読書日記

ちょっと気分を変えたくて、背景を変えてみました

ノンフィクション

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「CIA秘録―その誕生から今日まで」 ティム・ワイナー・著 藤田博司&山田侑平&佐藤信行・共訳
 文春文庫

人間は歴史に学ばないんだなぁ、と失望の溜息が止まらない本です。
そして、こんな馬鹿な人間がトップに集まった国があつかましくも「世界の警察」を自認しているかと思うと、怒りの後に情けなさがきます。
そして、その国に逆らう術を知らない日本のトップについてはもう、何も言う事ができません…
こんな穴だらけの作戦に何千億という税金をつぎ込んでいたかと思うと、もう詐欺だと訴えたいくらいです。

第2次世界大戦後からクリントン大統領時代までのCIAについて、著者曰く「全て証言者名を公表し、調べた事をフェアに書いた」という本です。
もしそうだとすると、この本はかなり信憑性が高いと言えるでしょう。
ですが、そうだとすると、アメリカという国はどれだけ馬鹿なのでしょう?
仕えない人間だと解っていても、CIA長官を首にできなかったり、虚偽の報告を真に受けたり…
大統領は最長で8年で変わりますが、CIA長官は大統領が首を挿げ替えなければ、ずっとその地位をキープできます。
自分の地位を守る為、CIAという組織の存在を守る為に、虚偽の報告をし、ありもしない情報をでっち上げ、不必要な戦争まで起こす。
それを何代ものCIA長官が繰り返し、大統領がその案にGoサインを出す。
ベトナムもキューバ危機もイランやイラクとの戦争も全てCIAが作ったようです。
確かに、フセインの手元に大量破壊兵器はありませんでした。
ビン・ラディンも最終的には殺害できましたが、随分誤爆がありましたよね。
それはCIAの所為だった、とされています。
さて、日本で一番簡単に操られたのは、誰だったでしょう?

読めば読むほど、人間の情けなさを見せ付けられる本です。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ、という言葉がありますが、この本では人間は何からも学ばない、という絶望的な言葉が浮かんできます。
どうにかして、この国と上手く手を切る方法はないのでしょうか?
世界中の国がそっぽを向いたら、裸の王様である事に気付くかもしれないと思うのですが…
…やっぱり無理ですかね?



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「ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記」 小林和彦・著 新潮文庫

文庫版の表紙がちょっととぼけた感じに描かれていたので、そういう風に話が進んでいくのかと思ったら、もっとストレートでした。
エッセイと言うより、ノンフィクションですね。

大学を卒業して、アニメの世界に就職した彼は、そこで発病してしまいます。
当時は「統合失調症」という病名判断はなされなかったそうですが、彼が精神科と関わるようになったのはこの時で、最初からいきなり入院だったそうです。
入退院、仕事もアニメに戻ったり、お父様が始めてくれた小料理屋での仕事をしたりと、病状に合わせて色々な生活をされていたようです。
その間に彼が何を考えていたかが赤裸々に書かれています。
特に、彼が関わったアニメや当時の大事件などが彼に与えた影響は、外野からは計り知れない大きさだったようです。
ある事件の発生事態を自分へのGOサインだと思ってしまったり、私からすると全く無関係の、偶々聞こえてきた会話が指令に聞こえていたりと、そんな状況では、目に入るもの、耳に届くもの全てが彼を刺激し続け、苦しめたり、厳しい未知に誘い込んでしまったりしたようです。

「統合失調症」という病名が実際何を指すのかは、余りよく解っていなかった私にとって、こんなに攻撃的で躁鬱の極端を行き来してしまった状況を目の前に突きつけられ、途中で私が苦しくなってしまう場面すらありました。
ご本人や周りの方はどれだけ大変だった事か…
想像を絶します。
でもやはり、本人がどれだけ苦しんでいるのか、伝わってきたので読んで本当に良かったです。



