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負けてたまるか!!
【投手】
(中)ネルソン、高橋、浅尾、岩瀬、小林正、鈴木、清水−谷繁 (神)能見、渡辺、藤川球、福原−城島、小宮山 【本塁打】 (中) (神) 【戦評】 総力戦の末に引き分け、阪神が首位を守った。阪神は1−2の九回二死三塁で、代打桧山の二塁後方へ落ちる適時打で同点。その後はチャンスを生かせなかった。中日は九回途中から救援の岩瀬が誤算で、逃げ切りに失敗した。 桧山、神の一撃!阪神勝ったも同然ドロー 誰もが叫んだ。落ちろ! 打った神様も、ベンチも、そしてマンモスを埋め尽くした虎党も。夢を乗せた白球は、飛び込んだ二塁手・岩崎達をかわして緑のじゅうたんの上にバウンドした。1点を追う九回二死三塁。桧山が絶体絶命の虎を救った。
「藤川が三塁まで行ってくれたので、向こうも開き直ってくるだろうと思ったので、こっちも開き直って、初球から思い切っていきました」
同点の走者だった大和の二盗が失敗して、二死走者なし。がけっぷちに追い込まれたが、右中間突破の三塁打を放った藤川俊の勢いに乗った。マウンド上は竜の守護神・岩瀬が仁王立ちしていた。左対左となって、真弓監督は、桧山をコールした。初球。内角に切れ込んできたシュート。背番号24の辞書に迷いの2文字はなかった。
藤川俊が勢いよく生還。チャンスをいかせなかった虎が、この一打で生き返った。
真弓監督は「引き分けたのがよかった。何とか点をとってくれてたね」と胸をなで下ろした。
今季、桧山家の“公約”が変化した。これまでは『本塁打を打てばオモチャを買ってあげる』。長男・周成(しゅうせい)くんと次男・宗秀(そうしゅう)との約束を交わしていた。だが、8月26日の広島戦(京セラD)。今季1号を放った試合後、桧山は自宅で目を輝かせる子どもたちにこう言ったという。
「もうオモチャはアカン。何か別のネタを考えなさい」−。代打の切り札として、3年以上のキャリアを積んだ。立場について「毎日、勉強。分からないことだらけ」というが、精進努力し、気がつけば長男は小学生になっていた。期待を一身に浴びて、結果を出してきたからこそ、ごほうびも成長した。それが、桧山、チーム、ファンにとって何よりもうれしい。
1歳年上の盟友・矢野が今季限りでの現役引退を表明したことも自らを奮い立たせる要素になった。
「一生懸命、リハビリをしていた姿を知っている。年齢も近いのですごく励みになる。もう一度、一緒に優勝を味わいたい」
負ければ8月28日以来、守り続けていた首位を陥落というピンチだった。首の皮一枚というところで、神様の意地が猛虎を助けた。10日にも優勝マジックが点灯する。
桧山はクラブハウスへと戻る際「西村がよくやったよ」と目を細めた。ブラゼルの暴言退場で野手不在。そんなハプニングで右翼&左翼の守備に就いた右腕をたたえた。
終電のお知らせがアナウンスされ、トランペットの演奏もない、5時間21分の大激戦。背番号24は大歓声を裏切らない。(阿部 祐亮) |
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2010年09月09日
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誰がどうみても完敗のなかで、光を見せた。ブラゼルが、ラミレス(巨人)に並ぶ42号ソロ。再び本塁打争いトップとなった。 「ホームランはよかったけれど、チームの勝利につながらなかったからね」 試合後は、赤いTシャツに短パンというラフな格好のブラ砲。悔しさからかその服装同様、顔を上気させ、振り返った。 初回から5点を追う展開で、反撃の太鼓を打ち鳴らした。二回だ。中日・山井の直球をうまくバットに乗せた打球は、大きな弧を描いて左翼席へと吸い込まれた。 