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第44回 EM技術による東日本復興計画への提案1
1.ケガレチやイヤシロチに対する理解の重要性
前回は仮設住宅やヘドロ等を片付け、消毒剤を散布した家屋等で起るシックハウス現象に対するEMの活用法について述べたが、EMは使う量が多く、使った期間が長い程、その累積効果は高まり、最終的には、すべての場をイヤシロチとする力を持っている。 イヤシロチとは、簡単に言えば、すべてのものを、いやし、健全にする力を持っている場のことである。風水学的な見地からすると、極めて限られた場所で、古来より、霊験あらたかな神社や仏閣等々の殆んどが、イヤシロチに建てられている。現代流にいえば、パワースポットとも言えるが風水学的に言えば、イヤシロチ、すなわちパワースポットに家を建てると、住む人は健康になり、運気が高まることになる。レストランやお店を建てると、同じ材料でも料理がおいしくなり、品物の質も何となくよくなり、そのレストランやお店は、何となく居心地が良いため、千客万来で繁盛するといわれている。
その対極にあるのが、ケガレチである。すなわち、穢れた土地、汚染された土地のことで、風水学的には、自然界のマイナス現象が集約する場所である。不幸にして、このような土地に家を建てると、病人が絶えず、運気が悪くなり、何をやっても、うまくいかないような状況が多発するようになる。レストランをやると、料理がなんとなく、まずくなり、食中毒が発生しやすくなる。一度でも食中毒が発生すると、いくら消毒を徹底しても、再発する事例が多く、商売をやっても、客足は右肩下りとなる。農地だと病害虫が多発し、味が悪く、健康を損ねるような作物となる。
犯罪や交通事故の多発する場所も、典型的なケガレチである。ごみを埋め立てケガレチとなった場所に、学校を建てると児童生徒の怪我が増えたり、いじめや、保護者とのトラブルはもとより、教師をなやます、様々な問題が発生する。
古来、建設にかかわる行事として「清めやお祓い、安全等々」を願って地鎮祭を行なうのは当たり前となっている。関係者の心を一つに祈願するということは、それなりの効果があり、迷信だから、神だのみは止めようという業者は皆無であり、建設業界では、何となく、安全祈願だけでない、ご利益を感じており、伝統的なマナーとなっている。
子細は省略するが、EMを活用すると、あらゆる場で蘇生的な現象が現れるため、いつの間にか土木建築分野にEMが活用されるようになり、ケガレチにEMを徹底して使うとイヤシロチに変わるという事例が増えてきたのである。霊能者と称される人々や化学物質や電磁波等々に過敏な人々からも、同様な話が寄せられたが、当事はEMの余得として受け止めていた。
事情が一変したのは、ごみ焼却灰の処理や産業廃棄物処理場での二次汚染の問題にEMを活用するようになってからである。
我が国でも、1980年代の前半までは、ごみの処理は都市ごみコンポスト(堆肥)としてリサイクルする方法が試みられ、全国のごみ処理場で実施されたことがある、しかしながら、そのコンポストにガラス、金属、プラスチックの他に様々な化学物質が含まれていたため、農業には全く使えないシロモノであった。そのため、ごみ処理場のコンポストの山は巨大になり、遂には焼却する以外に方法がなくなったのである。
また当時は、各家庭でも、学校でも、可能な限り、ごみを燃すことが、ごみ減量化の決め手として大々的に普及され、その焼却灰は無機肥料として使うように奨励されたり、全国の至るところに中小型のごみ焼却場ができ、ごみ問題は解決したかのようになった。その上、焼却灰は他の産業廃棄物とともに、山の谷間や低地や海等の埋立地に使われるようになったのである。
1990年代の初め頃から、投棄された様々なごみの二次的な汚染や、それに伴う健康被害が現れてきた。その主犯は、ダイオキシンであったことは改めて述べるまでもないが、我が国は一兆円近いお金を使い、ダイオキシンが発生しない高温焼却炉と溶融炉を併設し、この問題の解決を図ったが、問題は耐用年数を含めた維持管理コストであり、多くの自治体の重物となっており、過去に投棄されたダイオキシンの大半も土中に埋まったままである。
自然界には、そのダイオキシンを飼化(エサにする)する蛍光性の放線菌などの微生物が存在するが、このグループの微生物は、有機物の汚染が残っている土壌では増殖せず、人工的に増殖して、大量に土壌に施用しても、全く効果を発揮しないのが通例である。しかしながら、そのような汚染土壌にEMを撒き続けると、いつの間にか、土壌中の有機および無機の汚染は消失し、同時にダイオキシンを分解する微生物が増えるようになり、時間の経過とともに、ダイオキシンも消滅することが明らかとなっている。
