向日葵を忘れられなくて♥

シリーズ第2弾「向日葵を忘れられなくて供彜扱襪靴泙靴植

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向日葵を忘れられなくて供 ‖茖系


ユキコの家の電気は消えていて、恐る恐るもらった合鍵で寝ているであろう
彼女を起こさないようにドアを開けた。
そのままスーツだけ脱いで布団の横にもぐりこみ、抱きついて一緒に寝ようと
思っていたのに、玄関の電気をつけると、すぐ奥の灯りのないリビングにユキコが
力なく座っているのが見えた。

「ユキコ・・・?」

部屋の中は線香の匂いが充満していた。

「・・・・」

ユキコは何も言わずに、ゆっくりとこっちを向いた。

「起きてたんだ?ごめんよ、心配かけて・・・」

堰を切ったように、うわーんとユキコの泣き声が響き・・・
俺の胸にナイフがグサグサと刺さった。

「ごめんっホントにごめんっ」

しゃくりあげて泣くユキコを力一杯抱きしめて、なだめても何をしてももどかしくて
やっぱり俺の体の一部分にしたい。と思った。

「餃子を買おうと並んでたら、後ろの人が気分悪くなって
病院に運んだんだ」

俺の話が聞こえているのか分からないぐらいの状態のユキコに、脇の下に滲む
汗を感じながら、嘘の言い訳を必死でまくしたてた。

「顔が真っ青でホントにびっくりした。家族に連絡は取れないし、
検査に付き添わされるし、で大変だったんだよ。結局その人、
尿道結石だったんだけどさ」

ユキコの家に着くまでに、タクシーの中で何度も考えた偽ストーリー。
つい先日、俺の直属の上司である課長に起こった、仕事中の出来事だったが
あの行列の中で、俺をマキの元へと急がせた何処かのおじさんとコラボさせて
みた。ユキコに変な心配をさせない為の嘘だとは言え、非常に後味が悪い。
ナイフの刺さった所に、ワサビを塗ったような痛みがする。

一体どこで何してたのよっ

って責められる方が気が楽だ。。。
こんな姿を見るのは、出会ってから初めてで、どうしていいのか全く分からない
俺は、ただひたすらにユキコを抱きしめ続けた。

笑顔を守ると自分に誓ったのに・・・俺はなんて情け無い奴なんだ・・・。

腕の中でやっと落ち着つき、涙のしゃくりが止まったユキコに一息つくと
ネクタイをしていない事に気がついた。

<(ToT)> シマッタァ! また行かなきゃ・・・_| ̄|○・・・ネクタイだけを取りに。

両親の事故の傷跡が癒えていないユキコに 二度と心配かけたりしない。
嘘もつかない。
新たな誓いを増やし、彼女が寝付くまで髪の毛を撫で続けた。


望み叶えて

この物語はみんなde作ろう!を原作として作りました♪

望み叶えて

【第1話】生涯を共にしようと誓った、のぞみと卓也を襲った悲劇・・・
【第2話】この世に居ない卓也が話した内容は、のぞみを驚かせて・・・
【第3話】卓也の死から立ち直ろうとしたのぞみだったが、おさむが現れて・・・
【第4話】のぞみは、卓也とおさむに別れを告げようと・・・

【原作】
happygirlさん、maihwrさん、よっしーさん、セシカさん、kobさん、Lilyさん
おうえるんさん、h1122hiroさん、かおトモさん、prqtc015さん、華さん
kimimaro_girl さん、まさしさん、sayaka8207さん、縷々さん、shinjiさん
きな子さん、ソニーさん、ともっかさん、HACHImamaさん、tukuppieさん
cwcwx087さん、ぱんださん、みぃさん、こむ兄さん、エリカさん、りぇさん
あゆみさん、n0z0m1ov3vomarieさん、ぱすてるさん、ひとりごちりさん
kitamura_harurunさん、kappy7290kappyさん、a983366128さん、だだっこさん
みれいさん、doraemon_t08rさん、12/2(日)01:27内緒さん、samurai_k_hさん
こういちさん、まっちさん、潤さん、yellow_1103_sさん、aliceさん
risetakahiroさん、uchiha_uchiさん、ケメさん、konkon501さん、ゆずさん

【監修・編集】
はなわゆり


「みんなde作ろう!」編集するなら?

