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燃費ヲタ・エネヲタ・メカヲタのエコ者が綴る、クルマと環境問題についての 『自分用スクラップブック』

エネルギー

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温室効果ガス排出の削減を遅らせれば遅らせるほど、社会構造の急激な変化を伴わざるを得ない様な大幅な削減が必要となり、経済的にもより多額のコストが必要となる。 温暖化による被害金額は温室効果ガス排出削減コストを大幅に上回るため、早期の削減策の実施が経済合理的といえる。
  〜 東京大学 サステイナビリティ学 連携研究機構 〜

 Alternative Energy : 代替エネルギー
 Sustainable Energy : 持続可能エネルギー
 Renewable Energy : 再生可能エネルギー
 Energy Conservation : 省エネルギー

 『S+3E』 : Safety + Energy security & Economic growth & Environmental conservation
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http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/092400011/110600016/
地域を元気にするCSV
プロジェクト編 第3回
「台風発電を可能とする次世代風力発電サービス」の開発 (日本ユニシス、チャレナジー)
 日経BP 一般社団法人CSV開発機構・編 2016.11.14

http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/092400011/110600016/01.jpg
実証実験で使用している垂直軸型マグナス式風力発電機(写真:チャレナジー)

 日本ユニシスとチャレナジーは、「次世代風力発電サービス」の提供を目指して共同事業を開始し、2016年8月から沖縄県南城市にてフィールドテストを展開している。

 チャレナジーが開発した世界初の「垂直軸型マグナス式風力発電機」と、発電機の異常検知や予兆把握を可能とする日本ユニシスの「IoT遠隔監視システム」を組み合わせ、台風も含め、様々な風況下での安定的な電力供給実現を目指している。

 風力発電は、環境負荷が小さい点や他の再生可能エネルギーと比して発電施設の建設コストが抑えられる点などから、太陽光発電とともに大きな期待が寄せられている分野である。しかし、プロペラ式の風力発電機は、騒音の問題やバードストライクの危険があるほか、台風などの強風下では設備が損壊してしまうリスクがあるため、巨大なエネルギーを持つ台風の接近時には稼働を停止させなければならないという皮肉な現象が起きる。

 チャレナジーは東京都墨田区に2014年に設立されたいわゆる「下町ベンチャー」で、同社が開発した「垂直軸型マグナス式風力発電機」は、プロペラではなく円筒を気流中で自転させた時に発生する「マグナス力」により動作する。垂直軸型にマグナス式を組み合わせた方式で風力発電のフィールドテストを行うのは世界初の試みだ。風向や風の強弱の影響を受け難く、耐久性・安全性も高いという特徴を持つ。円筒の回転数を制御することで、台風などの強風下でも稼働させ、発電することが可能となるため、従来の風力発電の概念を覆す可能性を秘めており、2014年度に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の実施する「研究開発型ベンチャー支援事業」において公募された「起業家候補(スタートアップイノベーター)」に採択されたことを追い風に、同社は開発を進めてきた。

 一方、日本ユニシスは中期経営計画で「デジタル/ライフイノベーション領域の拡大」を掲げ、ベンチャー企業とのイノベーション事業を展開することによる「常識を変える革新技術」に積極的にチャレンジしている。本コラム第2回で紹介した「EVステーション」のインフラ整備にもITの分野で大きく貢献している。

 今回日本ユニシスが提供する「IoT遠隔監視システム」は、風力発電設備に取り付けたセンサーデバイスからデータを収集して、人工知能(AI)技術を取り入れたビッグデータ解析・機械学習を行うことで、発電設備の安全な稼働をモニタリングする仕組み。注目が高まっている「IoT(Internet of Things)の領域で同社が展開すべく開発を進めてきた「IoTビジネスプラットフォーム」(センサーデバイス、ネットワーク、データ収集・解析、機械学習などを垂直統合的にワンストップで提供するサービス)の第1号プロジェクトとなる。

 世界初の実証実験に地元の期待も高まっている。もともと沖縄県は、エネルギー自給率が低く、島しょ地域であると同時に台風被害が多いため、「災害に強く、低炭素な地域づくり」が重要な課題となっている。「次世代風力発電サービス」が最も力を発揮するエリアの1つである。

