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◆[恋人同士に](5/10) せっかく生島先生と二人だけで飲んでいるのだから大人の女を演出しなきゃって思いながらも、心はずっと杉田君の事を考えてしまっている。 杉田君はあの例の女子生徒とはどんな関係で本気で好きだったのだろうか?と。 好きなら杉田君は相当苦しんだはずだよね?って、お酒が入るとどうして素直にそう思えるのだろう。 本当はそんな話し聞きたくもないのに、その事ばかりが頭の中をぐるぐる巡って私は気が変になりそうだ。 「生島先生!今夜は思いっきり飲みましょう!」 「飲みっぷりはいいんですけど、この後、代行で帰れますか? 無理そうなら私の所へ泊れば良い。」 「はあ? 私が生島先生のお宅に泊るんですか? うーん、先生の彼女に怒られそうだわぁ」 「彼女はいませんよ」 「そうなの〜? じゃあ〜、わたしが立候補したら恋人になってくれますかぁ?」 完全に酔っぱらいの戯言に過ぎないセリフだ。こんな酔っぱらいを生島先生は呆れて見ているんでしょうね。 でも、今はそんなことどうでも良くなった。 だって、相手が誰でも構わない。 私・・・・・本当は好きなの分かっていて意地張って・・・・ 馬鹿みたい。 「いいですよ。相川先生の恋人にしてくれますか?」 「うん、いいよ。してあげる〜〜 せんせ〜〜」 生島先生の顔を見ていたら急に瞼が重くなってしまった。 手に持っていたグラスを生島先生に取り上げられたのまでは覚えている。 その後、先生に抱きしめられた様な気がしたがもう瞼は開かない。 体が重くて起きているのが辛いのに何故か私の体が浮いている。 もしかして、生島先生に抱きかかえられている? もうお酒は飲めないし眠りたい・・・・・・そんな私を抱きかかえて連れて帰ってくれている? 生島先生の胸って逞しいんだね。まるで、杉田君みたいに・・・ 「すぎ・・た・・くん」 「このバカ」 抱きかかえられて車に乗せられて運ばれたことなど眠っている私には分かるはずもない。
◆[恋人同士に](6/10) それからどれくらい眠ったのだろうか。 窮屈な洋服は脱いでいてフカフカの布団に入って眠っていると、その布団の肌触りの良さに目を覚ました。 隣に誰かが眠っている様な感じがしたが、まだ、夢の続きでも見ているのだろうかと思えた。 ああ、そうか、私は夢の続きを見ているんだ。 だって、家に帰ってきた記憶はないしお酒を飲んで居酒屋でうたた寝をしているんだから。 気を利かした生島先生が私を起こさずに閉店までそのままにしてくれているんだろうから。 酔っぱらいの介抱をさせて生島先生には悪い事しちゃったな・・・・ 「ごめんなさい、いくしませんせ・・・い」 自分なりに謝っているつもりだった。 すると、隣に眠っている人が私の額を撫でた。その手の温もりがとても心地よくて気持ちいい。 抱きしめられるその腕が逞しくていい香りがする。 大人の男の人の匂いだ・・・。素敵な香り。 この香りにずっと包まれていたい。 そう思うとその人を抱きしめ返した。すると、とても柔らかい唇が重なった。 甘く蕩けるようなキスは夢の中も同じなのだと分かった。 ううん、杉田君としたキスよりもっと甘い。蕩けてしまいそうだ。 だから、もっと欲しくなってキスしていた。こんな夢なら何度見てもいいね。 そして、この人が杉田君ならもっといいのに。 そんな事を想いながらもキスがだんだん淫らになるともっと欲しくて杉田君との旅館での抱擁を思い出していた。 「もっとキスして」 「マジ、留美はエッチだよな。」 その言葉にハッと気づいた私は目を開いた。 そして、そこがどこの部屋なのか理解するまでに頭が混乱してしまった。 私は夢を見ているのではなくて本当にベッドに横になっていた? そして、私を抱きしめキスをしていたのは・・・・ 「満とやけに仲良さそうに飲んでたな。」 怒った顔をして私の顔を覗きこんだのは杉田君だった。 そして、私はいつの間にか服を脱がされていて下着姿のままだった。 自分の姿に気付くと肌布団を体に巻き付け俯いてしまった。 「酔っぱらいやがって。それに、あのまま飲んでいたら満に犯されてたぞ。」 「満?」 「生島満は俺のイトコなんだよ」 生島先生と杉田君がイトコ?! あまりの衝撃に私は夢の続きを見ているのかと思てしまった。 |
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