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1995年8月10日、この兄弟たちは生を受けた。
母親の乳の出る位置によって躰の大きさが決まるらしいが、大きな方で鼻が黒いのがvivace(♂)、小さめで目が円いのがadagio(♂)と名付けた。
(左がadagio、それぞれ13歳の頃)
大病もせずに、我が家の家族として、ずっとこの家を守ってくれていた。
(右がvivace、それぞれ14歳の頃)
特にvivaceの食欲は旺盛なもので、MAX体重は4.8kgとなった。
(右がadagio、それぞれ15歳の頃)
adagioは逆に食が細かった。体重もMAXで3kgちょっとだったと思う。長毛種なので痩せていても、外観上はボリューム感はある。
(左がadagio、それぞれ16歳の頃)
ただ、そのadagioも14歳を過ぎてから、体重が徐々に落ちてきた。高齢に達している(猫の平均寿命は15歳ぐらいとのこと)ので仕方ないと思っていたが、17歳になると2.2㎏まで落ちて、ガリガリの骨皮筋衛門になった。しかし動きに問題はなく、見た目は健康体であった。
(右がadagio、それぞれ17歳の頃)
2013年10月16日未明、adagioは急に旅立っていった。18歳と2ヶ月の一生だったが、最期は予兆もなく、いきなりといった感じであった。
残されたvivaceも、その頃からやはり体重が落ちていった。
●2013年8月・・・4.4kg
●2014年4月・・・3.9kg
●2015年10月・・・3.5kg
猫は高齢になると、ほぼ決まって慢性腎不全を発症する。これは現在の獣医学では治せないので仕方ないのであるが、それでもvivaceは頑張って生きてくれた。以上に高いクレアチニンの数値は、腎機能がほとんど失われた血液検査を示していたのだが、それでもこの仔は大量の水を飲むことで、命をつないでいた。
上の写真は2015年8月に撮影したものだが、実はこのとき、右後肢の内側に皮下腫瘤が肥大化していた。おおよそ1年前からできていたのだが、切除は全身麻酔を伴う手術となるので、負担が余りにも大きいことが予想され、悪性はないとのことなので、放置していたらどんどん大きくなってしまった。
10月、その巨大化(人間換算だとこぶし大ぐらいの大きさか)した腫瘤が、ついに破裂した。
そこで緊急手術を施したのだが、こんなことになるなら、初期の頃から切除しておけばよかったと思う。悪かったことをしてしまった。
人間換算96歳のvivaceは、全麻に耐えて回復した。
だがvivaceの余命も、そろそろ終焉を迎えつつあった。
下の絵は2015年12月撮影のものだが、右目の光彩が開ききっている(つまり、黒目全開になっている)のがお判りだろうか。つまりこのとき既に、右目は失明していたことになる。こんなに重大な変化に気が付かなかったとは、全く飼い主失格だが、腎不全から緑内障を発症した結果なのだろう。
そして年明け2016年1月には、残された左目も失明した。それでもこの仔は、自分のベッドから餌場、水場、そしてトイレまで必死になって記憶と感覚、そして触感によって往復し続けた。だが、食欲は日を追うごとになくなっていった。
2016年2月14日、倒れた。自立不能となり、水分を補給できないので、皮下点滴を処置。体重は2.7kgまで落ちていた。それでも何とか起き上がろうと、もがいているのが涙ぐましかった。
2月16日、ついに寝たきりに。私と山ノ神は、覚悟を決める。
2月17日夕、動けないはずなのに、這って餌場までいき、なんとか食事をしていた。そしてその後再び倒れていたのを、山ノ神が発見した。そしてこの日が自力採食・最後の日となった。
2月18日朝、前日同様に餌場まで這って行ったのだろう。但し、方向を見誤ったのか(見えてないので見誤ったとは不適な表現だが)、土間に転落していた。
2月19日、ベッドから1mの距離にある地点で倒れていた。これが最後の移動行為になった。
採食は自力でできないので、流動食から栄養を補給。水分もスポイトでの補給、または皮下点滴で補給をつづけた。但し、この延命行為がvivaceにとってシアワセなのか、疑問に思った。しかしながら、か細い生命を必死になって繋ごうとするvivaceを見て、その思いは捨てることにした。
風のように旅立っていったadagioとは対照的なvivaceの頑張りを見て、山ノ神はこう言った。
山ノ神 『vivaちゃんは、まだ納得していないだ』
それからもvivaceは必死に生きた。最期は吐血までした。私はvivaceに向かって『もう苦しむほど頑張らなくてもいいだよ、今までありがとう』と言った。
そして2016年2月26日朝、vivaceは何か大きな声を発した直後、星になった。
その大声が何を意味するのかはわからない。山ノ神はお礼を言ってくれたんじゃないのかと解釈したが、果たしてそうだったのだろうか。
星になって、そらに上がった二人の仔たちにお礼を言わなければならないのは、私たちの方だ。いままで生きてくれてありがとう、と。
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2016年03月16日
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