このようなことから、現在でも、かつて焼却灰を廃棄した所で、ダイオキシンが見つかった場所にEMを散布し、それなりの効果が認められているが、このような場所に建てられた建築物や住宅は、土台から劣化し、木が枯れるような雰囲気で建物がだめになるという典型的なケガレチとなっている。
ごみ処理場の跡地や、長年畜舎や衛生処理施設のあった場所や、降雨時にまわりの汚染が混入する地域も、例外なくケガレチである。
今回の大津波では、トイレ、化学物質、石油、汚泥等々が流れ込み、地域全体が悪臭を発し、ケガレチとなっている。このような、土地を元の状態に戻すためには、3〜4年もかかると言われるがイヤシロチに変えることは不可能である。なぜならば、土中に含まれた塩分は水田や畑地と異なり、多量の水が使われることがないからである。
そのような場所に基礎を打ち、建物を作っても、塩分や、その他の汚染による強烈な酸化作用が触媒的に続き、また、人間が生活し、様々な化学物質を使い、電化製品による有害な電磁波等のマイナスの相乗効果が現れるとケガレの度合いが更に上乗せれるからである。
2.ケガレチをイヤシロチにするためには
住宅の場合、一般的には床下の部分を、木炭やゼオライトなどのように有害物を吸収したり、触媒的に分解する材料を10cm以上の厚さに敷いたり、電気的にマイナスイオンが発生する仕組を取り付けたり、または様々な方法で作られた活性水を注入し、土中の酸化反応(フリーラジカル)を消す等々の手法が有効とされている。 確かに、それは、それなりの効果があるが地域全体の浄化を考えると、すでに、このシリーズで何回も述べたように、EMを空気や水の如く、あらゆる場に撒きまくる以外に方法はないと考えるべきである。
特に、瓦礫や汚泥を埋め立てに使ったり、瓦礫で森林公園を作る計画も提案されているが、このような場所は、間違いなくケガレチとなる、と言っても過言ではない。本DNDの「第30回EM技術による自前でできる危機管理」で述べたように、各市町村でEMの活性液を大量に作り、農業にEMを使い、地域全体にEMを散布し、特に瓦礫や廃棄物を埋め立てる場所には、意識的に大量のEM(活性液)を注入すべきである。
EM研究機構では、この件に関するEMの種菌は無料で提供することになっており、すでに各地で大量のEMが使われているが、ボランティア頼みの現状から、希望する市町村に対し、自前でできるEMの大量培養法の技術指導も無償で行っている。
福島県における放射能汚染は、ごみ埋立地やダイオキシン汚染とは原因が異なるとは言えども、強烈な酸化現象という共通項から見れば、広域のケガレチ化である。時間の経過とともにその酸化力で地下水や河川はサビだらけにし、川や海の生態系も貧弱になり、地域全体がサビたようになる。このような状況になると、遅きに失することになるため早めに、EM活性液を散布すべきである。
EMによる放射能汚染対策については、本DNDの前々回にすでに述べた通りであるが、EMを使用している農家の畑の放射線量は低いという結果が確認されており、EMを撒いた土壌の放射能が1〜2週間で20〜30%も減ったという報告も寄せられている。今後は、この事実を、いかに活用するかということになるが、結論的には、EMは使い続ければ、放射能で汚染された土地もイヤシロチに変える力があるということである。
また、政府が強制移住をさせた地域は、政府と東京電力の責任であるが、問題は隣接するグレーゾーンの対応である。グレーゾーンとなった地域では、東京電力から賠償してもらえる保証はなく、政府も何の責任も負わないことになりかねない状況にある。このような地域ではこの際、覚悟を決めて農業はもとより、あらゆる場において本DNDの30回で述べたように、EMを水や空気の如く使うシステムをつくり、地域全体をイヤシロチ化することも、天の声と受け止めて実行すべきであり、住民の健康や地域の産業を守る行政の義務と考えるべきである。
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●甦れ!食と健康と地球環境
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第43回 EM技術によるシックハウス対策と農地の除塩対策
1.シックハウス対策
