星子シリーズ妄想計画実施中!

コバルト文庫山浦弘靖先生著・星子ひとり旅シリーズで滾る毎日。2016年もよろしくお願いします。

【短編SS】

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強力な萌え燃料が投下されていたので滾るわーとか思って書きました^p^
公式様の捏造が苦手な方は、ご自分で回避してくださいね\(^o^)/
それでは、よかったらどうぞ。






ぐいっ。

と、ケーキ作りの後片付けをしていた右京と左京は、突然エプロンの端を後ろから引っ張られた。
後ろを振り向くとそこにはお姫様姿の宙美がニコニコしながら立っている。

「どうした、宙美。もうみんなと追っかけっこしなくてもいいのか?」

濡れた手を拭きながら、宙美の目線にあわせようとしゃがみこんだ左京に宙美が顔を近づけた。

「あのね。京ちゃんと京くんに内緒のお話なの」
「「内緒のお話?」」
「うん。あのね、宙美は、京ちゃん達がつくってくれたケーキがいちばんだったの」

ニコリと宙美は笑った。
あどけない可愛い笑顔だ。

「そういうのは、さっきの審査の時に言ってくれよな。でも、なんでそれが内緒の話なんだ?」

左京はぽんぽんと、宙美の頭を撫でる。

「だって京くん、ママが宙美に選んでもらえないとお兄ちゃんたちが悲しいから1番を選んじゃいけませんって…」
「なるほど。採点が同点という結果は、君のママの入れ知恵ってわけか」
「ごめんね京ちゃん」

しゅんと俯いた宙美の頭を今度は右京が優しく撫でた。

「ほら笑って、可愛いお姫様。今度選ぶ時にはちゃんと俺達を選んでくれると嬉しいよ」
「宙美が、お姫さま?」
「そうだよ」
「王子さまは?」
「今は星丸くんがいるじゃないか。でも君が大きくなったら自分で王子様を捜すんだよ、いいね?」

優しく微笑む右京に宙美は「うん!」と頷くと「その時は、お前のパパにそっくりなパパみたいな王子様だけはやめとけよ。なにかと苦労が多そうだからな」と、右京と宙美の2人の会話を聞いていた左京が笑いながら言った。

「ねえ、京ちゃん達のお姫さまはどこにいるの?」
「さぁ、どこにいるんだろうね?左京に聞いてみるといい」
「おい兄貴…そんな無茶振り俺にするなよ;」
「ねぇねぇ、京くんのお姫さまはどこにいるの?」
「どこって…それは…あ〜えっと…い、いない!俺にはお姫様なんていねーよ」

返答に困り左京が宙美に適当な返答すると、突然腕をぎゅっと摑まれた。

「じゃあ、京くんが宙美の王子さまになって!」
「…は?」

左京だけでなく右京までもがその宙美の言葉に驚く。

「それとも京くんは、もう誰かの王子さまなの?」
「誰かって、別に俺は…」

途端、宙美が目線にある左京の頬にキスをする。
キスを受けた左京は顔をカァアアっと熱くさせた。

「…っ///宙美…!お前は、いきなり、な、なにしやがるっ…!」
「京くん、お首までまっかっか」
「ふふっ、照れてるんだよ」
「わ〜い!京くんがてれてるー!」
「う!うるせーよ!!/////」

顔を真っ赤に染めている左京を見てクスクスと笑いあう右京と宙美。

「宙美、今日からがんばって京くんのお姫さまになるね!」

宙美の無邪気な言葉に戸惑う左京。
その微笑ましい光景に顔の表情が緩む右京。
そしてその後ろには手に持っている大きなケーキ皿を今にも放り投げてきそうな勢いの、不機嫌面の宙太が立っていた。

終わる。


最近どうも二次元への帰り方を忘れてしまっている、ゆうきですフフフ^q^
ひさしぶりにヤフブロにもあぷしてみました。(普段書いてるSSは現在mixiのマイミクさんのみ見れるようになってます。だって書いてる内容が、うん、あれだ、自重しろよ的な?( ^ω^)といってもこのSSもやっちゃった感が漂ってますが気にしませんw

