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私は雪に埋もれた石仏が好きです。雪も水も凍ると石仏を風化させるので石仏には良くないのですが、雪が石仏の美しさを一層引き立ててくれるのです。特に美しく輝くのは雪が消えて春が近づいた季節で、陽光に温められた石仏は自身の周囲の行くを先ず溶かして雪原に屹立しています。今次の旅行も石仏のありそうな処を探して廻りました。角館では天寧寺に詣でました。岩橋家で実施された「冬語り」で蘆名盛隆の子「亀王丸」(生後1ヶ月)が19代当主になったものの、1586年年に3歳で病死して眠っているというお寺です。私は天寧寺の写真を視て格式の高い清潔なお寺だなと思っていました。
宿の近くのお寺境内神社もある立派なお寺ですが雪に埋もれて、出入り不能状態です。背後の山が角館城のあった「古城山」です。
これは第19代当主が埋葬されている天寧寺です。石仏は雪に埋もれていて拝観できません。右側の小さな建物が地蔵堂でした。左側の地蔵堂の前には行けませんでしたが右側の地蔵堂は庶民向けの地蔵堂らしく子法師地蔵などが祀られて賑やか状態でした。
此れは武家屋敷の山側に建っている天寧寺(浄土宗)です。19代蘆名家の当主が埋葬された格式の高いお寺です。本堂左手にも地蔵堂が建っていました。この寺が僅か3歳で亡くなった19代当主亀王丸を祀っているお寺ですから子供の守護仏地蔵尊が多いのでしょう。
上記写真右側の地蔵堂に祀られている子法師地蔵を含む地蔵群です。
私達は武家屋敷通理を離れて、商人街に在る放身寺(浄土宗鎮西派)に向かいました。城主が浄土宗なら家臣も商人も浄土宗なのでしょう。商人街の裏通りに面して放身寺がありました。入口脇には薬師堂もあって、門を入ると左右に阿弥陀仏阿弥陀三尊の石仏が祀られていました。でも砂岩質の石仏は脆くて、お顔は全く解らない程風化していました。螺髪が残っている事、左右の腕の位置から主尊は阿弥陀如来と判じました。広い墓地では卒塔婆や石柱墓標の上に雪が積もっています。墓地の中央には一本の枝垂れ桜が屹立していました。幹のも枝にも雪が固まってへばりついています。この強さが屹度美しい花を咲かせるのでしょう。
報身寺の阿弥陀如来像逆の位置には阿弥陀三尊が祀られていました。へばりついた雪が溶けて凍って石仏の風化が進行します。右が観音、左が勢至菩薩ですがどちらもお顔が跡形なく風化しておいでです。砂岩質が石仏向きではないのでしょう。
報身寺入口の阿弥陀三尊像、「右奥が阿弥陀如来で手前右が観音左が勢至菩薩です。観音様のお顔は既に原型も解からないほど傷んでいます。角館には良い石が無いのでしょう。
報身寺墓地の雪景色、石柱墓標や卒塔婆の天頂に雪が積もっています。石仏は雪に埋もれてしまっているのでしょう。感服するのは枝垂れ桜です。折れた枝も無く雪の重みを凌いでいます。
報身寺の墓標石仏お地蔵様のようです。
放身寺を拝観して私達は角館駅に向かいました、列車で横手に向かいました。角館から横手に行くには直通列車は無くて、中間の大曲で乗り換えなくてはなりません。大曲駅で1時間も時間空が出来ました。そこで大曲駅舎内の観光案内所に寄って駅周辺の名所を確認した処、大曲には曹洞宗大川寺が在る事を知りました。雪深い地方には曹洞宗寺院があるモノです。南魚沼には雲洞庵がありました。
この楼門は大曲の身延山「大川寺」です。このお寺は消雪パイプが設置されていましたので拝観は容易でした。
大川寺の本堂、高岡の 瑞龍寺と同じく仏殿は天井が高く外から見ると二階建ての様に見えるし細部の彫刻も手の込んだ風格ある総持寺系の寺院でした。
大川寺の豊川稲荷神社左に弁天堂もあります。
大川寺は高岡の瑞龍寺本殿(国宝)を髣髴させる見事な風格でした。境内には消雪パイプが張られているので、石仏を拝観して廻れました。上の地蔵尊は花崗岩質ですので、角館の石仏のような風化の心配はないようです。大曲の花火を実施する川を渡って雪解けし始めた舗道を苦労しながら大曲駅に戻りました。
大曲の花火が開催される雄物川を渡って「花火通り」を大曲駅に戻りました。ロータリークラブが建立したブロンズ像も雪がへばりついていました。大川寺の名は雄物川の川沿いに建っている大寺の意味でしょう。
大曲駅の花火のポスター。現在「大曲市」とは云わずに「大仙市」と呼び「角館市」と呼ばずに「北仙市」と呼びます。平成の町村合併で「大曲市」「角館市」では住民の合意が得られず吸収される住民の意を汲んで現在名になったというのでした。「仙」とは「鳥海山」か「出羽三山」でしょうが、私は出羽三山の北側に在る。大きな街の意味と解しました。
総ての造化は大自然と人間のハートが作るモノです。「人為」と「自然」が調和しているほど人々には感銘を深くするものです。臼杵の石仏の素晴らしさは、安蘇山の火山灰が地圧で石化した凝灰岩の大岩を刳り貫いて造化された石仏が千年の風化を耐えて来て見せる、美しさです。雪深い秋田県八幡平麓の小京都の石仏も同じで、人間の造化と自然が織りなした造化仏像の美しさです。
次に来られるのは何時になるのか解りませんが、石仏に桜の花弁が降りしきる季節に再訪したいものです。
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