座間放射能測定室

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数値の読み方まとめ

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511KeV

AT1320Aの測定でも見える、511KeV付近のピーク。

さらにゲルマでの測定の際にはもっとしっかりと見えます。

これはいったいなんだろう。天然核種?だとはおもっていました。

(たとえばTl-208(タリウム) Be-7(ベリリウム)

これが何かといいますと。

なんと 

電子が消滅したときに出したエネルギー

陽電子対消滅 (ついしょうめつ)

発生した陽電子が電子に出会ってこの世から消える時

電子一個の質量に相当する e=mc^2 のエネルギーがガンマ線として出る、

電子陽電子対消滅ガンマ線

との事です。それがドップラー効果でピークが広がるとか…

 

この測定器の中がまるで宇宙のお話のようです。e=mc^2 (eイコールエムシー二乗)
(エネルギー=質量×光速二乗)

のアインシュタインの世界・・・が実際に目に見えるとは思えませんでした。

これを利用したのが医療技術の

Positron Emission Tomography(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー)
(陽電子放射断層撮影)

陽電子を出すF-18(フッ素18)を標識にしたブドウ糖を注射、

(代謝の早いがん細胞はさかんにブドウ糖を取り込む)

そこから対消滅にて飛び出す2本のガンマ線の交点にがん細胞がある。ということです。

それを映像化したのがこちら。

イメージ 1

すごい技術ですね。

※ベクミルさんでこの検査のあとの方がきて大変なことになったらしいです。

ウチも放射性造影剤の検査、ガリウムシンチなどのあとの方はご遠慮いただきます。

以前その検査をした2日後のスタッフの背中に線量計をあてたら 80μSV/hほどありました。

半減期3日ほどとはいえ恐ろしいほどの医療被曝です。

よくあるCs-137だけの

よくある測定結果報告の数字で

Cs-137だけ検出のパターンがあります。

もちろんチェルノブイリ由来ならそれもあたりまえなのですが、

福島由来ではそれはどういうことかを説明いたします。

まず、現在のセシウム134と137の比率はどうなっているのかをこちらで確認。

http://www.kani.com/ycrms/CalcCsWeb/

日が経つにつれてCs-134(半減期2年)とCs-137(半減期30年)の差がおおきくなっていきます。

とはいえまだまだ137がはいっているものには必ずもれなく134がついてきます。

つまりはこういうことです。

イメージ 1

134も数字としては見えていますが、不検出なのでセシウム合計には反映されません。

測定時間を延長しますとこうなります。

イメージ 2

測定時間を延長すると下限値は下がります。

両Csが見える場合はしっかり延長、もしくは再測定しましょう。比率がおかしい場合も数日置く。しっかり詰め直す。

逆にCs-134だけが検出となる場合も天然核種由来の誤検出の可能性が大きいです。

とはいえ

これからさき(数年後)は137だけの世界になります。

今のうちに食品中の数字の動きをみておかないといけません。

セシウム合算で10Bq/kgなどと検査基準をうたっているところは、

どんどんマージンが増えることになります。


ゲルマと比較


先日ちょっと疑問に思った当AT1320AでのNaIシンチでの測定結果を

信州ラボさんのところでゲルマニウム半導体検出器にかけていただきました。

(アイメジャー信州放射能ラボ) ←おすすめです。

https://www.imeasure.jp/

というのも以前のバージョンのATMAですと

K-40が非常に多い検体で、さらには密度の低いの場合、(米ぬかや茶葉、きなこ、大豆など)

その非常に大きなK-40のピークのコンプトンの後方散乱校正にて、

Cs-134やはてはCs-137までも過剰に差し引かれてしまい、

ピークが目視できるにもかかわらず、数字がゼロ、となるようなこともあったのです。

今回はこのような結果(きな粉)ですので、実際にはどの程度のセシウムの比率になるのか?と思い

クロスチェックに出させていただきました。(下限値ギリギリで止めました)

イメージ 1



合算で3.17±1.63Bq/kg

私は本来は(真値は存在しませんが) 10Bq/kgほどはあるかもしれない、と予想しまして

ある測定員さんは7Bq/kgほどと予想。さてどちらが勝つか??