という内容で投票を開催しましたところ、44件の投票を頂きました。

その結果、編集作品はい坊茲瓩気擦督困ました。

前作の『ヒゲダンスとメロン星』とは違い、ちょっとせつないお話です。

またまた辻褄の合わない部分もあるかと思いますが(笑)

ご了承くださいませ。<(_ _)>
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望み叶えて    第4話


再び金網を乗り越え、空港の屋上に降り立った私に卓也が言った。

「のぞみ、今ここで歌ってくれないか?お前の綺麗な歌声を聴いたら、
俺とおさむはあっちの世界にいけると思うんだ。そしたらお前も新しい
出発をしてくれ」

お別れなの?そんなの嫌!・・・でも・・・そうね。
いつまでも立ち止まっている訳には行かない。
歌手への道は卓也の願いだったんだもの。

歌うわ『カリフォルニアコネクション』を…卓也とおさむと私の為に。

「カルフォルニア〜コネクション〜あァ〜コネクション〜
愛する〜カルフォルニア〜・・・〜いつかは二人で行きたいのさ。
例えばはるかな青い空を。言葉を超えた愛あるはず…〜」

私のこんな歌でいいの?? 聞こえてる?卓也!

あぁ。十分素敵な歌声だよ。
お前なら、1人でも夢を叶えられる筈だ。

おさむと卓也の姿が少しずつ消えていく・・・

完全に消えたと同時に、私の携帯電話が鳴った。
連絡が途絶えていた、プロダクションからだった。
そこから私は、再び歌手への道を歩き始めたのだ―・・・


あれから3年。

卓也の最後の言葉を胸に、夢中で駆けてきたお陰で、私は歌手として世間にも
認められる存在となった。
回想を終えると、飲み干したワイングラスをテーブルに置き、ベランダへと
向かった。星空へ報告する為に。

「今度、女優でもデビューするのよ!水谷豊の”相棒”に!!
見ててね。二人で向こうから。ありがとう・・・」

私は笑顔で、二人にやっと別れを告げた。





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望み叶えて    第3話


卓也は違う世界の人。 現実を見なきゃいけないっ

そう思いながら退院後を過ごしたが、それでも卓也が居ない現実から逃げたくな
るばかり。歌手になるはずが、そんな気はとっくに消えうせた。
カリフォルニアに居た時、卓也がおどけて歌っていた『カリフォルニア・コネクショ
ン』をつい口ずさみ、彼を思い出しては涙を流す、そんな日々が続いていた。

あんなに優しかった卓也が銀行強盗だったなんて・・・信じられない。
卓也が死んだ事も、まだ受け入れられない。私はこれからどうすればいいの。

私の気持ちを落ち着かせてくれた唯一の薬は、時間だけだった。
その薬によって、次第に周りの事が目に入り始めた。

父や母が私を心配している。もちろん友達も・・・。立ち直らなきゃ・・・!
卓也が死んだ場所へ戻ったら・・・そこからもう一度やり直し出来るかな。

そう思った私の行動は早かった。居ても立ってもいられず、すぐにチケットを手配
して、空港に向かった。
次の日の朝、カリフォルニアに到着する便に乗ろうとしていた、私の目の前に現
れたのは、幼馴染のおさむだった。

「のぞみが記憶喪失になったと聞いたから駆けつけたんだ〜
オレのこと分るか?」
「わかるわ・・。心配かけてごめんね・・ありがとう・・」
「あれっ ひとりじゃないのか?」

おさむの視線を辿ると、そこには卓也の姿が浮かんでいた。

「彼が見えるの!?どうして!?もしかして、おさむ…あなたも
死んでるの?」
「そうなんだ・・・。階段から落ちちゃって(笑)」

昔からおさむはおっちょこちょいで…そういえば小学生の時も、自転車ごと川
に落ちたりしてたよね。キャンプの時なんて、二人で散歩していたらガケから落ち
そうになったり。挙句に高校入試にも落ちた。だから同じ高校にも行けなくて・・・
おさむって落ちるばかりの人生だったのね。

でも私こそ、二人が見えるなんて、今生きているのかしら・・・?
本当は死んでいて、自分では気づいていないのかも・・・?
そんなはずないわ!お母さんもみんな私の事、見えてたし!

「おさむ、これからアタシどうしよう・・・」
「心こもる歌を唄い続けることが、のぞみにもあいつのためにも
良いと思うよ」
「でも彼の居ない今、唄ってはいけない・・・いや、唄えない」

なんだか自信がなくなってきたよ。いつも側に居てくれた二人が死んだなんて・・・
私もそっちに行きたい。。。

「のぞみ!!だったらこっちにおいで」

おさむが叫び手を差し出した。私がフラフラと、その手を握ろうとした瞬間
大好きな卓也の声が聞こえた気がした。
はっと足が止まり、辺りを見渡すと、私はいつの間にか空港の屋上に居て、
金網をも乗り越えていた。
後ろでは卓也がおさむを怒鳴りつける声が聞こえている。

「馬鹿野郎!幾らのぞみの事が好きだったからって何て事を!」

あれ 私卓也に呼ばれて・・・それで? 生きているの?