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遠隔監視システム モデル図(資料:日本ユニシス)

 現状のエネルギーインフラでは、電気、ガスなどのエネルギーを得るための支出は、当然のように域外(他地域・国外)に流出しており、特に離島や島しょ地域においてはインフラが整備されていないため、相対的により大きな負担を強いられる状況にある。

 しかし、この「次世代型風力発電サービス」が実用化すれば、エネルギー支出は域内で循環し、域外への流出が止まる。それだけではなく、そこに新しい雇用や経済流通が生まれる。沖縄と同じように台風被害の多い東南アジア諸国への技術移転も含め、ビジネスチャンスは大きく広がる。社会課題の解決と経済価値が両立するCSVビジネスのモデルケースのような事業だといえる。

 現在、実験機は順調に稼働しており、9月6日の台風13号での発電および遠隔監視に成功。さらに、10月4日の台風18号では停止実験にも成功。台風下における安定稼働、安定停止の両方を確認。実用化に向け、着実にデータを蓄積している。

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プロジェクトの推移
2014年3月
株式会社リバネス主催の第1回テックグランプリで「垂直軸型マ グナス式風力発電機」が最優秀賞を受賞
2014年10月
株式会社チャレナジー設立
2014年10月
NEDO「研究開発型ベンチャー支援事業」の「SUI」に採択
2015年12月
日本ユニシスとチャレナジー間で共同事業の検討開始
2016年5月
新聞紙上にて沖縄県南城市での共同実証実験の発表
2016年6月
日本ユニシスグループ主催「BITS2016」にて共同事業の発表
2016年7月
沖縄県南城市に実証実験機の設置
2016年8月7日
実験機落成式 実証実験の開始
2016年9月6日
台風13号の風況下での実験(発電)に成功
2016年10月4日
台風18号の風況下での実験(停止)に成功



●ここを学びたい
――地域特性を活かしたエネルギーの地産地消モデル

赤池 学=一般社団法人 CSV開発機構理事長
赤池学(あかいけ・まなぶ)氏 1958年生まれ。81年筑波大学生物学類卒。96年、ユニバーサルデザイン総合研究所設立、2014年CSV開発機構設立。科学技術ジャーナリストとしても活動(写真:北山宏一)

 日本ユニシスと、東京都墨田区のベンチャー企業・チャレナジーが、「台風発電」の実用化を目指した共同事業を開始した。台風下でも発電可能な次世代風力発電サービスの実証は、これが世界で初めての試みとなる。

 ご存じの通り、我が国の一次エネルギーの自給率は、わずか6%で、OECD加盟国34カ国中33位と、先進国の中で二番目に低い水準となっている。日本政府は2030年までに、この一次エネルギーを24.3%までに改善することを目指し、さらなる省エネルギーの推進と併せ、再生可能エネルギーの最大限の導入を、基本方針として打ち出した。

 目標達成に向け、風力発電は、洋上発電13.8億KW、陸上風力1.9億KWと、極めて高い導入ポテンシャルを秘めている。しかし、今年も日本列島が大型台風や爆弾低気圧に見舞われたように、風速20m以上の強風時には発電できないプロペラ式風力発電機では、その有用なポテンシャルを活かせないのだ。

 それに対し、チャレナジーが開発した垂直軸型マグナス式風力発電機は、風の強弱や風向きの影響を受けにくく、安全性、安定性の高い発電環境を構築できるものと期待されているのだ。

 そこに登場したのが、日本ユニシスである。同社は、長年電力業界へのシステム提供で培ってきたノウハウをクラウドサービスに集約。エネルギーの見える化、デマンドレスポンス、ポイント管理などを総合的に内包したエネルギー管理クラウドサービス「Enabilityシリーズ」を開発した。そんな同社がチャレナジーと協業することで、遠隔・多拠点に設置した設備の異常を早期に発見し、発電量低下による経済的損失の回避や、メンテナンス業務の効率化を実現しようという実践である。

