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野鳥ウォーキング

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私は永い間「鶉/うずら」を飼っています。
姿形・色が可愛い事が第一、二番目は鳴き声、そして卵を取る楽しみもあります。
卵には、肌色の殻に茶色の斑点が付いていて・・・・、一つとして同じ模様はありません。
冬は産んでくれませんが、春になれば毎日産んでくれます。
納豆を食べるのに、数個を割って入れます。
味が強くて・・・・、納豆の風味が増します。
 
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      我が家の鶉、意外と虐めをするので2羽づつ分けて飼っています。春から秋まで鳴き続けます。
      鶏のようにけたたましくないので・・・・、近所迷惑にはなりません。
 
鳴き声は・・・・、独特です。
少し甲高く・・・・・・、「グワッグルルー」「クックルクーーー」、響きます。
雉の仲間ですから・・・、似たところがあります。
江戸時代日本人は「鶉合わせ」と言って、鳴き声を楽しみました。
多分、伊勢物語の次の歌を思い浮かべていたのでしょう。
   野とならば鶉となりて鳴きをらん 仮にだにやは君は来ざらむ
女は男を待ち続けていました。
待ちに待って・・・・、とうとう鶉に姿を変えてしまいます。
「うずら」は”うずくまった鳥”であり・・・・、
”憂いよう・・・・、辛いよう・・・・”と鳴いていると聞きました。
 
伊勢物語の鶉は中世になると一層人の心を捉えます。
藤原定家の父「藤原俊成」は秋の夕暮、鄙びた里で鳴く鶉を歌います。
    夕されば野辺の秋風身にしみて 鶉鳴くなり深草の里
 
俊成は単なる叙景に留まらず…、伊勢物語の叙情を盛り込んで・・・・、人々の賞賛を受けました。
中世に入ると、鶉は文学に絵画に盛んに歌われます。
その多くが・・・・俊成の”夕されば野辺の秋風・・・・”を脳裏に描いていたと思われます。
 
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                             坂井抱月の秋草鶉図(重要美術品、山種美術館、同HPから)
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        李安忠の鶉図(根津美術館・国宝/この絵は私が高校の時代は牧谿と言われていました。)

 
中世は鶉が好まれたのですから・・・・、姿形の似た鳥も良く描かれ・・・・、歌われました。
その代表が・・・・、鴫でしょう。
鴫の代表が田鴫です。
鶉の足を延ばして、嘴を長くしたような鳥です。
鶉と同じように雅趣深い姿形です。
西行法師が歌った鳥です。
   心なき身にもあはれは知られけり 鴫立沢の秋の夕暮
 
   (鴫立庵では磯鴫を展示しています。西行が歌ったのは磯鴫か田鴫か?議論がありますが筆者は田鴫であ    ると思います。田鴫のほうが侘びています。磯鴫は 上村淳之氏がよく描かれておいでです)
 
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                     12月、孤独に凍てついた田圃で何やら啄んでいた田鴫でしたが・・・・。
 
12月に凍てついた田圃で一羽採餌に励んでいた田鴫でしたが・・・・、
一昨日訪れた舞岡の湿地では、2羽連れ添っていました。
付かず離れず・・・・、沿う様にして一心不乱に採餌しては・・・・・、しばらく休んで・・・・、
またせわしなく地面を突っついています。
地中にはもうミミズなどが動き出しているのでしょう。
レンズを通してみれば・・・・、細く長い嘴はもう泥がへばりついています。
田鴫にはもう春が来て・・・・、今年の子育ての準備を始めているのです。
私が観察できるのはもうしばらくの間だけです。
 
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   12月、孤独だった田鴫も相方を見つけて・・・、生き生き活発に動き回っていました。
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                                              1月末に、もうペアになった田鴫
 
雑木林の中を見渡せば・・・・、遠くにも鴫が見えます。
此方は田鴫よりは二回りも大きな・・・・、そう「山鴫」です。
良く見れば・・・・、山鴫ももうペアになっています。
 