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「刑事一代―平塚八兵衛の昭和事件史」 佐々木嘉信・著 産経新聞社・編 新潮文庫

「吉展ちゃん誘拐殺人事件」、「三億円事件」、「下山事件」、「帝銀事件」などなど、昭和の大事件の時、必ずと言っていいほど捜査本部に呼ばれていた名刑事がいました。
それがこの本の主人公、平塚八兵衛さんです。彼が警察を定年退職した後、インタビューをし、それをまとめた本です。
有名な事件を次々と解決に導き、その功績から異例の、無試験で警部まで上り詰めた人物でした。彼にとって印象的で、社会的にも大きな騒ぎになった7つの事件を取り上げています。話の合間に、そこまで大きくはないけれど、彼にとって印象深かった事件についても触れられています。

インタビューのまま、平塚さんの口調を生かした文章にしている所が、プラスに働いている事件とそうでない事件にくっきり分かれている気がします。
はっきり言ってしまえば、「吉展ちゃん誘拐殺人事件」は解決されて、刑も確定していますが、残りの3件は犯人が捕まっていなかったり、つかまっても再審請求がされたりしています。
本当に犯人が確定した事件については、彼の手法、主張、それがすっきりと収まるのですが、残りの3件は「警察内部に対立があった」と触れている点もあり、その原因の一つに、平塚さんが強く自説を主張した事があったのではないか、と思わせてしまうのです。
ご本人も本の中で何度も繰り返し仰っていましたが、自分が納得できるまで、他の人がやった捜査も繰り返し調べてしまうそうです。
ひっくり返された捜査員としては、たまったものじゃないですよね。
また、上司の方にも平気で食って掛かるくらいですから、ちょっと曖昧な報告や犯人に対して怒鳴りつけてしまうようなんです。
捜査員は「言っても無駄か…」と離れていく事は可能だったかもしれませんが、犯人は取調室の中での会話ですから、逃げようもありません。
再審請求になった人からすれば、やはりきつかった事でしょう。

ただ、この本に何度も出てくる「刑事の勘」。
ちょうど、「刑事の勘」に重きを置けた捜査から「科学捜査」への過渡期に現場にいた平塚さんが、「無視しちゃいけない」と言い続けているのを読むと、最初は「どうだか?」と思っていた私ですが、「科学捜査に頼りっぱなし」ではいけないのだ、というメッセージにも聞こえてきて、「それはそうだよな」、と思います。
「三億円事件」のモンタージュ。
かなりの方がすぐに思い出せるかと思いますが、あれは様々な理由から無理矢理作られた物でした。
それよりも似顔絵の方が見つかりやすい、とかモンタージュ作成に協力してくれた人がその時どんな心理状況だったのかをちゃんと類推して作らないと、全く役に立たないどころか、印象が強すぎて捜査の妨げになるというのです。
そういえば、先日「オウム事件」の指名手配者が出頭した時、写真と違うという理由で、警察が適切な対応を取れなかったという事がありました。あれも「写真」という科学的な物に囚われすぎたゆえに起きたことです。
似顔絵の方が見る側も想像力が働きますし、変装されても類推できる、といいます。
モンタージュは単に「刑事の勘」を妨げ易い物の1つでしかありませんが、足で稼ぐ、物象だけに頼らず自分で現場を見、現物を見るということの大切さが「刑事の勘」という言葉に集約されているように思えました。



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「日本テレビとCIA―発掘された『正力ファイル』」 有馬哲夫・著 宝島SUGOI文庫

もともとアンチ読売の私は、読売の裏側を描いた本を読むのが結構好きだったりします。
「正力松太郎」という名前が、この巨人内紛ニュースの中で時々出てくるのを覚えていらっしゃいますでしょうか?
今の読売新聞の形を作った人であり、日本テレビを作るために奔走した人です。
また、日本に野球を広めたり、原発を持ち込んだ人間でもあります。
でも、いくらなんでもCIAと繋がってるって、どういうことだろう、とタイトルを見て疑問に思い、かといって、読むのに少し疲れそうでしたのでなかなか手に取らなかったのですが、巨人内紛問題が勃発して、ナベツネさんが前面に出てこられているのを見て、この人を引き上げた人物を知りたくなり、読んでみました。