 今回のプロジェクトを、CSVビジネスの観点から総括してみたい。

 第一の意義は、公益としての「ベンチャー企業支援」と、ベンチャーとの共創による「イノベーション事業の確立」という事業益を両立させていることだ。同様の実践は、異なる業界の大企業においても可能だろう。

 ここでポイントとなるのが、オープン&クローズ戦略だ。オープン&クローズ戦略とは、イノベーション領域の拡大やスピードアップを図るために自社が保有する特許などの知的財産をコア技術部分と非コア部分に分け、前者を独占(クローズ)しつつ後者については他社と共有(オープン)することを指す。今回両社は「風力発電技術」と「遠隔監視システム」というそれぞれのコア技術領域を尊重しつつ、「次世代風力発電システム」として組み合わせることで、実用化へのスピードを飛躍的に高め、開発コストの低減につなげている。

 第二の意義は、「地域貢献」と「地産地消型エコシステムの確立」という公益と事業益との循環をも形にしていることである。今回実証地として選ばれた、台風銀座の沖縄県南城市にとって、持続可能なエネルギーの地産地消モデルを獲得できるだけでなく、世界初のエネルギーの実証実験は、エコツーリズムなどのビジネス観光誘客にもつながっていくだろう。日本ユニシスにとっては、ここでのノウハウの蓄積を活かし、地理的制約を受ける他の離島や、多拠点化するホテルやビルの屋上へのこの風力発電サービスを展開する大きなスプリングボードとなることは確実である。行政、大企業、ベンチャー企業の「三方良し」を画策することで、CSVビジネスとしてのアピールができるだけでなく、新しいイノベーション事業の創造に結実していくはずである。





カテゴリ : 《再生エネ》 《風力》 ***

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http://www.eic.or.jp/news/?act=view&oversea=1&serial=3752
EICネット[海外環境ニュース]
アメリカ国立再生可能エネルギー研究所、
風力発電のコストは今後大幅に下がると予測


 アメリカエネルギー省(DOE)の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)は、ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)等と協力して行った研究により、風力発電のコストは今後大幅に下がる見通しだとする研究論文を科学誌「Nature Energy」に新たに公表した。「将来の風力発電コストに関する専門家の見解から」と題した同研究論文は、風力発電の専門家163人の世界的研究を集約し、陸上、着床式洋上、浮体式洋上の3方式の風力発電に関し、今後可能なコスト削減の大きさ、削減対象のコスト、技術革新の継続に必要な条件等への見識を得た。最も有力な予測(中央値)では、2014年値を基準とした3方式全体の均等化発電原価で2030年までに24〜30%、2050年までに35〜41%下がると見込む。業界の積極的な研究開発等で発電コストはさらに下がるとし、近年見られる風力発電プロジェクトの初期費用の大幅削減や稼働率評価による業績の改善も、事業費削減や風力タービンの寿命延長等と同様、今後さらに進展すると予測している。

 http://www.nrel.gov/




http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1610/21/news029.html
蓄電・発電機器:風力発電のコストを世界水準の8〜9円に、FIT依存から自立へ
 SmartJapan 2016年10月21日

(要約)
・風力発電のコストが8〜9円まで下がると、火力発電のコストと変わらなくなる。
・しかし、世界の流れとは逆に、日本だけは風車の価格が上昇している。 (主な原因:円安)




カテゴリ : 《気候変動解析》 ***

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http://www.huffingtonpost.jp/shin-furuno-/paris-agreement_b_12435316.html
パリ協定の発効 _ 温暖化問題をビジネスチャンスへ
 The Huffington Post 2016年10月11日
 Shin Furuno 古野真 350.org Japan 日本ダイベストメントキャンペーン担当

国連は11月4日に気候変動枠組み条約の「パリ協定」が発効することを先日発表した。これは世界が2050年までに温室効果ガスの排出ゼロを目指すために動きだしたことを示す。

この発表を受けて、国際環境NGO350.org事務局長 メイ・ボーヴは次のコメントを発表した:

「パリ協定の発効は人類の気候変動問題との闘いにおける大きな分岐点を表しています。人類は化石燃料に依存する時代に今まさに幕を閉じようとしているのです。これからが勝負です。