公式様のスィーツバトルで宙美ちゃんをお姫様扱いする十文字兄弟に萌えまくる毎日ですよブヒイイイイ!!!
リアル幼女がいるお友達の助言で、「右京」「左京」は幼女には発音しにくい名前だよって言われたので、宙美ちゃんには右京先生=京ちゃん、左京さん=京くんと勝手に呼ばせてみました。
宙美ちゃんと十文字兄弟の薄くて高い本を誰かください(ノ `)■
それにしても宙美ちゃんはあの年でママに匹敵する魔性っぷり…将来が楽しみですね(笑)

「…んんっ、もう朝か…」

カーテンの隙間から漏れる光に、宙太は目を覚ました。
枕元のテーブルに置かれている時計をうっすらと開いた目で見ると、時計は朝の6時を示していた。

「今日は久しぶりの休みだし、もう一眠りするか」

そういって宙太は再び布団の中にもぐりこむ。
一瞬、ナイトスタンド横に立てかけてあった写真たてが目にはいる。
先日花見に行ってみんなで撮った集合写真。
花見での出来事を思い出して、ふふっと小さく笑みを零すと宙太はまた心地よい世界へと落ちていった。

9時30分。
携帯が震動し、メールの着信を知らせた。
布団の中から手をのばして携帯の液晶画面を見た瞬間、目が覚めたというか目が冴えた。
液晶画面には一通の新着メールが表示されていた。
差出人の名前は愛しい人である星子のもので。
それを見た宙太は、嬉々としてそのメールを読む。

『いつもお疲れ様デス。たまにはゆっくり休んでね』

たった一言、用件のみ。
宙太は昨晩寝る前に、星子へ今日は久しぶりの休日だという内容のメールを送信していた。
相変わらず素っ気の無い星子の気質が良く判る簡潔なメールだが、星子からのメールは宙太に満ち足りた幸福感を与えてくれる。

「さてと、起きようかな」

洗面所で顔を洗い終わって洗濯機ボタンを押す。
洗濯機が作動したのを確認した後に鼻歌を歌いながらガスに火をつけ朝食の支度をはじめる。

「ベーコンエッグにするか」

と呟いてから、冷蔵庫を開けて見る。中には卵、ベーコン、野菜が少々。
ちゃっちゃとベーコン焼いて作り皿の上に盛る。それからレタスを乗せてテーブルに並べる。最後に卵を、と冷蔵庫から卵を取り出した瞬間なにか違和感を感じた。

―しまった。いつもの癖で…今日は1人分だけでいいんだった。

宙太が手に取っていた卵は3個。宙太の分と、それからなぜか2人分。
2人分の卵を見ていると、賑やかしい2人の顔が浮かんできた。
宙太の脳裏に浮かんだ2人とは、スクランブルエッグの味付けで塩か何も入れないプレーン派の小次郎と、その真逆で砂糖と少量の甘口派のゲンジロウ。
なにか理由をつけては宙太のマンションに転がり込み朝まで居座ると、朝食にはそれぞれの好みのスクランブルエッグを作ってくれと宙太は2人から強請られる。
宙太としても料理するのは好きだし、自分の作った料理を2人が美味しそうに食べてくれるのは嬉しいのだが、宙太としてはいいかげん兄離れ、弟離れをしてほしい。

素早く朝食を済ませると、宙太は自室へ。
昨日帰る前にマサルから受け取っていた書類に目を通し始める。
書類の所々に付箋が張ってある事に気づいて、付箋が貼り付けてあるページをめくっていくと、そこは一目見て重要な箇所が分かるように示されていた。

「相変わらず、不器用な奴だよな」

眉間にしわを寄せながら書類に付箋をつけていくマサルの顔を思い浮かべてクスリ、と笑う。
いつも宙太が書類を溜めてはさっさと片付けろだのあーだこーだと文句を言いながらもマサルはこうやって少しでも宙太の仕事の負担を減らそうと黙ってフォローしてくれている。そんなところが彼なりの優しさなのかもしれない。
一通り書類に目を通し終えた宙太は飲み終えたコーヒーのカップを持ち、キッチンヘ向かう。

ピーピーピー

洗濯機から終了の音が流れてきた。
洗面所に行き洗濯物を取り出すと、それを持ってベランダへと向かった。
ベランダで洗濯物を干していると、今日は1日良い天気になりそうだと言わんばかりの気持ちのいい風が宙太の横を吹き抜ける。