奈良の生駒山の南端に信貴山があります。
聖徳太子が”信ずべき、貴ぶべき山”と言われたので信貴山の名があると言い伝えられていますが・・・、
此処には山鴫が棲んでいたので・・・・、「山鴫の棲む山」という意味であったと想像しています。
 
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                                           雑木林の中の山鴫のペア
 
クイナもいます。
色は鶉や田鴫と同じた、茶褐色の斑模様ですが・・・・、形は精悍で、嘴も真っ赤です。
熱した火箸のように光っています。
火箸を地中に突き刺して・・・・、此方もミミズを探しているようです。
クイナもペアでいるのかな?
私は眼を開いて葦の根元を見詰めますが・・・・・、
クイナ君は未だ独り者のようです。
 
今朝の「ラジオ朝一番」では鹿児島の出水(いずみ)の鍋鶴が北帰行を始めた…、伝えてくれました。
野鳥の世界では春がまじかに来ているようです。
一年で一番・・・、季節の移り変わりに心をおどろかせる季節です。
クイナの嘴に春を知りました。
   (今年は此処で一句、ここで一首出来るように・・・・、友人と一緒に努めます。)
 
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                                           こっちはクイナ君。
 
 
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昔読んだ童話に「ニルスの不思議な旅」がありました。
”雁に乗って少年が旅をする話”です。
旅は雁の渡りです。
子供心に、”渡り鳥は人間と同じで、一生夫婦が添い遂げるのだな・・・・” 思いました。
渡りという長旅を為し終えて、子供を育て上げるのだから・・・・、
夫婦は一生を共にするんだ・・・、思いました。
哺乳類は一夫多妻制が多いのに、鳥類は一夫一婦制が多いのは・・・、
厳しい自然に立ち向かって・・・・、種を保存する叡知なんだ・・・・・、思います。
 
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川鵜も一夫一婦制です。
雁やオシドリのように雌雄の差が著しくなく、総じて真っ黒ですから「男女の仲が良い」とは思いませんが、
その仕草は愛情に満ちています。
とりわけ、春の繁殖期が近づいて来ると・・・・、愛の交歓で睦まじく賑やかになります。
 
先ず、雌雄とも頭部が白くなります。
また、腰の部分に白い羽毛も目立ってきます。
これが婚姻色と呼ばれる・・・・、繁殖時期の特徴です。
 
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                                   川鵜、頭と腰の白い毛が婚姻色です。
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                                     夏の川鵜、婚姻色は消えてしまっています。
 
 
そして、睦まじい”愛の交歓”が始まります。
私は川べりに立ち止まって、水道管の上で繰り広げられる・・・・、
”鵜の愛情”のこまやかな動作に見入ります。
雌雄とも首を伸ばして、嘴を天に向けて・・・・・・、愛を叫びます。
「グルルルル」「グワワワ」「ゲレレレ」
”私達夫婦はこれから子供を産むぞ・・・!”
”私達夫婦はこれから子育てを始めるぞ・・・!”
とでも、叫んでいるのでしょうか?
 
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    天に向かって愛を叫ぶ鵜のカップル。この後の仕草を観察すると左の大きい方が雌のようです。
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                                              首を擦らせて愛を交歓します。
 
そして、身体を寄せ合い長い首を接触させます。
屹度、首には血管が集中していて・・・・、性感帯でもあるのでしょう。
そして、嘴を咬み合せます。
鵜の”接吻”は・・・・、嘴の先が曲がっていますから・・・、中々堂に入ったものです。
 
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                                                      鵜の接吻
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                                                        鵜の接吻
そして、雌の鵜が足を折って身を屈めます。
”貴男・・・、私の方はもう準備完了ですよ・・・、貴男が頑張る番ですよ・・・・!”
交尾を促します。
ところが、肝心の雄鳥は・・・・、まだ充実していないのか・・・、屈んだ雌を横目にして・・・・、
素知らぬ振りです。
そして・・・、再び首を伸ばして・・・、愛を叫び始めます。
 
