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NHKのBSプレミアムで2月17日(土)のゴールデンタイムにドラマ「荒神」を放映する、予告案内が再三流されました。原作は宮部ミユキみゆき氏、恐ろしい怪物が貧疎な村を襲う話でした。
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これが宮部みゆき氏の創作「荒神」です。写真出典ヤフーオークションhttp://buyee.jp/item/yahoo/auction/286537575で649円で売られています。
私は巨大な鰐の様な怪物が何故村を襲う事になったのか?
興味もあって、テレビを観ました。
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此れが荒神です。巨大な河馬の口からカメレオンのような舌が伸びて来て人を一吞みしてしまいます。
円空仏が好きな人は円空が彫った荒神を多く見ています。高山の千光寺には臼の側面に顔を彫っただけの「荒神」があります。民家に招かれた円空が農家の期待に沿って観音像を彫りあげた序に、土間に無造作に置かれていた餅臼を作るために乾燥させておいた材木を視て、その側面に「荒神面」を彫ったそんな印象です。
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これが飛騨高山千光寺に在る円空作の荒神像です。
荒神は我が生家の台所にも祀られていました。一般に三宝荒神と呼ばれる竈(かまど)の神様で釜戸に釜を乗せる石作りのコンロのようなものでした。その神様が荒神ですから、荒神は一家の食事を守る神様でした。
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川崎民家園の井岡家住宅の竃。明らかに竈の上に三宝荒神を祀っています。東北や宮崎の民家では柱に荒神面を吊るしているモノですが。
三宝荒神は「石焼釜の神様」のようなです。秋葉様が火除けの神様なら荒神様は家族が食糧危機にならない為の「福の神」でした。福の神の意味では大黒様と重なりますが、荒神の方が地縁的・家族神の色が濃いモノでした。
【荒神面】
岡本綺堂が書いた修善寺物語は源頼家の面を何度撃っても死相が出てしまう話ですが、私は原作のヒントになったのは修善寺の典座(キッチン)に祀られていた荒神面だと確信しています。というのは宮崎の高千穂の神楽で荒神面を被った鬼が踊る神楽を観たのでした。禅寺では台所の柱に荒神面を掛けているモノです。荒神面は宮崎の他東北にも多く残されています。先月旅した秋田の横手でも「なまはげ」のお面を観て「これは荒神面だ!」と確信しました。
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此れが修善寺宝物館に在る面。岡本綺堂の修善寺物語創作のヒントになりました。私は禅寺で祀られていた「荒神面」だと確信しています。
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これは横手の「秋田ふるさと館」に陳列されていた「なまはげ」の面です。なまはげの面は神楽面の一つで、一般に「荒神面」と呼ばれたモノと思います。荒神面は能が流布すると「能面のべしみ」になります。
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此れは横手の「鹿島様」と呼ばれる「賽の神」身体は藁で、お顔は荒神面です。福島の田村様も同じ荒神面だと思います。昨年秋に行った安曇野の仁科神明宮でも確認しました。
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これは仁科神明宮の神楽です。中央には荒神面を被ったタヂカラオで奥から岩戸を開いて天照大神が現われました。写真出典八二財団http://www.82bunka.or.jp/bunkazai/legend/detail/09/post-34.phpタヂカラオは戸隠の神楽でも荒神面を被っています。
本来の荒神は家々の竃に祀られてきた家の守り神で屋敷神とか、お稲荷様の様な神様だったのです。怖い形相なのは災厄除けの為お寺の仁王像の様な形相にされたのでしょう。でも、テレビドラマ荒神は本来の意味を忘れて「荒神」の「荒ぶる」と云った語感だけが着目されていました。荒神は本来「正直者」「働き者」の味方ですから、貧村の村人に敵するようなことはしないのです。原作者の宮部氏は時代設定を元禄時代、場所を東北の寒村としています。東北の寒村では八郎潟の「八郎」にしても男鹿の「なまはげ」にしても働き者の味方で、身を挺して田圃を築いたり、働き者の嫁を手伝って朝まで田植えをしたのです。
そんな民話を百も承知で原作者は、農民に敵する怨霊を「荒神」とネーミングしたのです。
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此れは男鹿の「なまはげ館」です。写真出典「男鹿ナビhttps://oganavi.com/spot/47/

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これは神楽で使われる面です。一般に荒神面と呼ばれ南九州に残されています。岩戸神楽ではタヂカラオがかぶるお面です。
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これは能面の癋見(ベシミ)です。写真出店:大槻能楽堂http://www.noh-kyogen.com/encyclopedia/mask/kijin.html癋見(ベシミ)とは 能面の一つで鬼神面です。主に天狗や地獄の鬼に用います。仁科神明社の神殿内に沢山架っていました。
処でNHKのドラマ荒神では山を鋏んで南北の村が敵対しています。北の村は南の村に敵愾心を燃やしていて「祟ってやる!」と云って、次々に自害します。自害が続いて到頭厄神が出現します。
でも北の村ではこの厄神を封じ込める呪法と人物を残します。そして村の灌漑池に祠を建ててその中に厄神を封じ込めていたのでした。
しかし、旅の絵描きが懸けられた絵馬を盗んでしまったので厄神が暴れ出したのでした。一方厄神を封じ込めるその呪法や秘密を知っていた兄妹が居ました。
兄は野心家で南の村の領主に取り込みます。そして、荒神を利用して栄達を志します、一方妹は北の村に入って絹織を指導し、村人の尊敬を集めていました。兄は愈々栄達を極めようとして、荒神を怒らせて北の村を襲わせます。
昨今のNHKのドラマは荒唐無稽が過ぎるように感じます。時代考証や民俗考証をしっかりやって骨太の作品にして貰わないと、伝統文化を損ないかねません。
視聴率稼ぎの為に時代の風潮におもねるのも程度問題です。本来人間の「守護神・福の神」であった荒神を人間に災厄を振りかける怒れる神に創作するのは真逆であります。先日亡くなられた苦界浄土の作者石牟礼 道子氏も屹度同感で居られるでしょう。不知火の海を汚したのも神通川にイタイイタイ病を招いたのも人間の飽くなき欲望でした。荒神は人間の欲望を諌めるモノであっても、人間を無意味に食い殺すモノではありません。自然を敬う心を尊いとします。


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