避難所のトイレやごみ集積所等々の悪臭対策については、殆どの地域でEMが活用されるようになってきた。岩手県のほぼ全域と宮城県の北部沿岸地帯の大半の地域は、行政とボランティアの協力体制ができあがり、遅ればせながら、他の市町村も、それらの成果を参考にEMの広域的な活用に取り組み始めている。 前回に述べたアスベストを含む粉塵対策についても、徐々に、その認識も高まっており、その実績は、時間の経過とともに、全域に広がるものと思われるが、被災地では、消毒剤や洗剤を含め、化学物質過敏症が広がっている。この対策としては、化学物質とEM併用、または化学物質を使った後に、EMを散布し、化学物質の弊害を抑制する折衷的な活用も次善の策である。
仮設住宅の整備とともに、入居する方々も増え、これで一安心という状況になりつつあるが、ここで注意せねばならないことは、建材に使われている化学物質の影響である。何となく、体がだるい、安眠できない、休んでも疲れが取れない、頭がボヤーとしている。偏頭痛がする。皮膚がかぶれたり、発疹が出る等々の症状である。
すでに明らかなように、建材には、接着剤や防腐剤や様々な塗料が使われており、一般的な住宅建築において、450余種の化学物質が確認されている。免疫力が高く、体内での活性酸素消却能力の高い人にとっては、臭いが気になる程度であっても、体調の思わしくない人や過敏症の人にとっては、苦痛の種となる。また、新しい衣類にも多数の化学物質が使われている。
当初は、我慢できても、抗原抗体反応がくり返されるごとに、この反応は増幅され、ひどい人は被曝的な反応が現れてくる。この反応が現れるようになると、化学物質の全てに反応するようになり、合成洗剤、化粧品はもとより、衣服の化学合成のり、各種の消毒剤はもとより、免疫系にマイナスに作用する食物、食品添加等々にも強く反応するようになる。
反応も様々で、全身アレルギー的なものから呼吸困難、脈拍の異常、全身がだるくなったり、痙攣したり、一見すると精神的発作と間違えられる場合もある。そうなると、正真正銘の化学物質過敏症である。今では、我が国の国民病的な存在となった花粉症も、類似のメカニズムで発症するが、花粉症は、化学物質過敏症への一里塚である。
シックハウスとは、そのものずばり、病気を誘発する家、すなわち健康を害する家のことである。化学物質を多量に使った新築や改修した校舎はシックスクールと称され、すでに大きな社会問題と化している。広い意味で、シックハウスの原因を考えると、風水学的な要因も加わるが、突き詰めてみると、フリーラジカルを誘発する化学物質と有害な微生物が増殖しやすい条件が重なった場合が最悪となる。
この問題については、本DNDの「第31回EM技術による居住環境改善」に詳しく述べたとおりである。もちろん、仮設住宅の建築当初に、EMを全面的に使用することは困難であるが、入居後に化学物質の臭いのある部分に対し、EMまたは、EM活性液を500倍くらいにし、臭気が消えるまで、くり返し、毎日でもスプレーすることで問題の大半は解決されるのである。
今では、EMは、役所で相談したり、EMのボランティアに頼めば、簡単に手に入るようになっている。仮設住宅をはじめ、津波で床下にヘドロが流れ込んだ所や、ヘドロで汚染された住居を快適なものにするには、床下にも1平方メートル当たり、EMの活性液を1Lくらい散布することである。また、畳の下に新聞紙を4枚重ねで敷いて、その上にEMスーパーセラC(蘇生型)を1平方メートル当たり50〜100gくらい均等になるように撒いて、更にその上に2枚重ねの新聞紙をのせ、畳を敷くと、たちまちにして、健康にとって最良の居住空間に早変わりである。
EMを使い続けると、いつの間にか、化学物質の弊害は消え、有害な微生物も増殖しないようになる。先の見通しの立たない不安な日々を乗り越えるには、先ずは、良く眠れて、健康であることに尽きる。EMを、これまで述べたように徹底して使い、お風呂、トイレ、洗濯、掃除、野菜や食器洗いに使うばかりではなく、加熱する料理にも、キャップ1〜2杯加えると調理の鮮度も高まり、健康はもとより、食中毒の予防にも、万全を期すことも可能である。
表現は適切ではないが、今回の大災害を機会に、何らかの自分史を構築できれば幸いである。そのためには、日常の生活を「EM生活」にかえ、健康に万全を期した上で、EMの持つ、可能性を極めるのも一つの手法である。EMには、本質的なクリエイティブ(創造)でプロフェッショナルな力がある。すなわち、EMの効果を、より高めるような工夫を重ね、自分がEMになったつもりで、EMを徹底して使うと、長年引きずっていた体調不良が良くなったり、生ごみが最良の有機肥料となり、農薬なしに、野菜や花々が良くできるばかりではなく、健康にも環境にも最良のものとなる。
車や各種の機材や電化製品もさびることもなく、機能性が向上し、電磁波の弊害は消え、物によっては、30%以上もの省エネ効果も現れてくる。このレベルに達すると、EM生活を通し、楽しみや喜びを見つけることができ、その事を、他の人に教えることによって、更に楽しく喜ばしいことになる。