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           交尾を促されても・・・・、その気力が充実しないで・・・、頭を垂れるような雄鳥。
 
私がウォッチしている限り・・・、このあたりに棲んでいるカルガモやカイツブリは一年に2度か3度出卵し、子育てをしています。
鵜は何度子育てをするのか・・・・・、ハッキリしませんが・・・・、
春の出卵ばかりが目立ちます。
人間と同じ一夫一婦制ですが・・・・、一年中出産が出来るのは人間だけで・・・・・・、
自然に順応しているカルガモなどが春の他に夏から秋にかけて…、
複数回の子育てをしているのでしょう。
 
片瀬川のさざ波が春の陽光を乱反射させてピカピカと輝いています。
橋脚に光の陰影が映し出されて・・・、揺らいでいます。
光がもっともっと強くなって、日照時間が長くなったら・・・、
雄鳥のパワーも充実して・・・・、交尾が始まるのでしょう。
もうその時期はまじかのようです。
 
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           川鵜の背景は片瀬橋の橋脚。縞模様は川面のさざ波が映っているものです。
でも、雄鳥がよそ見ばかりしていると・・・・、
隣には他に雄鳥がいます。
雌鳥が浮気してしまうかも知れません。
人間と同じように・・・・、鵜も浮気性があるのか・・・・、無いのか・・・・・?
私には大事な関心事です。
誰か、あの川鵜の足に識別リンクをつけて・・・・・・、
川鵜の一夫一婦制と浮気・・・・、を調べる体制を整備して欲しいものです。
 
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   賑やかな川鵜のコロニー。茶色のかかっているのが若鳥。
   全部に婚姻色が出ている訳ではありません。
 
 
 
 
 
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昨日(1月24日)のニュースから二題、一つは長崎で、もう梅が咲き出したそうです。
湘南では節分の頃梅が咲き出します。
遊行寺の節分会は咲き出した紅梅の木の下で節分会が催されます。
今年もあと10日もすれば節分です。
もう一つのニュースは、東京スカイツリー。
人気のスカイツリーですが、川鵜がとまって、その糞害で困っているのだそうです。
通行人が天から降ってくる糞に洋服や車が汚されて・・・・・・・、対策に困っているのです。
まあ、この程度は許される”想定外”なのでしょうが・・・・・。
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            東京スカイツリーの川鵜の糞害を伝えるニュース(東京新聞)
 
前々から不思議に思っていました。
川鵜の糞は白ペンキなのです。
藤沢片瀬にある溜池でのことでした。
翡翠が来ないかな・・・・・?
ウォッチングしていると・・・・、目の前に天から降ってきたものがあります。
バケツのペンキを上空から振り撒いた感じです。
驚いて見上げると・・・・、川鵜が上空を飛んでゆきました。
 
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  片瀬の新林公園の溜池に落下した「川鵜」の糞。一瞬爆弾が降下した・・・、驚きでした。こんなのが、スカイツ  リーの上から降ってきたら・・・・、困ります。
 
片瀬川に架かる水道管は水色に塗られています。
ところが、部分的に白く染まっています。
理由はこの水道管が川鵜にとって格好の止まり木になっているからです。
川鵜の足には水かきが付いていますから、トンビのように木の枝を掴む事は不得手です。
平たい所が好きなのです。
でも、犬や猫に狙われない安全な場所・・・、と言えばこの水道管の上が最高なのでしょう。
食事を終えればこの水道管の上で腹ごなしをし、
水に濡れれば此処で羽根を乾かし、
夜も此処で過ごすようです。
だから・・・、この水道管の上が川鵜の「水洗便所」なのです。
流石に子育てだけは・・・・・・、江の島の断崖の上だったりするのでしょう。
 