「さて、お次は何をしますか♪」

ふと、冷蔵庫の中身が全滅になったのを思い出す。
確か今朝朝食を作る時に冷蔵庫の中身を見て残っていたのはマヨネーズやマーガリンなどで、食材は全く無かった。
仕方ないので宙太はスーパーに買い物に行くことに決めた。
たまにはのんびりと散歩しながら買い出しに行くのもありだろうと、宙太はゆっくりと歩きながら馴染みのスーパーへと向かう。
久しぶりにマンションから歩いてみれば、普段見慣れたはずのアチコチの景色の印象が変わっていることに気がつく。

「へ〜こんなところに喫茶店が出来たんだ」

いつの間にか出来たのか、お洒落なインテリア家具が店内に並んでいるカフェが建っていた。
いかにも女の子が好きそうなメニュー他に、かわいい洋服やアクセサリーがきれいに陳列されている。

「星子さんと春ちゃんが好きそうなお店だな〜せっかくだから今度2人を誘ってみるか」

お店を紹介して喜んでくれる2人の姿を思い浮かべながら少し歩くスピードを上げる。
スーパーに辿り着くと入り口でカゴを1つ取り、すぐ近くにある野菜のコーナーへと進み食材を選び始める。
野菜売り場ではにんじんとジャガイモを、それから魚を幾つかカゴに入れ、とりあえず今日の夕飯の献立を考えながらスーパー内を歩き回ることにした。

「あ、またいつもの癖でつい買いすぎた…まいったな、もう;」

気がつくとカゴの中が食材でいっぱいになっていた。
最近無意識で大量の食材を買い込む癖がつくようになった。
おまけに料理を作る量もいつも数人分と、すっかり習慣となってしまっている。
これもすべて宙太が休みでマンションに居ると聞きつけたいつものメンバーが毎度飽きもせずにマンションに押しかけてくるからである。
その度に部屋の中はあっという間に、テーブルや床にはビール缶や酒のビンが散乱して何処の宴会会場だよ、と突っ込みを思わず入れたくもなるが、これがさすがに毎度となるとそろそろ気にも留めなくなってきた。

「もう自分で自分を突っ込むのも飽きてきたし、このまま買って帰るか」

結局宙太はレジでカゴの中の食材を全て清算して、店を出る時には両手に重いレジ袋を握りしめていた。
スーパーを出ると真正面から強風に吹かれて、白い物が視界に入る。

「わ…っ!」

ごう、と吹雪いた桜の花びら。
宙太は突然の強風に顔をしかめて目を瞑る。
そしてゆっくりと目を開けながら風の音がした方向へと視線を向けると、地面に積もっていた花びらと木から落ちてくる花びらとが混ざり高く舞い上がっていた。

「桜か…綺麗だな」

吹雪と呼ぶのに相応しいその光景はとても美しくて。
宙太は思わずその場に足を止めて、無言のまましばらくその光景を眺めていた。

「よしっ!今夜は夜桜見学とまいりますか!」

そう言って春の風がざわめく中、急いで家に戻ると上着を脱ぎ、大量の食材を前に宙太はエプロン姿で腕まくりをして気合充分。

「久しぶりに腕が鳴るぜ。さっそく料理開始だ!おっと、その前に」

買った食材を冷蔵庫に入れる前に、部屋に備え付けてある小型のワインセラーからワインボトルを一本取り出す。
普段ワインを外食時に飲むことが多くても自宅では飲む事が少ない宙太の部屋になぜお洒落なワインセラーが置かれているかという理由はとある食事会でのささいな出来事だった。
その日は宙太が高級なワインを上司から貰ったことをきっかけに開かれた食事会で、食事会の最中にメインであったワインボトルを冷蔵庫から出した直後、右京とタケルと左京に高級ワインを普通の冷蔵庫で保管するなんてありえないと3人かがりで責められた。
そしてその食事会の翌日に突然宙太のマンションに新品のワインセラーが送られてきたのだ。送りつけてきたのが誰かなど、考えるまでも無い。

