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認知症の人にどう接したらよいか、悩む介護職員は多い。認知症ケアの先進国・スウェーデンの介護方法を取り入れ、そのノウハウを日本でも生かそうとする現場を訪ねた。(読売新聞・内田健司) 千葉県浦安市のJR新浦安駅から車で5分余り。住宅街の一角に、薄緑色の壁に真っ白な柱や窓枠が一際映える、ヨーロッパ風のデザインの建物がある。介護付き有料老人ホームと認知症デイサービス、小規模多機能型サービスが一体となった、高齢者複合施設「舞浜倶楽部新浦安」だ。 ここでは、「親孝行のお手伝い」を理念に、「認知症になっても安心して暮らせる環境づくり」に力を入れている。今年1月からは、スウェーデン生まれのグスタフ・ストランデルさん(35)が総支配人を務めている。 ストランデルさんは、日本の高校、大学への留学経験などを通じ、日本で「スウェーデンは福祉の国」と呼ばれていることを知り、母国の高福祉を再認識。2003年に東京でスウェーデン福祉研究所長に就任し、日本各地の介護施設を訪ねるうち、母国では現場で徹底されている「個人に合わせたケア」を普及させる必要性を痛感した。 舞浜倶楽部では、スウェーデンで実践されている認知症ケアのうち、「ブンネ楽器」という専用に開発された楽器を用いた音楽療法や、「タクティール」と呼ばれるマッサージ法などを取り入れている。 ブンネ楽器は、ギターのような形をした楽器のことで、大きめの文字と色で3段階のキーが示してあり、レバーを押さえれば簡単に演奏できる。徐々に身の回りのことができなくなっていく不安をもつ認知症の人が、「自分にも演奏できる」という達成感を味わえるのが魅力だ。ストランデルさんが十八番の演歌、「雪国」を実演しながら歌うこともある。「演奏を楽しむと同時に、脳を活性化させる効果も期待できる」と強調する。 タクティールは、オイルを付けた手で、手や足などをなでるように触れるもの。緩和ケアとして、注目を集めている。本場で研修を受けた舞浜倶楽部デイサービス管理者の北島文さん(34)は「鎮静効果があり、会話を交わさなくてもコミュニケーションがとれる感じがします」と話す。 スウェーデンでは、年をとっても障害をもっても普通に暮らす「ノーマライゼーション」の理念が普及しており、舞浜倶楽部でも、地域のにぎわいが感じられる場所で、地域の人たちと密着しながら暮らしていくことに力を注いでいる。今年6月には、母国の「夏至祭」をまねたイベントを企画し、利用者と近隣住民らとの交流を深めた。 認知症ケアに力を入れる施設では、舞浜倶楽部のように、職員をスウェーデン研修に派遣している事例も多い。 1984年に全国で初めて認知症専門病院を開設した「きのこエスポアール病院」(岡山県笠岡市)でも、関連の施設を含めて、スウェーデンで研修した約30人の職員が働いている。 佐々木健院長は「個別ケアと言って、形だけまねてもダメ。認知症になっても一人の人間として生きているというノーマライゼーションの理念を持つことが欠かせない。現場の人間が『共生』の意味をよく理解して、実践することが何より大切だ」と話している。(読売新聞)
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若年認知症
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第5回南北海道認知症フォーラム(南北海道グループホーム協議会主催)「TAKE ACTION」が5日、七飯町文化センターで開かれた。約900人が参加。国内の第一人者から認知症医療の現状と最新の対処法などを学んだ。 講師には認知症介護研究・研修東京名誉センター長の長谷川和夫聖マリアンナ医科大名誉教授、同センター研究部副部長の永田久美子氏、NHKチーフプロデューサーの小宮英美氏と、いずれも認知症研究の第一人者を招いた。 このうち長谷川氏は「認知症の医療とケア―今とこれから―」と題して、アルツハイマー型認知症のメカニズムと経過、予防法などを分かりやすく説明。認知症ケアのポイントとして「対象相手の内面を大切にし、理解しようとする気持ちが必要。介護のストレスをためないように、一人で抱え込まないことも心がけてほしい」と訴えた。 また、この日のフォーラムは、日本認知症ケア学界認定認知症ケア専門士の単位認定講座にも認められ、約800人が単位を取得した。 同協議会(林崎光弘会長)は渡島・桧山管内の事業者の相互連携を目的に2003年に設立。現在は64事業所が所属し、毎年1回、大規模なフォーラムを開催している。また今回は第2回北海道グループホーム大会との共催となった。(函館新聞・小川俊之)