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   片瀬川には船が繋留されています。そのロープにも川鵜がとまっています。
   恰好良いレジャーボートも糞塗れでしょう。
 
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                片瀬川の釣り船を繋留するロープに止まった川鵜。
                真っ黒と思っていましたが意外とお洒落です。
 
そんな次第で、水道管は川鵜の糞・・・・、白いペンキで塗れています。
でも、不思議な事に白いペンキは剥げたり水に流されることは無いのです。
ペンキに劣らない程の塗装品質があるようです。
お隣の片瀬橋の橋脚も、川鵜の白いペンキが・・・・飛び散っています。
 
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      水色の水道管を白く染めたのは・・・、川鵜の糞です。川鵜の糞は水には溶けずに劣化しなく、落ち難       い・・・・・・・、良質な塗料のようです。
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                     片瀬橋の橋脚にも川鵜の糞が飛沫のなって飛んで、くっ付いています。
 
話題は変わりますが・・・・、睦月は「鶴に松」、如月は「梅に鶯」・・・、そう花札です。
鶯が梅の木に遣ってくるのは・・・、梅の木の樹皮に巣食っている小虫や毛虫を食べるからです。
小さな鳥でいながら・・・・・、たんぱく質を多量に摂取するのですから・・・・、
強力な消化酵素を持っています。
ですから・・・、鶯の糞も白くて白粉のような色をしています。
脱色効果がありますから・・・・、着物の汚れを取り除いたり・・・・、
家紋をつける為の「染め抜き」に使用されます。
 
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                             如月(2月)は「梅に鶯」です。鶯の糞は古代から化粧品でした。
 
また、白粉として顔に塗って・・・、しっとりしたお肌にもしてくれます。
昨今、米国では「芸者フェイス」の商標で化粧品として売り出しているそうです。
日本女性のお肌の瑞々しさが憧れで・・・、その秘訣を鶯の糞に見出したのでしょう。
でも、流石に鶯は希少ですから・・・・、
カナリアの糞を使っていると聞きます。
見た目では川鵜の糞も鶯の糞も白いですから・・・・、
どちらもたんぱく質を消化酵素の働きで、尿素・尿酸に変えて排出したものですから・・・・、
同じような美容効果が無いのかな? 思ったりします。
 
 
 
小田原には富士フィルムの基幹工場があります。
その、フィルム会社が数年前から松田聖子さんをCMに使って・・・・、化粧品事業をスタートさせました。
最初が「アフタリスト」、最近はスキンケアの「ルナメア」を売り出しました。
どちらも、女性のお肌を”プルルン・ピン”と若返らせる・・・・、そんな効果があるようです。
多くのフィルム会社はデジタル化の中で、沈没気味ですが富士フィルムは至って元気が良さそうです。
写真が歳月が経つとセピア色に変色、劣化してしまうものでした。
その酸化防止策の研究(ナノテク)が化粧品に応用できたのでしょう。
富士フィルムに訊けば
「当社は基礎研究をしっかりやってきましたから・・・、化粧品の開発は応用でしかありません」
さりげなく答える事でしょう。
 
鶯の糞が最高の化粧品であったように・・・・、
若しかしたら・・・・、川鵜の糞も利用できないかしら・・・・、
ボヤッと思いながら川鵜を眺めていました。
 
琵琶湖の竹生島江の島に並んで日本三大弁才天の霊地です。
謡曲にも謡われた風光明媚な景勝地ですが・・・、
もう10年以上も前から、木々が枯れ死にして丸坊主になってしまっています。
原因は川鵜の糞で、松の木が光合成や呼吸が出来なくなったからでしょう。
これも、白ペンキのような鵜の糞の所為です。
(この段、当初酸性土壌になったか…、書きましたが虫貴社さんのご指摘で訂正しました)
糞害もこうなったら・・・・、対策が必要です。
 
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                          川に落ちても水に溶けずに流されてゆく・・・、川鵜の糞
 
 
 