パリ協定で掲げられている、産業革命前からの気温上昇を2度より十分に低く抑える目標を達成するには、化石燃料にはもう依存できないということを意味します。化石燃料産業を採掘して資源を燃やすというビジネスの手法はこの協定とは完全に矛盾しています。

機関投資家や政府は責任を持って、地球温暖化を進めている産業から投資を引き揚げて、100%再生可能エネルギー経済への移行を加速させる必要があります。」

米国や中国をはじめ、パリ協定への批准を早々と発表した70か国以上が、温暖化問題を危惧し、国際社会においてリーダーシップを発揮するためにこのような行動を率先してとったことは間違いない。

しかし、一方で脱炭素社会への鍵となる再生可能エネルギー技術開発および普及と商業化を大きなビジネスチャンスと捉えてこのような行動をとったとも言える。

アメリカの離脱など、さまざまな問題を乗り越えて京都議定書は発効まで約7年かかった。しかし、パリ協定はわずか1年という異例の速さで発効した。

世界の投資家が地球温暖化問題を原因とする経済リスクを懸念し、化石燃料産業から投資を引き揚げ(ダイベストメント)、代わりに再生可能エネルギー技術開発に取り組む企業に新しく投資していく方針を発表するという動きの活発化も早期発効の後押しにもなったと見られる。

昨年パリで気候変動枠組み条約締約国会合が開催される中、350.orgは石炭や石油などの化石燃料産業から「ダイベストメント」を表明した組織が500を超え、その運用資産の総額が3兆4千億ドル(約420兆円)に達したと発表した。

2016年もダイベストメントの世界的な気運はさらなる盛り上がりを見せていて、組織数および運用資産額も大いに増加している。

一方、海外とは異なり、日本ではパリ協定批准への目途もまだ立っていない。世界の経済界の動きに反して民間金融機関による化石燃料および原発関連企業への膨大な投資・融資を続け、国際社会から一段と孤立しつつある。

パリ協定の法的拘束力によって、これから温室効果ガスを大量に排出する化石燃料使用に対する規制がどんどん厳しくなるだろう。

その際、日本の化石燃料関連企業が保有している化石燃料資産の価値はどんどん低下して、座礁資産となる可能性が高まる。

世界が脱炭素社会を目指す中、高排出な化石燃料に依存し続けている日本の電力会社、石炭関連会社、石油会社、ガス会社は急速に事業モデルを改革しなければ、莫大な損失を抱える恐れがある。

つまり「カーボン・バブル」が崩壊したとき、それは確実に日本経済に大きな打撃を及ぼす。

他の国々は再生可能エネルギー開発へとお金の流れが変わっているとみて、我こそはといち早く化石燃料からの移行を進める政策や方針を確実に取り入れている。

温室効果ガス排出量世界第4位のインドでさえ、2030年までに40%再生可能エネルギーを導入する目標を立てている。これは日本の目標の約2倍だ。

技術大国として世界に名を馳せてきた日本は、この持続可能な社会への移行へ貢献することを世界から期待されている。

そして、さらに日本のモノづくりにおけるイノベーションを再生可能エネルギーの分野で活かすにはこれ以上良いタイミングはない。

まず、政府や国内の機関投資家は時代遅れの石炭開発にピリオドを打ち、真剣に地球温暖化問題とその経済リスクを踏まえた世界経済の変化に向き合うべきだ。日本人の知恵と技術と問題解決力さえあれば、まだ間に合う。

2020年東京オリンピックに向けて、日本の魅力を最大化するのは、再生可能エネルギーの技術開発とノウハウだろう。脱炭素社会への国々のレースはもうすでに始まっている。日本は遅れを取り戻すべきだ。

  350 Japan http://world.350.org/ja/



 遅い!
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG11H14_R11C16A0EAF000/
パリ協定承認案を閣議決定 政府、同日中にも国会提出
 日本経済新聞 2016/10/11

 政府は11日、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」の批准承認案を閣議決定した。同日中にも国会へ提出する。

