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日本へ来ることがあったら、絶対にお目にかかりたい。
何年も思い続けた、美しい絵。
今回やっと念願かなって、拝見させていただいた。
ずっと憧れていた割には、実は少々戸惑っていた。
その絵がやってきた展覧会が、怖い絵展。
えっ、ちょっと違う。
長いことわくわくしながら想像していたのは、
例えば、華麗なる英国女王とか、悲劇のプリンセスとか、欧州の王室史とか、
そんなタイトルで来るだろうと、勝手に思っていた。
そんな自分勝手な理由で、観覧を躊躇していた。
それでも、この機会を逃したら二度とお目にかかれないかもしれないと、
母も見たがっていたので、重い腰をあげた。
人気の美術展恒例で、一時間ほどならんでから入場。
歴史や聖書に疎い自分でも知っているような題材が多く、すべての作品を楽しめた。
自分は、音声ガイドは借りない派なのだが、とくにはてなになることはなかった。
夢のジェーングレイを目にして、その大きさにまずは驚き、年代の割には鮮やかな色彩に驚愕。
あの光沢はどのようにして保存されてきたのか。
ジェーンの純白のドレスと対比した暗色バック。
その暗色の中で、はっきりと映し出される個々の輪郭。
少女らしいジェーンのふくふくした手と、そこにひっそりとつけられた小さな結婚指輪。
ずっと彼女に従っていたであろう侍女たちの、失神する悲鳴や泣き叫ぶ声が聞こえそうだ。
ジェーンの幼さに戸惑う司祭や処刑職人たち。
やっぱり見てよかった。
タイトルがどうとか言っていた自分が恥ずかしい。
素晴らしい展覧会だ。
並んで見る価値がある。
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