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裏比良の沢は、白滝を何回か遡行し、その後昨年の7月に奥ノ深谷をやった。いずれも山岳会の例会山行である。
他にも猪とか貫井とかあるが、ちょっと私にはグレードが高いので、奥ノ深と同じぐらいのグレードの口ノ深をやることにした。
口ノ深の入渓地点は、やたらめったら暗い印象だった。最初の滝の深淵を泳いでこなし、斜瀑5mから遡行は始まる。
ここは連瀑地帯となっていて、すぐに斜7m。素直に左岸を高巻き。
それにしてもラバーソールがよく滑る。ここはフェルトの方が合っているのかもしれない。
続いて廊下っぽい狭隘な近いの奥に、7m直瀑が架かっている。
しばらくゴーロが続き、形のよい8m滝が直面する。右岸のガレを巻き上がって通過。
それからは平凡な流れが続くが、このトライアル(6/15実施)ではちょっとしたアクシデントが発生したため、旧道が横切る地点から登山道へとエスケープした。途中の大岩からの展望はよかったが、少し傷心山行となったため、再トライアルを胸に抱いて帰宅した。
それから2ヶ月後に、もう一度口ノ深に入った。但し今回はソロである。ということで旧道横切り地点、すなわち上の続きを紹介する。
倒木が突き刺さったナメ滝の上流に、この滝のひとつの見どころである13m滝が見えている。
その13m滝は、上部が直瀑で、下部は岩をバウンドする岩間滝の構成となっている。
形的にも面白いが、これを通過するには、上部の直瀑の裏手を左からくぐって右へと移り、そして左岸のガリーを高巻きするといったルートとなっており、これも面白い。そして当然のことながら、裏見ともなっている。
前回の体験もふまえて、今回はフェルトソールに戻した。フリクションは明らかにフェルトの方に軍配が上がり、この谷はこちらの方が合っていると感じた。
手前の左岸に細い水流のガリーがある5m滝は、どう突破したか覚えていない。ということは直登したということかな。
その次がCS6mで、迫力のある大岩と、その右側から豪勢に落ちる水流が見事だ。
技術的にはここが核心と思う。通過は、左手の側壁にフィックスロープや残置があるので、これを利用して登攀&トラバースするが、ちょっとしたムーブをこなさなくてはならず、4流クライマーの私には緊張しまくり。ここだけは単独で来たことを後悔した(複数で来て確保したとしても、落ちたら同じだけドボンするのだが)。
遡行図上では中間地点とも言える右岸からガリーの合わさるところ。そのガリーは滝となって出合っており、ルンゼと表現した方がよいのかも。っていうか、今回は(も?)水量は多いのかな。
ナメ状の逆くの字滝。何の問題もない。
続いて2段4m滝。
ここで水の色の話題になるが、裏比良の水はクリア感が、紀伊山地よりも乏しいように見える。それはたぶん他の人が見てもそう感じることだろう。しかしながら、裏比良の水質が汚れているというわけでは全くなかろう。琴線に触れるか否かは個人的な問題であって、私は色をとやかく言うのはナンセンスだと思うようになってきた。大峰、台高、南紀、鈴鹿、比良、湖北の水・・・それぞれのアイデンティティがあって、優劣序列をつけたり、比較するものではないように思う。 閑話休題、遡行に戻る。次の8m滝は前衛小滝と側壁が相まって、優美さと峻険さが同居している。
お次は10m滝だが、これも美瀑だった。デカブツ(の滝)はないが、10mクラスの応接に暇がなく、奥ノ深と遜色ない秀渓だと思う。
そしてまたしてもCS滝。このCSを通過すると、奥に大岩があって、その中をL10m滝が流れている(CS滝右側水流の上に、洞窟のような形状と水が見える)。ケービングに近い格好で、この滝をくぐり抜ける。これが第3の見どころかな。
そろそろ終わりに近づくが、何やら黒い雲に覆われ始めた。どうやら予報より早く崩れるようだ。
そして掉尾を飾る15m滝が現れる。これが口ノ深の大滝になる。
幅広であり、直瀑部分もあり、段瀑でもある滝だ。右手から眺めるのもまた好ましい。
んで、この大滝は間違いなく登れないので、高巻くことになるが、右岸のガリーから滝左上のバンドを登って落ち口に出ろとガイド本に書かれており、注釈としてロープで確保とある。しかしそんな危なっかしいバンドを伝わなくても、そのバンドの2m上にある踏跡(段丘状になっている)を辿れば、すこぶる容易かつ安全だった。
大滝の上は、モロ平凡。ca965mの登山道に出てガチャを解除していると、大雨が降ってきた。一般登山者の山ガール2名も困っていたようだが、同じようにワサビ峠へと向かう。
私はどうせズブ濡れなので、合羽(もちろん上しか持ってきていない)を着るのもやめた。無心で坊村へと駈け下りるのみ。
それにしても今年はヤマビルが少ない。ここ比良もヤマビルに占拠されつつあるというが、影(?)さえ見かけなかった。
山行日:①2014/6/15(日) ②2014/8/24(日)
形態:①ペア ②単独
天候:①曇り時々晴れ ②曇り後雨 撮影機材:PENTAX k-5,16-50㎜F2.8 |
比良山系
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上手く写真を撮られてますね。
ナイス
まさか、沢登りに三脚持参?