 パリ協定は11月4日に発効するが、日本は国会審議の日程の問題で、4日までに批准することは難しい情勢だ。同7〜18日にモロッコのマラケシュで開く第22回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP22)に間に合うかどうかが今後の焦点となる。

 COP22の期間中に並行して温暖化対策の具体化について話し合う第1回締約国会議(CMA1)が開催される見通しで、同会議での発言権を得るには、今月19日まで批准したことを国連に報告する必要がある。国会では衆院での審議日程が確保しにくく参院で先行審議する見通しだが、19日までには間に合わないとみられ、日本抜きで議論が進む恐れが出ている。




カテゴリ : 《気候変動対策》 《国際政治》 《再生エネ》 ***  [投資]

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http://www.nikkei.com/article/DGXKZO07811720Q6A930C1EA1000/
長引く原油安が促したOPECの減産
 日本経済新聞 2016/9/30付

 石油輸出国機構(OPEC)はアルジェリアで開いた会合で、加盟14カ国の原油生産量を日量3250万〜3300万バレルに抑えることで合意した。8月の生産量と比べ最大で約75万バレルの減産となる。

 OPECが減産を決めたのは2008年以来、8年ぶりだ。14年に原油価格が急落して以降、市況立て直しへ具体策を打ち出せなかった加盟国が初めて歩み寄った。産油国と消費国の双方に望ましい原油市況の実現への一歩となることを期待したい。

 OPECはこの2年、生産量をめぐり加盟国の足並みがそろわず増産を競ってきた。なかでもOPECの盟主であるサウジアラビアと、有数の生産国であるイランの対立が協調を難しくしてきた。

 しかし、歳入の多くを原油収入に頼る産油国の経済は悪化している。国際エネルギー機関(IEA)は今月、16年中としてきた供給過剰の解消時期が、17年にずれこむと見通しを修正した。

 長引く価格低迷への危機感が歩み寄りを促した。今回の会合が失敗すれば、「決められないOPEC」への失望がさらに広がり、一段の原油安を招きかねないことへの警戒もあったのだろう。

 消費国にとって原油安の恩恵は大きい。だが、産油国の不安定化は世界経済にとってリスクだ。原油市場の秩序回復へ、OPECが示した結束を評価したい。

 ただし、需給緩和の効果は慎重にみる必要がある。OPEC全体での生産量の抑制は決めたが、加盟国別の減産量は11月の総会で決める。核問題をめぐる経済制裁が解除されたイランは、制裁前の生産水準への回復を求めている。

 リビアやナイジェリアも国内の治安悪化により生産量が落ち込んでいる。こうした事情を考慮して国別の生産量の上限を決め、各国に守らせるのは簡単ではない。

 OPEC以外の産油国、特に日量1千万バレル超の生産を続けるロシアとの連携も不可欠だ。サウジとロシアは石油情勢をめぐり接触を続けている。両国の間でも歩み寄りを実現してほしい。

 ここ数年の供給過剰は米国でのシェールオイルの急速な増産がきっかけだ。中東産原油に比べ生産コストの高いシェールオイルは価格急落により、生産量が頭打ちになった。だが、原油価格が上昇すれば増産に転じ、OPECの減産分を帳消しにしかねない。シェールオイルの動向も注視が必要だ。



http://www.nikkei.com/article/DGXMZO07815570Q6A930C1I00000/
OPEC退けたシェール・ウォール街連合
 日本経済新聞 米州総局 稲井創一 2016/9/30

 世界を驚かせた石油輸出国機構(OPEC)による急転直下の減産合意の余韻で、29日のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート、期近物)は続伸。合意への懐疑的な見方もあり、エクソンモービルなど石油株が売られダウ工業株30種平均は反落した。

 「どの国がどれくらい減産するかわからない。合意といっても準備段階にすぎない」(ストラタス・アドバイザーズのジェフ・クイグリー氏)。米株式市場で「減産」の実現を不安視する見方もあり、WTIは朝方に安くなる場面があった。

 2014年11月の減産見送りで始まったサウジアラビア主導によるOPECの米シェールつぶしは、一転して減産合意したことで実質的に不発に終わった。OPECの原油安容認はシェール企業の効率化を促し、米原油生産の減少も限定的だったからだ。

