チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
阪 神 1 0 1 1 2 0 0 2 0 0 6 13
広 島 0 0 2 2 0 3 0 0 0 0 0 7
【投手】
(神)下柳、渡辺、西村、久保田、藤川球、上園−城島
(広)大竹、大島、上野、広池、ベイル、斉藤、梅津−石原
【責任投手】
(勝)藤川球27試合3勝1敗13S
(敗)梅津25試合1敗
【本塁打】
(神)ブラゼル23号ソロ(3回、大竹)、城島11号2ラン(5回、大竹)、マートン9号満塁(11回、梅津)
(広)梵6号2ラン(3回、下柳)
【戦評】
阪神が競り勝った。7−7の延長十一回二死一、二塁から代打桧山の2点二塁打で勝ち越し、さらに満塁としてマートンが9号本塁打を右越えに運んでリードを広げた。藤川球が3勝目。広島は救援陣が粘れず、守備の乱れも響いた。
11回、阪神・桧山がタイムリー二塁打=22日、米子市民球場(撮影・山田喜貴)【フォト】
(セ・リーグ、広島7−13阪神、8回戦、阪神6勝2敗、22日、米子)阪神にはこの人がいた。延長十一回2死一、二塁で代打桧山。素直に振り出したバットが白球をとらえる。鋭い打球は右中間を破る2点適時二塁打となった。
桧山は「最後にたまたま回ってきただけ。みんなでつないでくれたチャンスやから」と事もなげに言ったが、2点を追う八回に同じ代打で適時三塁打を放ち、試合を振り出しに戻した関本を含め、終盤での代打陣の活躍が光った。真弓監督は「後から出た人が活躍してくれた」とたたえた。
五回までに5点を挙げながら、嫌な流れにはまっていた。先発の下柳も含めて不安定な投手陣が踏ん張れない。1点リードの六回には2番手の渡辺が連打と四球で満塁としてから押し出し四球。1死も奪えずに降板し、結局この回の3失点につながった。
指揮官が「勝手にもつれさせて勝っただけ」と渋い顔で言うように、危うく星を落としかねない展開だった。和田打撃コーチは「控えが打ってくれて、それが勝ちにつながったのがうれしい」と自分のことのように喜んだ。
関本(八回に代打。初球をはじき返す同点三塁打)
「初球からあんなに真ん中にくるとは思わなかった」
11回、満塁本塁打を放つ阪神・マートン=米子市民球場(撮影・森田達也)【フォト】
(セ・リーグ、広島7−13阪神、8回戦、阪神6勝2敗、22日、米子)阪神のマートンが延長十一回に今季2本目の満塁本塁打でとどめを刺した。「チームが勝つことが何より重要」と普段からの言葉を繰り返して控えめに喜んだ。
それまで3四球と出塁では貢献したが、四回、延長十回は好機で打てず「タイミングの問題」と反省した。「できる限りのことはやるけど、僕も人間だから」と話すマートンはグランドスラムにも浮かれず、さらなる活躍を誓った。(米子)
五回、米子へあいさつ代わりの場外弾を放った城島【フォト】
フルスイングから放たれた閃光が、一瞬で場外に消えていった。城島が、自身初見参の米子にあいさつ代わりの一発。左翼席に陣取った少年たちが、一斉に球場外へ走った。
「会心だったね。だけど、打った瞬間にというわけではなかった」
逆転された直後の五回一死一塁。変化球攻めに4球連続ファウルの後の7球目だった。甘く入ったスライダーをひと振り。左翼線への弾丸が、あっという間にカクテル光線を切り裂いた。一時試合をひっくり返す11号2ランが、観客席後方の茂みを軽々と越え、暗闇に吸い込まれた。
「中学校まで飛んでいったでしょ!!」。左翼席の30メートル後方には、米子市立東山中の運動場がある。前日21日、同校の伊木浩教頭(49)が「学校に球が飛んでくるようなことがあれば、生徒に外に出ないように呼びかけるなど対策を考えないといけない」と空襲警報を発令していた。知ってか、知らずか。手応えありの一発に、おどけてみせた。実際は、学校の敷地まであと3メートル届かず。もちろん、生徒は下校している時間帯とあり、被害はなかったが満員のファンを魅了した。