川鵜は好い気なもので・・・・、尻を浮かせたかな思った瞬間に・・・・、ピーッと糞を放出します。
水平方向に2mは飛んだでしょうか?
後は放物線を描いて水面に落下します。
白い糞は水に混じらずに流れて行きます。
もう、川鵜は恋の季節です。
ドンドン増えて行きます。
 
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                 水道管の上で愛を交歓する川鵜のカップル。水面も鵜ももう季節は”春”です。
 
 
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今年は鷽(うそ)の当たり年です。
舞岡自然公園には6羽以上の群れが飛び回っています。
ウソは雀の仲間、雀より一回り大きく、綺麗ですから・・・・、お目立ちです。
とりわけ雄は首の下に真っ赤な羽根が半月状に生えています。
お地蔵様のゆだれかけのようです。
綺麗だからだから・・・・・・、愛されていて・・・・、郵便切手にも使われています。
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                      郵便切手に使われているウソ。これは雄です。
 
ウソは雀以上に雑食性なようです。
未だ硬い梅の蕾を突っついている…、思ったら
その隣の垣根の山茶花に止まって、赤い花弁をつまんでいます。
花弁に飽きたのか・・・・、一羽が飛び立って・・・・・、卯の木に止まります。
すると、群れは徐々に卯の枝先に移動します。
卯の種は硬くて、食べ難そうですが・・・・、ごっつい嘴で殻を砕いて、無心に食べています。
一羽が落ち葉の上に止まって・・・・、小虫を探し出すと・・・・・・、
仲間も同じように、枯葉を蹴散らかして・・・小虫探しです。
一羽が池に入って、水浴びし始めると・・・・・・、次々に全員が水浴びを始めます。
ウソは綺麗なうえに、仲間意識が強いのでしょう。
 
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                                 未だ硬い梅の蕾をつんざくウソ
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            落ち葉の下に隠れている小虫を探す…ウソ。コッチの地味なのが雌です。
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         葦の枯れ枝に止まって、水浴びを始めるウソ。コッチが雄です。
 
綺麗で、生活力に逞しさが感じられるウソです。
でもウソ(鷽)は嘘(嘘)に通じます。
”ウソなんて可哀想な名前だな、まるで鷺(詐欺に通じる)のようだ・・・”
思いますが・・・・、実は鷽(うそ)とは口笛の古語なのです。
ウソの啼き声がフィー・フィーと口笛のようなので…、鷽の名が付いたのだそうです。
嘘をつく人の口元を見ると心無しか膨らみますから・・・・、
嘘と鷽(口笛)は同じような語源かもしれませんが。
「真っ赤な嘘」は「明らかな嘘」の意で・・・・、鳥のウソとは無関係でしょう。
 
加えて、鷽の字が学の旧字(學)に似ています。
そこから・・・・、学問の神様「菅原道真」のおつかい・・・、とされます。
菅原道真が大宰府に配流された時でした。
当時、大宰府では蜂が大量発生して、人々が困惑していたそうです。
道真一行が大宰府に入ると・・・・、ウソの群れが従って来ました。
ウソは蜂や害虫を食い尽くしてしまったそうです。
以来、ウソは天神様のおつかい・・・・、として崇められるようになりました。
 
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 太宰府天満宮のウソ替え神事(http://www.dazaifutenmangu.or.jp/sanpai/saiten/special/onisube)
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亀戸天神の木彫りのウソ(同社HPから転載http://www.kameidotenjin.or.jp/events/monthly01.html)
 
1月7日は大宰府で盛大に「鷽替え神事」が催されたことでしょう。
天神様ではでは朴の木で作った、ウソを模した木彫りの人形が、お土産になっています。
この人形をお祭りの夜、交換し合う神事です。
ウソは幸運を招く鳥です。
毎年新しいウソの木人形に差し替える事によって・・・・、昨年の悪い事が「ウソ」になり、
今年一年は吉兆になる・・・・、信じられてきました。
亀戸天神では、木彫りのウソを交換し合うのは困難なので・・・、
古い木彫りのウソを神社に戻して、新しい木彫りのウソと差し替えているようです。
12月24日、25日には多くの「ウソ替え参拝者」で賑わうようです。
 