テレビが電波を使うこと、今回の地デジ完全以降のときに改めて説明がありましたが、電波はそれ以外にも使われていますよね。
無線だってそうですし、今は携帯電話もあります。
そして、航空機と管制塔のやり取りも電波を利用しています。
日本の電波を簡単に使えれば、アメリカにとって、防衛問題上非常に有利になります。
そこで、様々な事情から、正力に「日本テレビ放送網」を作らせようとしたのです。
つまり、テレビの電波を全国に敷き詰める事によって、その電波の一部を米軍に貸し出すのです。
もちろん、先にラジオ放送を始めていたNHKからすれば、規格も違うもの、それもせっかく日本製のものを持っているのに、アメリカのに強引にあわせるように言われても、納得がいくはずもありません。
また、全国に電波網を敷くには、莫大なお金が必要になります。
それをアメリカに出してもらえれば、戦後、外貨不足だった日本にとっては喜ばしい事ですが、それで日本が結果的に軍事的な支配下に入ってしまう事、というよりもそれを政治家主導ではなく、新聞屋にやられてしまうことに危機感を覚える政治家もいました。
今ほど密に連絡が取れるわけではない時代ですから、情報合戦に負けたりしたりもします。
それでも、正力は何とか日本テレビを立ち上げます。

それ以降の事は殆ど書かれていないのですが、どうもこのやり取りの中で、原発を日本に導入させれば、お金を出す、とアメリカに言われたようです。
これは本当のことなのでしょうか…?
本当だとしたら、日本テレビや読売新聞はこの今の状況をただ批判的に報道できる立場なのでしょうか?



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「『鉄学』概論―車窓から眺める日本近現代史」 原武史・著 新潮文庫

突然ですが、問題です。
日本の鉄道がダイヤを正確に守って走るようになったのは、いつからでしょうか?
戦後?戦前?高度成長期?
違います。
明治時代に新橋-横浜間に引かれた鉄道のダイヤ作成をイギリス人から日本人に変更した時からなんだそうです。
まぁ、正直なところ、私のよく利用する電車は、朝のラッシュで定刻につく事は滅多にありませんが、それでも10分を越える事は殆どありません。日本人の気質なんだなぁ、と冒頭から感心してしまいました。

著者は「鉄道好き」である事は自認していても、鉄道自体を語るのは遠慮する、というのです。
その代わり、鉄道が果たしてきた役割など、鉄道と照らし合わせながら明治・大正・昭和・平成の世を見つめています。

もう1つ問題。
日本で一番電車に乗ったのは誰か?
そんなの誰が計算できるんじゃ!と思ったのですが、著者によると、大正天皇もしくは昭和天皇だというのです。
というのも、お2人が皇太子だった時代から、全国各地、果ては満州まで鉄道網がひかれました。庶民を鼓舞する為に、お2人は列車に乗って全国、昭和天皇は満州までも周り、窓から顔を見せ、手を振っていたそうです。
ここで大事なのが、先程のダイヤの正確性。
これは初期はともかく、他の電車も走るようになると、御用列車でさえも、ダイヤの一部でしかありません。
その代わり、時間ぴったりにつきますので、出迎えに出る庶民達を駅に並ばせておく事がとても容易だったのです。ダイヤの正確性って、思わぬところで役に立つんですね。

それ以外にも、阪急と東急を対比しています。
民間出身者がトップとなった阪急と官僚出身者がトップになった東急。
似ているようで、まるで違う道をたどったというのです。
なじみのある場所をこうやって分析されると、何だか不思議な気がしてしまいます。
電車には興味がなくても十分楽しめる「鉄学」でした。

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