弓月城太郎の『神秘体験』

皆様のお陰で連載を無事終了することができました。最後までお付き合い頂きありがとうございました。作品の感想お待ちしております。

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連載20回目

 いままで昇ってきた緩やかな斜面を振り返ると、そこからは雄大な景色が一望できた。ゆるやかな起伏

をみせる明るい緑の丘々が遥か遠方まで連なり、さらに遠くの方には、白い残雪を戴いた北アルプスの稜

線が、青空との境界にくっきりと銀色の線を描いて輝いていた。鏡のように澄んだ湖は、明るい空の色を

映し出し、山の麓にはカラマツの森が広がりシラカバの林へと繋がる。遠くに臨む林の木立の中には、あ

ちこちに点在する旅館や別荘が微かに見えた。草原を渡るやさしい春風がかぐわしい若草の香りを運び、

恭子の可愛らしくお下げに結った髪を揺らしている。いつもは黒髪に見える恭子の髪がのどかな春の陽射

しに透けて、栗毛色に照り映えている。恭子が微笑み、歌いだす。



 風にゆらめく金色{こんじき}の木漏れ日よ 我は歩みだす光の中を

 小鳥らの歌うしあわせの歌 我も口ずさむ、その歌に合わせて

 梢を渡る青嵐{せいらん}のように 駆け抜ける聖霊の息吹

 満つる想いは果てしなく 神よ我と共にいまし給へ



 恭子が歌った歌は、新エデン教会の聖歌二十一番だった。歌が終わりに差し掛かると、母さんがハミン

グをはじめた。次は恭司が歌う。



 いのち輝く緑の沃野よ 我は駆け出す喜び急ぎて

 谷を渡る風のさやけさ 我も渡らん、その風に乗って

 呼び交わす谺{こだま}のように 響き合う聖霊の歌声

 湧き立つ力は神のため 神よ我が想いを受けとめ給え

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訪問ありがとうございました。ぜひゆっくり拝見させていただきます。

2007/1/25(木) 午前 1:16 [ グッチ ]

ありがとうございます!お暇なときで結構ですので、是非お願い致します。

2007/1/25(木) 午前 6:39 [ yuzukijoutrou ]

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