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        鎌倉荏柄天神社の「鷽の絵馬」夢を現実に変える・・・・、目的祈願の絵馬です。
 
昨年末に政権が交代して・・・・、円安・株高・・・・、ウソ替えのようです。
私には「強い日本経済を取り戻す・・・・!」公約は嘘で、
実は「資産インフレを引き起こし、国の借金を棒引きする・・・」
施策が真実のような…、懸念を持っています。
国は膨大な借金(国債)を抱えていますが・・・・、同時に土地や建物有価証券等々膨大な資産を有しています。資産インフレになれば・・・・、資産評価が高くなり・・・・、借金が小さくなるのです。
ウソ替えの筈が・・・・、ウソの雪だるまで膨れ上がらないか…、少し心配です。
 
 
今日もお天気です。
少し、風が強いようですが。
鎌倉二階堂の荏柄天神社は鎌倉で最初に梅の花が咲きます。
梅の蕾を見に、神鳥のウソを求めに・・・・、ついでに甘酒を飲みに・・・・、
最後に・・・、若しかしたら「ウソ鳥」の実物も見られるかも知れない・・・、
期待して出かける事にしましょう。
 
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                                        種を食べるウソの群れ
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6羽以上いたウソの群れ。偶々4羽が一緒に写りました。上と右端が雌。下左の二羽が雄です。
 
 
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田鴫の居る日本の風景

寒に入って暦通りに寒い日が続きます。
加えてズット雨が降りませんから、空気はカラカラです。
ノロウィールスを心配してか、マスクをしている人が目立ちます。
 
麦畑の霜柱を踏みたくなって、舞岡自然公園に出かけました。
母は俳句をたしなんでいましたが、私は麦踏の句が一番良いと思っています。
  子を負いて 星をいただき 麦を踏む
霜柱で浮いてしまった麦を踏みつけることによって、麦は株分かれして逞しく育ちます。
”春は名のみの風の寒さよ・・・・” 母は早春賦を口ずさんでいたことでしょう。
背中に負ぶさっていたのは、乳児の私です。
 
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            麦畑の縁に捨てられた冬瓜、流石も霜柱も重い冬瓜は持ち上げられません。
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               霜柱が立つと、冬野菜が美味しくなります。湯豆腐に葱は欠かせません。
 
田圃は凍っています。
勢いよく群生していたセイタカアワダチソウも、霜に枯れ始めています。
私の仲間のバードウォッチャーが沢山います。
”おめでとう! 今年の鳥はどうですか?”
情報を交換します。
昨年はダメでしたが、今年は昨年よりは良いものの、特段スターが出現した…、
そんな情報も無いようです。 
ただ、ウソが群れを作って飛んでいます。
 
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                 枯れ始めたセイタカアワダチソウ。背後の田圃は氷が張っています。
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   田圃の一部が田起こしされています。
   その中の中央「此処」と書かれた上に一羽ポツンと田鴫が居ます。
 
 
田圃を見ていると・・・・、何やら動いているものが居ます。
田鴫(たしぎ)だな・・・、直観して望遠レンズでアップして見ます。
広い田圃の一部分が田起こししてあります。
その掘り起こされた土塊の陰に一羽の田鴫が居て、
小刻みに細く長い管のような嘴で水の中を突っついています。
5分も採餌行動をしたかと思うと、またじっと静止してしまいます。
「鴫の看經(かんぎん、お経を読むこと)」と呼ばれる、姿です。
 
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             陽がさして氷の緩んだ場所で採餌行動をします。足元からワダチが広がって行きます。
 
