婚した。 離れていた時間が長かったせいか、ちょっと油断するとベタベタしてはスタッフを辟易させている。 「あ、オッパ、今日金曜日だ。今日からだよ、ウンセたちのドラマ」 「10時からだっけ」 「録画しとかなきゃ」 「…それまでに帰ってこいよ」 「だって…お店9時までだし、片づけとかいろいろやってたら…」 「まったく…おれの奥さんは働き者だ…」 テレビの前でリモコンを手に立っているウンチャンをハンギョルが後ろから抱きしめる。 「おれにももう少し時間、くれよ」 「なに?もうちょっとかまって欲しいって?」 ウンチャンが顔をあげてハンギョルをみると、ちょっと拗ねた顔をしている。 「金曜日は特別、かな?…ダヨンに任せて早めに帰る」 「それは、おれのため?」 「…ドラマのためって言ったら?」 ウンチャンの目はまるでいたずらっこだ。 「あ、このやろう…」 「一緒に、観ようよ」 「うん…」 夜10時。ドラマが始まる。 「あ、ウンセだ!看護師だよ…。すごい、チャ・テウンとしゃべってるよ…。 今日はミニョプは出ないらしいけど、弁護士の役だって言ってた」 「ドラマってすごいな…。あいつを弁護士になんてしてしまって…。 観てる人たちは、ミニョプをみて『あ、この人は弁護士だ』って思うんだもんな…」 「頑張ってるよね、ふたりとも…。ミニョプも…最初会ったときはストーカーみたいだったけど、 コーヒープリンスで働くようになって、変わったよね…。 スカウトされたのも店でだし…。ウンセとも上手くいってるみたいだし…」 「うん…。おれたちもそうだし、ソンギたちだって…。 コーヒープリンス1号店は縁結びの神様でもいるのかな?」 「それで売り込む?」 「…そういう怪しいことはやらない」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 こんな感じで終わってみました…。 コヒプリもまだ書きたいネタがあるので、 またそのうちにUPしますね。 今日は金曜日なので、アメブロのコラボ企画があるのですが、 アメブロが調子悪くてつながりませ〜ん。 10時に間に合うかな… |
コーヒープリンス
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「コーヒープリンス1号店」の二次小説。一応その後の話。
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昨日UPの「Prince White」、ブログ村人気記事にて 1位にランクインさせていただきました〜! 「イタKiss」はマンガが未完ということもあり、 けっこう以前から二次を書かれている方がいて… でもあくまでも「スンジョとハニ」ということで…。 で、またミニョプとウンセの話にもどります。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 My Wings 今日も泥だらけになって撮影を終える。撮影に参加してもうすぐ1週間。 幸い野外ロケは昼間しか撮影がないから、暗くなればその日の撮影は終わりだ。 衣装を脱ぎ、軽く身体を拭いてボンネの車に乗り込む。 「ヒョン、すみません、疲れてるのに運転させて」 「しかたないけど、おまえもはやく免許とれよ。これが終わったらすこしギャラでるだろ?」 「そうっすね」 もうひとりの仲間のウォンは車が走り出すとすぐに眠ってしまった。 ミニョプはポケットから携帯を出して着信を確かめるが、期待したウンセからのコールもメールも来ていない。 『忙しいんだな…。大丈夫かな…つらい思いしてないかな…』 そう思いながらメールを送った。 『今からもどる。おまえはまだ仕事?ちゃんとメシくえよ』 今日の撮影でミニョプには少しだけ良いことがあった。 ほかの兵士より頭ひとつ大きいミニョプに監督が目をつけ、ちょっとだけ目立つシーンを撮影してもらったのだ。 編集の時にカットされてしまうかもしれない、ちいさなちいさなシーンだったけど、 そのことをはやくウンセに話したかった。 運転しているボンネが眠くならないようにと、ミニョプはいろいろと話していると、ボンネの携帯がなった。 「あ、チャン代表だ。代わりに出てくれ」 「はい。…もしもしっ!ミニョプです」 『おお、もう帰りか』 「はいっ!」 『3人とも無事か?』 本当に戦場から帰る兵士に話しかけているみたいだ。 「はいっ!」 『事務所で待ってるから、気をつけて帰れ』 「はいっ!」 事務所には…ギジュンとウンセがいた。 「今帰ってくる途中だって。