 「戦争の終了だ」(プライス・フューチャーズ・グループのフィル・フリン氏)。29日の米株式市場では石油メジャー株が下げた一方で、シェール企業の株式は軒並み上昇した。コンチネンタル・リソーシズ(6%高)やホワイティング・ペトロリアム(5%高)など、米北西部のノースダコタ州中心に広がるバッケン鉱区に権益を多く持つ企業の上げが目立った。

 バッケンは製油所が集中するメキシコ湾沿岸から最も遠いシェール鉱区だ。輸送費などがかかり米国内の鉱区の中でもコストが高い。原油安の影響を受けやすかっただけに、減産合意を好感した。

 もっとも、戦いに敗れた米企業は少なくない。米法律事務所ヘインズ・アンド・ブーンによると、15年〜16年9月に倒産した102社は大半をシェール企業が占める。

 シェール企業の「退場」を狙ったOPECの思惑通りだったと言えるが、倒産したシェール企業のその後の動向は想定外だったに違いない。

 米メディアによると、今年5月に破綻したサンドリッジ・エナジーは37億ドルの債務を帳消しにして、来月にも再建期間を終える。生まれ変わったバランスシートで新たな鉱区開発に挑むという。

 倒産企業を支援しているのは、主にプライベートエクイティ(PE)と呼ばれるファンド勢だ。PEは倒産した企業でも従来通り原油生産が継続できるよう運転資金を供給。株も取得して企業の改革を促し、再上場させたり他社に株を売却したりして利益を稼ぐ。

 倒産しても生産を続ける。債務リストラなどで財務体質も改善。減産には拍車がかからない。

 米ブラック・ストーンなど主要PE100社を対象にしたマーガーマーケット社の調査では、過去2年の原油安局面でエネルギー分野へ投資したPEは50社超あった。ある日系商社のエネルギー担当者は「いずれ原油が上がるとみるPE勢は優良権益を買いあさり、シェール企業の増資や社債なども積極的に引き受けていた」と振り返る。

 シェール企業経営者の旺盛な起業家精神とリスクマネーを供給する米金融の力が両輪となり、シェールを力ずくでねじ伏せようとしたOPECの意図を退けた面もあったのではないか。

 エネルギー問題の権威、ダニエル・ヤーギン氏は「OPECは原油価格調整役の役割を終えた。原油価格は『市場が決める』時代で、金融技術、先物、市場そのものを持つ米ウォール街が原油市場への影響力を増していく」と指摘する。

 「シェール退治」に失敗したことで、OPECの一段の影響力低下は避けられない。代わりに米国とロシアが存在感を高める新たな世界の原油秩序が見えつつある。




カテゴリ : 《化石燃料》 ***

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http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1609/29/news049.html
省エネビル:
ビルのエネルギーは8割が無駄、効率化にはIoTが必須に
 SmartJapan BUILT 2016年09月29日

地球温暖化対策など国際的に省エネルギー化への取り組みが強まる中、建築物の省エネ化は大きく遅れているといえる。建築物の省エネ化にはさまざまなアプローチがあるが、重要なポイントが「人の動きをどう捉えるか」という点だ。そのカギを握る技術としてIoTが大きな注目を集めている。
 [三島一孝,ITmedia]

 地球温暖化対策として、国際的に省エネルギー化への取り組みは強まっている。国内でも「建築物省エネ法」や「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」など、政府が主導し「ビルの省エネ化」を推進する動きは活発化している。しかし、現実的には躯体や素材などの構造体としての省エネ化が必須となることから、オーナーなどへの負担が大きく、こうした省エネ型建築が一気に広がるのは望めない状況である。

 こうした中でカギを握ると見られているのが、既存の設備を利用しながら省エネ化を進める取り組みである。具体的には、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)を活用した高度なBEMS(ビル・エネルギー・マネジメント・システム)の実現がポイントとなると見られている。