もう少しで飛び降りる所だった事に気付いた私は、足がすくみ、自分の肩を抱い
て、その場にしゃがみこんだ。死を目前にすると、急に生への執着心が湧いた。

「卓也・・・ありがとう」

向こうが透けて見える卓也が前にふわりと現れ、私に形の無いキスをした。
でもそのキスはとても暖かく、私を勇気づけるに充分だった。


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望み叶えて    第2話


「『のぞみに一切迷惑かけないなら彼女に協力を頼んでみよう』
と、言ったんだ。しかしヤツは、のぞみに『ヌルヌルわかめ』
のコスチュームを着させようとしたんだ!」
「ヌルヌルわかめって、一度着ると一週間ヌルヌルが取れないっていう
あの魔のコスチューム?!」

それは、お笑い芸人が登竜門としてデビュー時に着させられるものだ。
私は歌手としてデビューをする予定だったのに?

「そうさ、でもそんなこと承知できるわけがない。断ったよ。
次に言い出したのが『ねばねば納豆』のコスチュ-ムだった…。
アイツは、その作品を作った奴なんだ。最初は評判が良かったが
最近下火になって来て、何とか話題性が欲しかったらしい。
でも、あの粘糸のすさまじさに、のぞみが耐えられると思うか?
もちろん断ったさ!するとヤツはキレて・・銃を向けたんだ」

そんなくだらない事が理由だったなんて。卓也の為だったら喜んで着たのに!

「僕は逃げたよ。しかし奴は執拗に追ってきた。そしてあの場所で
殺された。あいつにお金なんか貸してなければ、お前と幸せに
暮らしていたんだろうな」
「でも あなた 1000万円なんて大金 どこから・・・?」

私のデビューに関して、かなりのお金が必要だという事は知っていたけれど、
卓也はとてもそんなお金持ちではなかったはず・・・

「それは・・・その・・・なんというか・・・。ごめん!実は僕、テレビで
話題になってた銀行強盗なんだよね・・・どうしてもお金が必要で」

私は愕然とした。あの時、その銀行には父親が勤めていたからだ。でも、強盗が
押し入ったのは、私達家族が法事で田舎に帰っている時だった。
死人は出なかったものの、法事で良かったね。なんて言っていたのに・・・。
今思えば、卓也にやたらと法事の日を聞かれた気がする。

「でもあの時、盗まれたお金は確か3000万だったはず。
残りはどうしたの?」
「残りは・・・俺が小さい頃世話になった孤児院に寄付したんだ。
信じてもらえないかもしれないけど」

私は卓也のために黙っているべきか、自首するよう説得するべきか悩んだ。
しかし彼は現実にはもう死んでいるのだ。
そんなことはもうどうだっていい。気持ちを整理しよう。

「あなたを殺した友人というのは今・・・」
「Wii Fitに夢中になってる・・・それも一番高いやつを・・・」
「のぞみっ」

いきなり母の声で現実に引き戻された。

「何ぼ〜っとしてるのよ?あなた誰と話してるの!?
ちゃんと事情を説明して!」
「別に・・・。あの人たち帰ったんだ。ごめんねお母さん」

そう。彼の姿はあたしだけにしか見えない・・・。
だからこの事は、いくら家族だからとはいえ、父や母にはいえない。
もちろん、彼の養母なんてもってのほかだ。
彼の養母となった人は、とても冷たくて卓也を可愛がるどころか、
ギャンブルが大好きで口を開くとお金の事ばかりだった。
だから卓也は、色んなバイトを掛け持ちして彼女を支えていた。
彼は決して銀行強盗をする人なんかじゃなかった。

きっと、きっと誰かに嵌められたんだ・・・。

それから数日経ち、私は見てしまった。隣の病室でWiiFitに夢中になっている
青年が、他の人には見えないはずの彼と話しているのを・・・。
あの青年は多分・・記憶が定かでは無いが、多分、 卓也を殺した人だ。

でももう今更罪を問うても卓也は帰ってこない。

私はその青年に問い詰める事もなく、自首を願い退院をした。



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