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台東区立旧東京音楽学校奏楽堂奏楽堂 重要文化財指定20周年チャリティコンサートによせて ごあいさつ 平成20年4月9日 東京芸術大学名誉教授 前野 まさる 本日は台東区立旧東京音楽学校奏楽堂の重要文化財指定20周年記念チャリティコンサートにお越しいただいて有り難うございます。 奏楽堂は昭和63年(1988)1月13日に国の重要文化財に指定を受けて以来、本年で20年目を迎えます。憶えば、奏楽堂は明治23年(1890)に建てられた東京音楽学校の講堂で、階段状の客席を持つ日本最初の音楽ホールで、多くの演奏家が初舞台を踏んだ記念すべきホールです。また、東京音楽学校、東京芸大音楽学部の研究と教育の精神的ルーツでもあります。音楽学校で勉強した学生にとって、奏楽堂は入学試験から卒業演奏まで様々な想い出がホールに染み込んでいるものと思います。こうした想い出深い場所は、その地に在ってこそ、その歴史と地域の文脈をたどることが出来るのです。そのものがその場所から失せると、その歴史も記憶も失せてしまいます。 そうしたことを理解した芥川也寸志、黛敏郎などの音楽学校の卒業生が昭和55年(1980)に「奏楽堂を救う会」を発足させ保存運動を始めたのです。芸大と「奏楽堂を救う会」とが対立する中、こうした壁を取り除いたのが「台東区の文化財は台東区からださない」と宣言した元台東区区長の内山栄一さんです。この一言で流れが大きく変わり上野公園内保存の道が開かれたのです。そして、遂に奏楽堂は昭和63年(1988)1月13日、晴れて重要文化財建造物に指定されたのです。 この記念すべき20周年記念チャリティコンサートにご出演願える方は、フジコ・ヘミングさんで、親子二代にわたって東京音楽学校で勉強され、奏楽堂には人一倍多くの想い出をお持ちの方です。今回のチャリティコンサートは、フジコ・ヘミングさんのお許しを得て、会費の一部を奏楽堂の維持費にご寄付させて戴くようにいたします。皆様のご協力をお願い致します。 |
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