 フランスのSchneider Electric(シュナイダーエレクトリック)は2016年9月26日、シンガポールにおいて、アジアで初となる業界横断型のユーザーイベント「Life Is On Innovation Summit」を開催(関連記事)。その中で「ビルのエネルギー効率化を実現するためにはIoTが大きなカギを握る」ということを強調した。

ビルのエネルギーの80%が無駄に消費


 シュナイダーエレクトリックは日本ではUPS(無停電型電源)などデータセンター向けのソリューションで有名だが、グローバルではBEMSなどを含めたビル向けのソリューションが全売上高の約半分を占める。これらの豊富なビル制御の実績などを踏まえた上で、シュナイダーエレクトリックのCEO(最高経営責任者)兼会長であるジャン-パスカル・トリコア(Jean-Pascal Tricoire)氏は「82%のビルのエネルギーコストが無駄に消費されている」と指摘する(図1)。

http://image.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1609/29/km_sc_bems1.jpg
図1 電力の効率的な活用の潜在能力を業界別に比較した図。産業分野ではエネルギーの42%が最適に活用されているのに対し、ビル分野では18%しか使われていない(クリックで拡大)出典:シュナイダーエレクトリック

 トリコア氏は「ビル分野では従来、ビルを建築することだけを考えて、ビジネスを展開してきた。しかし、ビルのライフサイクルコストを考えた場合、その80%以上が販売後に生まれている。正しいライフサイクルを考えた場合、省エネ化に対してどういう取り組みをするか、ということが重要なことは理解できるはずだ」と述べている。

ビルエネルギーシステムの抜本的な効率化を生み出すIoT

 こうしたビルにおけるエネルギーの無駄はどこから生まれるのだろうか。トリコア氏はこうした点について「建築物だけの観点で考えて、人を見ないことが問題だ」と指摘する。

 ビルでは、人が実際に利用していない環境でも、空調がかかっていたり、照明が転倒していたりする。また、人がいる場合でも場所によって寒かったり、暑かったり、作業内容には明るすぎたり、暗すぎたりするような場合が生まれる。従来はこうした1人1人の環境や状況を把握する手段がなく、一方、これらのビル制御そのものも、個々の環境に合わせるような機能を持っていなかった。しかし、IoTを活用することでこれらの状況が抜本的に改善できる可能性が生まれてきたというわけである。

 トリコワ氏は「ビルと人をつなげていくことが重要である。IoTにより人の環境情報を取得し最適に自動制御していくことで、空調や照明などで従来存在した無駄な消費を抑えることができるようになる」と強調する。

エネルギー消費を6年間で4分の1に

 シュナイダーエレクトリックではこれらの取り組みを実際に、自社の本社ビルで実践し、エネルギー消費量を4分の1に削減することに成功したという。BEMSを導入しさらにこれにIoTを含めたモニタリングや自動制御を加えることで、大幅に電力消費量の削減を実現している(図2)。さらに同様の取り組みを行った拠点では30〜75%の電力量削減を実現できたとしている。

http://image.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1609/29/km_sc_bems2.jpg
図2 シュナイダーエレクトリックが実際に取り組んだビルの省エネ化の事例(クリックで拡大)出典:シュナイダーエレクトリック

 トリコワ氏は「ビルの省エネ化への取り組みは難しい面もあるが最も重要なのは『意識付け』である。ビルをライフサイクルで考えていけば、省エネ化の重要性はすぐに理解できるはずだ。さらに省エネ化の素晴らしい点は、コスト削減としてすぐに見返りを得られる点だ。エネルギー環境の改善を考えるのであれば、発電よりも節電の方が簡単に大きな効果が得られる。こうした理解を広げていく必要がある」と述べている。

 さらに、IoTを活用する意義として「ビルの環境が常にセンシングできるようになると、どこに人がいるのかという点やビルの入居率などの運営情報もいつでも把握できるようになる。こうした情報を分析することで新たな付加価値を生み出すことも可能となる」とトリコワ氏は新たな価値を訴えている。

 (取材協力:シュナイダーエレクトリック株式会社)




 〜シュナイダー関連エントリ〜




カテゴリ : 《建築》 《省エネ》 ***

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平山 滋
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