今年も父の日が来ました。昨年書いた記事ですが再投稿します。 初めての方で気が向いたらお読みくださいBGM ある年の「父の日」に起きた、ある父と娘の物語。 女の子は父親に似ると幸せになれると云われている・・・ 根拠の無い風説に過ぎないかもしれない。 だが、本当にそうなのかもしれない・・・ 一組の父と娘がいた。 父親は今年で長年勤め上げた会社をめでたく定年退職し 静かな隠居生活を始めている。 一人娘は、30歳を過ぎても結婚をせず仕事に没頭し 今では何人もの部下を抱える、バリバリのキャリアウーマンだ。 父親は、自分が仕事から解放されたのも手伝ってか 娘がなかなか身を固めない事への小言を、毎日のように娘に言う。 『早く結婚しなさい』 『うるさいなぁ、大丈夫だよ心配してくれなくてもぉ』 今でこそ、ヤリ手のキャリアウーマンで 打たれ強く、押しも強く 男社会の現場でもバリバリ仕事をこなしている彼女だが、 幼少期は若干・・・というか、真逆の性格の少女だった。 幼少期の彼女は、それはもう繊細な精神の持ち主で 感受性が強く、植物や動物を可愛がる少女であった。 その繊細すぎる性格からか・・・ 少女が育てていた花が枯れてしまった時は、熱を出して何日も寝込んだり 育てていた文鳥が死んでしまったら、食事を一切取らず ふさぎこんで、衰弱してしまうほどのショックを受ける子であった。 そのたびに父親はオロオロし、うろたえ、よく会社を早退して 娘の面倒をみたものだった。 娘の病的なまでの「生命」への執着心。 父親は、その理由から 彼女に「一世一代の嘘」をついてきた。 彼女の母親・・・つまり父親の妻は、 彼女の出産の直後、不慮の事故で亡くなってしまっていたのだ。 彼女が物心ついてきた頃 『パパ、わたしのママはどこにいるの?』という質問に、つい・・・ 『ワケがあって、違うところにいるんだよ』と・・・ そして、時が経ち自我に目覚め、くだんのような性格が明るみになってきた頃には 父親はすでに、娘についた「一世一代のウソ」を撤回できない状態になってしまった。 『ママはもうこの世にはいない。死んでしまった』などと 知ろうものなら、いったいこの子はどうなってしまうのだろか・・・? 時が経つにつれ 『どこか違うところ』から 『実は離婚した』と言う風に 娘の成長に合わせ、ウソの上塗りを続けていった父親。 父親は、娘を溺愛し、育てた。 その分・・・・娘は父親ベッタリの少女へと成長する。 子供の頃から、父親の後ばかり付いてまわる娘。 小学校の作文で 『大人になったら、パパと結婚したい』と・・・ しばらく時が経つと・・・ 『パパに似た人と結婚する・・・』に、表現が変わった。 なぜ?という父親の問いに娘は 『だってパパの事好きだけど、親子では結婚できないじゃん だから、パパに似た人と結婚するのっ!』 この頃の娘は、「父の日」には毎年、 父親の似顔絵を描いてプレゼントしていた。 やがて・・・ 風呂も別々に入るようになった。 洗濯物を父親と同じ洗濯機で洗わなくなった。 どんな友達と付き合っているのか聞かれると嫌がった。 反抗期も人並みに迎えた娘。 娘は立派に成長し、 海外の大学に留学が決まり、父親の心配の元であった 「繊細すぎる性格」も驚くほど緩和され、 今では「現実を受け入れる強さ」みたいなものが備わっている。 4年間の海外留学の出発前夜・・・・ 父親は意を決し、娘を食卓へと呼び出す。 母親の真実を伝えるために・・・・ (ここで伝えなければ、いつ伝えられるんだ・・・・) 娘は、父親の申し出をスルリと交わし 『明日早いからもう寝るね』 次の日、娘が旅立ったあとのテーブルの上に一枚の手紙。 娘から父宛である。 そこには・・・・ 18年間男手だけで自分を育ててくれた感謝の意と・・・・ 「母親の死」のことは知っていた・・・という事実が書き記してあった。 