仮想旅へ

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古美術ウォーキング

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今年も広島長崎の原爆死没者慰霊式が行われました。昨年はオバマ大統領が参列されて日本中が盛り上がりましたが、歴史の歯車が逆行したようです。第1回が昭和21年で私の生まれた年です。今回が72回と云う事は私は満72歳になります。
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長崎平和祈念式典は満月の日に執り行われました。爆心地に在った山里国民(現学校城山小学校)の生徒が「あの子」と題して唱歌を合唱して慰霊と平和希求を訴えました。
8/8日が満月になった事は深夜ラジオが「毎朝ラジオ」に変わって、西の空に満月が沈むとアナウンスしていました。アナウンサーは何時までも寝て居ないで早起きして西の空に白い月が沈むのを見せたかったようですが、縁の下の「蟋蟀」の鳴声を聴きながら今日のブログの草稿を練っていました。
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朝庭に出てみれば蟋蟀ならぬ「馬追い」が飛び出しました。奈良は赤蜻蛉が飛んでいましたし、8/7は24節季の立秋でしたから、秋虫が目につくのも自然な事です。
その結果夕顔や南瓜の事を書きたくなってしまい。奈良旅行記は一休止してしまいました。小休止前は藤原宮跡に蓮の花と布袋葵を観て桜井を廻って帯解寺と清酒発祥の地を廻って奈良駅に戻リました。奈良駅から市内循環バスに乗って奈良公園を廻って東大寺裏の戒院周辺の百日紅を観て廻りました。リュックは宅急便で自宅に返してしまったので手軽にはなりましたが転倒で傷めた足腰は痛むし、左肩も肘も動きません。何か執念の様なモノが私を突き動かせて、奈良博物館に向わせました。私は新築された奈良博に入るのは初めてです。流石に奈良博です。京博や東博とは違って外観は正倉院風の校倉造りを意識しています。
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新築された奈良博物館、内部は最新の設備とフランクライト風の機能的合理的な空間でありながら外観は校倉造りをデザインしました。
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奈良博地階のミュージアムショップ喫茶コーナーから中庭を挟んで博物館1階を見上げる。生き返る空間でした。
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これが奈良博物館源信の千年忌展「地獄極楽の扉」展のポスターです。
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此れは同展示の中の 六道絵のうち阿鼻地獄(部分国宝(滋賀・聖衆来迎寺))です。これを観たさに去年も一昨年も京都に出かけました。出典同展示会のポスターチラシ
私は脳梗塞のリハビリを始めた2年前の盛夏に京博に源信の往生要集を地獄絵に映した地獄草子(国宝)を観に行きましたが特別展(丹波の仏像展)を実施していたので地獄草子こそ拝観できませんでしたが、地獄絵も極楽である事を意識した様な伽藍図もみられました。去年は五山の送り火に合わせて再び京都に行きました。源信の住んだ横川の聖衆来迎寺を詣でたのは8/16日肝心の地獄絵は15日に虫干し展示した後でした。よくよく地獄草子には縁の無いような気がしましたが三度目の正直で今回奈良博の「源信/地獄・極楽への扉」を見学に向かいました。東大寺と奈良博の距離がこんなに在るとは思いもよりませんでした。
8/2に喜光寺で転んでしまった事はワイフに伝えました。ワイフは一人旅を中断して即刻帰宅させたい雰囲気です。斑鳩のホテルに直行する意欲でした。でも、私は当初プラン通り8/3の深夜に奈良交通のバスで帰宅する事の変更は拒みました。その為には今夜10時まで奈良市内で時間を潰さなくてはなりません。酒も飲まないし喫茶店で読書する位しか方策は思いつきません。博物館でも可能な限り長時間逗留する事にしました。
源信の地獄図も極楽図も心行くまで眺められます。でも、地獄絵と極楽絵と並んでいれば極楽を観たいのが人情です。
