侑里のわくわく日記

イギリスでの学生生活の様子をお伝えします

医療人類学

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全5ページ

[1] [2] [3] [4] [5]

[ 次のページ ]

統計の授業

今、やっと統計の授業の課題が終わった。

医療人類学のMphilコースでは、統計が必修となっている。
私が興味のある、伝統医療や代替医療の分野ではほとんど必要ないのだが、
エイズや結核、発展途上国の子供の栄養失調の問題などの話題では、数量的な分析が欠かせない。

ということで、私も生まれて初めて統計に挑戦。
数学など数十年前にあきらめて、今になってまた数式と戦うことになるとは思ってもみなかった。
途方に暮れながら、いつも課題を行っている。

毎回の課題は、コンピュータのSTATAというソフトを使って分析し、
その数字の意味を読み取る課題だが、
今回の課題は、既に学術雑誌に掲載されている論文の、データの使い方、分析の方法などを
批判的に考察し、私ならどのように分析するかを答えるという問題。

今回考察した論文は、アメリカの人種間による緊張が、健康にどのように影響するかというもの。
「人種(黒人と白人)」と「貧困」と「死亡率(健康をはかる為に使用)」という
3つのカテゴリーを分析して結果を出していた。

仮説は、「少数人種の黒人の割合が増えると、それに付随して死亡率が増える」。
何という仮説だろう!
結果は、この仮説を支持し、「黒人の割合が高くなると、黒人、白人両方の死亡率が増える」

要するに、「黒人は、白人よりも健康を害する率が高い」という周知(?)の事実に対抗して、
「多数人種(白人)も少数人種(黒人)が増えることによって死亡率が増える」ということ。

非常に有名な学術雑誌の論文だが、私はどうしてもこのような研究には、非常に抵抗を感じる。
昨日から、この論文とにらめっこをしていたが、こういう仮説自体がはらだたしくて疲れてしまった。

日本にいると、人種や民族の話はほとんどニュースの話題にのぼらないが、
イギリスで勉強していると、移民問題、人種、民族による貧困の格差、健康との関係の論文は
多数読むことになった。

やっぱり目をそむけずに、ちゃんと考えなければならないのだろうか。

来週で、今期の授業が終了。今期は、病気との闘いで終わってしまった・・・。
あとチュートリアルの為のエッセイを一つと、別の統計の課題が一つ。
何とか、あと一週間がんばろう!!!

久しぶりのプレゼン

今日は久しぶりにセミナーで発表をした。

今、ブログを開いてみると、前回に書いたのが10月18日。一ヶ月以上ご無沙汰してしまった。
何度か書こうかと思いながら、10月から約一ヶ月風邪をこじらせ、
しかも指導教官の厳しいコメントや、はじめて受ける統計の授業の課題で頭はパニック。

病気で寝込むと、課題がたまり、不完全なまま課題を出して、
指導教官から「一週間何していたの?」と言われても、「ずっと体調が悪い」という言い訳も
言えなくなって・・・と悪循環が働いていた。

ずっと落ち込んでいたので、書くことが否定的なことになってしまうとわかっていたから、
ブログもお休みしていた。

これほど長く落ち込むと、友人に愚痴ばかりこぼしている自分にもいやになって、
私が悪いエネルギーを友人に流していると思うと申し訳なくなるし、
やっぱり自分で解決しなきゃと考えたり。

たまたま、エジプトでフィールドワークをしている日本人の友人が、
オックスフォードに数日滞在して会ったら、「とっても良い気をもっているなあ」と感じた。
私が落ち込んでいる時だったので、「葉月ちゃん、輝いているね。元気をもらえるみたい」
と言ったら、彼女が、「侑里さん、元気な人と付き合わなきゃだめだよ、
私は愚痴ばっかり言っている人には、近づかないことにしているの!」と言った。

「そうか、今の私は、人に愚痴ばっかり言ってる、その張本人!!!」と反省。

今日のプレゼンは、日本研究の大学院生が発表するセミナー。
「日本」に関係のある研究をしている人の集まりだから、
政治学、経済学、歴史、社会学などあらゆる分野の学生が集まる。

今日の発表も、一人は、「台湾と日本の政治的な関係について」、
もう一人は、「靖国問題に関わる中国と日本の関係について」。

私は日本の研究はしていないが、2年前に日本研究所には非常にお世話になったこともあり、
今期は参加していて、一度は発表しようと思っていた。

今日の内容は、「日本におけるホメオパシーのグローカライゼーション」
実際にこの研究に取り組んでいるわけではないので、
今日はこんな研究もできるのではという提案の発表をした。

内容は、日本にホメオパシーが普及する課程で、日本人の病気観や健康観の影響を受けて
日本人向けのホメオパシーに変わっていくのか、ホメオパシーの考え方がそのまま日本人に
受け入れられるのかと言った話。

