12月4日〜10日は、「人権週間」です。
法務省が掲げる第63回人権週間での年間強調事項16項目のなかで、性的マイノリティ問題が、2項目があります。
(13)「性的指向を理由とする差別をなくそう」同性愛者など性的指向に関して少数派である人々への偏見は根強く,社会生活の様々な場面で人権問題が発生しており,この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(14)「性同一性障害を理由とする差別をなくそう」「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行され,一定の条件を満たす場合には,性別の取扱いの変更について審判を受けることができるようになったものの,性同一性障害者に対する差別や偏見が存在しており,この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
【法務省:平成23年度 啓発活動年間強調事項 】
http://p.tl/blrx
わたしは、性同一性障害問題を佐賀県、佐賀市に行政問題として具体的活動をするよう働きかけて3年間余ですが、具体的な実績・前進がないまま推移しています。(当初は、性同一性障害でしたが、働きかけのなかで、性的マイノリティ問題となっています)
この問題では、国に総合的な担当部門がないため、佐賀県が障害福祉課、佐賀市が男女参画室と担当部門が違い、行政担当の統一性、整合性がないことです。(九州各県でも、それぞれ違います)
そのため、人権の年間強調事項の2項目に掲げられていても、「人権週間」的な項目を提示する一般的啓発だけの「絵に描いた餅」となっています。
わたしは、これまで行政への働きかけのなかで、行政蓄積がされていないため、問題の行政継承がなく、具体的問題で担当者の問題点の把握、理解が深まらない、政策判断ができないので、具体的な活動ができないのではないかと感じます。
佐賀新聞は1日、論説で「人権週間に考える 性をよりよく生きる」を掲載しました。
『週間を「差別のない明るい社会」などと抽象的で当たり障りのないスローガンで終わるのではなく、個々の問題の現状にしっかり目を向けていきたい』と結んでいます。
いま、世界の流れは、「同性婚」が認める方向です。(反対にナイジェリアみたいな逆流もありますが)
*性的指向並びに性自認に関連した国際人権法の適用上のジョグジャカルタ原則(2006年)
憲法は、「男」「女」の両性のみ。婚姻は「異性婚」しか認めていません。
現実には、日本でも実質「同性婚」をしている人たちもいます。医学的にも、性染色体レベルでは、男女判定ができない人たちも、います。
「男女」の両極の間には、さまざまなグラデーションの「性」が存在しており、わたしは、「性の多様性」と思います。
たとえば、性同一性障害、「心」と「身体」の「性」の障害でも、その「症状」は、個々人が違うのです。
わたしは、性的マイノリティ、性同一性障害という概念すらなかった時代に、自分の「性的な自由」のため、活動し生きた先人たちに感謝しています。
わたしは、常に自分の性的違和感を持ち、日常生活を過ごしてきて、その情報と確信が得られたのが、1990年代、40歳過ぎです。
性同一性障害特例法(2003年、2008年改正)による性別変更数は、2010年末までに総数2238名の方が戸籍上の性別変更をしています。
わたしは、2010年1月、長崎大学病院で、性同一性障害の診断を受け、同年6月、佐賀大学病院で女性ホルモン補充の診察、処方をしています。佐賀県でホルモン療法ができた第1号と思います。ついでに、性同一性障害を理由にした改名も、佐賀家裁で、第1号です。
現在、性別適合手術(Sex Reassignment Surgery SRS)を望んでいますが、経済的理由(保険適用を厚労省は認めず)、SRSをする医療機関が少ないこと、わたしが癌再発を抱えている身体であることで、どうにもできない状況です。
しかし、性的違和感から精神的に解放され、「女性」としての日々を、軽やかに過ごしています。
ほんとうは、穏やかで安らかに暮らしたいのですが・・・。
佐賀市 山下由美(60)
人権週間に考える 性をよりよく生きる 佐賀新聞の論説12月1日
http://p.tl/7N8o
同性愛禁止法案が上院通過、違反者は禁錮14年 ナイジェリア CNN2011.12.01
http://p.tl/dU1B
「だれもが普通に暮らせる社会を」 性同一性障害の山下さん 佐賀新聞2009年08月10日
http://p.tl/hdTW
GID、佐賀県知事申し入れ 2009年9月14日
http://tl.gd/efvbs4
性同一性障害の県窓口担当課の移設をもとめる陳情 2011年9月佐賀県議会
http://tl.gd/efvq65
性同一性障害は、疾病及び関連保健問題の国際統計分類で、ICD-10 F64 Gender Identity Disorder とし、 (gender [性] - identity [同一性] - disorder [障害]) の訳語で、医学的な疾患名です。
わたしの性同一性障害の診断書には、主たる病名「性転換症」、ICDカテゴリー「F64.0」と診断されています。
性同一性障害は精神病者ではない ― 日本精神神経学会, 性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン (第3版)(PDF)
http://p.tl/n4js
ジョグジャカルタ原則 - Wikipedia
http://p.tl/v2Kp
性の権利宣言(セクシュアル・ライツ宣言、Declaration of Sexual Rights 1999年)- Wikipedia
http://p.tl/-hcV
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律 - Wikipedia
http://p.tl/ZGCP
性同一性障害特例法による性別変更数の推移
一般社団法人 gid.jp 日本性同一性障害と共に生きる人々の会
http://p.tl/OChe