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◆[愛の蜜月](11/16) 結局、最後の最後まで杉田君の機嫌は直らずにムッツリな顔をしたままの杉田君を見て食事が終わった。 店長とちょっと楽しく話しただけなのに、それがここまで尾を引くとは思わなかった。でも、こんな嫉妬深い杉田君を見る機会なんて殆どない私にはちょっと面白い光景ではあったかも知れない。 けれど、折角九州くんだりまで来たのだから杉田君とは仲良く旅行を続けたい。今夜ホテルへ泊まれば明日一日しかのんびり出来ないのだから。 出来ればもうホテルへ戻って杉田君と二人だけになりたいなぁ。 そんな事を考える私って完全に杉田君の虜になってしまったかも。 だって、やっぱりベッドでの杉田君を考えると胸がドキドキしてワクワクして今夜が待ち遠しいって思えるから。 こんなこと今までの私なら絶対に有り得ない話だったのに。一線を越すとここまで変われるとは思わなかった。 だから、ちょっとだけ甘えてみようかなと杉田君の腕に抱きついてみた。 「どうした?」 「何でもないの」 「暑っ苦しいだろう、放せよ」 ・・・・普通は、彼女がこうやって腕を組んできたら喜ぶものじゃないの? それに、夕食を食べたお店の店長と私が仲良く話をしただけで怒ったのに。 もしかして、まだ杉田君は怒っている最中? 「あの、つかぬ事をお聞きしますけど?」 恐る恐る杉田君の顔の真下から覗きこんでみると、杉田君の顔はそのまま動いていないのに目だけがギョロリと動いて私の方を睨みつけた。 どう見てもその目はかなり怒っている目をしている。 「いえ、結構です」 「行きたいところはあるか?」 「いえ、ないです」 今の杉田君とどこへ行ってもきっと怖いというか怒ったままで楽しく感じない気がしてならない。だったら早くホテルへ戻って眠りたい。 ぐっすり眠って今日のことは全て夢か幻だと思いこみたい。 「じゃあ、ホテルへ戻るか?」 「そうしよう!」 「なんだ、そんなに俺とイチャコラしたいのか?」 そうじゃなくて・・・・私はただ今の状況から逃げたいだけ。そして、超不機嫌な杉田君から逃げたくてしかも今日という日からも逃げたい。 それには一刻も早くベッドに入ってぐっすり眠れば解決すると思っただけです。と、こんな説明しても今の杉田君には理解して貰えそうにない。 「そうかそうか、なら早く言えよ」 急に機嫌が良くなった杉田君。それってもしかしてまださっきの嫉妬の続きなのだろうか? そして、ホテルへ戻った私達。部屋へ入るなりいきなり私は杉田君に担がれベッドへと押し倒された。 そして私が何か言おうとするとその口を杉田君の唇で封じられた。 けれどそれでも杉田君の顔を押し退けて何とか言おうとすると・・・ 「さーて、これからどんなお仕置きしてやろうか?」 「は?」 「〇〇〇して、〇〇〇〇〇して、〇〇〇〇〇してやろうか?」 それって日本語ですか? それとも・・・・ 「嬉しそうな顔をするなよ。俺がどれだけ我慢していると思うんだ」 私は恐怖で顔を引き攣らせているだけで喜んではいないのにと、きっと今の杉田君に何を言っても通じないのだと思えた。 そしたら、それから早かった。〇〇〇なことも〇〇〇〇〇なこともされたし、〇〇〇〇〇されて私は天国へと彷徨ってしまった。
◆[愛の蜜月](12/16) 「おい、いつまで寝ているつもりだ?」 早朝から目を覚ましては私を叩き起こそうとする杉田君。 どうしてこんなにも体力が有り余っているのか質問したい。が、きっとそんな事をすればその後何をされるか考えただけでも怖い。 「今何時ですか、杉田君?」 「センセ〜、朝の7時だよ♪ 腰が抜けて起きれないのかな?」 「先生はもうお年なので大事に扱って下さい」 そうなのだ。昨夜は遅い時間まで杉田君にいろんなことをされてしまった。○○〇なことや、〇〇〇〇なことも。そして、考えるだけでも恥ずかしいあんなことまで。 きっと、一昨日の私には想像もつかないことをしてしまった。 この学校へやって来る前までは絶対に有り得ないと思っていたことを私は昨日一日で全部経験した気分だ。 「おい、今日は遠出するんだからな。早く起きろ」 「ええ? まだ良いでしょう? もう少し寝かせて?」 ちょっとだけ可愛い声を出して甘ったるい言い方をして杉田君にOKして貰おうと思っただけなのに。 「なんだ? そんなに昨夜の続きをして欲しいのか?」 「え? ちがっ......杉田君?! ちょっと、ダメだってば!!」 ベッドから逃げようと起き上がったものの、背後から襲いかかられた杉田君にしっかり羽交い絞めにされては体をしっかり撫でられた。 それも、厭らしい手つきで。私の一番感じる部分を。 「.......ねえ、出かけるんでしょう?」 「今日は一日ベッドで可愛がってもいいぞ?」 「直ぐに起きます! 出かける準備します! .....だから、ごめんなさい!」 だけど、一度触れたその指は容赦なかった。私が一度昇天し天国へと彷徨うまでは許しては貰えなかった。 しっかり杉田君の指先で翻弄され弄ばれてしまうと、私はぐったりとベッドに横になっていた。 「酷いよ・・・もう」 「なんだよ、もの凄く悦んだくせに」 「だって・・・・・」 「ほら、行くぞ。起きろ」 杉田君の力強い腕に引っ張られベッドから起き上がった。まだ余韻に浸っていたい気分だけど、もしここでまた我が儘言うとベッドで今度は何をされるか・・・ ちょっとされてみたい気はするけど、でも、そしたら折角の観光がダメになるから我慢して起きます! その後、荷物整理をしてフロントへ向かった私達。兎に角、杉田君の行動は早かった。 部屋に置いていた私の荷物なんてあっという間に片づけて、さっさと荷物を持ってくれた杉田君は私も荷物と同じ様にさっさとフロントへと連れて行った。 手こそ繋いでくれたけれど、何となく引っ張られる具合が手荷物持っている感覚で握られている様な気がしてならなかった。 そしてフロントでチェックアウトの手続きをしたけれど、ここでやっと私はホテルへの予約は一晩だけで二晩も宿泊してしまったことに気付いた。 杉田君との抱擁に気を取られるばかりにとんでもないミスをしてしまった。 |
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