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まーくんと、みーちゃんは、幼なじみ…。
幼稚園の帰りぎわは、いつも手をつないでお迎えを待ちます。
それぞれのママがお迎えにくると、二人しか知らない合言葉を小さな声でささやくのです。
『777○○○○○。 まーくん、うわきしちゃダメよー』
『わかってるよ。 777○○○○○。 またあしたねー』
二人のママは微笑んで見ています。
ある日…。
まーくんのパパの都合で、まーくんは知らない遠い街へ引っ越してしまいました。
みーちゃんは、まーくんに会えなくなって、さみしくて毎日しくしく泣いていました。
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あれから10年…
美和子(みーちゃん)も高校生になりました。
そして今日は七夕です。
織姫と彦星が年に一度だけ再会する日。
美和子も心の片隅に残されている、まーくんとの想い出を胸に抱いて夜を待ちました。
『まーくん、元気かしら…』
もう今は、まーくんが何処に居るのかも分かりません。
美和子は夕空に手を合わせて祈りました。
《 お星さま。 もう一度だけ、まーくんに逢わせて下さい…。 》
その時、突然、美和子の携帯に着信音が響きました。
時刻は7時ちょうどです。
送信者は、正樹(まーくん)でした。
そういえば美和子のアドレスは、幼き頃の二人の合言葉…。
【 777○○○○○ 】だったのです。
忘れかけていた小さな記憶を紐解く鍵を、誰もが心の片隅に仕舞い込んでいる…。
それが何であるかを見い出すことが出来る人は、きっと本人以外には存在しない。
【画像は『えすけっとくらぶ』イラスト・カット素材集より】
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