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こんばんは。
まるで「ゲリラ豪雨」のような判決が出ました。
先ほど知ったので・・・時間的に全体が見えていません。。。
どうやら有名な「シティズ判決(H18.1.13)」で,「期限の利益喪失約款」があることにより,「みなし弁済」は無効と決着がついていたと思っていた所・・・それだけでは貸金業者の悪意は推定されないという判決が出たようです!(ただし,シティズ判決(H18.1.13)以前?)
詳細等は,下記の最高裁判決と「庶民の弁護士 伊東良徳のサイト」様HPで解説が出ていましたので,慎んでご紹介させていただきます<(_ _)>
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■最高裁HPより http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=37822&hanreiKbn=01
『
事件番号 平成20(受)1728
事件名 不当利得返還等請求事件
裁判年月日 平成21年07月10日
法廷名 最高裁判所第二小法廷
裁判種別 判決
結果 その他
判例集巻・号・頁
原審裁判所名 東京高等裁判所
原審事件番号 平成20(ネ)1474
原審裁判年月日 平成20年07月16日
判示事項
裁判要旨 期限の利益喪失特約の下での利息制限法所定の制限を超える利息の支払の任意性を否定した最高裁判所の判決以前に貸金業者が同特約の下で制限超過部分を受領したことのみを理由に,当該貸金業者を民法704条の「悪意の受益者」と推定することはできない
参照法条
全文→ http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090710110055.pdf
』
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全文より抜粋
『
4 しかしながら,原審の上記3(2)のアの判断は是認することができるが,同イの判断は是認することができない。その理由は,次のとおりである。
(1) 平成18年判決及び平成19年判決の内容は原審の判示するとおりであるが,平成18年判決が言い渡されるまでは,平成18年判決が示した期限の利益喪失特約の下での制限超過部分の支払(以下「期限の利益喪失特約下の支払」という。)は原則として貸金業法43条1項にいう「債務者が利息として任意に支払った」ものということはできないとの見解を採用した最高裁判所の判例はなく,下級審の裁判例や学説においては,このような見解を採用するものは少数であり,大多数が,期限の利益喪失特約下の支払というだけではその支払の任意性を否定することはできないとの見解に立って,同項の規定の適用要件の解釈を行っていたことは,公知の事実である。平成18年判決と同旨の判断を示した最高裁平成16年(受)第424号同18年1月24日第三小法廷判決・裁判集民事219号243頁においても,上記大多数の見解と同旨の個別意見が付されている。
そうすると,上記事情の下では,平成18年判決が言い渡されるまでは,貸金業者において,期限の利益喪失特約下の支払であることから直ちに同項の適用が否定されるものではないとの認識を有していたとしてもやむを得ないというべきであり,貸金業者が上記認識を有していたことについては,平成19年判決の判示する特段の事情があると認めるのが相当である。したがって,平成18年判決の言渡し日以前の期限の利益喪失特約下の支払については,これを受領したことのみを理由として当該貸金業者を悪意の受益者であると推定することはできない。
(2) これを本件についてみると,平成18年判決の言渡し日以前の被上告人の制限超過部分の支払については,期限の利益喪失特約下の支払であるため,支払の任意性の点で貸金業法43条1項の適用要件を欠き,有効な利息債務の弁済とはみなされないことになるが,上告人がこれを受領しても,期限の利益喪失特約下の支払の受領というだけでは悪意の受益者とは認められないのであるから,制限超過部分の支払について,それ以外の同項の適用要件の充足の有無,充足しない適用要件がある場合は,その適用要件との関係で上告人が悪意の受益者であると推定されるか否か等について検討しなければ,上告人が悪意の受益者であるか否かの判断ができないものというべきである。しかるに,原審は,上記のような検討をすることなく,期限の利益喪失特約下の支払の受領というだけで平成18年判決の言渡し日以前の被上告人の支払について上告人を悪意の受益者と認めたものであるから,原審のこの判断には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。
5 以上によれば,論旨は理由があり,原判決中,不当利得返還請求に関する部分のうち,上告人の敗訴部分は破棄を免れない。そこで,前記検討を必要とする点等につき更に審理を尽くさせるため,同部分につき本件を原審に差し戻すこととする。
なお,上告人は,取引履歴の開示拒絶の不法行為に基づく損害賠償請求に関する部分についても上告受理の申立てをしたが,同部分に関する上告については,上告受理申立て理由が上告受理の決定において排除されたので,棄却することとする。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 中川了滋 裁判官 今井功 裁判官 古田佑紀 裁判官 竹内行夫)』
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■過払い金返還請求訴訟をしたい方へ更新:本日の最高裁判決等を反映
(「庶民の弁護士 伊東良徳のサイト」様HP 7月10日付より抜粋ご紹介)
http://www.shomin-law.com/shakkinkabaraisoshowoshitaikatahe.html
『