そのレベルが、更に高まると、楽しみや喜びを創造するプロフェッショナルな芸術的人生に到達することも可能である。時間的に余裕のある方々に、特におすすめであるが、健康や環境に対して、最良のライフスタイルを構築することは、あらゆるものを乗り越える原点とも言えるものである。
2.農地の除塩作業
今回、被災した農地24.000haの内、水田が90%以上を占めている。これまでに数回、海水や油やヘドロ等で汚染された水田に対するEMの活用法について述べたが、現在のところ、EM関係者の自主的なモデル試験の範囲にとどまっている。 それは、それで仕方がないと思いつつも、EMを使い、通常通りの田植えを行ったならば、少なくとも、その75%以上で稲作は可能であったということを考えると、次の被災の参考になれば、という思いも含め、少々の苦言を呈したい。
農水省は、今回の津波の被害を受けた水田の除塩事業に、多大な予算を計上し、認められたが、その内容に多少のミスマッチがある。先ず、水稲が、どの程度の塩分に耐えられるかという確たる知見のないまま、水田に石灰をいれ、EC(電気伝導度で海水は15〜20)が0.3以下になるまで、水を入れ損拌し、排水を繰り返すことを前提としていることである。水稲は水を十分張っておけば、ECが1.0〜2.0でも正常に育つものである。
日本は雨が多く、1日や2日、畑地や水田が海水につかっても、梅雨が例年通りならば、特に、石灰を入れたり、除塩する必要はないと言っても過言ではない。表面のヘドロが厚い場所は、取り除く必要があっても、2cm〜3cm程度であれば、半年くらいでは、地力になるものである。5月上旬現在、海水が流れ込んだ水田をよく観察すると、次の事があきらかである。畦の雑草が青々となっている所は、除塩は不要である。被災地の水田で畦の草が海水で枯死している地域は、除塩は必要と思われるが、そのような場所は、極めて例外的である。農水省のマニュアル通り行うと、川や海を汚染し、水田は地力を失ってしまうことになる。
田植えの段階で、土壌のECが3〜4のレベルでも水を十分に張ってあれば、初期の稲は正常に育つものである。問題は出穂期までEC値が3〜4のレベルのままであると白穂となる危険性はあるが、梅雨が平年通りであれば、EC値は、放っておいても0.5以下になるものである。このような背景を考え、本DND「第41回、EM技術による臭気及び土壌汚染(塩害、ヘドロ、放射能)対策」等の情報を公開し、JA関係者、国会議員の超党派で構成する有機農業議員連盟での説明会や研究会を行ったのである。
危機管理という立場から考えると、何はさておき、給排水ポンプをリース方式ででもセットし、機能させ、沿岸部の緊急措置を行い、田植をやらせることである。水が通れば、自然に除塩され、EMを併用すれば、むしろ豊作になったと思われるが、例え、EMを使わなかったとしても、次年度までには、完全に復旧することも可能である。したがって、農水省は、水田の除塩は、梅雨明けて、ECが4.0以上の水田を対象に行ったほうがよく、それ以下の水田の除塩は不要である。その結果、浮いた予算は、水利全体にEMが自在に使えるシステムや沿岸部の被災、防災対策など、農業の足腰を強くする方向に活用することが得策であり、農業関係者からも感謝される筈である。
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第42回 EM技術による粉塵、及び放射能対策
1.粉塵対策
乾燥が続き、瓦礫の処理が進むにつれて、工事のトラックが通るたびに、辺りは異臭を放つ砂ぼこりで視界がさえぎられる場合もある。また気温が高くなるにつれ臭気が強くなり、雨が多く、多湿になると衛生問題は更に悪化する状況となってくる。多くのEMボランティアの協力で避難所のトイレやゴミ集積所、下水周り等の悪臭や、水産廃棄物等の処理に対し、EMは期待通りの役割を果たし、日常生活でも、EMを積極的に使う人々も増え始めている。
現在では、EM供給体制も整い、希望があれば、いつでも対応できる状況にあるが、災害後の瓦礫の処理に伴う粉塵や砂ぼこり、アスベスト対策は、EMのボランティアの限界を越えるものである。すでに、マスコミで報じられたように粉塵による呼吸器障害は問題となっており、今後は視覚や消化器官を含め、感染症の拡大も懸念されている。また瓦礫となった古い建材にはかなりの量のアスベストが使われている。
