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4月。
新年度、新学期、新生活の幕開けの月です。
かつてアイドル全盛期の時代、綺羅星のような彼女達のデビューも、やはりこの時期に集中していましたね。
ユッコ名曲カレンダー・その16は、岡田有希子さんの記念すべき第一歩、デビュー曲の紹介です。
1984年4月、結婚休養後にリリースしたシングル『もう一度』の大ヒットによってシンガーソングライターとして上々のスタートを切った竹内まりやさん。その彼女がほぼ同時期にプロデュースを託されたのが、サンミュージック期待の新人歌手のデビュー曲でした。
それがこの曲、1984年4月21日発売の『ファースト・デイト』。
作詞・作曲:竹内まりや/編曲:萩田光雄 (1984年4月21日発売・「グリコ カフェゼリー」CM曲)
この曲、一見シンプルな作りなようでいてなかなかあなどれません。
構成はAメロ→Bメロ→Aメロ→Bメロのあと最後短いCメロで終わる、いわゆる「サビ」部分がないスタイル。
デビュー曲なのにオーソドックスではない、こんなコード進行の楽曲は珍しいのではないでしょうか。
曲調はマイナーコード、「初めてのデート」に臨むティーンの不安な心境を巧みに表現したメロディーは、最後の一部分「♪何もかもがバラ色に見えるわ〜」で静かに吹き上げ、一気に盛り上げるさまはなんともテクニカルです。
作詞・作曲両方手がけてならでは、さすがお見事まりや節、いったところでしょうか。
さらに、とどめの曲最後、「♪こんなに切ない気持ち 初めてだから〜」のパートの哀愁をふくんだ歌い終わりなど、出会ってすぐに掴んだファンの心理とを絶妙にシンクロさせてしまうニクイ演出と言わざるをえません。
もちろん萩田氏による編曲も同様、この作品世界をあますところなく伝える良い仕事振りです。特に主人公(歌い手自身も?)の「極度の緊張感」を表したかのような、唄い出し直前のイントロのスリリングな盛り上げアレンジは秀逸ですね。 フレンチテイスト路線を狙ったのか、歌詞中「土曜の映画」ではなく「土曜のシネマ」としたのも、上品で清楚でそれでいてどこか愁いを帯びたユッコのキャラクターと上手く結びつけることに成功。
誰ともガチ合わない、彼女にしか歌えない、かなりしたたかな「勝負楽曲」といえるでしょう。
「佐藤佳代」の持つ無垢な素材を、「岡田有希子」として丹精にナチュラルメイクさせた大事なデビュー曲。
ポテンシャルを買われたユッコの実力と、大切に売り出したいプロデューサー側の思惑がよく表れています。
新人歌手にしては決して安全パイではないこの曲は、その後に続くシンデレラストーリーの序章として、大きな布石を打った作品となりました。
ところで有希子さん、この曲のジャケ写や、テレビで歌うデビュー当時の姿を拝見してると、極度の緊張でガチガチ状態。
思いっきり不安げでいまにも壊れそうな、まるで「ファースト・デイト」の歌詞を地で行くようなご様子でした。
まさかそこまでリアリティを追求したわけではないだろうが、彼女は歌手になる夢を叶えるため両親の出す厳しい条件を克服したエピソードは有名な話。
「♪ずっと前からチャンスを待ち続けてきたの〜」
「♪何もかもがバラ色に見えるわ〜」
の歌詞を聴いていると、オーディションと違いやっとの思い出デビューできたからこその緊張なんだろうなあと、感慨もひとしお。
レッキとした歌の上手いアイドルであっても、やはりこの人はいい意味でフツーの人だったんだと、妙に納得、妙にホッとするシーンでした。
そんなわけで、待ちに待った「デビュー曲」。
わずか2分52秒の中に、スターへの道を夢見る16歳の熱い想いと、所属事務所やレコード会社の熱い期待がぎっしりと詰まっています。
どうかそのあたりにも想いを馳せながら、じっくり聞いてみてはいかがでしょうか。
いつか竹内まりやさんにセルフカバーしてもらいたい会心の曲だと思うんですが、無理かなあ・・・。
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このデビュー曲が地味なだけにその後のヒットソングが注目されがちですが、プロデュース側の綿密な作戦だったんですね〜
聴けば聴くほど当時のユッコに似合った曲だと感じられるようになりました。
ジャケットの髪型は典型的80年代アイドルヘアーですね!
今でも私の理想の髪型です。(笑)
2011/4/23(土) 午前 2:15 [ ジムシー ]
ジムシーさん、この曲でなくありきたりの明るい路線だったら埋没してしまったでしょうね。
ユッコの声質(低音の魅力?)に良くあった切な系の曲、不安そうに歌っていた初期の頃のテレビのシーン、それが合わさって一気にファンを掴んだと思います。まあ憶測ですが、実に巧みなプロモーションだと言えそうですね。
いやあ確かにこのセミロング、理想型ですな。娘にさせたらきっと時代遅れと却下されそうですが(笑)。
2011/4/23(土) 午前 2:38
ユッコの好きな曲たちの中でも特に好きな曲です。
zambotgoさん、気合の入ったレビューをありがとうございます。
なるほどと関心しながら読ませていただきました。
2011/4/24(日) 午後 2:22
ayapapaさん、こんにちは。
重ねて聴くほどよく考えてある凝った作りの曲だと思います。特にそれを生かしているのが、B面とは明らかに歌い方を変えているユッコのこの低音でしょうね。
なにせリアルでこの曲に魅かれたクチなので。
2011/4/24(日) 午後 2:35
1986年4月8日は忘れることができない日になりました。この日は彼女がなくなる2日前で、この日渋谷公会堂でコンサートがあり、これが彼女の最後のコンサートに。そして4月8日大木戸ビル(サンミュージックが入ったビル)の屋上から新宿通りに向け心中しました。最初聞いたときは信じられませんでした。コンサートが影響してたのかも・・・
お勧めは「唇ネットワーク」です。(松田聖子の作品ということもあるかな。)
2017/12/23(土) 午前 8:39 [ ct3***** ]