「三塁、アウトでしょ〜」。試合後、声を張り上げたのは直前の守りについてだ。五回一死二、三塁、大竹の打席で三塁へけん制球。倒れ込んで帰塁する三走・赤松にドンピシャで刺したように見えたが、判定はセーフだった。
「審判も突然、投げてきたからビックリしたんじゃないの」
三塁手・新井が両手を広げ、天を仰ぐほど際どいプレーだった。直後の1球目に大竹が決めたスクイズが二走の生還も許し、逆転された。少し頭上を見上げ、唇をかんだ城島は悔しさを、バットに乗せた。
「勝ったからよかったね」。背番号2の不敵な笑いは、勝利の証し。もつれた長時間ゲームも、地方のファンには喜び? その中心でジョーが輝きを放っていた。(安藤 理)
阪神・下柳剛投手(42)が21日、米子市民球場で指名練習に参加。22日の広島戦(米子)の先発に向け、キャッチボールなどで、最終調整を行った。
登板ごとに安定感を増している左腕に、好データも後押しする。虎移籍後の2003年以降、地方球場では6試合で4勝1敗、防御率2・91とめっぽう強いのだ。唯一の黒星が同球場とはいえ、42歳を迎えてから、連勝中の男には関係ない。
米子は両翼92メートルと狭いため、山口投手コーチは「低めに集めることが大前提。基本に立ち返るしかない」と語った。前日20日の横浜戦(横浜)で今季ワーストタイの4被弾しているだけに、同じ過ちは繰り返してはいけない。また、久保投手コーチは先発陣に「後ろにつなぐ投手がいてるから、5、6回まで全力でいってほしい」と奮起を促した。
14日に25歳の一般女性と入籍発表後、初マウンド。船出を飾りたい。
本塁打を放ちベンチ前で出迎えられるブラゼル(撮影・森田達也)【フォト】
徹底したマークも気にならない。豪快に振り抜いた打球は瞬く間に右翼スタンドに突き刺さった。また、ブラゼルがやった。自身初、阪神では1986年に真弓明信(現監督)以来、24年ぶりの5戦連続弾をぶっ放した。
「弾道が低かったからどうかなと思ったけれど、この球場であの打球を打つってことはツキもあるんだろうね」
場面は1点リードの三回二死走者なし。カウント1−2から、先発・大竹の内角直球をガツン!! 鋭い打球は両翼92メートルの狭い米子市民球場のフェンスをあっさりと越えた。本人いわく、「ツキ」かもしれないが、驚異のパワーがあってこそ。23号ソロで本塁打キングを盤石にし、その後も2安打。2試合連続となる9度目の猛打賞を記録した。
豪快なスイングの裏側で自己管理はきっちり。体調面のことを考え、禁酒生活を続ける。「僕は全然、お酒を飲まないのさ」。米子入りした前日21日もマートンら助っ人カルテットで焼き肉へ。大男の集まりだから、当然金額もはね上がる…。そのお値段、約7万5000円。が、やはりアルコールは一滴も飲まなかったという。「僕はコーラばかりだよ」。甘〜い炭酸飲料でリラックス&疲労回復に役立てている? かは本人のみぞ知るところ。ただ、和田打撃コーチが「相手が抑えにきているなかで、結果を出している」と感嘆の声を漏らす好結果はベストな状態でゲームに臨む姿勢が生んでいる。
「勝ったことがすべてだよ」
試合後、帰りのバスまでの道中。大声援を送るファンのなかに、一人の男の子を見つけ、折れたバットをプレゼントした。バースと王貞治がもつ7試合連発の日本記録も視界に、心優しきB砲がチームを支えている。(小松 真也)
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