一部の被災地では、行政と協力し、避難所以外の衛生対策も行なわれているが、広域にわたるEMの散布や道路や工事現場における粉塵対策は、手付かずのままである。方法としてはEMを200〜300倍にして、放水車で全体が濡れるように散布したり、散水車で道路に1日、1〜2回を目安にEMを撒く方法で十分な対応が可能である。
EMの効果の本質の中に、非イオン化作用すなわち、電気を帯び性質を阻止する力がある。粉塵が舞い上がる現象は、車の通行や風によって生じるエネルギーが、粉塵に電気(主として静電気)を与え、運動性が強化されるためである。地域によっては、秋〜冬の学校のグランドの砂ぼこり防止にもEMが使われており、多くの工事現場や産業廃棄物処理場で、粉塵や臭気対策にEMは、使われている。
前回の第41回で述べた「EM技術による臭気および土壌汚染(塩害、ヘドロ、放射能)対策」の提案については、関連する組織からの要望もあり、具体的な取り組みを始めた地域もあるが、粉塵対策については、散水車等の活用を含め行政との調整が必要である。
この粉塵対策は、工事関係者、行政、または、自衛隊等の協力が必要であるが、優先順位が低いと思われ、また対策も散水する程度にしか受け止められていない。津波によって、建材に使われていたアスベスト、下水、油、化学物質などあらゆるものが混じっているヘドロには、有害な微生物が大量に増殖しており、気温の上昇とともに、この最悪な状態が更に加速度的となり、難病や様々な感染症の原因となる。そのことは、住民の健康と福祉の観点や医療費の低減という立場に立てば、現今では、最優先事項である。現在、本件については、政府の関係者をはじめ、多くの人々に協力要請をお願いしているところであるが、本誌をお読みの関係者にも行政、または工事関係者にこの情報が伝わるよう協力をお願いしたい。
2.EM活性液散布による広域の放射能対策
放射能汚染土壌対策については、前回でも述べた通りであるが、様々な問い合わせが寄せられている。例えば学校のグラウンドや教室等の建築物の浄化等や、原子力発電所の高濃度汚染水をEMで効率よく処理することが可能か否か等々である。また広域にEMを散布すると膨大なコストがかかるのではないかとの質問もある。
具体的な処理方法は、すでに述べた通りであるが、建築物の洗浄は、100〜200倍にうすめたEM活性液を、月に1回、数回程度の散布で十分だと思われるが、計測し、基準を上回る場合は再処理をくり返すことである。ホームセンターで販売している高圧洗浄機が1台あれば、数校で使うことが可能であり、グラウンドへのEM散布や、今後の災害時の活用や、教室の浄化や、化学物質過敏症対策にも幅広く活用できるものである。
また、広域のEM散布については、水田であれば、前回でも述べたように、ダムや河川の取水口からEM活性液を添加し、潅漑の全地域にEMが広がるようにし、作物の栽培時もEMを施用するという方法をとれば、作付制限を行なわなくても、十分な対応が可能である。EMを施用し、30〜40日も経過し、土壌中の微生物の密度が高まれば、放射性物質の大半は、微生物に取り込まれ、作物に吸収されないようになる。
本件については、チェルノブイリの被災地となったベラルーシや、隣接のロシア地域でも確認されている。当面は、ひまわりや菜の花を植える案もあるが、この場合も、EMを併用すると効果的である。
また、農地以外の広大な面積にEMを散布する場合は、休校になっている学校のプールや、ビニールシート等を活用した簡易プールを使えば1回で100〜1000トン程度のEM活性液を1〜2週間で造ることが可能である。その後、連続培養法に切り替えれば、3〜4日で、同じ量を造ることも容易となるため、EMの供給体制に支障は無く、コストも想像を絶するくらいに安いものである。ただし、このようにして造ったEMは、雑菌の混入もあるため、長期の保存は不可能であり5〜7日以内に使い切ることが絶対条件である。このような活性液は、10日以上も保存するとPHが3.8以上、4.0になると、EMよりも、他の雑菌が増え、EMではない状態に変わるからである。
EMを使って失敗したという話を確認すると、施用量が足りなかったか、EMと思って使った液が変質して、EMではなかったという単純な理由である。PHが4を超え異臭や悪臭を発するような液を散布すると、その散布された場所には、大量の有害な微生物が発生し農機具や施設をことごとく酸化させボロボロにしてしまうという最悪な状況となる。EMは、化学物質でなく、生きている微生物であり、保護的な条件が失われると、(PH3.5で乳酸菌や酵母が健在)、他の微生物の基質(エサ)になってしまうという側面をよく理解しておく必要がある。
3.原子力発電所の高濃度放射能汚染水対策(提案)