「サプライズプレゼントを贈る相手がたとえ同姓だろうと疑問に思わないところが先生らしいというか何というか;気遣いは嬉しかったけどね」

手にしたワインボトルを冷えた氷が入れられたパニエに入れてワインボトルを斜めに横の状態に保ち、ワイン好きな彼らに今度こそは責められないようにと慎重に扱う。
それから携帯電話を取り出して、小次郎の番号を表示させた。
数回コールすると、いつも通りに元気のいい声が電話の向こうから聞こえてくる。

「ああ、僕だけど。いきなりごめんよ小次郎くん。あのさ、今から僕のマンションに来ないかい?腕によりをかけてご馳走作って待ってるからさ。あ、当然みんなには内緒だから誰にも言わないこと。いいね?」

「うん!分かったよ!内緒だろ内緒♪」と小次郎の一言を最後に電話は切られた。
小次郎と内緒の約束をしてはみたが、今までそんな約束は守られたためしがないのを宙太は分かっている。
宙太が小次郎に言う「誰にも言わないで」というのはつまり「誰に言ってもいいけど僕の名前は出さないでね」という同義語なのだ。
あと数時間もしないうちに今夜の男子会の知らせはいつものメンバーの元へと届くだろう。

「さてっと、何時までもぼけっとしてないで料理の下ごしらえを済ませないとな。さっきから体が冷えて暖かいものが食べたいから、今夜のメインは…鍋にするか」

エプロンにワイシャツを腕まくりの宙太はメイン料理の下ごしらえも終わり、デザートを作るのにステンレスのボール抱え、クリームを器用に泡立てる。
すると、ピンポーンというチャイムが肩の高さにあるインターホンから聞こえた。
賑やかしい声とともに。

「やれやれ、あいかわらず騒がしいなぁ…はい、どちらさまですか?」

宙太は嫌味混じりの口調でガチャリと玄関の扉を開く。
そこにはいつもの見慣れたメンバーが揃っていた。それも各自好みの酒を持参して。
玄関の扉を閉じようとした時、ひらり、と夜の風に吹かれながら桜の花びらが玄関から部屋へと舞い込んできた。

男だらけの夜桜観賞会、いや、毎度恒例、宴会の始まりである。

【終】

ファンの方にライバル同士なのにどんだけ仲良しやねん!!って怒られそうな気が(´▽`;)アハ、アハハ…マジ、すみません……orz
宙太さん達が姫に内緒で男子会とかしてるんじゃないかと妄想したら滾ったんですよハァハァ。監視カメラ仕掛けてずっと見てたいみたいなハァハァハァハァ。
真面目にトランプ刑事っぽく書こうと試みてみたけどやっぱ無理ね\(^o^)/<誰か文才ください。つか、文才が来いwww

イメージ 1

ご注意:このお話は右京先生の設定を完全にねつ造しまくっております。
右京先生がどんな設定でも好きだぜ可愛い萌えますwwっていう心の広いお方のみご観覧ください。
原作様の設定のねつ造や可愛い右京先生が苦手な方は直ちにこの画面を閉じて下さいませm(__)m








「弟くん!それどうしたんだよ!」
「あ?」

小次郎はキラキラと目を輝かせて左京が手にしている携帯を見つめる。

「iPhoneじゃん!俺も欲しいんだよな〜いいな〜」
「これか?俺のファンから貰ったんだよ。なんか、欲しいって言ったらくれた」
「くれたって…これも貢物かよ;お前って本当に根っからのマダムキラーだよなぁ…左京くんってば、恐ろしい子!」
「うるせぇよ。あとその弟くんって言い方はやめろ!」
「でもさ、どっちかっつーとiPhoneはお前よりも右京先生のほうがお似合いだよな〜」
「は?なんでそこで兄貴が出てくんだよ;」
「分かんないかな〜弟くんは。あのな、右京先生って見た目だけじゃなくて中身まで“出来る男”だろ?イケメン+スーツ+メガネ+iPhoneなんて女の子から見たら容赦なく萌え対象じゃん!同じ男としてやっぱ憧れるよなぁ〜w」
「萌えってお前な…でも、あの兄貴がiPhone、ねぇ?…ははっ!」
「ん?何が可笑しいんだよ?」
「いや、悪ぃ悪ぃ。それじゃあの兄貴に憧れちゃてるお前だけにいいこと教えてやるよ」
「いい事?」
「ああ。兄貴はな、ああ見えて昔から超がつくほど機械オンチで、おまけに「破壊魔」の異名があるくらいなんだぜ?最新の携帯電話はまず確実に使えねぇな。そんな兄貴にiPhoneなんて渡してみろよ、どうなると思う?」
「…ど、どうなるんだよ?」
「ものの数分でiPhoneから謎の機械音が出て、完全にお陀仏だな。だからお前も兄貴に機械を貸すときは気をつけろよって…おい、どうした?」

