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 先日、フジテレビで放送された「神戸新聞の7日間」について本ブログで番組評を書きました。

 「嵐」の櫻井翔君がカメラマンを演じ、震災後15年経ってもなお今に続く哀しみと震災の恐ろしさを再認識させた事。
 阪神・淡路大震災を知らない世代に、あの恐ろしさと震災に対する備えの必要さを改めて知って貰った意義は大きいと。

 当時の映像を鮮明に覚えている私でしたが、震災直後に地上で起きていた事実。
 その出来事を伝えようとする地元ジャーナリスト達の苦悩を改めて知らされ、自分自身、震災の実態については何も知らないと再認識した次第です。

 今日、ネットで「神戸新聞」が書いたある記事が話題になっている事を知りました。

 その記事は、神戸で行われた「1・17のつどい-阪神・淡路大震災15周年追悼式典」に関するもので、遺族の哀しみがいかに繊細で今も癒える事がないと知らしめる記事でもあります。



(神戸新聞 2010/01/23 12:00)
『17日に兵庫県などが主催した「1・17のつどい-阪神・淡路大震災15周年追悼式典」で、祝い事に使われる印象もある「周年」という言葉について、一部の参加者から「遺族感情にそぐわない」との疑問の声が出ている。これまでも毎年「周年」を使っている県は「周忌と同じ意味で、ほかの災害での式典にも使われている」と説明している。(森本尚樹、井関徹)

 震災の翌年から、県は式典や関連事業の名前などに「周年」を使ってきた。広辞苑によると、周年は「(1)まる1年、転じて一周忌のこと(2)ある時から数えて過ぎた年数」の意。県防災企画課は「追悼の場に相いれない言葉ではない」とする。また、雲仙・普賢岳噴火災害や新潟県中越地震の追悼式、北海道南西沖地震の鎮魂行事でも「周年」が使われている。

 だが、一般的には「創業50周年」「結婚10周年」など祝い事に使う印象が強い。尼崎JR脱線事故では、追悼式典の名称に「周年」や「慰霊祭」を使うことに、一部の遺族が抵抗感を示し、JR西日本は年数の付かない「追悼慰霊式」とした。

 17日の県の式典に参加した医師(68)=神戸市=も「遺族に『お子さんを亡くして15周年ですね』とは間違っても言わないはずだ」と批判する。

 遺族の意見はどうか。今年の式典で遺族代表としてあいさつした松浦潔さん(56)=神戸市=は「周り巡る、という意味に受け取っており、違和感はない」と話す。

 一方で、2003年の式典であいさつした会社員(49)=さいたま市=は「記念行事を表しているようで、とても違和感がある」と指摘する。

 神戸市の式典は「震災15年追悼の集い」の名称で「周年」は使わない。04年に市の集いで遺族代表となった中島喜一さん(62)=同市=は「めでたいときの言葉の周年を使うのは『あり得ない』と、ずっと思っていた。遺族は言葉ひとつでも傷を深めることがある。私たちの目線では使わない言葉」と語った』


 広辞苑の意味を引けば、「周年」が目出度い時に使う言葉でない事は明らかです。しかし、多くの祝い事でこの言葉を目にすることも事実です。

 従って、一部の遺族の方が「周年」に違和感を感じてしまう事はやむを得ない事であり、“周年は目出度い言葉として使うものではありません。誤解です。ですから周年を使います”と、式典を開く自治体が主張すべきものでもないでしょう。

 何となれば、式典の最大の目的は非業の死を遂げた被災者の方の冥福を祈るため、後に残されたご遺族の哀しみを癒すためのものだからです。
 その哀しみを少しでも減じる事が出来るのであれば、「周年」を削る事などなんでもないことです。

 改めて家族を亡くしたご遺族の哀しみの大きさを認識させられます。

 理不尽な自然の暴力によって愛する家族を失った。
 その哀しみと怒りをぶつける対象がないやるせなさ。
 自分と同じ哀しみを抱く人ばかりではない苛立ち。

 切なく、辛く、張り裂けるような気持ちで迎える1月17日。

 私たちがなすべきは、『「周年」という言葉は追悼の場に相容れない言葉ではない』と主張する事ではなく、『少しでも哀しみが言えるのであれば、周年と言う言葉使わないでいこう』というという思いやりの心を持つ事なのでしょう。

 ネットでは反論の主張の方が多いようですが、私は神戸市の対応と神戸新聞の記事は正しい視点に立っていると思います。

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