報道から推測すれば、高濃度汚染水は、合計で10万トン余と思われ、今後も冷却のために放水が続けられるようになると、高濃度汚染水は増える一方である。すでに述べた人体の被曝対策や土壌の放射能汚染対策は、チェルノブイリの風下で被災したベラルーシの汚染地帯で行なった裏付けがあり、現在の被災地に、そのまま応用することは可能である。
この結果から判断すると、EMは放射性物質のエネルギーを触媒的に消去、または生物的元素転換を行なっているといえるが、報道されている高濃度汚染水の放射能の濃度は、単にEMを投入するだけのレベルでは対応できるものでなく、全く別の手段が必要である。
1.高濃度汚染水でEMを培養する方法
糖分を1%、米ヌカ0.2%を基質(エサ)とし、EM1号とEM3号(光合成細菌のみ)を半々ずつ混和したものを0.1%添加する。すでに述べたようにEMの中の光合成細菌は放射性物質と集約的に結合する性質がある。同時に、EMの非イオン化作用と相まって、小さなフロックを形成しながら、底部へ沈殿するようになる。その結果、予測されることは、表層水の放射能は、かなり、低レベルとなる可能性がある。もしも、この方法で外部(海)へ放流できるレベルまで下れば、冷却水への再利用や、その水を海へ放流し、海の浄化源とすることも可能である。
500L〜1000Lのタンクで実験すれば、7〜10日では結果がわかることである。当然の事ながら、原発関係者に微生物に詳しい人は皆無なので、私が直接、現場に入り、その対策に責任を持つということが前提である。EMは放射能対策に確実に効果があるといえるが、要は、その効果が出るような扱い方である。
2.EMによる生物ろ過法の応用
EMを米ヌカや木炭、ゼオライトを混和し50〜100cm、場合によったら200cm厚の生物ろ過膜システムを作り、高濃度汚染水を連続的にろ過する方法である。この場合、10cm程度の厚さでダイオキシン類や様々な化学物質を完全に除去する力がある。放射性物質といえども、50cmもあれば、十分にろ過することも可能と思われるが、十分でない場合は、層の厚さを増すか、多重ろ過をくり返す方法で十分に対応が可能である。
また、EMの生物ろ過膜に、定期的にEMや光合成細菌を添加すれば、ろ過膜を更新する必要もなく長時間連続的な使用に耐え得るようになる。以上の2つの提案を組み合わせ、それでも不十分な場合は、EMの濃度を高める工夫に徹すれば、必ず解決できるといっても過言ではない。この情報が関係者に届くことを願い、関係者の勇気ある決断を期待したい。
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第41回 EM技術による臭気および土壌汚染(塩害、ヘドロ、放射能)対策
1 EM ボランティアによる臭気対策
東日本大震災から1ヶ月が経過した。本連載の39回には、これまで過去の大きな地震や津波、放射能被災等に活用された、EMの緊急的な活用法を「地震災害後のEMの活用」として発信した。また、第40回では、「EM技術による放射能被曝対策」として、チェルノブイリ原発事故で被災したベラルーシにおける放射性元素セシウム137の内部被曝対策に、EM・Xゴールドが極めて効果的であったという例を紹介した。
この情報は、多数のEMボランティアの方々や、福島第一原発事故で不安に陥っていた多くの人々に活用されているが、現状は、すべて自己責任による自己防衛の範囲にとどまっている。
3月11日の巨大地震発生後、私は翌12日、EMボランティア関係に連絡し、被災地へのEMの搬入や活用法についての確認を行なった。13日には「第39回・地震災害後のEMの活用」の原稿をまとめたが、DNDも大きな被害を受け、配信は18日となった。にもかかわらず、被災地で被害が少なかったEMボランティアの人々は、すでに活動を始めていたのである。
そのお陰で、青森の八戸市、岩手県のほぼ全域、宮城県も一部を除いては、ほぼ全域にEMが届けられるようになり、避難所のトイレ等の悪臭対策をはじめ、様々な衛生対策に使われるようになってきた。特に岩手県の山田町は、町長もEMに理解があり、被災者の中にEMに詳しい人がいるため、避難所のすべてで、EMが使われている。現在では、校庭に広がったヘドロの悪臭対策や、ごみの集積場の悪臭対策はもとより、地域全体の臭気対策にも使われ始めている。この情報は、宮古市にも伝わり、宮古市でも、行政とタイアップした本格的なEM活用が進行中である。
同じ例は、気仙沼市でも行われており、気仙沼市はもとより、大船渡市でも、腐敗し始めた水産物の埋却処分の悪臭対策に、宮崎(口蹄疫対策の際に家畜の埋却処分にEMが活用)でのノウハウがいかんなく活用されている。具体的な使用法は、「第39回」で述べた通りである。
