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今日が三年生最後の試合である。
一日目は個人。
二日目は団体戦。
この三年間、一日たりとも休むことなくクラブ活動を頑張ってきた長女にとって、今日は負けるに負けられない試合であったのだろう。
暑さと時々の雨。
女子たちの熱き戦いである。
「入りますよ〜!!」
コートにボールが入れと声援する女子たち。
青やピンク、赤などカラフルなユニフォームに身を包む彼女たちは本当にたくましかった。
「今日が最後」との思いが通りすがりの彼女たちから伝わる。
何もしていないのだが、汗や湿布のにおいがふわっと舞う度泣けてきた。
母はどの子の母親なのだろうか。
彼女たちにとって、中学のクラブ活動はほんの一ページなのかもしれない。
これから続く長い道のり。
けれど、何かをまとめたかったのだけれど、自分が何に心臓を震わせているのかわからないまま
家路についた。
さっき、ピンクのユニフォームの女の子、泣いてたっけな。
悔しかった涙なのかな。
三年間頑張れた涙なのかな。
長女ともスッとすれちがった。
お互い言葉も交わすことのないすれ違いだった。
あのピンクの彼女のように大きな声で泣いたのだろうか、長女は。
草むらで声をこらえるように静かに泣いていた彼女のようだったのだろうか。
最後まで頑張れた!!と満面の笑みで走って行ったショートカットの彼女のようだっただろうか。
見届けないまま会場を後にした。
夜遅くに長女は雨に打たれボロのかたまりで帰ってきた。
後輩達からの寄せ書きと名前入りの小さなトロフィーと学業成就の何処かの切符を持って。
「今日は観に来てくれてありがとう。色々もらったから後で見て。」
総勢50人近く在籍するテニス部なので色紙の文字も「ありがとう」の文字で溢れていたが
長女を慕ってくれていたのがよくわかるメッセージで、後輩の彼女たちに「こちらがありがとうです。」と感動した。
色紙の裏にも三人の先生方からの心温まるメッセージを書いてくださっていた。
<悩んで迷って失敗してあなたは強く気高くなりました。
女子テニス部はテニスだけでなく、挨拶や礼儀、謙虚さ感謝の気持ちなど沢山のことを教えてくれました。
そのことを忘れず、いつまでも人に愛される女性でありなさい。>
長女が慕う女性教諭のコメントである。
長女他、三年間怒鳴られ厳しく指導してくださった顧問の先生が書いてくださったメッセージ。
<三年間よく頑張りました。>
ほんとにそうである。
その一言はまさに三年生が待っていたであろう労いの一言であったはず。
本当に三年間よく頑張ったよ、あなた達は。
本当に本当に頑張った。
これ以上頑張れないほどよく頑張った。
今日という日があなた達にとってかけがえのない日でありますように。
これから<受験>という壁に体当たりしていかなければならない長女たち。
今日戦った彼女たちとも明日からは違った意味でのライバルになっていくはず。
大丈夫だよ。
皆は勝った喜びも負けた悔しさも大きな武器になるはず。
大丈夫だよ、長女。
今夜は束の間の戦士の休息です。
お休み、長女。
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