懐かしい奥の深谷。僕も現役時代に、ここを沢登りしたな。。。
昔昔の話しです…。
2014/10/19(日) 午後 9:08 [ さらばんど ]
ここは京都を離れる時に、当時の相棒と(T氏ではない)最後に遡行した沢になります。
遡行は感慨や淋しさばかりが募ったと記憶しており、内容はほとんど覚えてない状態です(涙)
私は比良でヒルに遭った記憶がありません。今は多いんでしょうか?
2014/10/19(日) 午後 10:16
おはようございます。
当たり前ですが、滝はどれも表情が違い、豊かですね。
臆崖道さんの写真で目を見開かされました。
7m斜漠と8m滝に1票に投票します。
2014/10/20(月) 午前 8:22 [ kan*o1*45 ]
優美な滝の数々、どれもすばらしいです。
我家の今年の沢は敗退が多く、回数もだいぶ少なめでした。
年とってモチベーションが下がってきたということも確かにあるんですが。。。
精力的に沢登りされる臆崖道さんがうらやましいな。
2014/10/20(月) 午前 9:50 [ ぜいぜい ]
素晴らしい滝の連続に感動です。この状況で写真を撮るとは凄い気力とテクニックですウ。
40年前の初沢登りでは、キャラバンシューズでした。友人はわらじだった人もいます。今はラバーソールとか、フェルトとか、イイナー。
2014/10/20(月) 午前 9:52 [ 旅人 ]
>あんだんてかんたさん、ありがとうございます。
手持ちではこんなに流せませんので、写真目的でない(たとえば訓練目的とか)沢以外は、アシを抱えて遡行しております。
2014/10/20(月) 午後 8:45 [ 臆崖道 ]
>はなゴン先輩、私も山をやり始めた頃(5年以上前)は、比良=ヤマビルという構図は聞いたことがなかったです。
しかしながら、現在は結構棲息しているみたいです。でも遭ったことはないのですが。
2014/10/20(月) 午後 8:47 [ 臆崖道 ]
>kandoさん、ありがとうございます。
大物でなくとも、10mぐらいの落差があれば、滝はいろいろと表情を変えて撮りごたえがあります。
一般ハイカーでは水際まで寄るのが難しいので、沢屋的に面白い構図で撮っています。
2014/10/20(月) 午後 8:50 [ 臆崖道 ]
>ぜいぜいさん、おくが家は今年の遡行本数は最大になりそうです。そういったことができる環境に感謝です。
2014/10/20(月) 午後 8:51 [ 臆崖道 ]
>おっこ丸さん、沢登り以外のジャンル(雪山や一般縦走)でもそうですが、装備は非常に進化していると思います(40年前はおろか、10年前の事情も知らないものでw)。
そして電子デバイスの進化も。GPSの威力を、導入して初めて思い知らされました。
2014/10/20(月) 午後 8:53 [ 臆崖道 ]
ソロで、遡行するとは、しかも機材一式持ち上げての体力。
おみそれします。
2014/10/21(火) 午前 5:04 [ fuji_shimizu ]
構図のしっかりした滝の絵はとても美しいと思います。
あの・・・ヘンなコト尋ねますが、滝の高さ〇mって参考にできる遡行図なんか無い場合は、自分の目分量で適当に言ってるものなのでしょうか?
もっと言えば、そもそも〇メートル滝って正確な数値なのでしょうか?
すみません、なんか気になっていて・・・。
2014/10/21(火) 午後 6:48
連瀑ですね!
ヤマビルなんて出会わないのが一番ですよ。
なんであんなに気持ち悪いんでしょう。
更には恐るべし生命力、ある意味一番の高等動物かも?
2014/10/21(火) 午後 9:35
>fuji_shimizuさん、見立てはそんなに反れていません。技術力は難ありですから。ただ体力は人並みで、意志力もそこそこあるからと、自分で褒めておきましょう。
もっとも沢屋の平均的体力は、ものすごいです。一般ハイカーの2倍以上はあるんではないでしょうか。
2014/10/21(火) 午後 10:38 [ 臆崖道 ]
>越前さん、構図を褒められると、いちばん嬉しいです。写真は構図が第一ですから。
滝の落差は、非常にエエ加減なものだと思っています。実測なんて絶対にしていない(できない)と思います。拙の記事も、どこかの遡行図(ガイド本が主体だが、web記事を参考にする場合もあり)からのパクリですわ。
2014/10/21(火) 午後 10:40 [ 臆崖道 ]
>すぎちゃんさん、そのヤマビルに対するフレーズは以前にも聞いたことがありますわ。
私はヤマビルに対しては「好きではないけど、そんなもん気にしてられない」というスタンスは変わりありません。
2014/10/21(火) 午後 10:41 [ 臆崖道 ]
沢登りって次から次へと滝が現れるんですね。
いったい幾つあることやら?
濡れた岩肌がとても滑りそうで怖く見えます。
2014/10/22(水) 午前 8:41
>しまちゃんさん、はい、たくさん出てきました。でも滝がなければ、“沢登り”対象の沢にはならないのですよ。単なる河原歩きみたいになりますから。
濡れた岩肌は、ヌメっていて滑りやすいものと、意外とフリクション(摩擦)が効くのがあり、見分けが大変です。
2014/10/22(水) 午後 7:49 [ 臆崖道 ]