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血圧が高い中高年は、脳に何らかの損傷を受けて物忘れしやすい傾向にあることが米アラバマ大バーミングハム校の研究でわかった。高血圧は脳卒中や心臓病などの危険を増すことが知られているが、認知症予備群も生み出していることになる。25日発行の米神経学会誌ニューロロジーに論文が発表された。 研究チームは、脳卒中を起こしたことがない45歳以上の米国人約2万人の血圧データと、「今日は何日ですか?」といった認知機能テストの結果を分析。高血圧は「最高血圧140ミリHg以上か最低血圧90ミリHg以上、あるいは高血圧の薬を服用している」と定義されるが、最低血圧が10ミリHg上がるたびに、認知機能に障害が出る危険が7%ずつ上がることがわかった。 過去の実験研究では、最低血圧が高いと脳の細動脈が弱くなって神経細胞が損傷を受けることがわかっている。チームは「高血圧を治療することで、認知機能障害を防げる可能性がある」としている。 今回の研究では、最高血圧と認知機能の間には関連は見られなかった。 高齢者には高血圧と認知症が多くみられることから、関連があると考えられてきたが、これまで明確な結論は出ていなかった。 (朝日新聞)
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本人ネットワーク支援事業・実践報告会が、8月29日横浜市で『認知症の人の社会参加を考える』という命題で行われました。 函館からも私ら二人と函館大学の大橋准教授、そして函館認知症の人を支える会の佐藤会長も出席していました。 認知症の人本人の発表として青津優子さんの『私の思い』が発表されました。 大変感嘆しました。 落語絵本の『まんじゅうこわい』を語ってくれました。 青津さんから、認知症になってから最初、外に出なくなった。これが良くない。積極的に表に出るようになってから、気分が落ち着いたと話された。 シンポジウムとして、認知症の人の今とこれから−生きがいと社会参加という命題のシンポジウムがありました。 おりづる苑の前田俊之管理者より、認知症の人たちは働きたい。人の役に立ちたい。体を動かしたい。地域と係わりたい。そんな願望が強い。 若年認知症グループどんどんの中川和子さん、若年認知症社会参加支援センタージョイントの村中知恵さん、そして社団法人認知症の人と家族の会の高野静子さん、西村典子さんによるシンポジウムが行われました。 |
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全国のトップを切って「第91回全国高校野球選手権」(8月8日〜甲子園)が20日、南北海道大会函館地区予選から開幕した。新入部員の加入で今夏、6年ぶりの公式戦出場の上磯が函館水産と対戦。5回コールドで敗れたものの、最初で最後の公式戦となった3年生が意地を見せ、4回に1点を挙げ、完全燃焼した。開幕戦は、江差が34―0で爆勝。「全国一番星」で好スタートを切った。 「みんなでできて楽しかった。もっと長くやりたかったが、それは仕方ない」。試合後に泣く。入学以来、その機会にさえ恵まれなかった池田卓哉主将(3年)が、最初で最後の夏に「うれし涙」を流した。4月就任の伊藤俊介監督(36)も「あの涙は頑張った証し」と頑張ってきた3年生をたたえた。 3年間で一番つらかったのは、練習ではなく人集めだった。声を掛けても、部員は集まらない。池田は何度も部を辞めようと思った。それでも、野球が好きだから頑張れた。今春、1年生5人が加入した。3年生を含む部員は11人になり、03年夏以来の公式戦が見えてきた。練習は平日の1時間から毎日3時間に増えた。野球ができる喜びに池田は「全く苦にならなかった」と振り返った。 コールド負けにぼうぜんとする上磯・池田主将 記念すべき公式戦初戦に先発した池田は、ユニホームのポケットにOBからもらった写真をしのばせた。「マウンドに立ったら、何度も君のバックで守ってる仲間を見ろ」。メモを見て、自らを奮い立たせた。12安打を浴び、11失点。それでも4回、自ら死球で出塁。1死二塁で寺田朝信(3年)の左前打が出て、池田がガッツポーズでホームインした。 試合後のミーティングはみんな泣いた。赴任時、今の3年生が公式戦未経験であると知った伊藤監督は「そんなばかな話があるか」と感じたという。練習は、白の練習着ではなくジャージー。スパイクもない。部活というには、ほど遠い光景だった。そんな野球部を地域がバックアップした。PTAがグラブやスパイクのお金を工面。スポーツ用品店が練習着を提供してくれた。知らないおじさんが突然、ボールを200個置いていくこともあった。父母、地域が一体となって、6年ぶりの公式戦が実現した。 「大切なのはチームの和。この試合で、そのことが後輩に伝われば」池田は生徒会副会長らしく締めた。同じ志を持った仲間がいる。その喜びをかみしめながら、池田は胸を張って故郷に帰る。(読売新聞)
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