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時代屋の女房(松竹映画1983年)
監督 森崎東
出演 渡瀬恒彦、夏目雅子
原作 村松友視
夏目雅子の代表作の一つとしていまだに価値を失っていない作品と言えるかもしれません。
品川区大井町のとある歩道橋のらせん状階段を下りたところに、安さん(渡瀬)という独身男が「時代屋」という名の古道具屋を営んでいる。
ある日、ちょっと派手な感じの若い女が、店に入って来るなり抱いている猫を預かってくれないかと言って、安さんに猫を抱かせる。その女性の名は真弓(夏目)という。その日以来、安さんと真弓は夫婦のように暮らすようになる。しかし、真弓は、猫のようにふいと家を出たきり1週間帰って来ないことを繰り返すようになる。安さんのそばにいるのは真弓が連れてきたアブサンと名付けた猫だけ。安さんは真弓にその理由を問い詰めるようことはしない。これに安さんの飲み仲間のクリーニング屋の店主や喫茶店のマスターなどのエピソードが挟まる。
この映画、ずいぶん前に観たときはイマイチの印象がありましたが、最近WOWOWで放送されたので、この映画の夏目雅子を確認したくなり、観てみました。
相変わらず曖昧模糊で不可思議な内容でしたが、今回は、いくらかこの映画の良さがわかった感じがしました。
安さんの真弓に対する思い入れがどんどん強くなっていることはわかります。でも、安さんはクールに構えたまま。安さんの本心は丸見えとなりますが、真弓の気持ちはどうもわからないまま。真弓は、いわば安さんの中にだけ存在する妄想のように実在感が乏しい。
そんなことから原作が読みたくなったのですが、絶版のためアマゾンで文庫本の古本を1円(送料別)で購入。この直木賞受賞の原作は、約80ページの中編で、映画よりも内容はさらにシンプルなため真弓の素性はもっとわからない設定となっていました。村松友視の作品は以前小樽の海猫屋を舞台にした「海猫屋の客」という小説を読んだことがありますが、これもファンタジックでとらえどころのない作品でした。読後、小樽に行きたくなり海猫屋で夜食事をしました。
映画では大井町が舞台であることはわかったのですが、原作を読んだら大井町の三つ叉交差点の一角に「時代屋」が建っているという設定だったことがわかりました。
実は、私は幼い頃大井町の三つ叉交差点からしばらく行った所に住んでいましたので、それを知ってちょっとうれしくなりました。JR大井町の駅前から阪急百貨店(当時)を右に見ながらバス通りを下り、池上通りにぶつかった所に件の三つ叉交差点があります。そこからさらに進んで大井町警察方面に曲がった先の一画にわたしが幼い頃に住んだ家がありました。
そこには1歳から小学校入学直前まで住んでいました。近くの幼稚園(今も存在します)に3年間通っていましたが、卒園直前に我が家は横浜に引っ越し、卒園までは父に送ってもらいながら通うということに。
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この映画、大好きなのです。なんとも頼りない儚げな雰囲気がたまりません。
あの歩道橋のある三つ叉交差点の近くに住んでいたことがあるなんて、驚きですね。
TBさせてください。
2016/4/7(木) 午後 11:18 [ あきりん ]
「時代屋」「女房」というタイトルから浮かぶイメージがなかなかいいですね。
余談ですが、夏目さんの役は奇しくも私の名前と同じでちょっと変な感じ 笑
村松友視さんの本はアブサンものを読んだだけですが面白かった記憶があります。
この作家のファンになったきっかけがテレビだったのですが…何だったか忘れました😅
大井町には絶品のピザを安く提供する店があるので是非行きたくて!🍕
ナイス👍
2016/4/7(木) 午後 11:52
> あきりんさん
お好きな映画でしたか。TBありがとうございます。
森崎監督としては、ちょっと異色の作品になっていますね。原作にないエピソードなどでは監督らしいばからしさが出ていました。
大井町では三つ叉交差点は有名で幼稚園児だった私でも憶えていたくらいです。
2016/4/8(金) 午後 0:07
> moさん
夏目雅子はちっとも女房的ではなありませんが、原作では、友人たちの言葉として、地代屋は女房でもっているというのが出てきます。
同じ真弓さんだとなんとなく映画の真弓さんに親しみがわいてきませんか?
アブサンものは今でも手に入るようですね。今度読んでみようかと思っています。
大井町の家は親戚に譲り今でも住んでいますので、会う機会があったらピザ店のこと聞いてみます。
ナイスありがとうございます。
2016/4/8(金) 午後 0:17