世界を変える様な優しい唄 -どこかで-

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★超短編小説集★

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面白い!!かも…と思われた方は、

どうぞ、ファンポチ、傑作ポチ、コメを!!

どうか一度、立ち読み感覚で、お読みください(*^_^*)

皆様のコメントを参考にしたいと思いますので、

出来れば、一話一話に感想を頂ければ幸いです。


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「繋がり」 最終話

道に落ちる葉が紅く染まる頃、ナオは言った。

「ソラ聞いて驚かないでょ。
私ね、留学する事にしたの…」

あまりに唐突過ぎて言葉が上手く出ない。

「留学って…」
「少し前から言おうと思ってたんだけど、
ソラを前にすると中々言い出せなくて…」
「いつ帰って来るの??すぐ帰って来るんだょね??」

僕は途切れそうな糸、結ぶかの様に聞いた。

「うぅん、すぐは帰って来れないょ。三年間はアッチにいるつもり。」

ナオの言葉が僅かな希望を黒色に塗り潰していった。

「三年って…」
もぅそれ以上、言葉は出て来なかった。
「でも、まだアッチに行くまで二週間はあるよ。だから、それまで一杯思い出作ろうよ。」
「そぅだね。」
僕には作り笑いをして相槌を打つのが精一杯だった。


きっと思い出の分だけ辛くなるのを知っていたから。
でも思い出が無かったら辛くなる以上に虚しくなるのも知っていた。


その日から僕とナオは学校をサボって映画を観に行ったり、
カラオケに朝から晩まで浸ったりした。

学校をサボる時の欠席連絡は、
お互いに親を演じながら電話してバレないかとヒヤヒヤした。

時間は待ってくれと願う時こそ早く過ぎ去ってしまうもので、
二週間なんて本当に一瞬だった。

ナオと逢える最後の日。

「ソラ…しばらく逢えなくなっちゃうけど、一生って訳じゃないから。」
「そぅだよね。ぅん。待ってる。」
「そんな顔しないでよ。手紙も書くから、電話もするから。ねっ??」
「ぅん…絶対だよっ。」
「うん、絶対!!」


僕等は小指と小指で誓い合ってサヨナラをした。


僕はナオの後ろ姿が見えなくなるまで見送って、空を見上げる。
ナオが知る事の無い大粒の涙が零れ落ちた。

結局、誰かが言った通りだったのかな…
男女の友情なんて成立しないのかも知れない。


少なくとも僕はナオに恋してたみたいだ。



ナオが留学して一年が経つ。
手紙は三通程、届いた。
そして今日、四通目の手紙を手にした。



手紙には15才おめでとう、と書いてあった。
そぅいえば、もぅすぐ誕生日なのを思い出した。
自分でも忘れていた誕生日をナオは覚えていてくれた。



手紙には写真が一枚同封してあった。

ナオが一枚の紙切れを持って笑っている写真だ。
裏には、覚えてる??と書いていた。

僕は引き出しを開けナオが持っているのと同じ、
一枚の紙切れを取り出す。
学校をサボって二人で観に行った映画の半券だ。
僕は小さく笑った。



僕等はあの日々の思い出が胸にある限り繋がっていれる。
何度でも、あの日に還って行ける。

「繋がり」 第一話

僕とナオは特別な共通点があったという訳でも無く。
気付いたら親友と呼べる存在になっていた。

誰かは男女の友情なんて存在しないんだと笑って言うけれど、
僕はナオとの間に確かな友情を感じていた。

出逢ったのは中学一年の時。
僕等が親友と呼べる様になれたのは一年の夏前の頃だったかな。

「ソラー!!見て見て!!超ウケるょー。」
「何々ー??どしたの??うわッ、凄いコレ超ー笑えるょ。」

何でも無い様な些細な事で毎日を楽しく思える日々。

休み時間の度に喋っては笑い、放課後は遅くまで話したりした。
時には学校から家に帰る途中、飲食店に寄って話し込む事もあった。
「へぇーナオって、そんな意味があったんだ。名前は奥深いね〜。」
「そだよー。はいッ、次はソラの番だよ。」
「んとね、一言で言うと空が好きだったからだってさ。」
「じゃあ一言じゃなかったら??」
「恥ずかしいんだけどなー…笑わないでよ??
空って泣いた時とか悲しい時に見上げたりすると、
今は悲しくても何時かは幸せになれる様な気がしない??
誰かにとって、そんな人間であって欲しいって意味なんだってさ。」
「そぅなんだ。凄い素敵な名前…
ソラは私にとって、そんな存在かなッ。…なんちって。」
「なんちっては、いらないから〜。」
「ごめんごめんッ冗談だって。」
ナオが口にドーナッツを頬張りながら笑って言う。
僕は何時までも、こうやってナオの笑った顔を見れると思ってた。