そんな左京の言葉を聞いて小次郎の顔がみるみる青ざめた。

「お前なぁ!そんな大事なこと、なんで今頃言うんだよ!あーマジかよ!信じらんねぇぇー!!」
「な、なんだよ、急に!?」
「なんだよじゃないよ!俺、そんな事知らないからつい3日前に右京先生から貸してくれって頼まれて買ったばかりのiPod渡しちまったぁああ!」
「あー…それはご愁傷さま」
「不吉なこと言うな!お前は先生の弟だろ!俺のiPodが破壊されてたらお前が責任とれよ!」
「そんなの俺が知るか!兄貴レベルの機械オンチには操作困難なiPodなんて貸したお前が悪いんだろ。自己責任だ。ま、兄貴から無事にお前の大事なiPodが戻ってくることをせいぜい祈るんだな♪」
「だぁームカつく!!やっぱ俺、お前なんか嫌いだー!!」

終わっとけ。

公式様の日記で山浦先生がスマホをご購入されたと聞いて、スマホが一番似合いそうな右京先生が実は極度の機械オンチだったら右京てんてー可愛いよ可愛いハァハァと滾って書いた絵と文でした\(お粗末)/

FC会員様から無事に会誌が届きましたとのメッセをいただいておりまして安心しております(*^_^*)
俺の嫁とワンコはいい子にしてますか?可愛がっていただけているでしょうか?
2人とも寂しがり屋さんなのでいつも側にいてあげてくださいね奥さん(笑)

僕らが生きる場所。

人を裏切り、
貶め、
壊し、
裏切り、
信じない、
そして信用しない、
そういう居場所だった。

十文字右京13歳、十文字左京7歳。


右京「ふぅ・・・」

無駄に広い屋敷の居間で一息をついていると廊下の向こうから声が聞こえてきた。
その声の持ち主は父親の組の幹部の一人だった。

『右京坊ちゃん、ここにいらしたんですか?』

この屋敷ではいつも自分の側に誰かがいた。
世話係りとは名ばかりの、僕らの監視役。

右京「僕に何か用ですか?」
『いや、用事というか、あの…』
右京「左京のことですね。今日は何をやらかしたんです?」
『やらかした、というワケじゃないんですがね、左京坊ちゃんが学校から帰って来られるなり、部屋から一歩も出てきてこられないもんでして』
右京「…分かりました。僕が今から部屋に行ってみます」
『そうですかい!そうしてもらえると助かります。それじゃあっしはこれで失礼します。』

昨日は庭の植木を全て破壊して、一昨日は客間の屏風に落書き、か。
ここ数日間の弟の理由なき行動には驚かされるばかりである。

右京「それで今度は引きこもり・・・まったくアイツは何がしたいんだ」

長い渡り廊下を歩いて大きな客間の前を通り、弟の部屋に向かう。

右京「おい左京、僕だ。オマエが何をしたいのかは知らないけど、
組の人に迷惑をかけるのだけはやめろ。早くここから出てこないか!」

左京「…だ…って」

硬く閉ざされた部屋のドアの向こうから小さな声が聞こえてきた。

左京「…友達にヤクザの…息子だって言わ…れた…」
右京「…そうか」
左京「僕…のこと…が…こわ…いんだって…」

ドアの奥から聞こえてくる声が震えていた。

たぶん泣いているのだろう。
それを僕に悟られたくなくて必死に我慢しているのが震える声で分かる。

左京「近寄るなって、ぼくがみんなに声を…かけても…無視されて…」
右京「…それで、泣いていたのか?」

ちょっと意地悪に聞いてみると、簡単にガチャリとドアは開かれた。

左京「泣いてなんかない!!!」

口では我慢していても目にはまだ大きな涙がたまっているのを必死に堪えて
僕に直接言い返しにきた。
僕は左京の泣いている顔が見えないように頭を抑えて下に向かせてやる。