待ってるか?」 「はい」 今日はスンアの撮影も早く終わり、ウンセはギジュンに呼ばれて事務所に来ていた。 「正直…2,3日で逃げ出すかと思った」 「え?」 「スンアの付き人が辞めたってのは出まかせ。あいつは気に入った数人のスタッフしかそばに置かない。 おれが話してウンセをちょっと試してみたんだ」 やられた…とウンセは思った。さすがにチャン・ギジュン、手の込んだことをする。 「で、どう?スンアの相手は」 「どう?って…あんなもんだろう、と思ってましたけど…。あ、でも思ってたより楽しいです。 撮影の様子も見られるし、他の俳優さんやスタッフさんともいろいろお話できて…」 ウンセは…最初に会ったときよりもずっとスンアの相手は楽だと思った。 スンアは…思っていた以上に純粋で分かりやすい人だったからだ。 彼女がとらわれているのは「スターの孤独」。 たくさんの人間に囲まれているのに、本当に信じられる人が周りにほとんどいない。 そしてギジュンとスンアはひそかに両思いだということにも気がついた…。 お互い、事務所の代表と女優という立場を越え、認め合い、魅かれあっている。 「お互い…遠慮してるのかな?大人同士なのに、なんだか高校生みたい」 ウンセはふたりのことがすこし可愛く思えた。 3人が帰ってきたのはそれから1時間ほど後だった。 ボンネとウォンはギジュンに挨拶をするとすぐに帰って行った。 「疲れたか」 「はい…。でも最初の日なんて立てなくなるくらい疲れましたけど、もう大丈夫です」 「ははは。体力はありそうだな」 「代表、聞いてくださいよ、今日、おれアップで撮ってもらえたんス。ワンカットだけですけど」 「お、それはすごい。放送されるといいな。何話だ?」 「え〜っと32話か33話です」 「そうか、ちゃんとチェックしような、ウンセ」 「はいっ!」 「とりあえず、明日で今回の撮影は終わる予定だが…終わりそうか?」 「あ…たぶん。よっぽど天気が悪くなければ」 「じゃ、大丈夫だな。…でこれからどうする?」 「一応…これからの予定がなければ、店に戻ります。店にも…そう話してありますし…」 「そうか…。また仕事があれば連絡するってことでいいのか?」 「それでいいんだったらそうしてください」 それからしばらく雑談をして、ウンセとミニョプは事務所を出た。 「さっき、メールしたのに」 ミニョプはちょっとうらめしそうに言う。 「だって、待ってたでしょ」 「…うん」 「よかったね。ちょっと前進できて」 「ん?…ああ。おまえは?」 「うん。たいへんだけど、楽しいよ。『これから』が見えてるって、楽しいね」 「ああ…。なあ…おれ、店続けてていいのかな…?」 「え?コーヒープリンスのこと?」 「うん…。今回も急に1週間も休みもらって、これからだってまた撮影が入れば何日も休むことになる。 …ホン社長は応援するって言ってくれたけど…甘え過ぎてないかな?」 「もし…辞めたら…どうなるの?住むところは?」 「こまめにエキストラの口を探せばなんとかやっていけるっていうし、 住むところはボンネヒョンたちのところに行けば…」 「やだよ…。おねえがいなくなって…あんたがいなくなったら…。あの店はとは…」 「おれだって、寂しい。ずっと半端なことしかやってなかったおれが、 あの店で働くようになって、やっとまともになれた気がする。 モデルにスカウトされて…今度はドラマの仕事も来て…。なんたって、エンジェルがいてくれる…。 それにウンチャン姉貴はもうすぐ帰ってくるだろ」 「うん…。そっか…。俳優として成功するって言うことは、あんたがあの店からいなくなるってことなんだね…。 なんか、忘れてたよ。どんなことがあっても、あんたはずっとあの店にいるような気がしてた」 「ああ。でもどんな立場になってもあの店はおれの原点だ」 「うん。あ、そのうち『ファン・ミニョプが働いてた店』ってことで有名になるかもよ」 「そうなるように頑張る」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 そろそろ、ウンチャンを帰国させないと… 話が進まない…。ってなんでコヒプリ書き続けてんだか。 で、ジェルミ長編、再開の予定。 ブログリンクお礼の短編をシヌにするか、テギョンにするか考え中。 いっそのことふたりの話をちょっと妖しく…? |