要するに、マクドナルドが日本に進出して、日本人の味覚に合った「てりやきバーガー」
が開発されたのと同じように、代替医療の世界でもその現象が起きるかという話。

ホメオパシーの発表を、医療と関係のない場で発表するのは難しいと思った。
20分の発表なのに、まずはじめにホメオパシーとは?から始めなければならない。
20人ぐらいの参加者に、ホメオパシーを使ったことがあるかと聞いてみたが、
使ったことのある人は二人ぐらいだった。
後で、聞き方が悪かったと気づいた。ホメオパシーを知っているか?と聞くべきだったなあ。

終わってから、雑談で日本人の友人が、「やっぱりホメオパシーっていうのが何なのか
いまいちわからない」と言われて、やっぱりホメオパシーとは?を3分で話すのは難しいなあと実感。

でも今は何とか無事終わってほっとした。
昨晩は、悪かったところを責めずに、自分に「良くやったね!」と褒めてあげた。

質問時間の緊張を除いては、やっぱり私は、論文を書くより、発表の方が好きだなあと実感した。
もちろん、発表と言っても、原稿を「書いて」読むだけなのだが、何かが違う。

プレゼンが終わってから、「お祝い?」に友人二人がタイ料理をおごってくれた。
私の方が英語をチェックしてもらったり、プレゼンの間も私の緊張をほぐそうと、
にこにこ笑って私の方を見てくれたり、質問の答えに困っていたら助けてくれたり、
お世話になって、ご馳走する立場なのに・・・。友人には本当にいつも感謝している。

ようやく長い「落ち込みトンネル」から抜け出せそうな気がする。

開く トラックバック(1)

授業開始

昨日(9日)から新学期の授業が始まった。

昨年は、医療人類学のMSC(Master of Science Course)というTaught courseで、
1年間の授業で医療人類学とは何かを詰め込みで学んだ。
卒業の評価は、4日間で4科目の試験と10,000ワードの論文で評価された。

2年目は、Mphil(Master of philosophy)と言って、
授業は、医療人類学の理論をいかに自分の研究論文に生かせるかが評価が中心となる(と思う)。
卒業の評価は、30,000ワード論文が中心で、あと3つの課題(統計学、方法論、研究計画?)がある。

MSCの1年のコースでも、日本で言う修士課程修了なので、一緒に学んだ16人中、
半分は1年で修了し、残る5人が2年目に進み、成績が特に優秀だった二人は、
PRS(Practical Research Student)と言って、ドクターコース見習い(?)となり、
計7人が一緒にまた勉強をすることになった。

昨年は、Non nativeの友人4人で、「四銃士」と言って励ましあってきたが、
今年は、Non nativeは私一人となってしまい、非常に心細くなった。

月曜日は、セミナーと、大学生用の社会人類学の基礎コースに参加し、
今日(火曜日)から、いわゆる必修授業が始まった。

11時から、"Quantitative and Qualitative Methods in Anthropology"という授業。
いわゆる、数量的研究と質的研究をどのように扱うかという授業。
今日は、量的研究をする場合の定義の難しさなどについて学んだ。

12時からは、"Critical Readings in Medical Anthropology"で、
予め課題で与えられた論文を批判的に読んで話し合う授業。
内容は、治療的儀式(Ritual Healing)をどのように評価するか。
皆それぞれ違った観点から批判するので、面白かった。

そして1時から、2年目に進んだ学生と指導教官二人と一緒にランチタイム。
先生のメールに、一緒にサンドイッチランチを取ると書いてあったので、
学生は皆、先生がサンドイッチを準備してくれることを期待して参加。

私も、2時間の授業を終えて、さあランチだ!!と思った。
それが、その先生が自分の昼食用のサンドイッチを出して、食べだしたのだ。
そして、その先生が、「どうして皆、ランチを持ってこなかったの?」という。

皆、唖然として、一人の友人は、「ダイエットしているから・・・」とか言葉を濁す。
誰一人として、「先生のメールで、サンドイッチランチを期待していた」とは言えなかった。
それから1時間の長かったこと!! 皆おなかをグーグー言わせながら、
先生一人がサンドイッチを食べている親睦会(?)に参加したのだ。

実はその後2時から4時まで、統計学の授業があったので、昼食をとる時間はなかったのだ!
私は、お腹がすき過ぎて、授業に集中できず、途中で抜け出して昼食を取った・・・。
統計学の授業は、社会学を勉強する人たちと一緒に大教室での講義を受けた。
200人以上は参加していたようだ。

