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ピル(経口避妊薬)の問題。
ピルというのは錠剤になっていて、それを女性が毎日飲むと排卵が抑制され、避妊の効果が100パーセント得られる(そう言われていた)というものです。
かなり強力な女性ホルモンなので、これを摂ることで体内の女性ホルモン量をふやし、体を妊娠状態に保つのです。
つまり体に妊娠していると錯覚させて、排卵を止め、たとえ精子が入ってきても受精の心配がないようにするわけです。
ところがピルについては、イングランド南部のリー川で、ある問題が起きています。
この川にある下水処理場の排水溝したのよどみにすむローチという鯉の一種に、5パーセントの割合でオスメス一緒の、精巣と卵巣の両方をもったものが生まれているのです。
この原因は、下水処理場から流れ出た女性の尿に含まれるピルの成分、つまり女性ホルモンであると推定されました。下水処理場ではピルの成分なんて浄化できませんから、それを飲んだローチに異常が現われたと考えられたのです。
ただ、このピルの問題は、別な問題もあり、先進国でピルの解禁がされていないのは日本だけだと強力に主張する団体も現われたりし、認可も下りましたが、ここにきて環境ホルモンの問題がでて、たとえ天然のものであろうと、女性ホルモンを外から摂取するのはよくないということが『奪われし未来』によって知られるようになりました。
DES(流産防止剤)にしろピルにしろ、微量でもよく効くホルモン剤というのは、逆に言うと、非常に怖いということを忘れないでください。
日本は、環境ホルモンについてのデーターがほとんどないといわれていますが、その中ではっきりしているものがあります。
それは、イボニシというどこの磯にもいる貝についての調査結果です。
1996年の2〜3月にかけて、沖縄をのぞく44地点で行われた調査によると、イボニシには100パーセント正常なメスがいないのです。
100パーセントとは絶滅を意味するのです。
この原因は、有機スズです。
有機スズとは、船の底にフジツボがつかないように塗装する化学物質です。
フジツボが船底につくと船の速度が遅くなるので、この有機スズを塗装するわけですが、少しずつはがれて貝類に悪影響を与えています。
国内では、禁止されましたが、禁止されていない国もあり、そこで、塗装するなど、国際的に禁止にしないと、この問題はダメなのです。
(注)オーストラリアである種のクロ-バーを食べた羊が不妊になった『クローバー病』は、植物性ホルモンが原因といわれています。
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