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三姉妹に母の出番はめっきり減ってきた。
彼女たちの世界が広がってきた様である。 いつも抱っこの取り合いでもみくちゃにされていたこの胸も腕も、今は時折思い出したかの様に甘えてくる彼女たちの誰かが塞ぐ程度である。 最近母が常に在宅していることが、少なからずも彼女たちをホッとさせているのかもしれない。 家事、育児、仕事の渦の中グルグル周り続けていたのが、ある日突然ポンッと何もない広っぱに吐き出されたかの様な状況に正直戸惑っている。 母親の子宮から吐き出された赤ん坊はこんな気分なのだろうか。 春が待ち遠しく、暖かくなれば全てが上手く廻りだすと感じる。いや信じている。 「こわい」という感情。 昨夜、お風呂から上がると隣の部屋で三姉妹の悲鳴があがった。 何事かと覗くと三女がブルブル震え、抱き着いてきた。ガッチリ押さえ込まれ動けん。「ゴキ・・・!?」いや、違うらしい。泣きながら説明しようとするが歯の根が合わず言葉になっていないのでさっぱりわからない。いつも大人びた様子の三女だが、こうして抱っこしているとまだまだ7歳の子供なんだなぁと変に納得。 時間を掛けてすごく小声で話す三女の説明から何となく状況を把握した。 パソコンを観ていた長女が急に叫んだので次女と共に見ると、画面いっぱいに血を垂らした貞子もどきの!?おじちゃんが映っていたらしい。そりゃ怖かろう。明日の着替えを用意するにも母の手を離さず、ベソをかきながら「見ぃひんかったらよかった 「こわい」に「こわい」。色んな「こわい」。 母も春になれば克服出来るかもしれない。 それまで自分の手で自分をギュッと握りしめておくか。 気楽になり、久々鼻唄を歌いたくなった。トゥルララ〜 |

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