向日葵を忘れられなくて♥

シリーズ第2弾「向日葵を忘れられなくて供彜扱襪靴泙靴植

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向日葵を忘れられなくて供 ‖茖毅僅


「そうだ!夢を言ってみて?俺、ユキコの夢を叶えてあげたいんだ」

少しの酔いが来てるのだろうか。それとも死という言葉を打ち消したかったのか。
人ごみの中でも、恥ずかしい事を滑らかに言えた。

「何でも?」
「何でも!」

少し考えたユキコは、遠慮がちに言った。

「・・・欲しいものがあるの・・・」

(._・)ノ コケwそっちかぃっ
そういえば、職場の女の子も『いつかバーキンを持つのが夢』だなんて
超現実的な事を言ってたな。

バタバタしていて、クリスマスプレゼントを用意していなかった俺は
ユキコにしては珍しい催促だと思った。

「エルメス?カルティエ?何でもいいよ♪よし。明日買いに行こう!」

大きい事を言ってしまいましたが・・・バーキンって言われたら、どうしよ・・・
((;゚Д゚)オレシラナイ

「違うぅっお金でなんて買えないものが欲しいのっ!」

・・・?・・・

「もうっ!ホントにわからないの?じゃヒント。私とユウジの・・・」
Σ(゚Д゚)!!!
・・・それって・・・それって。ひょっとして!!??

そこで言うのを止めたユキコは、いきなり違う事を言った。

「あっ靴紐がほどけてるよ?」

立ち止まった俺が、解けていない靴紐を確認する前に、ユキコは駆け出した。

「急がないと、終電出ちゃうぞ!鈍感デク!」
「ほどけてないじゃん!待てよー!ズルイぞ!」

高校の時のあだ名で呼ばれ、休み時間によくやった競争を思い出した。
あの時からユキコは、足が速かった。時たま後ろを振り向く、昔と変わらない
笑顔を 人ごみで見失わないように追いかけた。

そうだ。この正月は、俺の実家へユキコを連れて帰ろう。

俺の両親は、久しぶりの再会に大喜びするはずだ。
ユキコと結婚する事が、俺の初めての親孝行になる気がする。

もうすぐ調停が始まる。俺は元妻の事を信じている。
きっとすぐに終わるだろう。そしたら結婚だ。
ユキコの夢は叶えられるだろうか。
それはまだ分からないけれど、その夢に向かい努力する事も
未知の世界に二人で踏み出すみたいで、嬉しくなる。


愛する人と結婚して子どもを持つ事。それが幸せだと、漠然と思っていた。
でもそれは、大きな勘違いだったようだ。
だって今の俺は充分に幸せだ。これ以上何か望むと罰が当たると思える程に。
幸せの定義は、自分が決める。もう誰にも左右されたりしない。
生涯をかけて愛し、守ろうと思う大事な人を見つけた。それだけで自分を誇れる。


ユキコと俺の歩く速度は、お互い無理をしなくともぴったり合う。

これから二人で歩んで行く道も、同じリズムで進めるはずだ。

共に手を取り合い、同じ景色を見て、ずっと一緒に歩いて行く。

果てしなく長い道のりの途中では、合わせにくくなる時もあるかも知れない。

いつも順風満帆という訳には行かないだろう。

でもそんな時はすぐに俺から歩み寄る。そうしてまた二人で歩き出す。

ユキコとなら俺は、どんな嵐も険しい道のりも乗り越えられる。

死だって怖くない。俺は、何度でも生まれ変わる。またユキコに出逢う為に。

そして世界で一番幸せにする為に、生きて行く。





呑んだ後で走っているからか、ロマンチックな事を一杯言いたくなってきた。


捕まえたら、一つ残らず言ってやる。





・・・


だ・だからっ!そんなに速く走るなってー!





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