|
昨日は私の生家「盛徳寺」の百日紅を紹介しました。
その百日紅は私の祖母ノブの結婚祝いで、
豊田村の寺守が央れ然としてくれた、そんな経緯を書きました。
善い人の好意がそのままに美しい花になって咲き続けています。
今年も咲いて、施餓鬼から盆、更には秋の彼岸まで寺を飾ってくれます。
お寺に百日紅はつきものです。
何故かといえば、お釈迦様の故事に由来します。
仏伝にはルンビニー苑でお釈迦様は生まれました。
摩耶夫人が無憂樹の花枝をた折ろうしたとき、お釈迦様がお生まれになりました。
だから、お釈迦様の誕生樹が無憂樹、涅槃樹が沙羅双樹になります。
お寺には菩提樹と併せて釈迦の三大聖樹を植えてあるものです。
仏教はお釈迦様にならって、自分も仏になろうとする教えですから・・・・・、
聖樹を植えて修行の糧にしようとしているのです。
でも、無憂樹は熱帯樹、日本には育ちません。
そこで、百日紅を無憂樹代わりに植えたものと思います。
鎌倉本覚寺の百日紅。
本覚寺にて、バックは百日紅
鎌倉の寺寺でも百日紅は良く見かけます。
鎌倉の三大百日紅は? 訊かれたら、一番が「辻の本興寺」、二番が「小町の本覚寺」、3番が極楽寺・・・、
そう確信しています。
今日は、鎌倉一番の本興寺の百日紅を紹介します。
本興寺、門前の辻の薬師
本興寺門前の日蓮辻説法の記念碑
鎌倉の東側に小町辻が走っています。
鎌倉一番の商店街小町通とは違う、中世からの由緒ある通りです。
この通り沿いに日蓮上人辻説法の跡があります。
中世の市場通りに日蓮上人が出て、説法をされたのでした。
一番に賑やかな場所が、辻の薬師でしたから、この市場の賑わいが日蓮上人の布教の場だったのでしょう。
辻の薬師の向かいに本興寺があります。
日蓮辻説法の由緒ある場所に、日蓮の門弟天目上人が本興寺を開いたのでした。(延元元年1336)
本興寺27世日経上人(鍋被り上人として有名)は不受不施を説いた事から、幕府の怒りを買い
京都六条川原で鼻削ぎの刑を受け、関連寺院は取り潰されてしまいます。(慶長の法難、慶長13年1608年)
その後寛文10年(1670)妙本寺の日逞上人が辻説法旧跡が衰退している事を嘆き、
幕府に願い出て、本興寺を再興します。
以来本興寺は比企谷妙本寺の末寺として現在に至っています。
本興寺の百日紅、樹下右に太子堂、左が歴代住職の墓です。
本興寺は一昨年本堂の瓦を葺き替えました。
工事中は工事車両が境内に入って、しばらくは騒がしい状態でした。
そんなこともあってか、ここ数年百日紅は樹勢を削がれているように見えました。
それに、境内を駐車場として貸し出していたことも、百日紅にとっては逆境だったと思います。
その百日紅を見ようと8月11日(日曜日)早朝に家内と一緒に出かけました。
その日は本興寺の施餓鬼会でした。
午後から施餓鬼法要が始まるのでしょう、お寺の関係者が朝から忙しく働いておいでです。
何時もは本堂正面に日蓮上人が正座されているのに、
この日に限っては施餓鬼棚が外に向かって設えられています。
どの人も、見事に咲いた百日紅を見上げて、目を細めています。
よくぞ、樹勢が戻ってくれた・・・、歓びが表情に出ています。
百日紅の左に歴代住職の墓が祀られています。中央の大きな墓標が新た供えられた歴代住職の墓標。
私は長老と思われる方に尋ねてみました。
「この百日紅の樹齢ですか? 私は80歳ですが子供のころから、こんな大きな樹でしたから・・・、
樹齢は200年もあるんじゃないでしょうかね?」
「百日紅の樹下のお墓ですか? あれはお寺のお坊さんの、代々の墓ですよ。
先代の日亮上人が整備されました。
そう、百日紅は歴代住職に供える為に植えられたのでしょうね・・・・。」
日亮上人3回忌の卒塔婆。この方が歴代住職の墓を整備された。
私は歴代住職の墓を参ります。
平成22年に立てられた卒塔婆が3回忌法要となっていますから・・・・、
この墓地を整備された日亮上人は平成19年に亡くなられたのでしょう。
その数代前の住職が墓地を整備され、百日紅を植えられた・・・・、上人は歴代住職のご遺徳に感謝して、
歴代住職の墓を新しく建てて・・・・・、百日紅の手入れをしました。
沢山の花が咲いて・・・・、さぞかし枝も重たい事でしょう。
枝が折れないように・・・・、まるで金沢兼六園の雪つりのように、枝をワイヤーで吊っています。
そして、現住職は本堂の工事を完成されて・・・・・、お寺さんは一段整備されました。
12日夜、横浜は大雨でした。
13日朝に・・・・・、本興寺を詣でました。
「百日紅の花は散った様が一番綺麗だ・・・・」、私の経験です。
京都の永観堂で・・・・・、石庭に散った百日紅が・・・・、砂紋の溝に花が散って、実に綺麗でしたから・・・。
でも、鎌倉は雨も全く降らなかったそうで・・・・、期待通りではありませんでしたが・・・・。
歴代住職の墓に、龍の髭の草葉の上に百日紅が散って・・・、綺麗でした。
本興寺のメモリアルツリーに相応しい、見事な百日紅です。
お寺さんの住職始めご家族が百日紅を大切にすることは・・・・、先祖の感謝する事と同じなんでしょう。
そう思うと、花の美しさが一段と輝いて見えます。
一昨年本堂の甍を葺き替えました。
|
全体表示
[ リスト ]