手紙は、そう結んでいた。 父親は声を出さずに泣いた。 娘は留学中も、紫陽花の咲く季節に 毎年手紙を寄越していた。 「父の日」への感謝として・・・ 娘は海外から戻ると現在の会社に就職し 海外で身につけた、語学力や行動力、パッション 価値観、方法論、スタイルなどを遺憾なく発揮し、現在に至る。 仕事の虫で、男勝りの彼女にはなかなか浮いた話がない。 歳をとった父親の小言は増す一方である。 ある晩、かなりの温度での口論になる。 『結婚する気はないのかっ!』 『無いわけじゃないけど、ちょっと放っといてよっ! 今、大事な時なんだからっ!だいたいパパ、最近ちょっとうるさ過ぎるよっ』 そんな口論をした数日後、 父親は倒れた・・・・・・ 末期のガンであった。 病床に臥してわずか二ヵ月後に、 主治医から「あと一ヶ月もつかどうか・・・」と宣告される。 『私・・・自分の事ばっかだったね・・・パパの体の事なんか・・・ ちっとも気付かなかった・・・バカだよ・・・私、ホントにバカだよ』 自責の念にかられ 泣き崩れる娘。 庭の紫陽花が、六月の雨に打たれて揺れている。 カレンダーはもうすぐ「父の日」と告げている。 次の日娘は父親のベッドの横で「ある事」を告げる。 『パパ、私・・・結婚することになったの』 痩せこけて、顔色の悪くなった父親は、嬉しそうにうなづく。 『・・・そうか・・・良かった・・・本当に良かったなぁ・・・』 『だからパパ、早く良くなってね、早く治して結婚式に出てね』 『・・・うん、もちろんだ・・・パパはお前の花嫁姿を見るために 生きてきたんだから・・・治すさ、絶対・・・』 娘は病院長に直談判した。 「是非、父親の病室で結婚式を行わせてくれ」と懇願した。 理由を聞き納得した病院側は、異例の 「病室結婚式」を許可する。 ある年の「父の日」・・・ とある病院の病室から、賑やかな歓声が聞こえる。 紙ふぶきと、ライスシャワーの雨の中 純白のウェデイングドレスを身に纏った愛娘が・・・ その横には実直そうな青年が・・・ 腕を組んで病室に入ってくる。 父親は、この上もない歓喜の表情で二人を見つめる。 目にはいっぱいの涙を浮かべ、微笑んでいる。 手には・・・子供の頃娘が描いてくれた自分の似顔絵が握られている。 父親が逝ったのは 娘が企てた・・・・「ニセ結婚式」の三日後のことだった。 結婚相手役は会社の同僚に頼んだ。 何年か経った、「父の日」・・・・ 娘は、一通の手紙を読んでいる。 その手紙は、あの「ニセ結婚式」の直後に父親が 最後の力を振り絞って書いたもので、 彼が亡くなった翌日、娘の元に届いたものである。 B5サイズの便箋に、震えるような筆跡の文字が バランス悪く並んでいる。 懐かしむように、手紙を読む娘。 娘は手紙を読みながら号泣する。 何度も何度もすすりあげては、号泣する。 『パパ・・・本当にごめんね・・・・ パパ・・・本当にありがとうね・・・・ 絶対に、絶対に・・・幸せになるね、パパ・・・・』 庭の紫陽花が、六月の雨に打たれて揺れている。 娘の目の前には、 優しく微笑んでいる大好きだった父親の遺影が 飾られている。 そして、遺影を前に号泣する娘の肩に そっと手を添える青年が・・・ 父親の笑顔とよく似た青年が 娘を優しく包み込んでいる。 |

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>レオままさん
お母さんのも天国でわかってますよ。
お父さんを大切にしてあげてください。
コメありがとうございました!
2009/6/22(月) 午前 7:32
>Charはんさん
ありがとうございます。
やっぱいいい曲ですよね、パパは・・・
2009/6/22(月) 午前 7:33
>アズさん
ご両親がご健在なら是非!