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おかげさまで、「My Wings」好評で… コラボのお陰ですね。きっと。 今日のおはなしは、その「My Wings」のスピンオフ。 また…コラボ、だけど。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 Prince White ミニョプが、ドラマのエキストラに出始めて…。ちょくちょく店を休むようになった。 「あいつもそれなりに人気だから辞めろとも言えないしな…。ホン社長、バイトでも入れますか?」 「ああ、そうしてくれると助かる。特に週末な」 「じゃあ、学生とかでも大丈夫ですね」 そして、新しく来たバイト君。 「ペク・スンジョです。よろしくおねがいします」 これはまたずいぶんとイケメンで…。しかも医大生と来た。教育係はハリムだ。 「ウェイターの経験は?」 「あ、レストランで」 「じゃ、だいたいわかるよね」 その時、10人はいるだろうという若者の団体が来て…2階のテラスにあがる。 「うわ〜、めんどくさそう…。お、新人、おまえ行ってこい」 「…はい」 スンジョはなんのためらいもなく、2階へオーダーを取りに行く。 「おいおい、大丈夫か?ハリム、おまえも行った方がいいんじゃないか?」 イケメンのスンジョにちょっと意地悪したいハリム。 「いや、このくらいはやらないと、鍛えられません」 なんて言ってみるが、もしへまをやれば教育係の自分が怒られる。そう思って2階にあがろうとしたら… スンジョが降りて来て、カウンターに来る。 「オーダーお願いします。スペシャルブレンド2つ、カフェラテシナモントッピングがひとつ、 キャラメルマキアートのホットがひとつとアイスがひとつ…」 およそ10人のオーダーをすらすらと言い始め… 「お、おい。メモとるから待ってくれ!」 とホン社長があせり、ハリムとソンギは口を開けてそれを見ていた。 オーダーがそろい、スンジョとハリムが持って上がる。 普通は「ブレンドの方…」などと客に声をかけるのだが、スンジョはためらいなく、 カップを客ひとりひとりの前に置き、最後に 「ごゆっくりどうぞ」 とちょっとだけ笑顔を見せた。 1階にもどると、元気な声がスンジョを呼ぶ。 「スンジョく〜ん!遊びに来ちゃった。えへ」 ハニ、ジュリ、ミナの3人がデッキの席で手を振っていた。そこへハリムが駆け寄る。 「ちょっと君たち、スンジョの友達?」 「うふ。わたしはスンジョくんの妻、です!」 ハニははにかみながら、でも自慢するように言う。 「え?君が?…で、何者なの?あいつ。なんであんなに記憶力いいの?」 「スンジョくんはIQ200の天才で、修能満点だったんですよ!それに頭が良いだけじゃないんです〜。 スポーツだってなんでもできるし、お料理も上手だし…」 ハニの自慢はとどまるところがない。 ハリムはおどろいてスンジョを見る。…そんなやつがこの世に存在するのか…? 「このお店の人たちってみんなカッコいいですね〜。もちろんお兄さんも。 …でもわたしのスンジョくんがいちばん!スンジョくんをよろしくお願いしますっ!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 すみません…「イタズラなKiss」ですね…。 もうひっこみがつかない… 先日「僕の彼女は九尾狐」を観終わり、 今「パスタ」と「個人の趣向」を観ています。 「九尾狐」のつづきは、コヒプリ仲間(勝手に仲間にしてしまってます)の イツキさんが書いてますね。 ところで。 ブログリンクが200件になりました。 せっかくなので、記念のお話でも書こうかとおもってますが…。 う〜ん、思いついたらってことで… |
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このところ… 何本も並行して書いているので、ちょっと混乱してます。 そういう時に限って新しいアイデアが浮かんだり… とりあえず今日は昨日のつづき、ということで。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 My Wings 結局ミニョプはとりあえず撮影が終わるまでの約1週間、店を休むことになり、 先輩のボンネの車で山の方にあるロケ地へと出かけて行った。そしてウンセは…。 「おはようございます!今日からお世話になります、コ・ウンセです!」 とスンアの前で挨拶する。スンアはウンセをちらっとみただけで何も言わない。 まあ女優なんてこんなもんだろう、とウンセも別に気にしなかった。 この日も外でロケだ。ウンセは日傘でスンアに陰を作り、団扇であおいで風を送る。 「ちょっと!」 