右京「あのな、左京。僕らはこの組を背負う人間なんだ。分かるか?」
左京「…うん」
右京「だから、このぐらいで泣くんじゃない。それに他人に迷惑はかけるな。いいな?」
左京「…うん」

最後の返事は何かを諦めるような返事だった。

右京「でも、」
左京「?」
右京「どうしても泣きたくなったら僕の前だけならいいよ」

そう言ってやると左京は今まで我慢していた思いを全てこの涙と一緒に流すように
僕の前で大声をあげて泣き出す。

左京「うっ…ああぁぁぁっーーーっ」

この屋敷の誰にも左京の泣く声が聞こえないように背中に手を回して、
泣いている顔を胸に抱え込むように抱きしめてやる。
そして片方の手でその小さな背中を大丈夫だ、と撫でてやる。

いま僕が出来ることは自分の定められた運命に心を痛める小さな弟が
泣きやむのを、ただ側で待ってやるだけ。

END


オフ会のレポの続きを書いていたら十文字兄弟の過去妄想の話題があって、2007年公開当時はauブログでしか公開していませんでした十文字兄弟の過去捏造SSがあったのを思い出し過去データから発掘してみました(^_^;)
お母さんが居ないのを前提で書いてたのでなんだか悲しいお話になってしまってますね;
でもこの兄弟は小さい頃から周りの大人にとても気を遣って生きてきたような気がするのでこういう過去もあっていいかなと思ってます。

「…さてと、今ならまだ間に合うか…確か急ぎで頼まれていた書類を署に置き忘れてきたままだったような気が…」
「こらこら、逃げない逃げない」
「大丈夫大丈夫、取って食ったりしようなんて思…ってねぇから、多分」

宙太は店内に漂う怪しい空気とタケルと左京の言葉の節々に感じる違和感にますます自分の身の危険を感じてしまい、再びこの場を立ち去ろうとしたが、いつのまにか両脇はタケルと左京に挟まれて逃げられないようにされていた。
宙太は恐らくこの場の総責任者で親玉でもある(こら)一番奥のテーブルでこちらを見てニコニコと笑顔の右京に恐る恐る尋ねた。

「あの先生、俺に一体何をなさるおつもりで?」

すると右京は席を立ち、宙太の前までやってくる。
それも片手には自由を奪れ、完全に捕獲状態の小次郎の姿がみえた(笑)

「宙太兄ぃ〜;」
「はぁ…小次郎くん、右京くん相手に今度は何をやらかしたんだい?」
「ちょ、なんでそうなるの!?俺はただ…もがっ!」

と宙太に何かを言いかけた小次郎の口は右京の手によって塞がれる。

「小次郎くん、僕は君にまだ何もしてないだろ?ただ君が店内で騒いで周りに迷惑をかけてるみたいだから僕らがこうして美空くんの代わりに躾けてあげていただけだよ、ね?」

ニコニコ。とどこか黒い笑顔で右京に微笑まれた小次郎は口を手で塞がれたままただ黙ってウンウンと頷く動作をするしかなかった。右京は小次郎を黙らせると言葉を続ける。

「実は小次郎くんから日頃お世話になっている美空くんに何か贈り物をしたいけど、どんな物なら喜んでくれるか分からないから一緒に考えてくれってお願いをされてね。こうして皆と相談しながら、君に内緒で心のこもったプレゼントを用意したのがこの箱ってことさ」

いつの間にか小次郎の手から回収していたのか、呪いの眼鏡が入っている箱を右京は宙太に手渡す。
右京と小次郎の行動を見てますます疑いが濃くなっていく状況に宙太はだんだん思惑がみえてきたがしばらく様子を見ることにしてとりあえず右京の話を続けて聞くことにした。

「さぁ、開けてごらんよ」

右京に箱の開封を促され宙太は心の中で「右京くんは何が何でもこの箱を俺に開けさせたいのか;」と呟き、その場に覚悟を決めて座り込む。
そして、大きく息を呑み、見た目は可愛らしいラッピングを破り、出てきた箱の蓋を開けて中を覗き込んだ。

…メタルフレームの銀縁眼鏡?