福島県は、福島第一原子力発電所の事故で岩手、宮城の両県とは様相が異なり、行政も避難対策に追われているが、「エコ郡山」を中心に、多数のEMボランティアが協力し、落ち着いた所から、徐々にEMの活用が進められている。現在のところ、EMの提供は、EM研究機構とEM研究所が無料で行なっており、月に100トン以上の、供給能力をもっている。その他に、岩手県の花巻市にある岩手コンポストは200トン、宮城県の栗原市のSPCジャパンの平野氏も、タンク車で10〜20トンのEM活性液を配布する体制を整え、すでにフル回転に入っている。
第39回の号でも述べたように、EM関連の団体は、多数にのぼるが、EM研究機構(TEL:098-935-0202 FAX:098-935-0205)と地球環境・共生ネットワーク(U-ネット)(TEL:03-5427-2348 FAX:03-5427-5890)に連絡してもらえば、各々の地域での、EMの入手法や活動についての情報が得られるようになっており、EMボランティアへの参加の対応も行なっている。その他に、東北EM普及協会、(財)自然農法国際研究開発センター(TEL:0557-85-2001 FAX:0557-85-3156)でも各組織のメンバーによる積極的なEM支援活動を展開中である。
これまでの経験では、単に、ヘドロ等を除去し、きれいに洗い流し、消毒をしても、しみ込んだ臭気は取れず、消毒薬と混じった異様な臭気は、簡単に消えず、過敏症の人々には、新しい災難となる。このような場合も、EM1号または、その活性液を50〜100倍にして全体にくまなく散布すると、臭気問題の解決は容易である。片付けの済んだ工場や家庭や学校などに、EMをていねいに数回散布すると臭気のみならず、様々な微生物や化学物質汚染を完全に除去し、環境を蘇生化するばかりでなく、器材や資材や建築物の劣化にも著しい効果がある。この件についても、本シリーズですでに述べた通りである。
2 塩害やヘドロで汚染された土壌の浄化
ごみや障害物を除去しても、塩分やヘドロで覆われた、水田や農地の汚染除去や復元は、従来の技術では、かなり長期の時間が必要である。塩分が長期に滞留した水田は、場合によったら、土の入れ替えを要するとの意見もあるが、EMを活用すると、ヘドロも地力化し、塩分も肥料的効果として活用することが可能である。
地盤が沈下し、長期に海水に没している地域には、客土、排水、その他の手当てが必要であるが、給排水が可能な場所は、4〜5月の間に、EMで処理すれば、5月下旬〜6月上旬の田植えにも十分に間に合うものである。すでに、かなりの農家から問い合わせがあるが、その代表的な事例を紹介した。
仙台市宮城野区の農家からの質問である。「津波の影響を受け、水田に海水や油や汚泥が混合された水が溜まってしまいました。排水はもちろんですが、本年度作付をしたいので、EMで汚水の入った後の水田の処理について、具体的なご指導をいただきたくお願いします。」それに対する私の返事は「DND第39回地震災害後のEMの活用」の、2.石油等を含む化学物質汚染対策と、4.家屋や土地の浄化を参考にして下さい。具体的には、10a当りEM活性液を100LにEM3号を5L混和し、同時に米ぬかを100〜200kgを散布して代かきをします。1〜2週間後に、油の臭いが残っておれば、更に、EM活性液を50〜100L追加します。(その必要はないと思いますが) 田植後に、油の臭いが発生した場合は、再度、EM活性液を50〜100L流し込みます。(パキスタンの例からすると追加処理は不要ですが、EMは多く使えば使うほど、収量も品質も良くなります。)
この農家は、EMの活性液を大量に作る方法を心得ており、EMの米作りを長年続けているため、このような返事で十分な対策が可能である。問題は、EMを知らない農家にこれからEM技術を教え、EMを使いこなせるようにするまでには、時間的制約もあり、今期の田植えは諦めるしかないという状況である。
今回の津波による水田の被災面積は、24,000ha、個々人でEMを使っても、しれたものである。残された方法は、唯、一つである。ダムや河川の取水口に、5000分の1〜10000分の1になるようにEM活性液を投入し続け、水田の全域にEMが広がるようにすることである。5〜6年前、タイ国で大洪水があり、Maemaan Lake(メーマーン)ダムという3億トンのダムがヘドロと流木で埋めつくされ、油や化学物質も大量に流れ込み、放流口も完全に塞がってしまい、悪臭が充満したことがある。