人類学の研究に統計学が必要だとは考えたこともなかったが、オックスフォードの医療人類学では、
統計学の量的な分析も大切と位置づけているようだ。

4時にはへとへとになって、頭痛がして、部屋で30分間昼寝。
5時から私のスーパーバイザーが主催するEastern Medicine and Religionというセミナーに参加、
その後そのメンバーと会食。

久しぶりの授業で、頭をフルに使って、疲労困憊・・・。
一番仲が良くて一緒に勉強したPaulaがいなくて、他の仲の良かった友人もいないので、
本当に寂しいし、心細くなった。Non nativeだからと甘えられる友人がいなくなった・・・。
今期から、ネイティブの友人達の早口の英語に慣れる必要がある。新たな挑戦だ。

今日は、もう頭が働かない感じ。
長〜い一日のブログになってしまった・・・。

今日で授業終了!!

今日で、1年間の授業が全て終わった。

あとは、来週に試験対策用の復習講義?を残すのみとなった。

今日の最後の授業は、「経済の変化が、どのように健康に影響を及ぼすか」だった。

今日は、日本人としてとても恥ずかしい思いをした。
一例として、パプア・ニューギニアの経済の変化の例が説明された。

長年、魚の捕獲を中心とした、のどかな生活をしていたパプア・ニューギニアの人たちの生活が
パプア・ニューギニア近海で日本人が魚を乱獲したことにより、
魚が激減して、魚で生活を立てることができなくなった。

その後、ココナツの生産や、コーヒーの栽培など他の産業を手がけることになったが、
金銭を使った売買を始める中で、近代化が進み、食生活が変わり、
今では、彼らは急激な食生活の変化に適応できず、糖尿病など新たな病気で苦しんでいる・・・。

もちろん、この問題は日本人だけに責任があるわけでなく、
植民地化の問題など複雑な関係があるわけだが、

日本人がパプア・ニューギニアの近海で魚を取って豊かな食生活を経験し、
日本人が「世界的に考えると」比較的健康に生活している中、
パプア・ニューギニアの住人は、新たな食生活を余儀なくされて病気に苦しんでいる。

こういうシナリオを考えると、非常に心苦しくなる。
授業が終わってから、先生に「日本人として恥ずかしい思うと」と言って謝ってしまった・・・。
実は、その先生は長年パプア・ニューギニアでフィールドワークを続けておられ、
パプア・ニューギニアをこよなく愛しているとずっと感じていたので。

先生は、「気分を悪くさせて申し訳ない」と言って下さったが、
最後の授業にして、我々が真剣に学ばなければならないことに直面したような気がした。

おそらく、こういうことは世界の各地で起こっているように思う。

以前に、「地球にやさしい」という宣伝で販売している、植物から作った洗剤が、
実はその植物を植えるために、日本企業が大切な熱帯雨林を破壊して生産しているため、
日本のNPO団体が抗議しているという記事を読んだ。

医療人類学の勉強とは、土着の病気観、病気の療法などを学ぶことが中心だと思っていたが、
予想外のヒューマン・エコロジーの授業では、色んな角度から勉強ができた半年だった。

そういえば、この先生の一番初めのエッセイの課題が
「ヒューマン・エコロジーとは何か?それは、人間の健康や病気とどのように関連しているか」
がテーマだった。今なら、もう少し思慮深い?エッセイがかけるかもしれない。

日本で使う「ヒューマン・エコロジー」という言葉は、「地球・環境にやさしい」とか
「自然と人間の共生」の部分だけが強調されている気がする。

英語(?)でいう「ヒューマン・エコロジー」には、もっと広い意味の人間と環境の
問題が含まれる。つまり、「人間の社会や文化から影響を受けた習性、振る舞い、
そして環境への適応能力の研究」も生態学の中に含まれる。非常に面白い分野だと思った。

イメージ 1

もう5月。
1日のオックスフォードでは、春の訪れを祝うべく、
午前6時からモードリンカレッジの教会のてっぺんから、
学生によるきれいなコーラスを聞くことができる。

昨年は参加したが、今年は参加する気分になれなかった・・・。

新学期が始まって2週目。
最終学期で、試験が5週間後にあること、エッセイの課題、修士論文の概要の発表など、
全てが重なって、少しパニック状態。

明日提出のエッセイの課題は、エスニシティ(民族)、人種と病気の傾向の関係を調べるもの。
生活環境の影響と遺伝子レベルとどちらに重きがおかれるか・・・。
研究すること自体が差別にあたるとか、色々と問題は尽きない。
日本で生活しているとこういう問題にはほとんど触れることがないが、
文献を読んでいるとアメリカやイギリスなど多民族国家にとっては大きな問題。

とにかく今は一つ一つの課題をこなすことに専念しよう。

1週間前に撮った、かわいい写真をアップします。

全5ページ

[1] [2] [3] [4] [5]

[ 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事