鴫は千鳥の仲間です。
千鳥は浜千鳥に歌われるように群れを作りますが、田鴫は一羽だけで行動します。
大自然の中で孤独な存在です。
 
沢山の種がある鴫ですが、「田の鳥」と書くように田鴫が鴫を代表する存在です。
滅多の啼きません、ただ飛び立つとき・・・・、「ジェッ」とか「ヂェッ」としわがれた声を発します。
田圃や谷川に居れば、枯葉のような色をしていますから見つかりません。
日本人の共感を呼ぶ鴫は間違いなく「田鴫」でした。
  田鴫の生態についてはサントリーの次のHPが詳しいです。
 
日本各地に鴫の名のつく村があります。
昨年12月初め、大分の深耶馬渓を旅していました。
そこには鴫良(しぎら)という部落がありました。
鴫が良く見られる地域なのでしょうが…、何で”良”の字が付いたのか? 想像するばかりです。
義父の生まれ育った千葉の長生郡には”鴫谷”村があります。
此処は、鴫の生息する谷間なのでしょう。
因みに義父の名は細谷でした。
細谷の奥が鴫谷なのでしょう。
 
鴫田もあれば、鴫山、鴫野なども各地にあります。
私の直感では、鶴と並んで地名に取られた鳥だと思います。 
 
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          西行法師像(菊池溶斎画) 和歌は「・・・鴫立つ澤」(ウキぺデアから転載)
 
 
何故、鴫が地名に多く取られたのか・・・・、そんなに目立ちもしないのに・・・、思います。
想像するに、間違いなく西行法師のお蔭でしょう。
 
 心なき 身にも哀れは 知られけり 鴫立つ澤の 秋の夕暮   (西行)
三夕の歌は次の通りです。
 見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦のとま屋の 秋の夕暮  (定家)
 さびしさは その色としも なかりけり 真木立つ山の 秋の夕暮  (寂蓮)

各々優れて美意識を表現していますが、定家、寂蓮の歌は叙景歌です。
セピア色一色のモノトーンの景色です。
西行の歌だけが鴫が居ますから・・・・・、
鴫の姿が漂泊の僧西行の姿とダブって・・・、強い、悲しい程の寂寥感を伝えています。
 
鴫の目立つような村は裕福な筈はありません。
田圃は棚田でしょうし、瘠せて、多くの収穫は期待できないでしょう。
そんな、猫の額ほどの田圃にしがみ付く様にして、耕して生き抜いてゆく小部落があって・・・・、
鴫の名が付いたのでしょう。
名を付けるに際して・・・・・・・、西行法師の和歌「鴫立つ澤」を思い起こし・・・、
鴫の名を冠せたと思われます。
”痩せ地でも、寒村でも、貧乏村でも・・・・、雅な心は何処にも劣りません・・・・”
そんな意地というか、愛着か名前からは感じられます。
 
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        5分採餌行動をした後、10分は静止しています。この状態を鴫の看經と呼びます。
        西郷法師が漂白遍歴の旅をしていた時、突然にその足元から鴫が飛び立ちました。
        驚いた西郷法師は飛び去った鴫の彼方を見送ります。 その後、一層の静寂と寂寥に襲わ         れたことでしょう。
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                           鴫は静止状態からまた動き出して、採餌活動を始めます。
 
 
私が手招きしたので、仲間のバードウォッチャーが集まってきました。
「今朝は此処に居たのか!」口口に言われます。
「この冬も、シベリアから渡って来てくれたのか・・・・!よう戻って来てくれたものだ、!」
感謝と畏敬の言葉が洩れてきます。
たった一羽で衆目を集めて・・・・、鴫は無心に嘴を動かしています。
落ち穂を拾ったり・・・、ミミズを啄んだりしているのでしょう。
 
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                                   鴫立つ庵(大磯)西行堂の西行像
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       鴫立つ庵の西行像。手前左は經石(お経の書かれた石)。何れも骨太で痩せた姿です。
 
 
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