今後しばらくの混乱の予想:過払い法定利息発生・悪意の時期
2009年に入って、再貸付問題の他に、貸金業者から必ずと言っていいほど主張されるのが、過払い法定利息の発生時期の問題です。過払い金のような「不当利得」では、悪意(法律用語では「知っている」という意味です。世間でいう「悪意」とは違います。世間でいう「悪意」は法律用語では「害意」といいます)の受益者は利得の時から法定利息(年5%)を付けて返還する義務があります。
利息制限法違反の高利で貸し付ける貸金業者の悪意については、最高裁第2小法廷の2007年7月13日の判決で、みなし任意弁済(これについて知りたい方はみなし任意弁済をめぐる闘いとみなし任意弁済の適用の余地はほぼなくなりましたを読んでください)の適用がないときは、特段の事情がない限り、悪意と推定されるという判決が出て、決着が付いたと思われていました。
しかし、最高裁が2009年の1月22日、3月3日、3月6日に出した基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引中は時効が進行しないという判決(これについて知りたい方は、例えばプロミスの場合を読んでください)を逆手にとって、貸金業者は、取引継続中は過払い金返還請求権が行使できないのだから法定利息も発生しないという主張をし始めました。ほとんどの貸金業者は、裁判で、今その主張をしています。この主張は、理論的にも無理があり(利息は弁済期前でも発生するのが当たり前。弁済期前に利息が発生しないなら貸金業者も利息は取れなくなり商売になりません)、最高裁判決を読み違えていることが明らかです。裁判所の中にも貸金業者側の誤った主張に引きずられて、その主張を認める判決を出した例もありますが、この主張は、そう生きながらえずに消滅することが予想されます。
ところが、そこへ最高裁が2009年7月10日に、2006年1月13日の最高裁判決(期限の利益喪失約款の下での支払いは任意性がなくみなし任意弁済は適用されないとした判決)以前については、期限の利益喪失約款があるだけでは貸金業者の悪意は推定されないという判決を出しました。これは、あくまでも、期限の利益喪失約款があるというだけの理由では悪意と推定されないというだけのことで、みなし任意弁済の他の要件との関係での悪意については、貸金業者の悪意推定を否定する「特段の事情」が簡単に認められることにはなりません。私は、この判決で悪意問題で息を吹き返す業者があるとしても、それはエイワとシティズ・商工ローンだけ(それも実際に息を吹き返すかどうかは、みなし任意弁済の他の要件についての特段の事情が今後どう判断されるか次第で、まだわかりません)で、普通の消費者金融には関係がないと見ています。しかし、それでも今後、消費者金融が一斉にこの判決に便乗して2006年1月13日以前は悪意ではなかったと主張し始めることが予想されます。
「悪意」という言葉は、一般人の誤解を招きやすく、法定利息の支払義務も何か懲罰のように思えるかも知れません。しかし、民法はもともと契約解除の際の原状回復では金銭を受領した側に受領の時から(解除の時からではありません)法定利息を付けて返還する義務を課しています。それは別に問題のある側ではなく、相手が約束違反をしたために解除した側、つまり被害者側の場合も同じです。ですから、民法の契約の世界では、法定利息を付けて返せということはペナルティでも何でもなく、「悪意」も深い意味を持たせる必要はありません。簡単に「悪意」を否定するのは、貸金業者にサービスし過ぎと感じます。
いずれにせよ、最高裁の2009年7月10日の判決のおかげで、過払い金返還請求の裁判は、またしてもさらに手間がかかるようになり、混迷の度を深めそうです。
インターネットで得られる情報には、このサイトも含めて、様々な限界があるということをよく理解した上で、ご利用ください。
』
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(ご参考1)
「シティズ」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%BA
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(ご参考2)
「兵庫県弁護士会」様HP 検索システムより
http://www.hyogoben.or.jp/hanrei/hanreihtml/060113.html
「シティズ判決」(平成18年1月13日)
●060113 最高裁 シティズ
●最高裁 平成16年(受)第1518号
●裁判官 中川了滋、滝井繁男、津野修、今井功、古田佑紀(第2小法廷) ●代理人 不明
●原審 広島高裁松江支部 平成16年(ネ)第30号 貸金請求事件
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☆今日の一言☆
先日・・・検索で「7月10日 最高裁」なるフレーズを見かけていましたが,てっきり過去の事と思っていました。。。
実は本日の判決の事だったようです・・・さすがに眠い目も覚めました。
また続報も出て来るかと思いますので,追記&続報をしていきたいと思います。。。
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さあ・・・これで消費者金融側の攻勢(準備書面)が来るのはどうやら避けられないようです。
あ〜ややこしい。。。
肝心な事は,伊東弁護士様も書かれていますが「悪意の受益者」の立証を,基本的に今まで通り丁寧にしていくしかないという事でしょう・・・。
「反論」に負けずに頑張りましょう!
(今夜はこれで失礼します)
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追記:7月11日
(以下字数制限の為,本家へお越し下さい<(_ _)>)
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