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胡同(フートン)は北方民族(元)が建てた同族住宅です。 700年もの間北京の住宅として存続してきたのですから、中国の文化に根ざし、中国人の心情に宿った存在でありましょう。 私は北京に出張する度に、毎朝フートンの路地裏を散歩します。 人情味溢れる人間関係が伺われて、楽しいのです。 私は両親を見送りました。私の勤めた銀行も無くなりました。おおきな変化を経験すると、一層人情味恋しくなるものです。 そんな私にとって、フートンの景色は懐かしくも貴く思われるのです。 早朝、フートンの住民は共同便所で用を足します。 これを「ニーハオトイレ」と呼ぶそうです。 住んでいる人にとっては不便でも、共同便所だからこそ、近所付き合いは親密になりましょう。 露地を歩けば鳩小屋や小鳥カゴが見えます。道には銀杏が干されていました。 狭くてもペットを愛しみ、庭で育った銀杏を皆で分けて食べるのでしょう。 (朝、フートンの共同便所は混雑します。ニーハオ便所と言われる所以でしょう) (フートンの屋根には鳩小屋が) (路地裏に小鳥カゴ) (露地で干された銀杏の実) 家が狭い事、共稼ぎが多い事から朝食を買出しする家が多いようです。 饅頭やさんには早朝から行列が出来ています。 (饅頭やサンの湯気が、おいしそう) そんなフートンですが、今急速に破壊されています。 オリンピック向けて道路や水道など都市整備の為でありましょう。 そして、それ以上に北京人がフートンを捨てて、高層マンションに住みたい、と思っているからでしょう。 (取り壊されるフートン、大都会の真ん中に寂寥感溢れる光景がありました) 壊されるフートンを悲しいと思って、北京の人に訊ねて見ました。 「生家を壊されるには忍び難いのでしょうね?」すると、意外な返事が返ってきました。 「フートンが道路や駐車場に収用される人は幸いなのですよ。 本人が望めばマンションに転居できるし、お金を貰って転居先を探す事も出来るのですよ。 フートンに住んでいて収用の対象にされない人はズット不便な住居に住まわなければならないのだから。」 そう言われて改めてフートンを観察してみました。 (壊されるフートン、向こうはプレスセンタービル。フートン跡地はオリンピック時駐車場に?) (壊されるフートン、向こうの建物はそごう百貨店) (壊されるフートンの隣まで、高層マンションの波が押し寄せています) 近くにオリンピックのプレスセンターが建築中なので、その駐車場にでも利用されるのでしょうか。 もう全面収用が終わり、取り壊しが始まっています。 オリンピックが終われば、高層マンションになるのでしょう。もう隣までマンションが進出してきています。 でも、取り壊されたフートンで生活している人もいます。 半分取り壊されても、転居しないでいます。 出勤してくる人もいれば、洗濯物が干してありますし、高齢者は廃棄物の回収にリアカーで出かけます。彼等は転居先のマンションの完成を待っているのでしょうか。 壊されるフートンの傍らに自動車が置かれています。 収用された家の対価で得た資金で購入したのでしょうか、よくわかりません。 フートンを売り払って、マンションやマイカーを購入するのでしょう。 こんな景色は私の青年期に横浜でも良く見かけました。 先祖伝来の屋敷や田畑を売り払ってマイカーと高級マンションを買ったのでした。 私達はそうした選択をしました。 結果、核家族が増えました。 核家族を選択し、マンションを購入し、マイカーを買いました。 そして今、寂しい老後を迎えようとしています。 横浜の隣町では、昨年の冬、グループホームを抜け出した老人が、翌朝緑地で凍死していました。 老人の孤独死は今では日常で、新聞にも、事件にもなりません。 (取り壊し中のフートンでも、住んでいる気配があります) (フートンから出勤してくる若夫婦) (フートンの中に置かれたマイカー) 中国の60歳以上の人口は1億5千万人と聞きます。 彼等が「孤独死」の悲惨さを味わうのは、もう目前の事のようです。 オリンピックが終われば、北京の影がクローズアップされるでしょう。 「フートンの路地裏にあった人情味に溢れたライフスタイル」を大切にして欲しい、そう願うばかりです。 ブログランキングに参加しています。 応援クリックお願いします。
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