離れているなら電話でも。
一緒にいるならスキンシップでも。
一緒にいられるときを実感してみてください。
2009/6/22(月) 午前 7:35
>ゆっちさん
笑!!!!
カレーの日かぁ!
オイラ、カレー大好きっす!
カレー残しといてください!
明日食いますから(笑
2009/6/22(月) 午前 7:37
>KEIさん
肩たたき券・・・いいっすね!
とても微笑ましいです。
相思相愛の父娘・・・
みんなどこの家庭も憧れるカタチだと思いますよ。
ありがとさんです!
2009/6/22(月) 午前 7:39
>のぶさん
ありがとうございます!
一年前も読んでくださっていたんですね?
そう思うと、たった一年だけど長いお付き合いをさせて
もらってる気がします。
親子関係なら、もっとですもんね。
のぶさんのような方でしたら
父上の温厚そうな性格が想像できます(笑
2009/6/22(月) 午前 7:42
ごぶさたしてます。朝から晩までパパ、パパの毎日ですが、自分の娘だからこちらも思わずニッコリです。抱きしめると抱きしめられているみたいです。「お嫁さんになる」なんて言われたら泣いちゃいそうですわ。(笑)
2009/6/22(月) 午後 0:53 [ - ]
>fukumimibooさん
男親は娘が離れていくのが一番辛いでしょうね。
子供がいないので実感としてわかりませんが
気持ちはわかります。
喜ばしい成長と共に、自分の手から離れることへの
カウントダウンですもんね。
コメありがとうございました!
2009/6/22(月) 午後 1:21
こんばんはyuzuさん。
去年もこのお話を読んで泣かされましたが・・・
今年も涙があふれます。会社なのにぃー(笑)
2009/6/22(月) 午後 8:35
>姫子さん
すいません(笑
父の日にちなんで。。。
個人的に好きな記事なのでまた読んでいただければなぁと思い。
ありがとうございました!
2009/6/22(月) 午後 9:02
こんばんは。
このお話覚えていますよ。いいお話です。ジーンときました。
私のお母さんの事が心配になりました。というのも、3年前癌の手術をして完治したと思っていた矢先、先月再発したかもしれないと言われショックを受けました。今は結果待ちです。
そして、お義母さんも腰の骨が圧迫骨折しているし…なんか記事と関係なくてすみません。。。
2009/6/22(月) 午後 11:55
>miremakinsaさん
両方のお母さんが大変なことになっているんですね
心配です。
しっかり面倒をみてあげてください。
コメントありがとうございました!
2009/6/23(火) 午後 1:38
やさしい『うそ』ですね・・
わたしの父はわたしが27歳の時がんを発病しましたが・・本当の結婚式を贈ることができました。
1ヶ月後に他界しましたが・・わたしにとって父への最大の贈り物でした。
しあわせでいることが親への贈り物なんですよね・・
いい話ですね・・ぽちです(*^_^*)
2009/6/25(木) 午後 10:22
>kyoppyさん
この話のその上を行くリアル体験してるんですね。
お父さんの死は早すぎですが
さぞかし満足していかれたのでしょうね。
愛娘の結婚を見れたのですから・・・・
ありがとうございました!
2009/6/27(土) 午前 9:28
yuzuさん、こんばんは。
あれから1年経ったのね。
yuzuさんの涙で時の流れを知るなんて。
あっ、なんだ。雨か。
うん、雨だ。
2009/6/28(日) 午後 8:38 [ an71 ]
>TOMAさん
こんばんは!
そうなんですよ、TOMAさんとのお付き合いも
もう一年以上になるのです。
嬉しいっすよね、なんだか!
2009/6/29(月) 午後 8:42
yuzuさん、うれしいっすよ!
7月になったド!
2009/7/1(水) 午後 9:11 [ an71 ]
ほんとだ!
TOP変えないと・・・・
2009/7/2(木) 午後 5:33
あっ!やっと気がついたみたいだ(笑)がはは〜!!!!
2009/7/2(木) 午後 5:56
>KEIさん
すんません!
サボってました・・・っていうか(泣
今アップしましたんでご覧ください!
2009/7/3(金) 午後 4:03