私は当麻曼荼羅図の前のソファーに腰掛けてジット見詰めました。案内には貞享本と記されています。どうも当麻寺にある当麻曼荼羅には4つほどあって、勿論一番古いのが天平時代の緞通織の曼荼羅図で(国宝)、平安時代には中将姫が蓮の繊維で織ったと云われる当麻曼荼羅が在って(重文)江戸時代初期に貞享本と云われる曼荼羅(重文)が作られたようです。私が当麻寺で拝観して来たのはこの貞享本だったようです。緞通は祇園祭りの山鉾にも懸っていますから、屹度山鉾の緞通も何れ国宝に指定されてしまうかもしれません。当麻曼荼羅は何時の時代も日本人の憧れだったので、天平の緞通が痛むと平安時代に鎌倉時代に江戸時代に最新の技法で作り変えられたのでしょう。
今回のツアーでは喜光寺に始まり唐招提寺本薬師寺と蓮を観て廻りました。中将姫が蓮の繊維を撚って染めてタペストリーにしたのが当麻曼荼羅図と説明も受けたしそのように確信してきました。そのつもりで貞享本を見詰めていた処截金細工が目につきます。また多くが泥金のように見えます。私がソファーに腰下して身動きしないのを不審に思ったのか監視員のお嬢さんが声を掛けて来ました。そこで自分の疑問をぶつけてみました。
「貞享本の当麻曼荼羅の素材は絹糸の織物でその上に金箔を截金して貼り付けて多くの画面は泥金(日本画と同じように金や宝石を粉砕しニカワとよく練り合せたあと絵筆で描いて乾燥させる)ではないか」と質問すると、その通りだという事でした。
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此れが貞享本当麻曼荼羅図です中央に阿弥陀三尊、三尊のバックは阿弥陀浄土の図諸菩薩たちが楽器や舞を演じる舞楽会などを配置している、下段宝池、宝地、宝樹左右の外縁には、向かって左に『観無量寿経』の序にあたる部分、すなわち阿闍世(あじゃせ)太子による父王の幽閉とそれを悲しんだ母后韋提希(いだいけ)夫人の阿弥陀仏への帰依を十一区画に描き、右に極楽浄土を観想するための十六の手段(十六観)のうち十三観、下辺に残りの三観を開いて九品来迎図九図として描いている。中世において男女を問わず多くの日本人が憧れた浄土の景観は、この当麻曼荼羅の図様が長くイメージの源泉となってきたと確信できます。浄瑠璃寺や三千院や平等院のイメージは何れもこの曼荼羅に描かれています。
源信の往生要集も当麻曼荼羅を文章に下したものと云っても過言ではないでしょう。
私が熱中症では無くて当麻曼荼羅に見惚れているのを確認して監視員のお嬢さんは微笑んでくれました。大事なテーマを最新のスキルで作ろうとするのは自然な事です。まして最新のスキルが訴求力を増している事は多多ある事です。天平の四天王や12神将が鎌倉時代に訴求力を増しました。伝統はスキルの革新で引き継がれます。自宅に戻るとテレビでは地獄を最新の映像で復元していました。何時の時代も怖いモノ観たさが夏の定番です。地獄の扉を京都の街に探して回ります。
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此れは盆になると必ず出てくる盂蘭盆会の図。釈迦の弟子の目連尊者が亡くなった母親の現状を神通力すると地獄で逆さ吊の責め苦(これを盂蘭とい呼びます。盂蘭盆会は子の故事になぞられて亡者に追善供養して天国に再生して貰おうとする行事です。出典は画面に出ています。
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此れは色欲に溺れる事を諌めた地獄絵です。生前浮気を重ねて奥さんを苛めた人は地獄に堕ちても美女を追い求めます。美女が高い枝に居れば針の枝葉に深傷を負いながら追い求めます。出典は画面に出ています
でも大して怖くありません。「何よりも怖いのは人間そのモノで人間の狂気が何時発露するか解らない、その事実よりも怖いモノはない」それを皆が知ってしまいました。原爆が一度爆発すれば現世が未来が地獄に化す事実を人類は知ったというのに未だ一世紀も経ないのに人類の狂気はもう一度地獄を観ようとしているのかもしれません。


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2017/8/26(土) 午後 8:46 [ 大町阿礼 ]

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