結果はこちら

イメージ 2


テクノAPのゲルマです。二時間も測定していただき感謝です。(さすがの分解能です)

合算で4.2±1.1Bq/kg

(なんと不確かさの範囲にはいっていますね。AT機優秀でしょうか?)

懸念されたCs-134の過剰なマイナスはなく、ほぼ同じ値となっております。

逆に137が過少評価された形となりました。

カリウムK-40は過大評価ですね。

(とはいえ賭けは私の負け・・・予想に反してAT機は優秀だったようです)

賭けに負けたので測定代金は私が支払いたく思います。

(一ノ瀬さんしっかりと請求してくださいね・・・)

あたらしいATMAのコンプトンの校正は前回のものよりも信頼できるものかと思います。

こちらの検体をクロスチェックしたい、という測定所様がおりましたらツイッターにてお知らせください。

時間による経過や検体の詰め方(密度)での数値の変化を比較するには非常に有益な検体だと思います。

(同位体さんだと検体を返却してもらえないのでそこもネック)

測定対象核種での違い


AT1320Aの疑問。

天然各種のみのものを測定中、(I-131はPb-214、Cs-134はBi-214の関与です)

(ちなみに土壌は沖縄のものです)

測定核種にI-131を入れるかいれないかで

Cs-137,Cs-134の数字まで変わるのです。

入れた場合はCs-137もND

イメージ 1

I-131を隠して、Cs-137、Cs-134、K-40 の測定に切り替えると・・・

イメージ 2

数字が見えます。

同じ現象を確認された測定所はありますでしょうか?

アドさんに聞いて見たいとおもいます。

不検出にもいろいろ


不検出=ゼロじゃない(かもしれない)

メディアも書いてくれました。(東京新聞さんです)

ヤマキファームさんと東林間測定室です。

イメージ 1


この記事の定量下限値(数字として測定器が確定できる限界の値)の説明を補足しますと

検出下限値というのは流動的です。同じ測定器でも、検体の密度(重さ)、測定時間、バックグラウンド、運用バックグラウンドの取得時間など全てが影響します。ざっくり言えば測定時間を4倍にすると下限値は半分以下になります。たとえ時間不足で定量できなくても、137,134の両Csが見えていれば危険回避は可能です。グレーな数値も目的や場合によっては意味を成します。

黒猫先生のページより
http://tomynyo.tumblr.com/post/16171698240

限界値(下限値)ここもわかりやすいです。
 

そしてこれも読んでおくこと!


それとこの記事の背景にある

不検出=ゼロじゃない

というのは実はあのO社の小麦粉のメーカー不検出=実際は15Bq/kg以上 

の話しからです。(過去記事)

http://ameblo.jp/relationship-zama/entry-11302763470.html

その15Bq/kg前後の粉が行政では7.5Bq/kg (機種はLB2045、測定時間は60分)

http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/dbps_data/_material_/localhost/hokenjo/342000/pdf/20120614_0630.pdf

(6/26)小麦粉はCS-134のみ7.5Bq/kg検出でCs-137は不検出。

現在のセシウムの存在比から考えるとCs-137は11Bq/kgほど存在する可能性があります。

(時間延長により、Cs-137が検出されるはず…)

これからは測定の有無だけではなく、測定の質を選ぶ局面を迎えたようです。

測定の質、つまりは測定する側の姿勢ということになります。 

消費者に向いているかメーカー(生産者)の都合に合わせているか、です。

数字そのものも大事でしょうが、わたしはそこにメーカーや行政の姿勢がうかがえると思っております。

行政の推奨するNaIシンチでの600秒測定や、日光でのお弁当ミックス600秒測定

http://ameblo.jp/relationship-zama/entry-11271779796.html

さらには

南相馬の保育園の測定が、給食ミックスをNaIシンチで900秒測定との現地からの話をききました。

ただHPによると日立アロカで3600秒測定となっていますね。

http://www.city.minamisoma.lg.jp/shinsai2/monitoring/kyusyoku-jizen/gakkoukyusyoku-jizen.jsp

ただ、「20Bq/kg以下は検出せずと表記します」となっています。

そろそろみなさんも何がどうおかしいのか、分ってきたかと思います…

メーカーや報道のいうところの「不検出」にもいろいろある

ということです。

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