中学一年なんて一瞬の様に過ぎていった。
気が付けば中学二年の夏が終わっていた。


その間も僕とナオの友情は続いていた。



僕はナオに誘われ同じ美術部に入ったり、
テレビの話で盛り上がったり、CDを貸し合ったり、
とにかく僕とナオは絶対に消えたりしない友情を強く感じていた。
「私はリスカだよ…ただのリストカットシンドローム。
他は鬱でも何でも無いの。なのに入院とか大袈裟だよね…
…でも親が五月蝿くて。」

何でも無いリスカなんて存在しない。
意味の無いリスカなんて存在しない。

少なからずミホだって心の闇を抱えている。
「ジュンは何の病気??」
不意打ちを食らった。
「お、俺??…俺は、色々あるよ。
躁鬱病とか不眠症、対人恐怖症にリスカ…」
「そっか…大変だよね。」
「まぁあね…」
正直、内心では分かってたまるか何て思ってた。

ミホだって辛いのは分かっているけれど、
どっかに自分の方が辛いに決まってると、
ミホを見て感じていたんだと思う。


ミホとの病院での生活は出会ってから1ヶ月程で幕を閉じた。
それは余りに呆気なくて。
1ヶ月前、僕が飛び降り様とした屋上から、ミホは空に還って行った。

ミホが何で死んだのか何て誰にも分からない。
出会ったアノ日、僕がいなければ、
飛び降りていたのはミホだったのかも、と思う。

あの時、僕が飛び降りていたら、
屋上には鍵が掛かっていた事だろう。

ミホは自分が飛び降りる機会を、
僕に潰されたく無かっただけなのかも知れない。

それとも、ただ純粋に僕を助けただけだったのか…
きっと、それも永遠に分かる事の無い問い。



境界線なんて何処にでもある。
誰の足元にも…
ほら、すぐ其処に。



ミホが飛び降りて間も無く屋上の扉に鍵が掛かった。
僕は開く事の無い扉越しに空を見つめ、
静かにサヨナラと空に告げ扉の前から去った。


誰もがこの世界で生きる術を探している。
心の闇に呑まれない様に…
「そぅ、じゃあ宜しくねパシリ君。
…ッて訳にもいかないわね。名前は何て言うの??」

「ぇと…名前は戸田純、年は17才。」

「へぇー同い年か。私は田中美帆。
ジュンって呼ぶから私の事もミホで良いよ。」

この日から病院での妙な生活が決定したわけだ。

「ジュンは隔離病棟に行った事あるの??」
「ど、どうして??」
「いゃ、さっき隔離病棟って言葉に反応してたみたいだから。」
「行った事あるよ…」

僕は思い出さない様に思い出さない様にと、
まるで割れ物を扱う様にソノ言葉を置きに行った。

「へぇー私、行った事無いんだよね。どうだった??」

ミホは見事に割れ物を割った。
本当にミホは精神病院の患者なのだろうか…

「まぁあ二度と行きたくは無いよね…」
「へぇ〜…そんなになんだ…」
「うん、そんなにだよ。ところでミホはどうしてココにいるの??」
人の病気には興味など無かったし、
何の病気か聞こうだなんて考えた事も無かった。

でもミホが、どうしてココにいるのか気になった。
それ程までにミホは普通の人間に僕には見えたから。

でも後になって聞いた事を後悔した。

この世界の誰もが生きている価値を見い出そうと、
生きる術を探しているのに…
「私??…」
少しの沈黙を挟んだ後、ミホは左腕の包帯を外した。
誰もがこの世界で生きる術を探している。
僕も君も。
この世界の誰もが生きている価値を見い出そうと…



屋上に風が吹く。
僕はフェンスに、よじ登り目を閉じる。

「ちょッ、何してんのッ!?」

声が後ろから聞こえたかと思うと、
僕の腕が何かに力強く握られたのが分かった。

それと同時に僕は落ちた。後ろに。

「痛ててて…急に何するんやッ!!」

僕の腕を引っ張ったのは同じ位の年の女の子だった。

「何ッて…アンタいま死ぬ気やったでしょ?!」
「そうだったら、どうした??」
「…んなッ、もし後ろじゃなくて前に落ちてたら確実に死んでたわよ。」
「だから…君ここドコだと思ってるの??精神病院だょ??
そんな飛び降り位で騒がなくても…」
「別に見ず知らずのアナタがドコで死んでも構わないけど、
私の前で簡単に死なれてちゃ気分が悪いわ。」
「はいはい、僕が悪かったです。
でも屋上を開放してる精神病院も悪いと思うけどなぁ…」
「そうね。アナタみたいなのは隔離病棟に移されるべきね。」

僕は彼女の言葉を聞いて態度を改めた。

「もしかして今の事、先生に言う気?!…じゃないょね?!」
「言うッて言ったら??」

彼女の顔は少し楽しんでいる様に見えた。
「えっと…その、パシリでも何でもするから言わないで欲しい…です。」



隔離病棟には以前いた事がある。
こうやって外に出る事はおろか、幾つもの制限が常に付きまとってくる。


たったの四文字で、絶望を意味する恐怖の言葉だ。
ソレに比べればパシリなんて笑いすら零れる程だ。

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