「しっかり振り抜けて、いい角度で上がってくれたよ」 8月1日に本塁打王争いのトップから陥落。同27日にはラミレスに最大5本差をつけられたが、実に38日ぶりに再び頂きに立った。だが、数字に関心は示さない。あくまで「チームのため」が口癖の助っ人だ。 ただ、練習時から常に“上”は見ている。バックネット近くで行うティー打撃練習。ボールの下をひたすら叩く。時には空振りもするが、そのネットを超えようかというぐらい打球を上げる。「ホームランバッターは打球が上がらなくなると怖くなる」とは、和田打撃コーチの説明。“精神安定剤的”な調整にこだわりを見せている。 ただ得点は、このB砲による1点のみ。中日・山井の前に8回11三振。22試合目の対戦にして、阪神戦初勝利を献上してしまった。「(山井からは)ヒットも出たし、手も足も出ないということはなかった」と和田コーチ。次戦での攻略へ、自信を覗かせた。 「とにかく自分のできる全力で、プレーするだけさ」 最後に、9日の中日戦(甲子園)に向け締めたブラゼル。その視線は、やはり「上」向きだった。(栃山 直樹) |
能見よ、頼む!! 首位・阪神は中日に1−10と大敗、0・5ゲーム差に迫られた。マジック点灯は10日以降にもちこされたが、9日の甲子園での同カードには右足甲骨折で戦列を離れていた能見篤史投手(31)が先発予定。待ちに待っていた昨年13勝左腕の復活で、再びM点灯に王手や!! 首位攻防第2ラウンドは序盤の大量失点が響いて、大敗…。先発・メッセンジャーの乱調、危険球退場による早期降板。そこに守備のミスも絡んだ。ふがいないゲームに真弓監督は淡々とした口調で振り返った。トップに立ついまだからこそ、改めて守り勝つ“真弓野球”を強調した。 「初回の5点はツキがなかったのもあるが、もうひとつ球際の強さを見せてくれれば2、3点に抑えられた。投手も含めて守りも粘り強くやっていかないと」 当然、うつむいている暇もない。中日との首位決戦はこれで1勝1敗。0・5ゲーム差で迎える9日の聖地での一戦。負ければ首位陥落。是が非でも勝ちたい決戦…。ついにあの男が帰ってくる−。 故障で離脱していた能見だ。130日ぶりに1軍の先発マウンドに立つ。試合前練習で、キャッチボールや犠打練習をこなした後、大粒の汗をしたたらせながら静かに闘志を燃やした。 「いまさら細かいことを言っても勝てない。自分のできることをやるだけです。戦力にならないと意味がないんで」 たどり着いた。5月2日の巨人戦(甲子園)で走塁中に負傷して、途中交代。診断結果は右足甲の骨折だった。実戦復帰したのが8月26日のウエスタンの広島戦(鳴尾浜)。2回1安打1失点と上々のスタートを決め、3日の同・オリックス戦(鳴尾浜)では6回1/3を2安打無失点、10奪三振。文句なしの“一発快投”で優勝争い真っ最中に戻ってきた。 竜打線とも昨年1度対戦して、1勝、防御率2・57と苦にしない。山口投手コーチも「(先発が)一枚増えるよりも大きい」と話すなど、多大な期待を寄せる。 明るい材料はもうひとつある。左腕とともに虎のガッツマンこと平野もスタメン復帰を果たす予定だ。 「きょうは不安があるか試す感じでしたが大丈夫。あしたから頭(スタメン)で出てチームに勝利に貢献できるように頑張ります」 4日の広島戦(マツダ)で左ふくらはぎに死球を受け、2試合連続で欠場していたが、この日は9点ビハインドの七回に代打で登場。首位打者の貫禄十分に左前打を放ち、不安を一蹴した。 これで、欠けていたピースがようやくそろう。監督会見の最後。指揮官は『あしたが大事か』と問われると、「もちろん。あしたから切り替えてやっていきたい」と力強く締めくくった。 ライバル相手の大敗とはいえ前を向ける。最高の“起爆剤”を手にした虎が、5年ぶりのリーグVへ再ダッシュを決める。(小松 真也) |
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