中身が単なる眼鏡だと分かると宙太は開けた箱の蓋をそのまま閉めた。

「なんで閉めるんだい?」
「何でって、だってこれ、眼鏡だろ?僕は目なんか悪くないし、第一こんな綺麗な眼鏡をもらっても自分には眼鏡が似合わないのが分かってるから多分かけないし、気持ちは嬉しいんだけど、困るよ」
「まぁ、そんな事を言わずに1度かけてみればいいじゃないか。小次郎くんだって眼鏡をかけた美空くんが見てみたいよね?あ、口を塞いでいては何も言えないか、それじゃ」

と右京は小次郎の口を塞いでいた手を離してやる。
すると小次郎は急いで宙太の後ろに周ると背中に隠れ、服をぎゅっと握る。
右京は宙太から箱を取り上げ中に入っていた眼鏡を取り出し手にとると宙太の前にスッと差し出した。

「これって君によく似合うと思うよ」

女性の心をとらえる最大の殺し文句を宙太相手でも堂々とかましてくる右京に思わず引きそうになるレギュラー陣;
そんな様子を見るに耐え切れなくなってきた左京がいい加減兄のお遊びが酷くなる前に止めてやろうと右京の側にやってきた。

「おい兄貴、相手が誰であろうがところかまわず口説くなっていつも言ってんだろ!」
「なんだ左京、ヤキモチというのはもう少し可愛げに妬いたほうがいいぞ」 
「妬いてなんかねえよ!!」

男2人に挟まれるよりどうせなら可愛い女の子に挟まれて喧嘩してもらったほうがいいよ。と宙太は一瞬思いながらも喧嘩を始めた右京と左京の仲裁に入る。

「あの、ちょっと君たちさ、俺を挟んで兄弟喧嘩を始めないでくれないかな;」
「いいか警部、コイツはな、星子さんが居ないところでは今みたいに堂々と口説いてやがんだ!」
「失礼だな。俺は今もこれからも本当に愛しているのは星子さんだけだよ。美しいものを愛でて思っていたことを口にするのは男として当然じゃないか」
「いいーから黙れ。とにかくこれ以上騒ぎを広げるな!」

当事者である宙太を差し置き始まった兄弟喧嘩を楽しそうに見ていたタケルが喧嘩をさらに煽るように右京に話しかける。

「なんだ、いろいろと面白いことになってるな。これって口説き合戦?でも相手が女じゃなくて警部相手なのが盛り上がらねぇよな〜で、勝者には何かくれんの先生?」
「そうだな。美空くんの側に一生居られる権利、とか?」
「や、やめてくれ!そんなの迷惑だよ!!」

いつのまにか勝負の景品扱いになってきた宙太は右京に青ざめて提案を却下する。
するとタケルが泣きまねをして、胸の前で祈るように手を組み宙太に攻め寄る。

「迷惑…そうなんだ、俺は警部にとっていらない子なんだな・・・」
「あ。い、いやそうじゃなくて。友達としてはこのままの関係でじゅうぶんだな、と思っただけで、今のはただの言葉のアヤだよ;」
「まぁいいけどね、別に。俺、片想いに酔えるタイプだしw」

タケルが楽しそうに宙太をからかっているといつの間にか椅子に拘束され身動きをとれないようにされていたゲンジロウが宙太の元へやって来た。

「やっと身動きがとれるようになったわ;やいタケル!いきなり椅子に縛ってくれよって何してくれてんねん!!」
「あら、お早い開放でwだってああでもしてアンタを拘束してないと警部をからかわせてくんねーだろブラコン兄ちゃん?」
「当たり前や!おい大丈夫か宙太?!こいつらになんぞ如何わしい事なんかされてないやろうな!!!」
「如何わしいことってどんな事だよ;それよりこの状況を洗いざらい説明しろゲンジロウ!!」

宙太はゲンジロウの襟元をグイっと締め上げる。ゲンジロウの目に映る宙太は顔は笑っていても、目が笑っていない。

「ち、ちょ、待てや宙太くん!とりあえず落ち着きませんか!そもそもこないな騒ぎになったのはお前の後ろにさっきからくっついとる小次郎の仕業なんやで!兄ちゃんは今回だけは何も悪いことなんかしとらんからこの手を下ろしてくれ!」
「小次郎くんが?」
「そうや。お前もいつまで宙太の後ろに隠れてるつもりや!さっさとこっちへ出てお前が宙太に説明したれ!」