このまま放置すると、ダムが決壊する危険があり、様々な手法を試みたがいずれもうまくいかず、とうとう、社会開発省の住宅公社が中心となり、EMの大量投与を行なったのである。投入されたEMは、活性液で200トン内外、主に放流口のヘドロの部分に注入したのである。その結果、数日で悪臭は消失し、1週間で放流口のヘドロが軟化し分解し始め、徐々に放流できるようになり、2週間程度で正常に戻ったのである。その水は、下流の被災した水田にも使用されたが、その年の稲作の成果は、かつて、経験したことがないくらいの出来栄えであったとのことである。
このようなことも含め、タイ国の社会開発省とEM研究機構は、EMに関する技術指導協定を交わしており、タイ国におけるEMによる災害対策や、一般へのEM普及に積極的な協力を行なっている。日本の国内には、例がないと言われるとそれまでであるが、この連載の第15回と第16回で「EMで甦った日本橋川」が参考となる。
EM活性液を週に10トン、日本橋川に投入した結果、ヘドロだらけで悪臭を発していた日本橋川が半年でハゼがつれるくらいにきれいになり、2年も続けた結果、東京湾はもとより、東京港の南に位置する、古川、目黒川、立会川、呑川も潮の上る所は、すべてきれいになり、魚貝類も大幅に増えたのである。モノレール沿線はもとより、お台場も見違えるようにきれいになっており、全域でヘドロが激減し、砂地が現れてきた。信じられない話かもしれないが、調べてみれば素人にもわかることである。EM投入の次年度から、日本橋川には、アユが群れるようになり、昨年の12月には、とうとうサケまで溯上してきたのである。
この事業は、すべて、EMでボランティアが行なってきたものであり、本連載の「第30回EM技術による自前でできる危機管理」を参考にすると24,000haに供給する水にEMを5000〜10000分の1くらい投入することは、極めて簡単なことである。すでに述べたように、EM研究機構とEM研究所の種菌供給能力は月に100〜150トン、その種菌を10,000倍にすることも可能であり、本気でやれば100万〜150万トンのEM活性液を投入することが出来るようになる。
この活性液を、1000倍に薄めても15億トン、5000倍にすると75億トンとなる。1万倍にすると150億トン、この量であれば、24,000haの水田の必要水量はもとより、被災した三県の全水田への施用が可能である。EMで浄化された水田の水は、病害虫を激減させ、収量品質も高くなるばかりでなく、その排水は、河川や沼や海を浄化し、本連載、第18回〜20回で述べたように豊かな海を取り戻すことが可能となる。夢物語のように思われるかも知れないが、これがEMの実力であり、現実である。希望があれば、宮崎で行なった口蹄疫対策と同様に、EM研究機構を中心にボランティアのプロジェクトチームを立ち上げる所存であり、関係者の勇気ある決断を期待するものである。
3 放射能汚染土壌の浄化
今回の福島原発事故で、半減期が30年の放射性元素セシウム137が、かなり広い地域を汚染し、ミニチェルノブイリの状況となってきた。常識的な対策は、「汚染された表土を集めて放射能が消えるまで待つという以外に方法はない」「内部被曝が起こらないように食用の作物は作らない」程度のものである。これを実行に移すことは、技術的にも、予算面でも、気が遠くなるような話である。EMによる放射能汚染対策については、ベラルーシでの結果を踏まえ、本連載の第39回と「第40回のEM技術による放射能被爆対策」で述べた通りである。これらの成果は、専門家から見れば、信じられない話であるが、放射能エネルギーに耐性を持つ微生物は、数種類も見つかっており、日本原子力研究開発機構のホームページでもラジオデュランスが紹介された事もある。本連載の、第25回EM技術の立脚点でも述べたように、EMは放射能のような有害な波動を触媒的に無害化するか、使えるエネルギーに転換する力を持っている。結論的なことを言えば、放射能がなくなるまで、EMをくり返し散布するだけである。しかも、ベラルーシの立ち入り制限地区でも10a当り50Lを年に5〜6回も散布すればセシウム137の大半は1年で消失するのである。そんな馬鹿なと言われても、計ってみれば、簡単にわかることである。放射能汚染対策についても、多くの問い合わせが寄せられているが、事故当初に茨城県からの農家の質問に対する私の答は以下の通りです。
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● EM(有用微生物群)による塩類集積土壌改善効果
関連情報サイト
「Digital New Deal:デジタルニューディール(大学発ベンチャー起業支援サイト)」
比嘉照夫氏の緊急提言より |