「はいっ!」 「そんなにバタバタあおいだら髪が乱れるでしょう!加減しなさい」 「はいっ!」 「お水、持ってきて」 「はいっ!」 ウンセは日傘を持ったまま移動しようとし… 「なんで日傘ごと行くの!」 とまた怒られる。1日中そんな調子で、覚悟していたウンセも夜になる頃はへとへとで 『これから毎日こうなの…?』と1日目で挫折しそうな気分だったのだが、 スンアを送り届けた後に、マネージャーが 「スンアさん、あんたのこと気に入ったよ」 と言ってくれたのが少しうれしかった。自分を気遣って、お世辞を言ってくれたのかもしれないけれど…。 『あいつ…どうしてるかな…』 ふとミニョプのことが気になった。 兵士のエキストラなんて、泥だらけになって、水の中とか入って、血糊つけたりして…。 けがしてないかな、まだ慣れてないだろうし…。 携帯がプルプルとなって、ウンセはポケットからそれを出す。ミニョプからのメールだった。 『頑張ってるか?おれは泥だらけで大変だけど、仲間がたくさんいて楽しい』 簡単でそっけないメール。ミニョプは確実に前へ進んでいる。 それは自分自身も望んでいたことなのに…。なんでこんなに寂しいんだろう…。 まっすぐ家に帰る気にならなくて、バスを途中で降り、ぶらぶらと歩きだした。 「あれ?ここ…」 左側にBLUE STAR、そして右側にカフェ ウィンナワルツ。 BLUE STARはもう店じまいの時間で、ジュノとミニョが店先に出してあった花を片付けているところだった。 「あれ?君…」 ジュノがウンセを見つけて声をかける。 「あ…」 そのとたん、緊張の糸が切れたのか、ウンセの目から涙がこぼれおちた…。 ウンセと、ジュノとミニョはウィンナワルツのカウンターに並んで座った。こちらももう他に客はいない。 マスターも自分でコーヒーを淹れて飲みながら、会話に参加している。 「へえ、スカウトされたんだ」 ウンセは自分たちに起きたことを話す。もちろん、ギジュンやスンアの名前は出さなかったが。 「すごいじゃない。女優さんの付き人やれ、なんてかなり見込まれてるんじゃない。 今のうちにサインもらっとこうか」 ジュノが感心していうと、 「そんな、からかわないでください。…もうなんか挫折しそうなのに…」 とウンセは小さな声で答える。 「仕事が大変で?」 「…いえ…」 「ああ、彼氏と離れたから」 「…たぶん。そうなって欲しいって思ってたはずなのに…。」 「大丈夫ですよ」 ミニョが声をかける。 「おふたりが同じ気持ちでいるなら、きっといい結果になると思いますよ」 「え?」 ウンセがミニョを見る。やっぱりなんだか不思議なひと…。 わたしのこと、そんなに知ってるわけじゃないのに、なんでこんなにきっぱり言い切れるんだろう…? 「あ、あの…」 ウンセは気になっていたことを聞いてみた。 「おふたりって、どういう関係、なんですか…?」 ジュノとミニョが顔を見合わせて笑う。 「どう見える?」 ジュノが訊く。 「最初はご夫婦かと思ったんですけど、違うような…。ご兄妹にもみえますし…。 ただの店主と従業員には見えない…というか…」 「なんて説明したらいい?」 ジュノは今度はミニョに訊く。 「う〜ん、師匠と弟子?」 ウンセはえ?という顔をし、ジュノとマスターは笑い出す。 「え?変ですか?だって、間違ってないですよ」 「確かに…」 「またいつでも遊びにおいで」 「はい、ありがとうございました。なんか、いつもお世話になってばかりで…」 「いえいえ。おふたりが大成功して、『世紀のカップル、ついに結婚!』って言う時に、思い出してもらえたら」 「えっ? それ、わたしのことですか?」 「もちろん」 やっぱり不思議な人だ…。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 本当は2,3話で終わるはずだったのに、 どんどん話が広がっちゃって… これからどうなるんだろう… |