ゲンジロウに怒られると小次郎はしぶしぶ宙太の後ろから出てきて今までのいきさつを宙太に説明しようとした時だった。

カチャリ。と宙太の耳に聞こえた音は自分の顔に眼鏡がかかる音。
背後から宙太に眼鏡をかけたその人物は…

「…み、三日月くん!!」
「いつまで経っても皆うるせーし、この場をいったん治めるにはアンタが眼鏡をかける。それが一番早い解決法だと思ったんで、つい」
「あのな!これはつい、で済まされることじゃないだろ!!右京くんが俺を口説き落とそうとしてまでかけさせたい眼鏡なんだよ!単なる眼鏡じゃないと決まっていると考えるのが妥当というのに君という子は…うっ!」

宙太は急に脳天まで痺れる様な感覚に襲われる。
そしてその後意識が深淵に沈んでいくのを感じながら自分で体が上手く支えきれずに、ドサっとその場に倒れこんだ。

「警部ドノ!大丈夫っスか?!」

マサルは慌てて倒れて込んだ宙太を起こすために手を差し伸べる。
すると宙太は何も無かったかのようにムクリと自分からゆっくりと体を起こしはじめ、マサルから差し伸べられた手を握り返した。

「ああ、心配ない」

ゾッ。

その時、マサルは今まで感じたことのないような悪寒が背筋を走った。
そんなマサルの顎を宙太はぐいっと指で上向かせ自分の目線までマサルの顔を上げさせる。

「そんな心配そうな顔をするな、三日月。折角の可愛い顔が台無しだ。 ああでもお前に見つめられるのは悪くない」
「…な!?か、可愛いって…」

ゾゾッ。

マサルが感じた悪寒はさらに悪化し、急いで宙太の手を振り払うと豪速の勢いで後退し宙太との距離を置く。
見た目はいつもと変わらない宙太なのだが言動とキラリと輝く眼鏡の奥から見える目の表情がいつも違うのをマサルは感じ取る。
マサルは店内を見回しその場からコソリと立ち去ろうとしていた小次郎を見つけると駆け寄り小次郎の首ねっこをガシっと掴みあげた。

「どこへ行くつもりだ豆柴…警部ドノにかかった呪いってこれか、これなのか!!!俺にあ、あんなキザ、甘いセリフを…気色悪い!!!」
「だから、さっきから言ってるだろ!俺は面白い事になるっていうことしか聞いてないんだってば!!」

その時だった。小次郎の携帯の着信音がけたたましく鳴り響いた。
電話を出てみるとこの場とは打って変った和やかな雰囲気の弾んだ声が聞こえてきた。

「やぁ小次郎くん。もうそろそろ大変な事になっているんじゃないかと思って電話してみたんだけど…今更手遅れだったかな?」
「連絡してくんのが遅すぎるよ早乙女先生!!!宙太兄ィがあの眼鏡をかけたら急に倒れちゃったんだよ!!今は普通に起き上がっててなんともないみたいだけど、なんか様子がおかしいよ!!」
「ふう…よりによって眼鏡の呪いの餌食になったのが美空くんとはね。いいかい小次郎くん、今度こそ僕の話を最後までよく聞くんだよ。その眼鏡についてさっき言おうとしていた続きだけどね…」
「うん!」

小次郎は「いいから早く警部にかかっている眼鏡の呪いを解く方法を聞きだせ!」と横で必死に言ってくるマサルの声を聞く耳もたずで早乙女から眼鏡の呪いの真実を聞くのだった。

続く。

ちょwまwww星子シリーズのSSってちゃんと書いておかないと普通にどこかのびーえるSS\(^о^)/
てかこのネタ尽きなくて終わらNEEEEEEEE!!!!!(笑)
あああ…星子さんがご登場するのはいつなんだ?

い つ な ん だ !(お前が聞くなw)

という事であと3回うpでの完結方向で続きを執筆中でつw
もう暫らく私の妄想にお付き合いくださいませ(笑)

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ゆうきあおい
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