座間放射能測定室

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温度対策(冬)


冬場、測定を終えて帰りますと、この時期の夜間は気温がかなり下がってしまいます。
そうしますと朝暖房のスイッチを入れて測定開始までの時間に(温度が安定するまで)かなり時間がかかってしまいます(特に下部を遮蔽している場合はもっと時間をとったほうがいいでしょうし…)

夏場は夜はそこまで温度が上がらずに安定していたので、朝エアコンをつけると割と丁度よい状態でした。
実はこの冬場の状況のほうが温度変化が激しいということになります。

もちろんエアコンをつけっぱなしにすればいいのでしょうが、光熱費や安全性を考えるとあまり現実的ではありません。そこで毛布をかけて帰ったり、ダンボールをかぶせたり、などの工夫もされているところがあると聞きましたが、今回はそれに加えてさらに工夫をしてみたいと思います。

現状:朝あわてて校正して測定を続けると温度が5度近く変化する(上がってしまう)ことがある。
温度計を装備して温度補償(スタビライザー)機能のあるAT機でも流石に気持ちのよいものではありません。
(温度補償→自動アンプゲインなどと言う場合もあります)

※ご存知のとおりNaI(ヨウ化ナトリウム)の結晶体は温度にとても影響を受けやすく
測定中に温度がかわってしまいますと、(特に温度補償が無い機種だと)スペクトルが右へ左へずれてしまうのです。それを温度ドリフトといいます。AT機ではカリウムが多い検体を測定する場合はそのピークを参照して自動的に迷子にならないようにソフト側が修正してくれるという話も聞きます。さらに、自然の地面からのK-40もありますが、当測定室のように遮蔽を強化した場合はその副作用としてその天然K-40の影響も少なくなっているので迷子になりやすい状態なのかもしれません。

さらに本国のベラルーシでは出荷前のキャリブレーションを温度20℃湿度66%の環境にて行っているとのこと
ですので、なるべくその環境に近づけたほうが、朝のカリウム校正のチャンネルでのズレもなくなってくるのでは?

そこで夜間の「保温」(温度恒常化)を行います。設定目標は20℃

下部は遮蔽してあり、水のペットボトルのダンボールで囲まれていますので、つまりは半チャンバー状態。

ATの遮蔽本体の下部にサーモスタットのセンサーと温度計をはりつけて爬虫類用のサーモと
赤外線ランプ(75W)にて暖めてみます。

イメージ 1

下にあるのは20mmの鉄板その上に書籍でのシムさらに鉄板でつくった遮蔽容器。
鉛の筒にてディテクションユニットのはみ出た部分をカバーしてあります。(過去記事参照のこと)

注意するのは、直接暖めるのではなく全体的に満遍なくあたためること。センサーにも直接ライトが
あたらないようにします。そして手前にもペットボトルのダンボールを戻し、10cmほど隙間をあけた状態で囲みます。

イメージ 2


あまりにも横に隙間がある場合はエアパッキンでもまるめて詰めればいいでしょう。

右の緑色のものがサーモスタットです。内部の温度が高くなると切れ、低くなると点きます。

イメージ 3

温度計は湿度も表示可能で、マックスとミニマムの温度をそれぞれ記録しておいてくれます。
(朝温度を確認ができるので大変便利)

イメージ 4

校正用の塩化カリウムも冷えているとこの労力が半分無駄になりますので一緒に保温したいと思います。

(冷たいままの校正用カリウムを入れた瞬間に温度が変わってしまうのを避けたい)

さらに上部もチャンバー化(ダンボール)しまして、下から上がってくる温風ごとカバーします)

もっと全体的に保温したい場合は

もっとおおきなダンボールにエアパッキンを内側に貼ってかぶせていくといいかと思います。

イメージ 5

この状態で帰ります。

そして朝

デジタル温度計は20℃のままでした。ログをみると最低19.5度、最高22.0度となっておりました。

若干幅があるとは思いましたが、早速校正作業から始めたいと思います。

イメージ 6

チャンネルのズレもさほどありません。

イメージ 7

温度は目標のぴったり20℃でした。(以前は朝15.5℃など)

もちろん長時間測定を含めた測定時にもそのまま使えるかと思います。

しばらくこれで様子を見たいと思います。

現在は正月休みですが、このように保温しておけば、業務開始と同時に測定することができるかと思います。

かかった費用は

爬虫類用サーモ 8500円
クリップ付きランプソケット 1000円
75W爬虫類用赤外線ランプ 1200円
センサー別体デジタル温度計 1200円

ほどでした。 

費用対効果は高い?

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