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おひさしぶりな感じになってしまいましたが… 「コヒプリ」ミニョプ編の続きです。 ここにギジュンを出してしまったので、 なんだか「オンエア」の話も書いてみたいな〜って でもそんなことをしていると… それより ジェルミを書かなくちゃね…。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 My Wings チャン・エンターテイメントは…昔ながらの韓屋を改装して使っている、少しおしゃれな建物にあった。 「芸能事務所って言うから、ビルの中にあるのかと思った…」 「うん…なんか素敵」 玄関でおとないをいれると、ギジュンが出てきた。いきなり代表が出てきたのでふたりはびっくりしてしまい… それがもろに顔に出たらしく、ギジュンは笑い出した。 事務所に入ると…正面に大きなオ・スンアの写真が飾ってあり、 机が並んでいるところは事務所らしい雰囲気だったが、 昔の建物にオフィス用の机を入れていることもあって、 天井が低く感じられて、ミニョプはちょっと窮屈そうだった。 仕切りもない、応接セットに向かい合って座り…コーヒーもギジュンが淹れてくれた。 「ほかに…事務の方とかいないんですか?」 あまりに閑散とした事務所に、ウンセは少し不安になって聞く。 「ははは…。誰もいないんで、不安になった? こないだもいったとおり、うちで今タレントと呼べるのはスンアしかいない。 そんなにたくさんのスタッフは必要ないし、携帯もインターネットもあるから、 事務所に張り付いてなくたってどうにでもなるんだよ」 「へえ…そうなんですね…」 「訪ねてきたからには…こないだのこと、前向きに考えたって思っていいのかな?」 「は、はい」 ミニョプが背筋をのばす。 「きみは・・・えっと」 「ファン・ミニョプです」 「ミニョプ。きみは今、ウエイターをやってるのかな?」 「は、はい。それでときどきモデルの仕事を…。 あ、店でコンサートをやった時にDJをやらせてもらって、ああいうのもできたらって思ってるんスけど」 「ほかには?なにがやりたい?」 「時代劇に出たいっす」 ギジュンは少し表情を硬くする。 「じゃあ、まずその話し方、なんとかしないと」 「え?」 「もし、王様の役が来たらどうする。『〜するっス』って王様じゃコントになるぞ」 「は、はい」 「様子を見て話し方のレッスンをつけるか…」 ひとりごとのようにギジュンが言う。そんなことまで…とミニョプは驚く。 「ウンセ、きみは?」 「あ、レストランでウェイトレスをやってて…でも知り合いの店なので、 ミニョプの撮影があるときとかはお休みをもらって…」 「レッスンとか受けてた?」 「あ…はい、ちょっとだけ。お金が続かなくてすぐやめちゃったんですけど…」 「何がやりたい?」 「まえは…歌手になりたいって思ってましたけど、この間の撮影を見て、ドラマも面白そうだなって…」 「いいね。歌える女優はかなりおいしい」 話を聞いてもらえるだけでもドキドキなはずの相手なのに、ギジュンは笑顔を絶やさず穏やかにふたりと話す。 ウンセもミニョプもいつしかそんなギジュンに引き込まれていく。 「ウンセ、君バイト辞められる?」 「え?…あ、あの…。うちはいま私と母とふたりで、わたしが働かないと…」 「そう…。で月にいくらもらってるの?」 ウンセが1ヶ月のバイト料を、ちょっとだけ水増しして答えると… 「じゃあ、その倍払うから」 「えっ!?」 「スンアの付き人、やって」 「はい?」 「ちょうど付いてた子が辞めちゃって、スタイリストがてんてこ舞いしてる。 今はドラマの仕事中心だから、君もドラマの様子が分かって勉強になるだろうし。 …とりあえずアルバイトで、タレントとして契約するのはそのあとにしよう」 「は、はい!」 「スンアの相手は大変だぞ」 「覚悟してます!」 ウンセは目の前の扉が大きく開かれるような気がした。 …とはいえ、これから大変なことが待ち受けているのを、まだ知らないだけだが…。 「それからミニョプ」 「は、はい」 「おまえは念願の時代劇に出られる」 「は、はい?」 あまりに驚いて声が裏返ってしまったミニョプをみて、ギジュンが笑う。 「うちの新人のボンネとウォンが時代劇のエキストラ、要するにその他大勢の兵士役で出てる。 それに一緒に付いて行け。…店は…どうする?休めるか?正直今の状態じゃ、辞めろとは言えないし…。 次がどうなるかおれにもわからんからな、ははは」 「あ、あの…店、辞めちゃうと家もなくなるので…。ただ、そんなに何日も休めるかどうか…。 社長に相談してみていいですか?」 「ああ。明日?明後日かな、撮影は。それまでに返事、もらえるか?」 「は、はい…」 とんとん拍子に進む話に疑念をはさむ余裕もない。 ギジュンと話をしただけなのに、ふたりはへとへとに疲れ果てて、事務所を後にした。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ギョンミンを書きたくて「オンエア」を絡めたのですが、 ミニョプを書くのも、同じ理由… |





