「湾岸戦争前、識字率は90%以上といわれていたが 2002年には60%まで落ちていた。 現在は30%以下だ。学校に行くことができるのは ほんとうにしあわせな子どもたちかもしれない。 多くの学校の窓ガラスはこわれたままになっている。 品不足がつづきガラスが高価なため、 かんたんにとりかえることができない。 雨や風はようしゃなく教室の中に吹きこむ。 砂嵐のときはどうなるのか。 氷がはるほど寒くなる冬、 生徒たちは防寒着を身につけたまま授業を受けている。 ぎゅうづけの教室、 きゅうくつそうに肩をぶつけながらノートをとっていた。 しかし生徒の表情は明るい。」■今も世界中から注目されているイラク。戦争は人々を幸福に導くか。世界中を論争の渦に巻き込み、そして戦争というものが何なのか考えさせられた。もしイラクが、治安が安定して、民主的な政治が行われるようになったら、「あの戦争は正しかった」ということになるのだろうか。いや決してそうはならない。そのことをこの本は語ってくれる。 ■劣化ウラン弾で白血病になって苦しんでいる子どもたち。こわれかけた学校で勉強する子どもたち、勉強できるだけましで、町でくつみがきをして働いている子どもたち、戦争で親をなくした子どもたち、地雷で足をなくした子どもたち・・・・犠牲あっての平和なんて・・・ ■「同情、あわれみ」それだけで人を救うことはできない。今、私たちに何ができるのか。」作者は、写真の中の笑顔の子どもたちとともに語りかける。日本とは全然違う、日本と比べたらこんなに悲惨な状況の中で、子ども達は笑顔で一生懸命に生きている。「かわいそう」そんな言葉や、「何かあげよう」そんなほどこしではなく、いっしょに考えようという気持ちが大切なんだと思う。ニュースや新聞では語られない、子ども達の姿を、真実を知ろうとする気持ちや行動が必要なんだと思う。「平和」についてより深く、今よりももっと一歩、考えてみる機会です。 ■『イラクに生きる』 写真・文/佐藤好美
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